我が手には星遺物(誤字にあらず)   作:僕だ!

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イヴちゃんパートの利点……筆の進みが早い。基本軽いノリ。

イヴちゃんパートの欠点……注釈補足量の多さ。一周回って1人だけ軽すぎる。


そんなこんなの最新話!
昨日、更新された文をまだ読んでいない方は、そちらを読んでからどうぞ!!


なんだよ、なに見てんだよ

 

 

 

 

――――うわあああぁあああっ!!??

 

 

体中に走る()()

それに伴う、熱と痛み。

 

逃れようにも拘束され動けず、襲い来る電撃に耐えることしか許されない。

一度おさまっても、また襲い来る。大抵の場合その出力が増加されて。

 

熱い。

痛い。

苦しい。

 

電撃を受けている存在を見る誰かの顔は――――

 

 

 

 

―――――――――

 

 

 

 

 

「『何? レベルを持たないならレベル0ではないのか!?』」*1*2

 

 

「……お前は、寝言までおかしいのか?」

 

 

痛たたっ!?

 

体中が痛むぅ!? ……って、あれ? どこだここ?

跳び起きた――というか、跳び起きようとしてまた倒れた――ところは当然ベッドなのだが、部屋の様子がどうにもしっくりこないというか。

 

カナデの家でもなければ、ツバサの家でもない。でも、どっかで見たことがあるような……?

 

 

「相変わらずのマヌケ顔に戻ったが、さっきの狼狽っぷりは……いったい何の夢を見ていたんだ?」

 

 

ん、先程から声のしてる方へと目を向けてみると、予想した通りの人物がそこにはいた。

 

櫻井了子(リョーコさん)……いや、雰囲気からして「闇リョーコさん」だ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、その人だ。

マグカップ(あったかいもの)片手に、イスに座ってくつろいでる。

 

 

何の夢って……うーん?

電撃、痛み、叫び声とくれば……たぶん、あれだな。

 

「遊戯王5D‘s」主人公・遊星が、収容所で電撃拷問を受けている場面だな。

 

物語の鍵となる人の腕に宿る「赤き竜の(あざ)*3*4……それを持っていた不動遊星のことを調べるために行われた電撃による拷問。遊星に何か知っていないか吐かせる他にも、所持者の生命の危機に反応して痣の力が解放されないかなどという実験的な意味合いもあったんだろう。

 

とはいっても、そんな内容よりもパンツ一枚にひんむかれた遊星の姿や電撃後のレ●プ目、迫真過ぎる叫び声……そして、収容所の所長である太った男・高栖(たかす)がたびたび自身の鼻毛を引き抜いては吹きかけてきたりと、その他諸々の要素が濃すぎるため、電撃拷問はそんなに浮いてはいなかった印象が……。

まぁ冷静に考えてみれば、開始から数話で主人公が逮捕・裁判で有罪・「社会不適合者」呼ばわり・シティでの生活権の無い事を示す烙印を押されるホビーアニメってどういうことだ、って話なんだけども。

 

 

……あれ? ワタシが跳び起きた時に言ってたセリフ(こと)と夢の内容、関係無くない?*5

 

 

 

ま、まぁそんな夢のことはひとまず置いておいて……現状把握の時間だ。

 

わたしが傷だらけでベッドに寝ている理由……

落ち着いて思い出せ、何かあったはずだ。

 

 

 

 

って、ああっ!! ()()()か!

そうだそうだ、あの鎧の子(クリボー)に追い回されてたら何故かヒビキちゃんたちに会ったり、またボコボコにされたり、カナデが降ってきて…………そこまでは憶えてるんだけどなぁ?

あの後、どうなったんだろうか? というか、あれからどれくらいの時間ワタシは寝ていたんだ?

 

 

そしてここはアレだな。うっかりしてたが見覚えがある……特機部二(トッキブツ)本部にある病室だ。

政府の息のかかった病院であっても、ワタシを入院させるのは問題があったんだろう。ワタシ自身の特異性はモチロン、「鍵杖(アレ)」のことも考えるとこうして手元に置いておいた方が何かと楽なんだろう。

 

 

 

というか、なんだ闇リョーコ(フィーネ)は。

ベッドに寝っ転がっているワタシを、まるで残念なものを見るかのような目で見てきて……ああ、うん。遊戯王メイ言(へんなこと)口走る《星杯を戴く巫女(イヴちゃん)》は、はたから見れば残念なものだね。間違い無い。

 

 

「『なんだよ、なに見てんだよ』」*6*7

 

 

そしてコレである。

いやまあねぇ? 心地良いとは言えない視線ではあったけれども、そんな不満タラッタラな態度は流石にどうかと思うぞ?

仮にも上司であり、保護者でもあり、特機部二(トッキブツ)の敵でもあるんだから、もう少しちゃんとした応答をしないと……しかし、このいうこときかないお口は半分くらい諦めてるし、「なるようになる」と思うことにした方が精神衛生上良さそうな――――うん? 何かおかしい気がするが、ワタシがおかしいのはもとからなんで気にしないことにする。

 

 

「気にするな、大したことではない……いつも通り過ぎて面白みが無かっただけだ」

 

イスの脇にある簡易的な机にマグカップを置いたフィーネが、ベッド(こっち)の方へと歩いて来ながら、そんなことを言ってきた。

 

闇リョーコ(フィーネ)の、イヴちゃん(ワタシ)に対する認識が色々と末期な気がするのは気のせいだろうか?

 

んっ? ……お?

な、なにしてるんだ、この人は……!?

 

 

 

 

()()()()()

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!?

 

考えを読もうと、その顔をしっかりと見ようとするんだけど、上手く見えない。

だってフィーネってば、そっぽむきながらなでてるんだもの。……何? 照れてるの? なんで? 意味わかんないんですけど?

 

 

「あの「融合症例」・立花響を戦場から遠のかせるような真似をした時にはどうしてくれようかと思ったが……まさか、あえて遠のかせることによって周りからの救援が遅れるようにして、そこに()()()をけしかけるとはな」

 

えっ……え? なんのこと――いや、ヒビキちゃんがミクちゃんと流星群観に行くためにワタシが民間人の避難誘導&護衛の代打をかって出た流れのことか。

でもって「けしかける」……もしかして、「アイツ」ってのはオッP*8なクリボー(仮)ちゃんのことか?

 

うん、わかったけど、わからないです。

なんのことかはわかった。だけど、なんで褒められているのかがよくわからない……というか、わかりたくない気が……。

 

 

「その上、あえて手傷を負った状態でいることによって立花響が戦わざるをえない――「戦わなければ」と思わせる状況にし、さらには立花(アレ)の友人がその場から離れたくなくても離れなければならない理由まで作る……ここまで奴らの人となりを理解し扱えるほどになっているとはな」

 

 

なおもワタシの頭をなでながら「その知略、正に身を削る献身……悪くない」などと言うフィーネ。

明後日の方向見てるので、ギリギリ横顔がチラッと見えるくらいなんだけど……口元が微妙にニヤついてるのと……あと、こころなしか顔が赤みを帯び出るような?

 

ツンデレ……というか、まさか、人を褒め慣れていないとか?

いやいや、「リインカーネーションシステム」とかいうので、蘇って何度も人生歩んできてるはずのフィーネがそんなはずないだろう。

 

 

「……くっ! まさかお前を褒める日が来るとは……!!」

 

 

ワタシ限定か。

 

そんなに、褒められたことってなかったか?

……いや、そもそも()()()()()()()の中でも直接喋った記憶はあんまり無いから、褒められたことは無いと言えば無いかもしれない。

 

だって、ワタシたちがフィーネと会うのなんて基本遠目で見たって程度だし……あとは、たまに実験の時や、もしくは()()()()()()()()の時くらい――

 

 

――と、そんなことを考えている最中に、割り込むような形でフィーネの声がワタシの耳に入った。

 

 

「そう、上手くいっていたというのにアイツが余計なことをしたせいで……! よりにもよってお前を狙い続けるなどという愚行を。「戦うな」と言い聞かせたというのに……勝手が過ぎるアイツはこれからは使えそうもない、か」

 

 

「『子供とはそういうもの、ワシにも覚えがある』」*9*10

 

 

それ、本当にちゃんと伝わってたんですか?

というかまずあのクリボー(仮)、ワタシのことよく知ってるっぽかった割には仲間どころか完全に敵扱いだった。それによりフィーネがクリボー(仮)に「(アイツ)は潜入している仲間だ」とかそういった類のことを伝えていなかったと考えられる……つまり、クリボー(仮)がワタシに襲いかかってきたのは、フィーネの説明不足が原因なのでは?

 

まあ、実際は仲間でも手下でもなく、()()()()()()()程度の関係だけどね?

フィーネはそうは思ってないみたいだけど……それはそれ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「子供も何も、お前の方が年下だろう。まさかとは思うが、例の杖の聖遺物は持ち主を不老不死にするなどという力があったり……はしないか。()()()()()()()にいた際には持っていなかったんだ、時が止まっていようがいまいが歳はそう変わらんだろ」

 

なんかよくわからんうちに勝手に納得したぞ、このフィーネ。

というか、最初の方は「また変なこと言ってる」みたいな反応だったのに、今のは言葉のままに受け止めるのか? いったい、どこを基準に判断しているんだろう?

 

 

ワタシは怪訝な顔をして……はいなかったんだろう。

ワタシのことを見ていたフィーネは「さて」とワタシの寝ているベッドから離れていった。

 

 

「いい加減、お前が目を覚ましたことを連中にも伝えなければな。おそらく……いや、ほぼ間違い無く風鳴弦十郎が真っ先に来るだろうから、それまでに色々と気持ちを落ち着けておけ」

 

 

「『ン熱血指導だ!』」*11

 

 

あっ、今度は「何言ってるんだコイツ」って顔された。

そんな部屋から出ていく闇リョーコさん(フィーネ)の姿をベッドの上から見送りながら、ワタシは思考を切り換える。

 

 

 

……さて、ワタシはこれからどうしようか?

 

間違い無くこの特機部二(トッキブツ)の一員であると私自身も思っている。

故に、ノイズやあのクリボー(仮)ちゃんを使って裏でなにやらやっているフィーネは敵であり、ワタシは止めるべきなんだろう。

 

 

 

けれど、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

さっきの様子からもわかるように、フィーネはワタシのことを仲間……もしくは、ちょっと使える手下くらいの認識でいるっぽいことは抜きにしても……だ。

 

 

そうあの時思い出した闇リョーコさん(フィーネ)への感情、それは――――

 

 

 

 

 

 

 

 

――――()()()()()()()――――

 

 

 

だって、考えてもみてほしい。

フィーネは大昔から生き続けている存在。その始まりは「先史文明期*12の巫女」だという。

 

 

憶えていて欲しい、「巫女」はロクな目に合わない。

 

 

遊戯王の歴史……漫画、アニメ、OCG(オフィシャルカードゲーム)と様々なメディアで発展し続けていったが、その歴史の中で「巫女」という存在は時折出てくる。

アニメでは「萌えない巫女*13」と呼ばれるキャラやOCG出身のカードの精霊《海神の巫女》*14が登場していたりするし、OCGでは《星杯を戴く巫女(イヴちゃん)》をはじめ大体7種ほど「巫女」のモンスターが存在している。

 

 

それらの全てがロクな目にあっていないかと言われればそうではないのだが……ご存知《星杯を戴く巫女(イヴちゃん)》は最後の最後こそ復活を果たすものの、そこに至るまでの過程は壮絶だし終わりもハッピーエンドとは言い難い結果だった。

 

さらに言えば、「星遺物」ストーリーと関連性が示唆されている「DT(デュエルターミナル)世界」ストーリーに登場する《ガスタの巫女 ウィンダ》*15と《影霊衣(ネクロス)の巫女 エリアル》*16という2体がいるのだが……その内の1体《ガスタの巫女 ウィンダ》は本当にロクな目にあっていない*17

 

その《ガスタの巫女 ウィンダ》なのだが、「星遺物」ストーリー以上に長くなってしまうので本当に端的に言うと……

 

 

数々の戦乱に巻き込まれたうえに、かつての恩人に攻め込まれたりなんたりありながら、絶体絶命の状況の中で最後の頼みの綱である「ガスタ」*18が崇めていた神に祈りを捧げていたら、神――《創星神(そうせいしん)sophia(ソピア)*19*20復活(降臨)

 

《創星神sophia》「お前ら争い過ぎ、一回全部壊してから新しく作り直すわ」(意訳)

 

なんと崇めていた神は、リセット系神様だった……が、そもそもそんなことを知ることも無く《ガスタの巫女 ウィンダ》は神が復活した際に神の波動を受けて死亡。

あまりにもあっけない最期だった。

 

しかし残された者たちが力を終結させて《創星神sophia》を撃破!

 

~おしまい~

 

……で、終わるわけもなく何十年も後に《ガスタの巫女 ウィンダ》はその身体を球体関節の人形に変えて復活。生者・死者関係無く「シャドール」*21の一員《エルシャドール・ミドラーシュ》*22として暗躍していく……。

しかしそれは、さきの神《創星神sophia》とは別の封印されていた「創星神」《創星神(そうせいしん)tierra(ティエラ)*23*24による介入によって歪められた生であり、《創星神tierra》の思惑のための駒でしかなく……《ガスタの巫女ウィンダ(ミドラーシュ)》はかつての仲間や自分たちの一族の末裔(しそん)たちと戦わせられることとなる。

 

 

まあ、そんなこんなあって最後にはちゃんとした身体で復活を果たすのだが……見ての通り、散々な目にあっている。

 

「星遺物」ストーリーの《星杯を戴く巫女(イヴちゃん)》も「星神」が遺した「星遺物」によってその人生が振り回されるのだが、《ガスタの巫女ウィンダ》は戦乱に巻き込まれるわ2体の「創星神」に振り回されるわで大変な運命なのである。

 

 

故に「巫女はロクな目にあわない」、特に神様が絡んだらほぼ間違い無く……それがワタシの認識だ。

 

 

 

話を戻そう。

 

フィーネは「先史文明期の巫女」である。

 

「星遺物」ではないが、神話絡みのものも多々ある「聖遺物」に関わりが深い。

故に、この世界の神の有無やフィーネの神との直接的関係は不明だが……何かあってもおかしくはないだろう。

 

フィーネはこれからロクな目にあわない……もしくは、今、ロクな目にあってないその最中である可能性がある。そう考えられるのだ。

そう考えると、なんていうかこう……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、ね?

 

 

そう、ワタシの闇リョーコさん(フィーネ)に対する感情は「()()」と「()()」なのだ。

 

 

だけど、どうしたものか。

 

あのクリボー(仮)ちゃんのことも気になるし、ノイズを操ってあれこれしているっぽいのはさすがに止めたい。

だって、あのライブの襲撃も……もっと遡れば、カナデとその家族を襲った「皆神山」の惨劇も、フィーネが裏で糸を引いていたと考えられるわけで……そこに何とも思わないわけではないんだから。

けど、だからってフィーネを目の敵にできないのも事実なんだが……。

 

せめて、フィーネの目的が何なのかがわかれば、止めることも、もっといい方法を探すために協力することもできると思うんだけどなぁ……。

 

 

 

 

 

 

「起きたと聞いたが……ん、まさか本当だとは」

 

ウンウン悩んでいたところ、そんな声が耳に入った。

ドアの開閉音と共に聞こえてきたその声に視線を動かすと、この病室にゲンジュウロウさんが入ってくるのがちょうど見えた。随分と驚いた顔をしている……が、その向こう側には喜びの感情があることが見て分かるくらいにはその表情はほころんでいた。

 

その後には闇リョーコさん(フィーネ)も……いや、あれはただのリョーコさんかな? ワタシ以外にも人がいるわけだし。

 

 

「むっ! 葵君、無理に身体を動かすんじゃない。まだ、寝たままでいい」

 

 

「『くそっ、肋骨の2,3本はもっていかれたか…力がはいらねぇ』」*25

 

 

動こうとしたところをゲンジュウロウさんにその手で押さえられ、止められた。

「押さえられた」と言っても、実際はぽんと軽く手を添えた程度でしか無いんだけども……それでも、ワタシの動きは止められたため、そのままベッドの上で大人しくすることにした。

 

しかし、おっかしいなぁ? 本当に肋骨が折れてたとしても、決闘者ならそう問題も無く活動できるハズなんだけど……

 

「まあ、実際は肋骨どころか腕や脚の骨がいくつも損傷してるからね~? 本当に一番大変だったのは出血のし過ぎで失血死しかけてたことだったんだけど」

 

いつもの明るくのんびりとした声でそんなことを言うリョーコさん。

……あれ? 実は結構やばかったのか、ワタシ?

 

「だからこそ驚きよね。こんなに早くに起きるなんて」

 

「ああ。他のふたりが未だ目を覚まさない中、まさか()()()()()()()()()()()()()()()……」

 

前言撤回。十分丈夫っぽいです。

まあ、あれだよね? 決闘者って意識不明になっても自力で復活したり、デュエルで心臓が止まってもなんだかんだで生きてたり、緊急治療を受けるほどの大怪我だったはずなのにその1,2日後に普通に出歩いてたり、腰を強打しながら崖を落下しても全然平気そうに立ち上がるし……。なんというか、丈夫なだけでなく生にしがみつく力が強いというか……ね?

 

 

「何はともあれ、生きていてくれて……本当によかった!」

 

「そうねっ。まあ、勝手な行動した事とは話は別で、そのあたりの罰はちゃーんとあるからね♪」

 

 

「『カワイイ爬虫類ドン!』」*26

 

 

勝手な行動って、クリボー(仮)ちゃんがワタシに襲いかかってきたこと……ではないか。ゲンジュウロウさんがいる前で言ってるし、クリボー(仮)ちゃんじゃなくてワタシに対して言ってるっぽい。

となると……ああ、勝手に避難誘導から離れたことかな。すぐに戻ってくる予定ではあったけど、結果的に離れてそのままになっちゃったわけだし……それに、あそこでちらっと見えたクリボー(仮)ちゃんを追いかけなかったらこんなことにもならなかっただろうからなぁ。

 

となると、その罰とやらはしっかりと受ける他あるまい。

 

 

「俺としては、こうして生きてくれているだけで……」

 

「弦十郎くん、そういう甘さがいけないのよ? 立場の問題や建前の必要性も考えて、ちゃんと締めるところは締めとかないと!」

 

「それはそうだが……しかし、葵くんが一方的に痛めつけられここまでの傷を負ってしまったのは、俺たちのサポートや力不足、少なからず気の抜けていた部分など、こちらの非もあるわけでだな……」

 

 

 

ワタシをよそに、なにやら話し合いというか討論を始めたゲンジュウロウさんとリョーコさん。

 

 

その話を聞きながら、ベッドの上で()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

い、言えない……!!

記憶を取り戻した際の隙をつかれてしまった最初の一撃と続く二撃目以外は――

 

 

 

――――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

――――なんでだ? アレか? 何回か殴り合ったりとかやりとりをしてからボッカーンってなる戦闘演出的な猶予なのかな?

 

――――……そもそも、「破壊=死」って認識であっているのかな?

 

――――うーん、なんでだろう?

 

――――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

――って、理由であえて自分から攻撃を受けに行ってたなんて、絶対、ぜーったいに言えない……!!

 

しかも、途中で段々と思うように動かなくなっていった結果、たまたまヒビキちゃんたちと合流して巻き込んでしまったたなんて……口が裂けても――っ!

 

 

 

 

そんな時、不意に感じた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

え、やば、思ってたことが本当にそのまま口に出たら色々とバレてしまう……!?

自分から攻撃を受けようとしてたなんて知られたら、ゲンジュウロウさんなんかは「もっと自分の身を大事にしろ!」って怒って……いや、それならまだマシだ、下手すれば敵認定――は言い過ぎかも知れないけど、絶対何か疑われたりする気がするッ!!

それに、リョーコさんやその裏にいるフィーネに知られるのもマズイのでは!? だって、さっきは褒めてたけど、それが決闘者以外にはわからないだろう思考による行き当たりバッタリだったってことが知られるわけで……!!

 

このとき、ワタシは初めて願ったかも知れない。「意思とは関係無い意☆味☆不☆明なことを口走ってくれ!」と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『フフフフフッ、フハハハハッ! ァワア↑ッハッハッハッハッハーッ!!』」*27

 

 

 

 

引き当てたのは特に意味の無いものだったが……全力の高笑いだったために、怪我にものすごく響いて痛いなんてもんじゃなかった……。

ゲンジュウロウさんとリョーコさんには()()()()()()()心配された。

 

……いたいぃ。

 

*1
「遊戯王ARC-V」勝鬨勇雄(かちどきいさお)。自身よりもレベルの低いモンスターの攻撃力をゼロにする効果が、主人公・遊矢のエクシーズモンスター《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》に効かない……ランクを持ち、レベルを持たないエクシーズモンスターにはレベルを参照する効果が適用されないことを知らず、「レベルが無い=0」と勘違いしていた勝鬨のセリフ。「ARC-V」の中でも指折りの迷ゼリフであり、作品中で類似セリフが何度か登場した。また、「何? ○○なら●●ではないのか!?」という形が活用しやすかったからかネット上ではいわゆる「コンマイ語」関連を中心に使われているところを見かける

*2
例(初級):「何? 「~時発動できる」と「~時発動する」は同じではないのか!?」、「何?罠の効果を無効化する《人造人間サイコ・ショッカー》には《神の宣告》は効かないのではないのか!?」、「何? 「選択して」と「選んで」は同じではないのか!?」、「何? 手札を墓地へ「捨てる」と「送る」は同じではないのか!?」、「何? 光と闇ふたつの心を持つ少年を人は「遊戯王」と呼ぶのではないのか!?(呼びません)」

*3
5000年周期で起こる戦いにて、「赤き竜」の眷属たる竜を操り邪神と戦う運命を背負う者「シグナー」の腕に宿る痣。頭・翼・手・足・尻尾の5つがあり、それらはかつて邪神と戦った赤き竜の精霊が5つに分かれ来たるべき時の為に人間界に封印されたものである。基本的に生まれつきの痣だが、消えたり、人から人へ移ったり、5つ以外の6つ目の痣が発現したりとなんでもありである

*4
なお、「赤き竜」の正体(元ネタ)は、アステカ神話に登場する蛇竜ケツァルコアトル……もしくは、ヨハネの黙示録に登場する赤き竜ではないかと、決闘者たちの間では言われている。また、赤き竜は漫画版「遊戯王5D‘s」にも登場するがシグナーの有無など設定の変更もあり多少立ち位置が変わっており……なんとラスボスの究極神として登場、それを元としたカードがOCGで登場したほか、リンクモンスターとしても登場することとなる

*5
関係なかった!!!

*6
「遊戯王GX」ヨハン・アンデルセン。状況説明も必要無いくらい至って普通なセリフ。汎用性は高いが、別に迷シーンの一部と言うわけでもない、字面だけでは本当に普通の言葉……あえて言うなら、フレンドリーで元気ハツラツなヨハンにしては珍しく声のトーンが低めだったり、言葉使いがちょっとアレだったりする程度。発言者に引っ張りあげられた印象の迷ゼリフ

*7
ヨハンに限らずだが、遊戯王シリーズ内にはそのキャラクター性のせいで喋るだけでそこまで変なセリフでなくてもネタ扱いされるキャラがちらほら存在する。もちろん、おかしいこともいってたりするが……

*8
以前にも紹介したように《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》の略称。胸部装甲のことでは……でも、完全に隠語化している件について

*9
「遊戯王5D‘s」ホセ。「5D‘s」に登場する謎の組織「イリアステル」の三皇帝。その一角である長い髭をたくわえた巨躯の老人・ホセが、他のふたり……はしゃぐ少年・ルチアーノにイラついている青年・プラシドにかけたセリフ。後にこの三人がある一人の人物の少年期・青年期・老年期をベースに作られたアンドロイドであることが判明するのだが……それによって決闘者たちからは「覚えがあるも何も、お前じゃん」というツッコミを入れられるようになったりした

*10
なお、「ワシにも覚えがある」は同じくホセのセリフである「このぐらいの年頃の男とはそういうものだろう」というセリフとセットで憶えられていることが多いが、実際は別シーンでのセリフである。違和感はないが……

*11
「遊戯王ZEXAL」片桐大介。「エンジョイデュエル」が信条の好青年プロデュエリスト・片桐大介が、主人公・遊馬を倒すために暗躍していたバリアンに洗脳・利用され攻撃的な性格に激変した際によく口にしていたセリフ。独特の発音で頭に「ん」が付いているように聞こえる。遊戯王シリーズ恒例の1話限りのゲストキャラなのだが、新レギュラーとなるキャラの初登場回にも関わらずそのキャラクター性や中の人の熱演もあいまって視聴した決闘者に多大なインパクトを与えた

*12
今現存している文明よりも前……というか、もっとわかりやすく言えば「聖遺物」が作られた時代。原作5期での情報によれば5000年前もその先史文明期の真っただ中らしい

*13
「遊戯王GX」の登場する顔芸の代名詞・斎王琢磨(さいおう たくま)の妹、斎王美寿知(さいおう みずち)のこと。巫女・アホ毛・妹などと属性が乗っかっている割にはその手の話題にはあがらないキャラ。顔は整っているし和風美人にも見えなくはないが、原因としては、年齢だの、喋り方だの、口紅によるケバさだの色々と言われている……が、そもそもの登場機会や活躍の問題でそこまで目立たないのがそもそもの問題かもしれない

*14
効果モンスター星4/水属性/水族/攻700/守2000 フィールド魔法が無い場合に限り、フィールドを「海」扱いにする一風変わった効果を持つ、青髪の豊満な女性。デュエルが高速化する前は「海」デッキのアイドルカードだったとか

*15
効果モンスター星2/風属性/サイキック族/攻1000/守400 登場当初から、その名前や容姿、持ち物のヌイグルミなどから《風霊使いウィン》との関連性が指摘されていた美少女モンスター。同じ一族とされたりされなかったり……情報媒体によって記述が異なる事もあるため断言できない

*16
効果モンスター星4/水属性/サイキック族/攻1000/守1800 物語の流れを遡るとウィンダと同時期にいた《リチュア・エリアル》というモンスターにいきつく美少女。魔女のような大きな帽子と眠たげな眼が特徴

*17
影霊衣(ネクロス)の巫女 エリアル》およびその大元の《リチュア・エリアル》は、その多くが語られずいつの間にか死んでいて、ある時復活を果たすため、戦乱に巻き込まれたのは確かだがよくわからない部分が多いので何とも言えない

*18
DT世界にある「氷結界」と「霞の谷」の中間にある「ミストバレー湿地帯」で生活する一族と、彼らと共に暮らす鳥や獣といった原住生物たちが属するカテゴリ。その原住生物のパートナーと心を合わせ共闘することで本来以上の力を発揮する

*19
効果モンスター星11/闇属性/天使族/攻3600/守3400 通常の召喚は出来ず、自分と相手…つまりは全フィールド上から儀式・融合・シンクロ・エクシーズモンスターを1体ずつゲームから除外して特殊召喚できる最上級モンスター。その特殊召喚は無効に出来ず、出した時に発動する効果に対して他の効果を使えない……その発動する効果が、自身以外のお互いの手札・フィールド・墓地のカードを全て除外するというとんでもない効果である

*20
DT世界の星の輪廻転生システム「sefiroth」を担うモノ。その体は超巨体であり、元ネタの「ソピア(ソフィア)」と同じく牛頭の女神といった様相。右手には彼女の子を生み出す「創造の力」の結晶が、左手には生命を分解する光を発する「破壊の力」の結晶が備わっている。また、DT世界に存在した部族の多くが彼女が生みだした者であり、それらの元となった彼女には各部族の特徴やシンボルマークなどが見受けられる。

*21
光の糸が四肢に付いたどこかで見たことがあるような見た目をした人形たち。一部には、膨大な量の糸を放出しているモンスターや逆に全く糸が付いていなかったりするのだが……その正体は、本来sophia由来の生命として「sefiroth」システムで輪廻転生するはずが外部からの介入によって異常が生じ、現世に中身の無い身体だけの状態で実体化されてしまった存在。いわばバグ

*22
融合モンスター星5/闇属性/魔法使い族/攻2200/守800 ドラゴン型の人形にウィンダに似た糸の付いていない人形が乗っているモンスター。登場当時から似ていると言われていたが英名がもろに「ウィンダ」だったため関連性が決定づけられたとか何とか……

*23
効果モンスター星11/光属性/悪魔族/攻3400/守3600 自身以外に自分の手札・フィールドから10種類のカードをデッキに戻すことによってのみ特殊召喚できるモンスター。sophiaと同じくその召喚を無効にできず、効果に対して何かを発動することもできない。その効果は、自身以外のお互いの手札・フィールド・墓地、そしてエクストラデッキの表側のペンデュラムモンスターを全て持ち主のデッキに戻すもの

*24
「シャドール」を生み出し世界を再び戦乱へと向かう様仕向けた黒幕。その正体はもう一つの輪廻転生システム「qliphoth」を担うもう一体の創星神で、「破壊の力」の結晶の本来の持ち主。古の戦いにてsophiaに敗れ封印されていた。だが、sophiaが敗れたことで封印状態でありながら復活のために暗躍していたのだった。その復活の結果sophiaとは逆の右手に「破壊の力」左手に「創造の力」を宿し、sophiaと似た牛頭風の頭部、その他の体の部位は復活の糧になったモンスターたちの面影が見え隠れしている。攻守や属性・種族などのステータスもsophiaの真逆を意識してデザインされている

*25
「遊戯王5D`s」クロウ・ホーガン。冥界の邪神からの刺客であるダークシグナーとのライディングデュエル中、リアルダメージを受け負傷した際のセリフ。ダークシグナーと戦う宿命にあるシグナーですらない一般人のクロウが戦っているのがおかしい、か、当時彼が扱う「BF(ブラックフェザー)」は環境トップレベルのテーマだったのでおかしくない。また、実際肋骨が折れたら折れかたにもよるがDホイール(バイク)に乗ること自体困難、そのうえ激しい運転や立体駆動なんて以ての外……それ以前に、カードゲームで骨が折れるのがおかしい? いいえ、よくあることです

*26
「遊戯王GX」ティラノ剣山。「だドン」や「ザウルス」という語尾が強烈な恐竜大好きティラノ剣山が、デュエルモンスターズの創造主であるペガサスが召喚した《トゥーン・アリゲーター》を見たときに発したセリフ。興奮気味に言ったこのセリフにより恐竜だけで無く爬虫類もストライクゾーンだと判明する一幕……なのだが、決闘者達からはこんな彼でも「GX」のレギュラーキャラの中では常識人扱いを受けている。が、彼が絡む迷言・迷シーンはまだまだある不思議

*27
「遊戯王DM」海馬瀬人。どこで使われたとか説明ができないくらいに多種多様、様々な場面で使用されているセリフ…というか社長の高笑い。原作漫画でも声をあげて笑うシーンは多々あるが、中の人の演技もあってか楽しそうに笑う。普通に一段、時々二段活用、さらには三段の変化をつけた高笑いなど本当に楽しそうで……「社長が楽しそうでなによりです」……某動画サイトなどのMAD素材になっている他、世の中には笑い声だけを集めたMADがあったりなかったり




「デュエル脳」や、それが重症過ぎるとかそんな事以前に、どこか頭のネジがとんでいるイヴちゃん……まあ、そのあたりは初めてノイズと遭遇したあたりの話の頃から読者のみなさんから言われてましたが……。


次回!

「はーい、順番を守って並んでくださいね〜?」
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