あと、USJ襲撃事件は割愛します。
雄英高校襲撃事件。
しかし、連行中に1人のヴィランが“個性”を暴走させ、警察官2名とヴィラン4人が死亡してしまう。ヒーローと警察による鎮圧の末、そのヴィランを取り押さえることができたが死亡した。原因は『“個性”を暴走させたことにより個性因子と臓器が損傷。多臓器不全を発症し死亡』と断定された。
この発表により、マスゴミ…はゴミに失礼なのでマスメディアとする。
マスメディアは、警備に不備があった。生徒を危険な目に合わせた職務怠慢。そして暴走の末死亡したヴィランは、ヒーローたちの鎮圧が死亡に繋がったのでは?と、注目すべきではないことを題材とした、ヒーロー叩きの記事を掲載した会社もある。
「そりゃそうでしょう。学校に神話生物が招来したことを表に出せば
『愉しみたかっただけで遊びたくはなかった』
「ちょっと何言ってるかわかりませんね」
ヴィランの襲撃で二日間の臨時休校になったニアは、自宅で新聞を読んでいた。目の前に諸悪の根源であるニャルラトホテプがいるのは気にしないでおく。
え、何でいるかって?サプライズだそうです。元々ヴィランだった人物に、魔導書もどきを渡したらどんなことをしてくれるのかワクワクしてたらしい。なんと偶然にも息子が通う学校を襲撃すると聞き、ちゃんと翻訳したものを渡して使い方もしっかりと教えたという。
確信犯です。
しかし息子のクラスではなかったのは少し残念だと。私をどうするつもりだったのですかね⁉︎
「で、何の魔導書をプレゼントしたんです?おおよその目星はついていますが、レプリカだったので断定は出来ませんでしたので」
『グラーキの黙示録だよ』
「……何版の何巻です?」
『手稿本12巻』
「ゴローさんですか。なら大丈夫ですね……とはなりませんよ?貴女よりもある意味厄介な奴じゃないですか。もちろん退散の呪文なんて?」
『教えるわけないじゃん♡』
「ですよねー」
和気藹々と親子の会話を愉しんでいる。ほのぼのとしているが内容は殺伐。こんなに狂気に満ち溢れた会話はここでしか聞けないぞ。
え、グラーキの黙示録って何?ええ!知らないの⁉︎
んもぉ〜仕方ないなぁ〜
簡単に説明しよう‼︎
まず、グラーキの黙示録の概要は、フォリオ版9巻からなるシリーズと手稿本12巻もしくは11巻からなるシリーズに分類される、狂信者が書いたまとめ本だよ!グラーキっていう神様を崇拝する信者に授けられた予言とか命令とか書かれているんだ。1巻1巻内容が異なるから、自分の好みを見つけるまでには少し時間がかかっちゃうかもね!
今回ニャルえもんがくれたのは手稿本12巻。これにはイゴーロナクという神様についてとそれに関する呪文がまとめられているんだ。イゴーロナク(以下ゴローちゃん)は悪行と堕落を司る首のないデブで、素質がある人間を唆して悪行とかをさせるんだ。そして堕落した人間はゴローちゃんを崇拝するようになり司祭となる。そうすれば後は簡単♪自分の名前を呼ばせればゴローちゃん参上‼︎というわけさ!正確に言えば、既にゴローちゃんは参上していて、素質がある人間を支配するんだ。いつでも変身できるんだよね。だから襲撃したときには人間の姿だったけど、連行中に変身したってわけ。
あとは悪意の概念がある限り現れ続けるから、刺激的な日々が送れるようになるんだ!
まぁ何人か死んじゃったけど、人間でも何とか勝てる神様だからno problem‼︎
この説明じゃわからない人は○oogle先生に聞くか、TRPG用サプリメントを購入しよう!
「ゴローさんはどうでもいいとして、1つお聞きしますがよろしいです?」
『ん?いいよ?』
「……そこにいる男性と少女はどちら様です?」
ニアはリビングのソファに座っている人物を見る。1人は背が高くスラッとした体型の中年の男性。もう1人は、まだ幼さが残る、11〜12歳の少女だ。
『彼らかい?たまたまとある場所で出会ったんだ。話を聞いていると興味が湧いちゃってね。そのまま意気投合して今に至るってわけ』
「あぁ、貴女の興味でここに来てしまった哀れな方ですね。可哀想に……」
「もうっ!そんなこと言っちゃう愚息にはお仕置きだぞ♡」
「え?…ッァア”ア"ぁぁあ“!?」
ニャルラトホテプが指でフイッと、何かをなぞる仕草をする。その瞬間、ニアの右腕が酷い悪臭を放ちながら黒ずみ始め炭化した。ニアはすぐさま、自分の肩に向けて呪文を唱える。すると彼の肩がスパッと切れ、床に落ちた。落ちた腕はみるみる炭化をしていき、ついには完全に黒い粉末へと崩れていった。
ニアは肩の切断面に向けて別の呪文を唱え止血をし、ニャルラトホテプの方を睨む。だが既に、邪神の姿は無かった。
「…ぁ"あ“クソったれ‼︎本気で殺すつもりですかコノヤロー‼︎」
大きく舌打ちをして、自分の右腕だったものを処分する。とりあえず、痛むだけで、ほかに問題はない……いや、重心がズレて違和感がある。あとでミ=ゴに義手を作ってもらおう。
あ、2人のことをすっかりと忘れていた。
「あぁ、失礼。あなた達と同じく母に弄ばれてしまっただけなので。遅れてしまいましたが自己紹介をば…私はニア=ナイアーラ。這い寄る混沌の血を半分引く者です。あなた達の名前をお聞きしたい」
すると中年男性が立ち上がる。
「……私はランドルフ・カーター。弁護士兼学者をしているが、今はこの娘を連れて様々な世界を旅している。ほら、アビゲイル、自己紹介しなさい」
「えっ…その…あぅ……」
カーター氏に促された少女は、先程の
当たり前だ。いきなり目の前の人物が笑いながら、息子を名乗る人物に『手足の萎縮』を施したのだから。下手したら死ぬ魔術を、水をかける感覚で浴びるのを見れば誰だって怯える。なんということをしてくれたのでしょう。
ニアは自分の目線を彼女の目線よりも、少し低い位置になるように屈み、満遍の笑みで優しく手を差し出す。
「初めまして、ニア=ナイアーラです。先程の見苦しいところをお見せして申し訳ありません……ですが私自身、貴女のような可愛らしいお嬢さんに危害を加えることは一切ありません。私はただ、あなた達と仲良くなりたい……よろしければ、貴女のお名前をお聞かせください……」
少女はオドオドしながらも、ニアに目を合わせて応えた。
「アビゲイル・ウィリアムズ……です」
「アビゲイルですか。素敵な名前ですね」
「ぁぅ……あ、ありがとう…」
彼女は恥ずかしそうにモジモジしながらも、ニアの手を取って握手をする。袖越しではあるが、それがまた可愛い。めっちゃ愛い。
自己紹介をして互いに打ち解けた後は、それぞれの境遇や思い出などを話していった。
特にアビゲイル……アビーの話はとても面白いものだった。
セイレムという土地での事象、遠い場所から来た劇団の存在。そして親愛なる友との別れ……どれも今の彼女を構築するものだ。
カーター氏には、
「本当に這い寄る混沌の血を引いているのか?」
と、疑われている始末。公私を弁えているを答えたら、なんとも言えない顔をされたのは……いや、されてもおかしくはないか。
あと、私が15 歳と答えた時の2人の顔が面白かった。
『何言ってんだコイツ?』
って言葉が見えたほど困惑していた。嘘じゃないヨ?ホントダヨ?
そして夜、アビーは疲れから眠ってしまいソファーで横になっている。
彼女を除けば、この家にはニアとカーター氏とショゴたんしかいない。
ちなみに、母はいつも通り。姉のイブ=スティトルはしばらく邪神としての活動をすることになったため、家を開けるようになった。
男2人は椅子に座り、アビーについて話をしている。
「それでカーターさん…彼女は“何者”です?平行世界との接続および移動に時間の跳躍……12歳の少女がノーリスクで行えるとは思えない。話を聞く限り、時間という概念を解明した偉大なる種族ではない……私でさえその概念の禁忌を犯せば番犬に追われてしまいます。ならばその番犬に属するモノを持っている…またはその血を引く混血種では?と、思いましたが、その特徴は見受けられない。と、なると、考えられるのはただ一つ……
副王の関係者ですね?」
カーター氏は目蓋を閉じ、軽く息を吐く。
参った。
そう小さく呟き、言葉を続ける。
「その通りだ。正確には、その存在を降ろすことができる巫女というべきだな。ニッポンで言う、神降しに近い形だろう」
「神降し…ですか。その口ぶりからして、
「そうだ。彼女の話にあった劇団の人たちが止めてくれたために被害は最小限で済んだのだ」
「劇団が?ほほぉ…何とも興味深い話じゃあありませんか!それはまた後で聞くとして……しかし副王をその身に宿すとなれば負担も計り知れませんし、そもそも門と鍵が必要なはずでは?うーん、案内人ではありませんし……謎が深まるばかりですね」
「君の言う通りだ。だがもっとシンプルに考えれば、全てが繋がる」
カーター氏の言葉から、さらに考える。そしてすぐに、答えが見えた。
「まさか彼女自身が…
「うむ、そして門でもあるのだ」
「何と……アビー1人で副王をその身に降ろすことができると。いや、その姿を謁見することも可能だと?」
カーター氏は首を縦に振る。信じたくはないが、彼がニアのように嘘を愉しむような性格をしているとは思えない。つまるところ、この話は全て真実だということになる。
ニアは椅子の背もたれに身体を預け、ため息混じりに天井を見る。
なるほど、あの邪神が2人を連れてくるわけだ。下手したら地球…いや、太陽系が崩壊してもおかしくはない存在なのだから。こんなにハラハラして愉しめることはなかなかない。
「本当に申し訳ない……母が愉悦のためにあなた方を連れてきたのは確定的に明らかです。ですが半分、アレの血を引いているのか……私自身もワクワクしてどうしようもないのですよ。
ですが残りの半分は人間です。そちら側の生活も楽しくてどうしようもないのですよ。ですので先程言ったように、私自身があなた方を害するつもりは一切ありません。約束しましょう」
カーター氏はニアの表情などから、おそらく本心だろうと。
そう思った彼は真剣な表情から朗らかな表情になる。
「分かった。せっかく這い寄る混沌に連れてこられたのだ。しばらく世話になるよ。この世界を歩き、見て回りたいのは私の本心だ。アビゲイルもきっとそうだろう。もし私の手が空いていない時は、彼女にこの世界を見せてやってくれ」
「もちろん。喜んで引き受けましょう」
2人は握手を交わし、この日を終えた。
次の日、ニアはミ=ゴに一時的な義手を用意してもらうことになった。失った右腕は、彼の細胞から培養させた後手術でつけるという。後遺症も残らないそうだ。ユゴスの医学技術はァ世界イチィィイ!!!
カーター氏とアビーは、近くの街を見て回るそうだ。是非とも楽しんでほしい。
余談ではあるが、こんなことがあった。
「あの…ナイアーラさん……」
「どうしましたかアビー?」
「その……貴方のお母様が……」
「ニャルが?うわ、嫌な予感しかしない……それで、彼女が何と?」
アビーは少し恥ずかしそうにしながら、こう言った。
「貴方のことを……お兄様って呼べば喜ぶって……」
「…………」
「あ、その……ナイアーラさんが嫌だったらやめるわ……」
と、少し残念そうにする彼女を、ニアは無言で抱きしめる。
「きゃっ⁉︎えっ⁉︎な、ナイアーラさん⁉︎」
強く抱きしめた後、呟いた。
「めっっっっっっちゃ愛い」
そしてニャルラトホテプに、心から感謝した。
ありがとう、それしか言う言葉が見つからない……!
新しいキャラクター、Fate/grand orderより、アビゲイル・ウィリアムズが登場しました。
めっちゃ可愛いですよね。良い子の時と悪い子の時、どちらもめっっっっっっちゃ愛い。まぁ作者は持ってないんですけどね。
あ、今話ですがヒロアカ要素はほぼありません。ご注意ください。
あと現在行なっているアンケートですが、12日の朝に締め切ろうと思います。
ちゃーんとアンケートの結果を踏まえた話を書きますので。お楽しみに(愉悦)
ニア=ナイアーラにヒロインっている?誰が良いかな?
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A組の誰か
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B組の誰か
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最近出番がないアビゲイル・ウィリアムズ
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外なるブラコン、イブ=スティトル
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ニャルラト……は要らないか
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物間
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要らぬ。いない方が人類のためだ。