我が手には星遺物(誤字にあらず)   作:僕だ!

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度重なる遅刻、大変申し訳ありません!
もっと計画的であるべき人間……それが「僕だ!」


前回のアンケート、沢山の回答ありがとうございました!
想定以上の投票数、そして上位の競り合いには大変驚かされました。
結果は前回と今回のあとがき後に掲示しておきます。そして、結果はもちろん今後のお話に活かさせていただきます!! こうご期待!


それでは行動制限中の日常回、奏とクリス視点でよろしくお願いします!


3-2

「ルナ・アタック事件」の後処理のため、装者達を一時的に「行方不明」扱いにして行動制限もとい保護した状態で生活させることになった。

そんなあたし達のちょいと窮屈な生活は、保護された(あおい)が連れてこられまた一緒に生活することによって一変した。まだ半日ちょっとしか経ってないけど、良くも悪くも賑やかに……そして何より、退屈な時間なんて無いくらい充実したモノになった。

 

 

そうして迎えた、葵も一緒になってから二日目の朝……

 

 

 

 

 

 

「『アン、ドゥ、ドロー!』」*1

 

「アン、ドゥ、ドロー!」

 

朝目覚めてから朝食までの時間。

これまでも各々(おのおの)が身支度を整えたり自由気ままに過ごしたりする時間なんだけど……今朝(けさ)の様子は一味違い、部屋の一角では少し変わった光景が見られた。

あたしとしてはそこそこ見慣れた光景ではあるんだけど、人によっては「異様」とまで表現しそうな気もするが……。

 

 

「『アン、ドゥ、ドロー!』」

 

「アン、ドゥ、ドロー!」

 

自作のカードの束を固定する物を着けた左腕を胸の前あたりに水平にあげて構え、そこからカードを1枚右手で勢い良く引き抜くの動作。ソレを二人並んで何度も繰り返ししてる。

 

あたしだけじゃなく翼も特別気にしていない――それどころか、むしろ微笑ましそうにしているくらいの様子。

ただ、装者の中では一番付き合いが短いだろうクリスだけは困惑した表情(かお)を……いやっ、困惑っていうかなんか疲れたような表情……か?

 

「……なぁ、()()()()っていつもやってるのか?」

 

「ん? ああ。葵の方はいつからだったかほぼ毎日、朝一(あさいち)にやってて日課になってるな……あっ、でも普段はあんな掛け声はしてないな。休みの日なんかだとまだあたしたちが寝てる時間だったりするから、そのあたりを配慮してくれてるんだろうさ」

 

「そ、そうか」

 

「って、クリスは知ってたのか? アレが遊びとかじゃなくて特訓だってこと」

 

「……まぁ、な。あのバカの()()()()に矢を(はじ)かれたり、爆風を斬られたりしたことがあってな」

 

そう言うクリスはどこか遠い目をしてた。

敵対していた事も含め、あんまり良い記憶じゃないんだろう。それに、少なからず自信を持っているはずである自分の攻撃を、まさかカードなんてモノで対処されたとなればかなりのショックになることは簡単に想像できる。

あたしだって、もしも振るった槍がカードに止められた――あるいは弾かれたり斬り落されでもすれば、夢に見てうなされてしまう自信がある。

 

 

と、ベッドに座って葵たちを眺めてたあたしの隣にいた翼が、話を聞いていて思い出したことでもあったのか「そういえば…」と話に加わってきた。

 

「最近だと、奏と雪音が合流する前…腕装甲から出現させたカードを投げて飛行型ノイズを切り裂く――というか撃ち抜いてたわね」

 

翼が言ってるのは、あの時――スカイタワーに集まってきてたノイズたちを殲滅したあの戦いのことだろう。空を飛ぶノイズ相手に響はどうやって戦ってたんだろうって思ってはいたが、まさかそんなことになっていたとは……

あたしも驚いたが、視界の端に苦笑いを浮かべ口角をヒクつかせているクリスが見え「まぁ、そうなるわな」と内心笑ってしまった。

 

「じゃあ、そのカードが響の武器(アームドギア)なのか?」

 

「本人曰く違うそうよ」

 

アームドギア関連以外でシンフォギアが作り出すモノなんて無いと思うんだが……いったい何なんだ? あるいは響の勘違い?

あ、いや、でもフィーネとの戦いではそういったモノを使ってた覚えがないし、それとなにか関係が……って、その辺りの記憶が無いのはあたしが暴走してたからか。

 

 

「『アン、ドゥ、ドロー!』」

 

「アン、ドゥ、ドロー!」

 

まぁ、そんな風にあたし達が話している間も葵と響はその動作を続けているわけだけど……構えた左腕も引き抜き振るう右手も、その動きに疲れは全く見られなくてこのまま一日中でも出来てしまうんじゃないかと思ってしまうほどだ。

 

 

「なぁ。あの掛け声はなんかブレたりしてない気がするんだが……アレで合ってるのか?」

 

「……さぁ? さっきも言ったけど、普段はしてないし」

 

「葵の発した言葉の、法則性に関しては緒川さん達も調べてはいるそうだけど……そもそもわからない単語・人名らしきモノが多くて難しいそうよ」

 

翼の言葉に「はーん」と肯定か否定かもわからない曖昧な相槌を打つだけのクリス。

 

 

と、ここまでは葵と響を見ながら話しをしていたクリスだったけど、不意にその顔をあたし達の方へと向けてきた。

 

「アンタらはやらないのか? 特に……ソッチは何かとつけて、あの間に割って入ったりしそうな気がするんだが」

 

「あー……響の特訓は何度か付き合ったことはあったけど、あの特訓自体には参加したことは無いな。あたしや翼には必要無いもんだったし」

 

あからさまにあたしの方を重点的に見てくることに少し思うところはあるが、質問には一応ちゃんと答えてみせる。

 

もうすでに「槍」と「剣」という武器(アームドギア)があったあたし達には必要無くて――さっきの翼の話にあったカード投げだって翼やあたしには複数展開したアームドギアを撃ち放つ技もあったわけで、わざわざ習得することもないのだ。

もしも、ただ単に特訓としてじゃなく遊びとして何か明確なルールや面白みがあったのなら、葵に付き合う形でやるのもやぶさかではないんだけど……そういうことも全然無いしな。

 

「それに、あの特訓は私たちが色々とあってどうしても葵の時間が少なくなっていた時に始められたもので、その経緯もよくは知らないの」

 

あの頃は……その、あたしがシンフォギアを纏えなくなってることが判明した直後で、意地でもシンフォギアを纏おうとしたあたしがLiNKER(リンカー)を過剰摂取しようとしたところに葵が腹にパンチかまして止めてきて……ってことがあった。

その後は、あたしは心ん中のモヤモヤが晴れるまで葵とは会おうとは思えず弦十郎の旦那ん()に世話になってて……翼は葵とは寝食を共にしてはいたが、あたしのことも気を遣っていたために葵と離れている時間が増えていた。だから、葵が響と特訓を始めることになったその場にはいなかったわけだ。

 

一応、後々に響から大まかな話は聞いて「響が葵に戦い方を教えてくれるよう頼み込んで、葵が響に合った戦い方を教えることになった結果」のその一部がこの特訓(コレ)だってことは知ったけど……逆に言えば、そんくらいしか知らないんだよな、これが……。

 

 

「なんていうか変な関係だよな」

 

「変って……けどまあなぁ」

 

「言いたいことはわかるわ」

 

クリスの呟きに、あたしと翼は頷くのだった。

 

 

 

 

 

 

「朝練しゅーりょー」

 

「『こんなんじゃぁ……満足できねぇぜ……』」*2*3

 

「だよねぇ……熊さんがいないから張り合いが無いし、未来もいないから一緒に特訓できないし特製おにぎりも食べらんないー!! う~……なんだか不完全燃焼気味ぃ」

 

と、どうやら特訓を終えたらしい。

特訓量に関しては……この部屋だと仕方のないことだろう。環境的にも用具的にも葵たちがやってた特訓が出来るわけも無いんだからな。

以前に……葵と和解出来た後に特訓を見に行ったことも実はあって、その時に特訓の一連の内容は一通り見たんで知ってはいるけど、ダンベルは無いし、身の丈を越える丸太は無いし、飛び跳ねまわるほどの広さも木も岩も無いし、滝も無い……まぁそんなのがある室内があったら見てみたいもんだけどさ。

 

 

未来(みく)ってのはあん時にあの馬鹿に抱きついてた生徒だったよな。んで、クマの方は……(ナンチャラ)(くま)か、(くま)(なにがし)みたいな名字のヤツのアダ名か? それとも」

 

「いや、マジモンの熊だ。妙に人っぽいけど」

 

「えぇ……」

 

会釈はするし、葵や響のような特訓しているヤツしか襲い掛からないし、葵の言葉に頷いたり「ガウ」とか「グゥ」とか答えたりするが……背中にファスナーがあったりはしなかったんで、あれでもちゃんとした生き物としての熊なんだろう。

 

「投げ飛ばしたり、組み手をしたり……小日向は――ああ、その未来って子もまだ投げるまでには至れてないそうだけど、立花と一緒に特訓しているそうよ」

 

「ソイツ、装者じゃなかったよな? それで生身でやれるって……!?」

 

翼の言葉に頭を抱えるクリス。

確かに、いくらあの熊相手だからと言って「熊と素手で戦え」って言われても普通はできないよな。身体能力ももちろん問題だけど、まず立ち向かえるほどの胆力が無いだろ。

 

 

 

立花響(あのバカ)に、ココを出た後紹介するって言われてんだけど……恐くなってきた」

 

肝は据わってるけどそれ以外はそこまで特別おかしなところは無いし、幾度か会った感じだとむしろ響ほどじゃないがお人好しの部類で、礼儀作法も身についててむしろ接しやすい奴だったし、そんなに力む必要のない肩の力を抜いていい相手だと思うんだが……

……今の話を聞いた後じゃあ無理な話か。

 

 

 

 

 

―――――――――

 

 

 

 

朝練を終えた葵と響が改めて身支度を整えたちょうどそのすぐ後、緒川さんと連れのエージェントが朝食を届けに来た。

 

今日の朝食はパンとスープとサラダと目玉焼きとベーコン……とまぁそんな感じの洋食系だった。

音頭は朝から元気いっぱいな響がとった。

 

「いっただきまーす!」

 

 

「『今日はエビフライの日だっけ』」*4*5

 

 

「ちげーよ……つーか、目の前にもうあるし、「今日は」も何も初めてだろ!?」

 

葵の言葉に律儀にもツッコミを入れるクリス。

響は響で「葵ちゃんってエビフライが好きなのかな?」って呟いてる。

 

……あれ? どうだったっけか?

以前なんの機会だったかエビフライを食べた時、「トリシューラプリン」ほどじゃあなかったけど、葵のやつ、結構喜んでいたような気もするような……? 手間はかかるけど、今度作ってやろっかな。

 

 

 

「つーか、ソコは譲らないんだな」

 

「どうした、クリス? なんかあったか?」

 

「いや、別に」

 

……?

なんだ? あたしらのこと見て……?

 

どうかしたのかと釣られるようにあたしの隣に座る葵を見る…が、特に変わった様子は無い。いつも通り、その小さな手でしっかりキレイに食べてる。

そのむこう側、あたしとは反対の葵の隣に座っている翼も見る…けど、やっぱりというかこっちも別段変わったところは無い。育ちが良いこともあってか葵以上に綺麗に食べてる。

 

「じゃあなんで?」とあたしは首をかしげ、テーブルの反対側に座るクリス――その隣に座ってる響に目をやる。もしあたしらに何かあるんだったら、クリスの隣の響も気づいてるんじゃないかと思ってのことだったんだが……

 

「はむはむ……ほふぇ?」

 

パンをうまそうに頬張り一生懸命に噛んでいる響。あたしの視線に気づいて「どうしました?」って目で見てきた。

……うん、この様子じゃあ、あたし達になにかあってたとしても気付いてなさそうだな。クリスが何か言っていたことへのヒントにはなりそうにない。

 

 

「ホントにそう大したことじゃないから、気にすんなって」

 

「んー……ならいいんだけどさ」

 

でも、どうみてもあの視線……しかも「大したことじゃない」って、つまりは大事じゃないだけで間違い無く何かはあるんだろう。

 

 

「『いや、全然』」*6*7

 

 

……何がだ?

 

いやまぁ、葵の言う事が普段ちょっと変なのは今に始まった事じゃないからいいんだけどさ。唐突なのも時々あることだし……大方(おおかた)何か考え事しててポロッと口に出て、それが変になってしまったってだけだろう。コッチこそ葵が訴えかけてきたりしないなら深く考える必要もない。

 

 

 

と、そんな風に自分の中でクリスの事も葵の事も結論付けて、改めて朝食を食べはじめた。

 

……食べ始めたんだが、どうにも視界に気になるモノが映ってしまう。

それは、他でもないクリスなんだが……これまで気になっていた「クリスからの視線」じゃなくて――

 

「にしても、相変わらずだなクリスは」

 

「箸が苦手なだけかと思ったら、フォークやスプーンでも()()だものね」

 

――そう。クリスの食事風景というか、それによる周囲への被害…汚れだ。

食べ物のカスやソースはクリスの皿の周りに散乱し、その口元もどうみても必要以上の汚れが見受けられる。バクバク豪快に食べている響とはまた別の豪快さ――というか、不器用さ(?)がその原因だとは思うが……一応食うには食えてるんだよな。

 

 

「うるせぇ、食えてっから問題ねぇよ」

 

 

さすがに自覚があるのか口を尖らせながらも、顔をわずかに赤くしてバツが悪そうに目を逸らした。

 

……まぁ、今はいいとしても後々の事を考えると矯正しておいたほうがいいよな?

今度、旦那に相談してみて――――

 

 

 

 

 

「『ですが笑えますねぇ』」*8

 

 

「テメェ!!」

 

気のせいか?

こういう時に限って、葵の言葉って相手を煽ろうとしている節があるんだよな……。

 

 

「気にするな雪音。いくら幼い葵に劣っていることがあってもそう卑下することは無いわ」

 

「なんでお前はそんな温かい目を向けてくんだよ!?」

 

「あぁ……こっちも色々あるんだよ。これから接していればどういうことかわかると思うけどな」

 

あたしは内心頭を抱えた。

 

クリスのこともそうだけど、いい加減翼の家事全般のほうも何とかしたほうがいいのかもしれないな……。

 

 

 

―――――――――

 

 

 

 

 

率先して朝食の片づけをしようとするおちび。そしてそれに付き添うようにして手伝い始める天羽奏と風鳴翼。

 

 

「なぁ、なんであのおちびに教わろうと思ったんだよ」

 

他3人が離れた隙を見て、アタシは隣に座る立花響に静かに訊ねた(きいた)

立花響は、ちょっとだけ困ったような表情(かお)をしてから答えてくれた。

 

困ったような表情をしていた理由は、悪い意味でアタシが関わってしまっていたからだったようだ。

というのも、立花響が本当の意味で戦う意志を持ったのが、完全聖遺物「ネフシュタンの鎧」を纏ったアタシがおちびを痛めつけ、その最中に公園で流れ星を見ていた立花響とその友人を巻き込むこととなったあの夜だったらしい。

 

最終的にはあたしが風鳴翼に「絶唱」をブッ放されて退散したあの衝突(たたかい)

その中でコイツは、アタシに立ち向うおちびの姿から大切な()()()を見出したらしい。

 

 

「友達で師匠で、恩人で……わたしの憧れで、目標の人なんだ」

 

いつもの元気爆発な立花響には似つかわしくない静かな言葉。

気づけばアタシはそのうっすらと笑みを浮かべたその顔から、目を離せなくなってしまっていた。

 

「ただ戦うだけじゃない、倒すだけじゃない。人を守って、相手を敵だと断言せずに手を差し伸べられる。自分のため、誰かのために譲れないことがあってぶつかり合ってしまっても、相手の想いを否定するんじゃなくて異なる道も示し照らしてあげられる、そんな人になりたいんだ」

 

そう言われて、アタシも思い出していた。

あの夜、おちび――(あおい)からかけられた「悲しみを受け止めてやる」って言葉を。その時の真剣な眼差しを。

何故かアタシの名前を知ってて驚き、それ以上のこと――アタシがこれまで置かれていた環境――も、そんなアタシが抱いている気持ちも全部知っている風に言う葵が、あの時のアタシは容認できなかった。だから、より徹底的に痛めつけようとしたんだ。

それでも葵は自分からは決して攻撃しようともせず、ただただ真正面から向かい合ってくれた。そして……行き倒れたアタシに何も言わずに救いの手を差し伸べてくれた。

 

だから、なんとなくわかった。

立花響が言っていることも……その奥にある想いも。

 

「フィーネさんがそうだったように――やってることは正しくなくても、ソコにある想いが間違っていない――そんな人たちに本当の希望を思い出させてあげたいんだ」

 

「そう、だな」

 

 

――――胸の歌を、信じなさい

 

 

そう言い残し、アタシらが月の欠片をぶっ壊している間に消えてしまったフィーネ。

 

フィーネには言いたいことが山ほどあったのに……

けど、悲しそうに――しかしどこか満足した様子で()ったと聞いて、どこか安堵した自分もいて……なんというか、未だに自分の中で答えを出しきれずに彷徨(さまよ)ってる部分があった。

 

 

「チビやアタシ達とも、もっとちゃんと向かい合って話せていたら……なんか違ってたのかもな」

 

「だからこそ、手を伸ばし続けるんだよ。何年か、何十年か、わたし達がおばあちゃんになった後か……いつかフィーネさんが何処かで目覚めた時に、「統一言語」なんて関係無く人と人は分かり合えるって――もう、あんなことをしなくたっていいんだって思えるように」

 

「ああ。そんな世界にしてやんなきゃな、アタシ達が」

 

 

今、その彷徨っていた部分が、どこかにストンと落ちはまったような気がした。

立花響のことを、葵のことを、ふたりの関係を――そして立花響の目指してるモノとその想いを知れて、本当に良かった……そう思えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で?」

 

 

「…………(あ~)」

 

寝転び大きく口を開け、さっき歯磨きをした歯と口内を見せるおちび。

そんなおちびを膝枕して、大きな胸が邪魔になりながらも開けられた口の中を覗きこむ天羽奏。

 

「よし、よし……よし! 虫歯無し! 喉の腫れ無し! 口内炎も無し!」

 

 

「『当たり前ではないか』」*9

 

 

「アレもいつもやってることなのかっ!?」

 

「ええ。日課ね」

 

真顔どころかむしろ「それがどうしたの?」とでも言いたげに頷く風鳴翼(にんきもの)に、アタシは頭が痛くなった。

 

その前は、おでこをくっつけた上でその腕で抱き寄せてギュッとするとかいう意味不明な検温して「ちょっと温かいけど、メシ食べた後はこんなもんだな」とか言ってたし……!

いや、抱きしめる必要は無いだろっ!!

 

「葵が朝起きてすぐにあの運動するようになる前は、朝一番にやることがこの簡易健康チェックだったのよ」

 

「どっちにしろやってたことに間違い無いじゃねーか!」

 

「葵は、身元不明の保護対象かつ謎の聖遺物の所持者――それもそのそばから離すことが出来ない特殊な例で身体への影響も考えられることもあって、体調の変化には人一倍気を付けておかなければならなかったのよ」

 

そうだけど、そうじゃねぇーよ!!

 

 

 

「んじゃあ、次だ。ばんざーい」

 

 

「『美しい(ふつくしい)…』」*10

 

 

おちびが着ていた服を脱がし、指の先からくまなく()ながら、触りながら「痛い所はないかー?」とかおちびに聞いてる天羽奏。怪我とか病気の有無を調べられる……のか?

 

 

「子供なら普通か? 子供相手なら普通の範囲内なのかっ、アレは!?」

 

「…らしいよ?」

 

「っははは」と乾いた笑みを浮かべてる(バカ)。お前も「ちょっとなー」とか思ってんだろ!?

あの変な特訓してるお前も大概だかんな!?

 

 

世の中、これが常識的なのか?

それともアタシの周りにマトモな奴がいないのか……?

 

どっちにしろダメじゃねーか!?!?

*1
「遊戯王GX」三沢大地。以前にも登場した、空気男こと三沢大地が十代たちと共に早朝特訓を行った際のドローの素振りの掛け声。これがある種の伝説となっている「アイドルカード回」の導入の一幕だった……

*2
「遊戯王5D`s」鬼柳京介。シグナーとダークシグナーの宿命のライディングデュエルの最中、クラッシュしかけた自身を助けようと敵でありながら手を伸ばす遊星を見た。冥府の神への2つの願い「裏切った遊星への復讐」と「チームサティスファクションのラストデュエル」が相反しており「裏切者であるはずの遊星を恨みきれず、心のどこかで信じ、チームの仲間として想い続けている」ことを気付きつつあった鬼柳は、そんな遊星の必死の表情を見て「仲間を売るような奴じゃなかった」と確信し彼の中に在った誤解が解かれた。……敗北を喫し遊星に支えられながら横たわった鬼柳は、そんな中途半端な自分を「カッコ悪い」と称しこのセリフを呟き塵となって消えた。

*3
遊星の裏切り行為――セキュリティを襲撃した鬼柳の身柄をセキュリティに売り渡すことで自分を含む他のチームメンバーを罪を無くした――という話。その実体は、遊星自身が「セキュリティ襲撃犯」を名乗り他のメンバーは関係無く自身を捕まえるように言った…が、その時すでに本当の襲撃犯の身元がセキュリティにバレていた上に先に鬼柳が発見され逮捕されてしまっていて、自首しようとしてそこにいた遊星の肩がセキュリティ捕縛隊責任者にポンポンと笑いながら叩かれ――それを連行されながら見てしまった鬼柳が「遊星がセキュリティに売った」と勘違いしてしまったというわけである。つまりはほぼ真逆――「自分を売り渡して鬼柳を救おうとした」のであった

*4
「遊戯王GX」遊城十代。精霊世界編の最期「子供から大人になるための旅に出る」と言い姿を消していたが、流星と共に返ってきた「二十代」こと遊城十代がちょうどその場にいた丸藤翔に言ったセリフである。これ以降いわゆる四期に入るのだが……それからというものの外見だけでなく中身もどこか大人びてクールさが強くなった十代は以前までのようなギャグテイストなキャラはほとんど見せなくなるのだが……そんな未来を感じさせない「二十代」最初で数少ないふんわりとしたセリフである。

*5
なお、そのシーンに至るまでの日常描写にて、「慕う者によって帰ってくるかもしれない十代のためにと残されていたエビフライ」はメソメソするなと活を入れた万丈目によって全て食べられてしまっていたため、おそらく十代は食べることが出来なかったと思われる。

*6
エド・フェニックスに敗れたショックからかカードが白紙に見えてしまう様になった十代。彼がアカデミアを出奔し紆余曲折あって迷い込んだ「木星軌道上の衛星イオ」にて出会ったドルフィーナ星人《N・アクアドルフィン》に宇宙で起きている「優しき闇」と「破滅の光」の争いについて説明されチカラを貸してほしいという言葉に困惑するのだが……そこへのキモイルカの「あのさぁ十代。つまりは、君が学んでいたデュエルも根源的な部分では光と闇の対立の一環と言えるんだ。わかるかい?」という問いかけへの返答がこのセリフである

*7
訓練された決闘者としては「よくあること」なのだが、一般論としては遊んでいたゲームが「世界の命運をわける戦いの縮図でキミには戦うチカラがある」と言われればこのような反応を返してしまっても仕方がない…のかもしれない

*8
「遊戯王ZEXAL」(フォー)。不正行為によって大会を追放されたシャークに対しての煽りセリフ。原文では前に「暴力はいけません」、後ろに「あの一件であなたはデュエルの表舞台から追放、一方私は今では極東エリアのデュエルチャンピオン、随分と差がつきましたぁ。悔しいでしょうねぇ」と続く。彼の代表的なセリフのひとつであり、声優の熱演やその憎たらしい表情も合わさって彼のキャラを決定付けるシーンでもある

*9
「遊戯王5D`s」レクス・ゴドウィン。欲張ったように「攻撃を防ぐ」、「生け贄要員を特殊召喚」、「切り札を手札に加える」という3つの効果を持った罠カード《栄誉(えいよ)(にえ)》の理不尽とも言える強力さに対して「やることが汚ねぇぜ!」と言うクロウ・ホーガンに対して「超官」ことゴドウィンが返したセリフである。原文は「当たり前ではないか。我は全てをこの身に刻み持つ最強の神なのだから!」でありここにある「全てをこの身に刻み持つ」というのは、本来相反する神のチカラ「赤き竜の痣」の全てと「地縛神の痣」の双方をその身に宿しているということである

*10
「遊戯王」海馬瀬人。イシズから「三幻神」の一柱《オベリスクの巨神兵》を受け取った海馬。その強さを確かめるべく本来自分が使っているデッキをデュエルロボに使わせてデュエルし、召喚された《青眼の白龍》と相対した際に発したセリフとその空耳である。恐れをなすわけでもなく、惚れ惚れとしているあたり、海馬の《青眼の白龍》へのゾッコン具合がよくわかる




……次回、さっそく行動制限解除までとびます!

そして、今後の展開にも大きく関わってくるだろうあのOTONAも登場!? その他、賑やかな人たちも……?

次回の更新は一週間後くらいを目指してます。(遅刻魔)




そして!
まえがきでも触れた「セレナ」に関するアンケート結果!
全体の30%の票を得て「『あの時と一緒だな』(ちびっ子ボディ)」が1位に決定しました!
2位の「『ふつくしい…』(大人な体型)」も最終的には27%と3%差での敗北でしたが序盤では追い越し追い越され、中盤ではほんの数票差と大健闘でした。Twitterでも呟いていましたが、この2位の結果も何とか使えないか物語とのかねあいも考えつつ検討中です!


あと、2期に入る前にもう1つぐらいアンケートをしたいかな、と悩んでいます。
お題は、「セレナ」以上に原作関連の、その上からリ先まで見据えて上でのアンケートで()()()のシンフォギアに関するものになる…かも?
ただ、本当に物語にも結構絡むことなので、自分で決めるべきかと悩んでます。

実施する際には、またよろしくお願いします!

2期に登場するキャラ「セレナ」の容姿は?(締め切り・次回の更新)

  • 『あの時と一緒だな』(ちびっ子ボディ)
  • 『とんだロマンチストだな』(胸だけ成長)
  • 『ふつくしい…』(大人な体型)
  • 『哀れなほど薄っぺらな…』(背だけ成長)
  • 『ジャックは死んだんです』(生存無し)
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