我が手には星遺物(誤字にあらず)   作:僕だ!

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お待たせしました!
歌詞を載せられるようになったのはいいけれど、戦闘描写と心情描写と普段からのアレコレを織り交ぜつつ表現しようとすると混乱しますね、これは!

先日締め切ったハーメルン及びTwitterでのアンケートの回答、ご意見、ありがとうございました! 正直言っていろんな意味で驚きました。
その件については結果と共に、あとがきで書かせていただきます。


そして、先に謝っておきます。
「僕だ!」は決闘者なので本編中や感想欄、Twitterでの次回予告などで思いっきり実際とは異なることを言ったりしてブラフをはったりします。それはミスリードだったり、ぼかした回答だったり、するのですが……まあ、本当に色々とあるのです。


2-11

それは、数日前の事……

 

ひとり残って時間ギリギリまで自主特訓をして感覚を掴もうとし、そこに翼さんを連れて現れた奏さんが攻撃してしまったことやその他対応、シンフォギアを纏えなくなって訓練に付き合えなくなったこととか色々を謝られた時――――つまりは、さっき別れた未来に話した「奏さん達と一緒にカラオケ行く」って約束をしたあの時の一連の出来事でのことだ。

 

 

 

 

 

 

奏さん達と一通り話をし一段落したあたりで、日が落ちかけていることに気付き……「そろそろ帰る用意しないと、ゴハン作ってくれてる未来を待たせちゃうな」ってことで帰りの支度を始めたあたりだった。

 

 

「というか、極論、今のままで別にいいんじゃないか? あたしと響は違うんだし」

 

 

何気ない感じで奏さんがポロッとこぼした言葉。

わたしはつい、手に持ってたタオルを落してしまった。

 

「ええっ!? そ、そんなぁ……!」

 

「ちょっと、奏!? いくらなんでも――」

 

「いやっ、ふたりが考えてるような意味じゃないって! なんていうか、こう、大元の目的というか――「アームドギア」を出そうとしてた時の気持ちがまるで違うからさ」

 

止めを入れようとした翼さんにも「待った」をかけた奏さんが一旦咳払いをする。

首をかしげてしまいながらも、わたしは奏さんが続ける言葉に耳を傾ける。

 

「あたしは復讐のためにノイズを全部ぶっ倒したいから武器が欲しいってそんまま思ってて、「ガングニール」が元々槍だったこともあってそのまま「槍」として形になったわけで……でも、だからってそうじゃないといけないわけじゃないだろ? いっそ発想を逆転させてさ、もう武器としての「アームドギア」を想像しないで救助のための道具としてイメージしてみたらどうだ?」

 

 

……? えーっと……つまり、どういうこと?

アームドギアは武器だけど、武器じゃなくてもいいんじゃないかって……? だから、わたしにはそのままでもいいって言った? なんで? というか、そもそも武器以外のモノの形にアームドギアは成るのかな?

 

一緒に聞いていた翼さんもわたしほどじゃなくても困惑してるみたいで、おでこに右手を当てて大きなため息をついて首を振ってた。

 

「救助の道具って……発想はひとまず置いといても、出来る出来ないがわかるほどシンフォギア装者という例が少ないから何とも言えないというか……でもやっぱり斜め上過ぎる発想じゃないかしら?」

 

「そりゃあ、極端なこと言ってしまったかもしんないけど……とにかく、槍とか武器にこだわらなくてもいいんじゃないって言いたいわけだ。響がしたいって思ってる「人助け」に必要なのは――大事なのは、助けたいって思うその響の気持ちだろ? ある程度戦える程度になってるなら「アームドギア」のことで足踏みしてないで、救助(そっち)の方の技術や知識を得ることを一旦頑張ってみてもいいんじゃないかって話」

 

 

奏さんは、親指を立ててそれで自分の胸を指し示しながらそう言った。

 

 

……んん? なんだかデジャヴっていうのが? えっと、前の時は確か……そうそう、葵ちゃんが――――

 

 

「なーんて。今回謝った一件もそうだけど、自分の身体のことも度外視したり目的以外の事は(ないがし)ろにして色々やらかしちゃったあたしが言ったところで説得力がないよなぁ」

 

 

 

「それだぁっ!!」

 

 

 

「「!?」」

 

 

わたしの視線の先、跳び上がるのかってくらいにビクッ!と身体を()ねさせた、目をまん丸に見開いてる奏さんと翼さんが……。

 

……あ、あれ? もしかして、もの凄く大きな声出しちゃってた?

って、そうだけどそうじゃなくって!!

 

「それですよっ、奏さん!!」

 

 

「お、おう? ……どれ?」

 

 

 

 

―――――――――

 

 

 

 

 

そう、()()()()()()()()()()()()()()()()()

わたしが見失いかけてたモノを。

 

 

 

「ふっ……と! やぁ!」

 

横薙ぎに振るわれた鎧から伸びるトゲトゲのムチみたいなのを紙一重で避けつつ、トゲの無いところを掴んで「一本背負い」の要領でブン投げた。

――もっとも、持った場所が中途半端で悪かったのかトゲが手に刺さり、叩き付けたあたりで手からムチが離れてしまったんだけど。鎧の子はなんとか受け身を取れた様子。

 

「うぐ……! こんのッ!!」

 

 

 

わたしは「アームドギア」を……武器の形をとるそれをいろんな面で特別視し過ぎていた。

 

 

わたしには武器(アームドギア)が無いから、奏さんや翼さんのように強くなれないんだと――

だけど、人を傷つけるのはわたしの望む在り方じゃないから、武器(アームドギア)は持ちたくないと――

 

武器(アームドギア)の良い面も悪い面も見て、わたしは望みながら拒んで、ひとり葛藤し続けてた。……そして、その2つの面を見て、武器(それ)を持つ人を、その人が持つ意思に気付きそこにわたしが知りたかったことがあると感じた。

 

武器(それ)を持ったとして、奏さんや翼さんのように強くなれるのか?

その奏さんや翼さんは、武器(それ)をわたしの嫌うような在り方になっているのか?

 

いや、前からわかってることなんだ。「使う人次第」なんだってことくらいとっくに。

それは正しい考え方で……()()()()()()

 

 

 

 

「クソ、クソ、クソ、クソォッ!! 武器(アームドギア)も使わねぇヤツに、使えねぇヤツに! 劣るなんざ、有り得ねぇ!!」

 

 

怒りの形相の鎧の子。その頭上でまるでプロペラみたいにグルングルンッと振り回されるムチ。

その形のまま、円盤状のエネルギーの塊ができて――コッチに向かって放たれた! それも、途中で4つほどに分裂してっ!!

 

 

 

 

わたしにとって「アームドギア」を持つ意味ってなんだろう?

 

戦う為に攻撃手段を増やすための武器?

心の内の不安を拭いとるための()り所?

助けを求める人達に戦えることを明確に示して安心させるための旗印?

 

違う、そうだけどそうじゃない。

 

「アームドギア」はそれらのための手段ではある。

その手段はあるに越したことはない、でも、わたしの目的のために必ずしも必要なのかと問われれば、そうとも言えない。わたしに必要なモノ……わたしに足りなかったモノ。

 

 

 

拳を握った顔の前あたりで×(クロス)させる形で構えて――――

 

 

「とりゃぁああぁぁー!!」

 

 

――――一発目が直撃するその直前に、振り払うように解放する!!

 

 

「んなぁっ!? また、かき消した――いや、(はじ)いたのか!?」

 

わたしの眼前で形を保てなくなり、砕け、粉々に散るエネルギーの塊。

 

あんぐり口を開けて驚き足を止める鎧の子。その隙を逃さず、一気に懐に入り――アッパー! 着地して、そのまま右・左の(ワン・ツー)パンチ! そして、アゴ目がけて回し蹴りを叩き込むッ!!

 

「…………ッ!?!?」

 

最後の回し蹴りこそ入り方が半端だったけど、それ以外はクリーンヒットと言える連撃。鎧の子もたまらず足が浮き、数メートル先へと吹っ飛んだ。

 

 

 

 

 

あの子がついさっき言ってたことは大体合ってる。そしてそれは――今のも、最初のデッカイ一撃をしのげたのも……葵ちゃんに教えられ、奏さんに気付かせてもらったモノ。

 

 

「見えるけど、見えないもの……」

 

 

「ッご……テメェ……いきなり何を言い出して――」

 

 

あの後、葵ちゃんから何故か手渡された「未来の作ってくれたおにぎり」。

そして、その後葵ちゃんが「デュエルとは、モンスターだけでは勝てない。(トラップ)だけでも魔法(マジック)だけでも勝てはしない。全てが一体となってこそ意味をなす。そして、その勝利を築きあげる為に最も大切なものは――ここにある」と言って自分の胸を指し示したその意味。

 

それらが繋がった。

 

 

 

「それは、実体(もの)が、その形が()っても()くても()()()る「意図(いと)」。届ける人と受け取る人、それぞれが(いだ)き、その間にも()る「想い」!」

 

 

 

武器なんてものに意味は無い――――いや、あらゆるモノや行為に…全ての物事に意味なんて本来無いんだ。

 

 

でも、()()に在る!

 

「未来の作ってくれたおにぎり」に、わたしが他には無いモノを確かに感じたように!

 

ライブの会場での惨劇の時、翼さんの闘う姿に、守ってくれる奏さんの背中に、飛び入り参加した葵ちゃんに……胸の(うず)いたように!

 

女の子を抱えて逃げてて初めて「シンフォギア」を纏ったあの時、わたしの歌に恐怖による震えが吹き飛ぶアツイ熱がこもってたように!

 

 

そう、本当にわたしが求めていたモノは――――他でもないわたし自身の中に既にあったんだ!

 

 

 

「握った拳に込めたその意味も、願いを込めた歌もッ! 形が無くてもココに在る想いがわたしのっアームドギアだーーーーッ!!

 

 

 

――見えるけど、見えないもの――

 

奏さんが「武器じゃなくてもいいんじゃないか?」って言って人助けに必要なものは別のモノだって思い出させてくれたのと同じように、本当に大事なのは――立花響(わたし)が本当に手にすべきなのはアームドギアなんかじゃないんだということを、葵ちゃんもわかっててそれを伝えようとしてくれてた!

「シンフォギア」を纏うよりずっと前から在った、わたしの中にあった「()()」。

この手をノイズを倒す拳にも、助けを求める人へと伸ばす手にも変え――恐怖に立ち向かえる勇気を湧かせ――見た人に生きることを諦めさせない背中にする――そんな確かな「チカラ」!!

 

 

 

 

 

 

 

「武器が無いことがアームドギアだって言いてぇのかよ……! そんな寝ぼけた甘ったれの考えで戦いやがって……お前、舐めてんのかッ! このアタシを――雪音クリスのことを!!」

 

ギリッっと睨みつけてくる鎧の子は、もうわたしのことから目を離しはしないだろう……それはむしろ好都合! わたしはあの子を知りたいし、あの子にわたしを知ってほしいから!

 

そして、わたしの耳は聞き逃さないっ!

 

「クリスちゃんって言うんだね! 改めて、よろしく!」

 

「よろしくねぇよ!?」

 

「くそっ」と吐き捨てるように言ってから「このままじゃ……」と何かを呟いているクリスちゃん。

この様子なら、まだ会話を続けてクリスちゃんの気持ちを、意識をもっとコッチに引き寄せて……!

 

 

「アーマー・パージッ!!」

 

「うわぁっ!?」

 

クリスちゃんが唐突に発した謎の言葉を引き金に発生する衝撃波とも言えそうなくらいの突風と、謎の光。

とっさに腕で顔周りを隠し、飛び散る細かな砂や小石から守って――

 

 

 

 

 

Killter Ichaival tron

 

 

 

 

 

――そんなわたしの耳に、歌が届いた。

 

 

「歌!? それも……もしかしてっ!?」

 

初めて聞くものだけど、不思議と既視感がある。

まるで、似たようなものをどこかで聞いたような……いや、そんなレベルじゃない。何時も聞いてるし、私も歌ってる……って、()()なんじゃ!?

 

 

「歌わせたな……アタシに歌を、歌わせたなッ!!」

 

「うそっ……()()()()()()!?」

 

 

そう、段々と晴れてきた土煙の全体的に赤い色をした「シンフォギア」を纏ったクリスちゃんだった。

 

なんで……!? 確か、シンフォギアは、希少な「聖遺物のかけら」が必要な上に、一般には難解(すっごくむずかしい)っていう了子さんの考えた「櫻井理論」を基に作る、って話で……とにかく、そう簡単なことじゃないって言ってた! それに、装者としての適性がある人がいたとしても、作ったシンフォギアに使われた聖遺物に適合しないと装者としては戦えないとか何とか……!!

 

つまりは、クリスちゃんがシンフォギア装者だっていうことは、いろんな意味で予想外というか有り得ないと考えられてたというか……想像さえされてなかった事だよね!?

 

 

けど――――

 

 

「教えといてやるよ……アタシは歌が大っ嫌いだ!」

 

「ええっ!? さっきのとっても良い声だったのに、勿体無い!!」

 

「うっせぇっ! 路上ライブじゃねぇんだ、拍手してんじゃねぇぞ!!」

 

 

――――そこに、わたしは希望が見えた。

 

 

「そんでもって、通りにはいかねぇぞ! 馬鹿猪!!」

 

「えっ、イノシシ!? どゆこと!?」

 

 

クリスちゃんの言ってることに反応してしまいながらも、わたしは()()に備えて待ち構えた。

 

 

 

 

疑問…? 愚問! 衝動インスパイア 六感フルで感じてみな――

 

 

クリスちゃんがその両手に持ったのは、「銃」のような……昔使われていたっていう「クロスボウ」のようなアームドギアで――

 

 

絶ッ! Understand? コンマ3秒も 背を向けたらDie――

 

 

――そこから放たれた矢の形をしたエネルギー弾が、わたし目がけて高速で飛んできた!

その数は両手の指でも足りないくらいっ!?

 

「わっ、わわっ!? と、ちょっ、おっとと!」

 

避けても避けても、次々に放ってくるために減ること無く――むしろ増えてるんじゃないかってくらいの、わたしに飛んでくる矢たち。

 

 

心情…? 炎上! 強情マトリクス 沸点ピークで くだけ散れ――

 

 

クリスちゃんは、その場から狙う様に撃ってくることもあれば移動しながら撃ってもくるから、飛んでくる矢の軌道が入り乱れていて避けるのが一層難しくなってるっ!

 

 

Motto×5 Break!! …Outsider――

 

 

あぁ、そういえば熊と戦ったりはしたけど、遠距離戦の特訓とかは全くしてなかったっけ?

ノイズも遠距離攻撃っていうよりも、突っ込んでくるヤツが基本で……あっ!?

 

「うあァッ!?」

 

「ハァっ! (おせ)ぇぞ!!」

 

かすってしまった事に一瞬気を取られ、そこにわき腹に一発入ってしまい走ってた勢いのまま転がるように倒れてしまった。

けど、そのまま止まらずに、今度は転がった勢いですぐに跳び上がるように立ち上がり、また走り出す。

 

 

傷ごとエグれば 忘れられるってコトだろ?――

 

 

けど、時間を稼ぐことで、わたしのもくろみは少しずつだけど確かに進んでいる。

 

いつだったか了子さんが言っていた。「装者の歌う歌は、その装者の深層心理(しんそーしんり)が反映している」とか何とか……つまり、装者の歌を聞けばその人の気持ちが読み取れるはず!!

 

 

イイ子ちゃんな正義なんて 剥がしてやろうか?――

 

 

あの夜、葵ちゃんが「『何度でも受け止めてやる! 全部吐き出せ、お前の悲しみを!』」って言葉にクリスちゃんは確かに反応した。きっと何か思うことがあった――クリスちゃんの中に吐き出せていない「悲しみ」があったに違いない。

なら、それを歌から解き明かして……!!

 

 

 

――が、今度こそ左足にその矢が当たってしまった。

 

 

「どんくせぇな! こんままだと目ぇ瞑っててもハチの巣に出来ちまうぜ!?」

 

 

クリスちゃんの言う通りだ。シンフォギアの防御性能のおかげで大きな傷にはなってない。けど、確かな痛みと少しの違和感がある。そう経たずに痛みは退く程度のダメージだけど……逆に言えば、それまでは今までのように逃げ回ろうとしたところで、避けきれない。

なら!

 

足の痛みを我慢してしっかりとその両足で立ち「()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

その腕を――あの「ドロー!」って言う謎の特訓の様に――振り抜く!

するとどうだろう!?

 

アームドギアになり損ねたエネルギーを用いて、相手の攻撃を(はじ)く。それが、肉弾戦中心のわたしのとれる最小で最大の防御術!

 

 

白っぽい鎧を纏ってたクリスちゃんの攻撃を防いでいたのもこの方法――なんだけど、今回は問題があった。

 

「ぅうっ!?」

 

また足に、そして同体にも数回の衝撃がはしった!

 

攻撃はある程度防御できるし、その気になって腕を振るえば大きなエネルギーの塊による一撃も――たとえそれが4つに分裂しても、威力にもよるけど対応できる。

……()()()、これには防御範囲と…それ以上に連発がきかないっていう決定的な欠点がある。もしも、ある程度の範囲に対応するために腕を振る……んじゃなくて、一点に絞って殴ったり突きを放ったりすればある程度は早く次の一手へと移れるだろうけど、それでも早さに限界はあるし一点に絞ったことで攻撃を弾ける範囲は格段に狭まってしまって衝撃をガードしきれなくなってしまう。

 

 

 

クリスちゃんもそれに気付いたんだろう。

アームドギアが「クロスボウ」のような片手持ちのものから、長い複数の銃身を一纏めにしたモノ(ガトリングガン)に変わり……それでもその両手に一つずつ持ち、わたしに向かって構えてきた。

 

 

HaHa!! さあ It's show time――

 

 

これまで以上に苛烈で、断続的な銃弾の嵐。対応しようにもどうしても間に合わず、痛みに耐えて跳び退いても当然の様に銃弾の嵐はすぐに反応して追ってくる。

しのごうにもジリ貧。でも、あの大きさなら動きに制限が出るはずだし、銃身に長さがあるから接近戦で隙のできる範囲(ふところ)は広がっているはず! なら……!

 

 

火山のよう殺伐Rain さあ お前等の 全部×5――

 

 

また、ガチャリガチャリと何かの機械が動くかのような音が聞こえてきた。

 

今度はクリスちゃんの手元のアームドギアじゃなくって、腰あたりの武装から長い箱のようなモノが左右に伸びて――って、あの箱に開いてる穴からのぞいてるのって小型だけどミサイルなんじゃ――!?

 

 

 

否定してやる そう…否定してやる ぅーーーーッ!!

 

 

 

バラ撒かれるように発射され、よりにも寄って一直線じゃなくて様々な軌道を描いて飛んでくる無数のミサイルは、わたしの真後ろ辺りを除いた多方面から微妙にズレたタイミングで飛んできて、防御は――逃げ――――

 

 

ぁ――――――っ!?

 

 

連鎖するように起こる爆発――――だけど、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そしてそれも、突如感じた地響きの後、すぐに感じられなくなった。

 

爆発の直前、確かに見た。青い輝きを……囲まれかけながらもまだギリギリ距離があった時に、無数のミサイルに雨の様に降り注ぐ短刀を。

 

 

爆発で巻き起こった煙と土埃が晴れていくと見えてきたのは、輝きを放つ白と青で彩られた盾――

 

「っんなんだよっ、こんなところに壁が!?」

 

 

 

「否、剣だ!」

 

 

 

――ううん、剣の先端が地面に刺さっていた。

それは形を巨大に変えた「天羽々斬(あめのはばきり)」のアームドギア。そのてっぺんには背筋を伸ばし凛とした()()()()()()()()()()()姿()()……!?

 

「翼さん!?」

 

「お前は、あん時の……!」

 

 

ミサイルを撃墜し、爆風からその刀身でわたしを守った「天羽々斬(あめのはばきり)」のシンフォギアの装者は、他でもないライブに出演しているはずの「ツヴァイウィング」のうちの一人・翼さんしかいない。

助かった……でも、ライブは――!?

 

 

巨大な剣を消し、わたしの隣へ降り立った翼さんにその疑問を投げかける。

 

「どうしてココに!?」

 

「当然でしょ? 防人である私が出動しない理由があるかしら?」

 

「でも……」

 

「安心して。私たちのステージは終わっているから」

 

あっ、そっか。「ツヴァイウィング」はあくまで今回のライブにいくつも参加しているアーティストの一組でしかない。もちろん準備や終わった後の事もあるだろうけど、実際に出演している時間はソロでのライブと比べそこまで長くは無い。

「なるほど」と納得し、でも同時にそんなに時間が経ってたのかと驚く。

 

 

「ペチャクチャ悠長に話してんじぁねぇぞ!!」

 

 

しびれをきらしたクリスちゃんが、再びミサイルを発射してきた!

でもっ!!

 

「はあぁぁ……! ドローッ!」

 

「シィッ!」

 

振るったわたしの腕が右手方面のその半分くらいを爆散させ、反対側から飛んできたものは翼さんがその斬撃で切り伏せるっ!!

 

「動けるかしら、立花?」

 

「はいっ! まだやれます!!」

 

視線を合わせることも無く、それぞれ拳と(つるぎ)を握り、並び立ちクリスチャンを見据える。

 

 

「ハァ! 数が(まさ)ったからって勝った気かよ!? おめでてぇなぁ!!」

 

そう言って再びアームドギアをかまえるクリスちゃん。

 

そんなクリスちゃんの頭上の空に飛び交ういくつもの影。いつの間にか現れてた、羽を生やした飛行型ノイズ。

そうか! 数の差なんてノイズの物量作戦、もしくは他の所に飛ばして分断させるってことも!?

 

 

空飛ぶノイズの一体が、羽を(たた)んで急降下の態勢に入って――――あれ? あの動き、()()()()()()()()()()()()……まさか、狙いはッ!?

 

「あぶないっ!!」

 

とっさの動きで引き起こされた身体の痛みなんて、知った事じゃなかった。

跳び出し、クリスちゃんへ一直線に向かって行く!!

 

「なっ……ッ!?」

 

いきなりの突進に驚いた様子のクリスちゃんがわたしに狙いを定めようとし――その動きが止まる。ちょうど、その顔に上空から降下してくるノイズの影がかかってソッチに目を奪われたから。

 

 

クリスちゃんの身体にわたしがぶつかり、ふたり揃って地面を転げた。

止まったところで目の前のクリスちゃんの身体に怪我が出来て無い事を確認し、すぐに立ち上がって視線を移す。

すると、さっきまでクリスちゃんがいたあたりの地面にノイズが突き刺さってた。やっぱり、あのノイズはクリスちゃんを狙って……!?

 

 

クリスちゃんは目を見開いて「なんで……?」って呟いてて――――このノイズたちのことを、クリスちゃんはわかってなかった……?

ノイズはクリスちゃんが操ってたんじゃ? なら今のはいったい……?

 

 

「今度こそと息をまきながら……命じたこともできないなんて」

 

「この、声は……」

 

聞こえてきた声に視線を動かすと、数メートル先にある電波塔かなにかの足場にいつの間にか誰かが立っていた。

黒い鍔広帽とサングラスを身に着けた長い金髪の女性の姿。その手には、あの夜、ノイズを操ってわたしを捕らえたクリスちゃんの手にもあった「杖のような何か」が……まさか、アレがノイズを操る聖遺物で、さっきのノイズはあの女の人が!?

 

「あなたはどこまで私を失望させるのかしら……?」

 

「フィーネっ!?」

 

 

フィーネ?

今、クリスちゃんがあの女の人の事をそう呼んだけど……もしかして、クリスちゃんの仲間? でも、だったらなんでノイズにクリスちゃんを襲わせたりしたんだろう?

 

立ち上がったクリスちゃんが、フィーネって人を見上げながら声を張り上げた。

 

「なんでこんなのを(さら)う必要があんだよ! 希少性以外取り柄が無いこんな奴がいなくたって、戦争の火種くらいあたしひとりで消してやる!そうすれば、あんたの言うように人は呪いから解放されて、バラバラになった世界は元に戻るんだろ!?」

 

あのフィーネって人が、クリスちゃんにわたしを攫って来るように言っていたって事に驚き……続いて、クリスちゃんの口から出てきた「戦争の火種」、「人は呪いから解放される」、「バラバラになった世界」といった言葉に頭がついていかなくなって呆然としてしまう。

 

「ふぅ……もうあなたに用は無いわ」

 

クリスちゃんの声には特に反応を返すことも無く、そう吐き捨てるように言って背中をむける女の人(フィーネ)

 

「なっ!? 待て、フィーネ! 待ってくれよッ……!!」

 

追いかけようとフィーネのいる方へと駆け出すクリスちゃん。その叫びにも似た声は、まるで迷子になった子供が親を探す泣き声の様に聞こえ……伸ばそうとした手を、わたしは止めてしまってた。

 

「クリスちゃん……!」

 

「立花っ! 気にかかるのはわかるけれど、周囲に散ろうとしてるノイズを放ってはおけないわ。手を貸して!!」

 

翼さんに言われて気付く。

空を飛んでいるノイズの数が増えていて、大半はコッチに狙いを定めているみたいだけど、残りの数体は旋回しながらちょっとずつ移動を始めているように見えた。

 

あのフィーネって人も、クリスちゃんのことも気になるけど、このノイズたちを放っておいたら大変なことになることは目に見えている。

わたしは伸ばしかけていた手を再び握り締めて拳をつくり、かまえる。

 

「……っ。はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ノイズを全滅させた後、クリスちゃんも、あのフィーネって人も……何の手がかりもなく、追いかけるのは困難になっていた……。




原作よりも早く、別方向に成長を遂げてしまっている響。正しいかどうか? 『知らん、そんなことは俺の管轄外だ』。
そんな響がクリボーことクリスちゃんに状況一転され押されてしまった理由……熊の相手ばかりしてた。対策不足。

あとは、まだ明かされていないクリスのシンフォギアに使用されている聖遺物の名前……そして、何やってるの主人公。色々と語り足りないですね。



さて、「立花響に合う遊戯王OP・ED(本編で聴く&歌う!?)」アンケートの結果についてです。計589票ありがとうございました!

1位は「遊戯王GX」OP2である「99%」でした!!

……とは言っても今回の投票、パーセンテージを見ればわかる通り、上位3位は30%、29%、27%とかなりの接戦。特に百票を超えるあたりまではほんの1,2票差で追い越し追い越されを繰り返していて、最終結果も含めもの凄く驚かされました。
なので、2位3位の「絆」と「太陽」も優先度は低くなるものの本編中にて響に絡ませてしまおうと思います! 「鏡のデュアル・イズム」は歌詞の内容的にも歌っている人の片方で中の人ネタ的にももう少し伸びるかと思ってましたが、そんなことは無かった……。

そして、Twitterのほうで受け付けていたご意見も反映をしていきたいと思います。


Twitterでの「翼に合う遊戯王OP・ED(本編で聴く&歌う!?)」アンケートもご意見も含めありがとうございました!
呟いたように、響はイメージとガッチリはまる歌がすぐに思い浮かぶのですが、翼は中々結びつかなくて迷っていましたので、大変参考になりました。


次回あたりにまた新しいアンケートを行いたいと思っています。
内容は大体同じで対象キャラと選択肢が変わったものとなる予定です。

立花響に合う遊戯王OP・ED(本編で聴く&歌う!?)

  • 99%(GX OP2)
  • 太陽(GX ED3)
  • 絆(5D’s OP1)
  • 鏡のデュアル・イズム(ゼアル OP5)
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