変態淑女深雪さん   作:世桜

6 / 9
アンケで約5倍のスコアを取った深雪さんの日常です。
時間軸的にはブランシュ崩壊後と思ってくれればOKです。

活動報告にて前回言ったアンケート的なナニカをまだやっています。答えてやるかぁー。という人は答えてくれると助かります。


番外編:深雪さんの日常(平日ver)

A.M.4:00

変態淑女(司波深雪)の朝は早い。自分にしか聞こえないように細工した目覚まし時計によって目覚めた彼女は着替えもしないまま手袋をはめ、泥棒のようにソロリソロリと自室を出ていく。

彼女は朝食を作るためだけの為に早起きをした訳では無い。朝食を作るだけならば5時半や6時に起きれば十分間に合うだろう。ならば、なぜ彼女がこんな早くに目覚めたのか。

それは勿論、八神テトの部屋へ侵入するためだ。コレは彼女にとって一日の始まりを告げる鐘であると同時に行動の燃料である『テトニウム』なる(深雪さんにしか影響を及ぼさない)特殊物質を補給するための行動でもあるのだ。

 

「おはようございまーす。今日も補給に来ましたー」

 

音もなく静かに、されど手馴れたように部屋の鍵を開けた深雪さんはゆっくりとテトのプライベートルームへ侵入した。絶世の美女が夜這い(この時間であれば朝這いだろうか?)に来たと考えればとても羨ましいことなのだが、しかし相手は変態淑女深雪さんだ。羨ましいというよりも哀れに感じるのは仕方の無いことだろう。

さて、テトの私室に入った彼女は真っ先に彼の服が入ったタンスへと向かった。

 

「フへへへへヘヘヘヘ。新しいパンツ、ゲットォ……」

 

年頃の女性がしてはいけない顔をしながら、タンスの中にある彼のパンツを宝石を扱うかのように優しく手に取り、懐から取り出した真空パックに詰めていく。無論、カモフラージュ用に全く同じデザイン、同じクセの付いた新しいパンツも用意済みである。

 

「私の履いたパンツを、テトさんが……」

 

この女、自分が履き倒したパンツを入れやがった。

 

「ハッ!私の[ピー!]液が染みに染みたこのパンツをテトさんが履くということは……これはもう実質S[ズキュゥゥン!!]Xなのでは!?つまり、私たちの結婚は秒読み段階!!」

 

油断も隙もあったもんじゃねぇぞこの変態。

 

「っと、いけません。うるさくしてはテトさんが起きてしまいます。口を閉じましょう」

 

そのまま永久に閉じていてくれ、頼むから。

しかしそんな願いも彼女に通じることは無く、ハァハァと息を荒らげる深雪さんが次に向かうのは壁に掛けてある彼の制服だ。

彼の制服は入学したてというのを抜きに考えてもシワのない、素晴らしい状態で掛けられている。

恐らく毎晩深雪さんが自分のや達也のと一緒にアイロンがけをしているためだろう。

……本来の目的が彼の制服に付いた毛の収集だとあうのは、知らぬが仏だろうか。

 

「クンクンクン。……女の匂いがしますね。ですが、エリカに美月、めだかちゃんですし許しましょう」

 

恋する女性に常識なぞ通用しない。匂いで人を判断するなど朝飯前のことだ。

……え?そんなの普通じゃない?イヤでもめだかちゃんもやってるよ?

 

「とりあえず、ほかの雌豚避けに私の香水でもかけておきましょう」

 

学友の呼び方が酷すぎる件。

そして先程名前が上がらなかったほのかさんや雫さんは雌豚扱いなんですか?それともただ単に今回は匂いが付いてなかっただけですか?

 

「テトさんもこの香水は好きと言ってくれましたし、今度プレゼントでもしましょう。喜んでいただけるといいのですが……」

 

ここだけ見れば可愛らしい少女なのだが……。

ちなみに、今回は問題無かったがもし制服に知らない女子生徒の匂いがしていた場合、彼女はその匂いを消去するため彼の制服を魔法で完全消毒する。その後の香水をかけるのはいつもの行動である。

 

「では……お楽しみターイム」

 

制服を確認し終えた深雪さんはパジャマに付けられたポケットから写真用の記録媒体(改造済)を取り出し、テトのベッドへ向かう。

この記録媒体、暗闇でも昼間のような明るさで取れるフラッシュ要らずあり、その上撮る時は勿論無音というパパラッチや盗撮魔が喉から手が出るほど欲しがるようなモノに仕上がっている。

 

「寝顔失礼しまーす」

 

パシャパシャとテトの寝顔を記録媒体へ収めていく。この写真は全て深雪さんの[自主規制]素材へと変化する。シンプルに見ながらしたり、あるものと組み合わせて[自主規制]している気分を味わったり、[自主規制]をぶっかけたり、まさかのムシャムシャ食べたり。

ひとまず言えることは、『絶対に真似しないでください。』だろう。

 

「フフフ……」

 

満足したのか、記録媒体をしまい部屋から出るため深雪さんは移動を開始する。が、直前にベッド横のゴミ箱をチラリと見る。

 

「今日も無いのですね。あれさえ手に入れば妊娠できるのですが……。それより、テトさんはどうやって性欲を解消しているのでしょう?」

 

自家受粉(意味深)を真面目に考えているあたり、本当に救いようがない。

というかそもそも、人間とは増え方の違うデジモンに性欲は存在するのだろうか。

デジモンは今のところ『マッチング』と呼ばれる方法にて増える事が確認されている。

『マッチング』とはデジモン同士が自分たちのデータの1部を出し合いタマゴ(デジモンのタマゴであるため『デジタマ』と呼ばれる)を作る事だ。しかしこの方法は人に管理されたデジモン同士で行われるものであり、テイマーのいないデジモンがどうデジタマを作るのかは未だ謎である。

データのクズが集まって産まれるデジタマも存在するため案外そういった、自然発生が一般的なのかもしれない。ソースはディアボロモン系統。

 

「もう5時半ですか。そろそろ朝食を作りにいきましょう」

 

楽しい時はすぐに過ぎると言うが、彼女がやった事はパンツ漁り、制服チェック、寝顔撮影の3つである。それに1時間半も時間をかけること自体がおかしい事に気付いて、どうぞ。

 

「確か今日は八雲先生の所へ行く日のはずでしたし、朝食はおにぎりにしましょう」

 

入った時のように音を消しながら部屋を出て、鍵をしっかり閉めた深雪さんは何事も無かったかのように朝食のメニューを考えながらキッチンへ向かった。

 

 

A.M.8:30

八雲の元へ達也が訪れる日は基本テトとは別れて登校する為、彼女が彼と会うことになるのは直近で昼休みという事になる。その間まではテトにとって(あとレオにとっても)平和な時間となる。しかし、それで気が気でない時を味わう事になるのがこの2人、変態淑女(深雪さん)変態乙女(めだかちゃん)だ。

昼休みまでの時間を乗り切るため、深雪さんとめだかちゃんは2人ほのかや雫を巻き込んである事をするようになった。

 

「そちらはどうでしたか?」

 

「今日は寝起きに横で全裸待機していた。手がそそり立った[ピー!]へ伸びるのを抑えるのには苦労したな」

 

それは彼氏自慢という名の猥談である。ほのかと雫の2人には強く生きて欲しい。

この猥談だが、A組生徒は内容が分からなかったりする。何故ならば始業式翌日にA組生徒へ『人間避け』を放っためだかちゃんがいる為、その時の恐怖が先行し近付けないからだ。

10億円の入ったトランクの目の前に某怪獣王が睨みを効かせて陣取っていると思ってくれればいい。

しかしまぁ、めだかちゃんの『人間避け』を受けてなお彼女と会話ができるどころか、会話を心から楽しめているほのかや雫は案外、逸般人なのかもしれない。

 

 

P.M12:20

午前中を乗りきった深雪さんにとっては学校で数少ないテトニウムを補充出来る、お昼の時間だ。この時はE組メンツの達也、テト、レオ、エリカ、美月(九校戦後はここに幹比古が加わる)とA組メンツの深雪さん、めだかちゃん、ほのか、雫でご飯の時間となる。

 

「「「「「「「いただきまーす」」」」」」」

 

全員が集まると、声を揃えて食事の挨拶をする。

『いただきます』と『ごちそうさま』は人間のために殺された生き物たちに対する感謝の言葉であるが、この中にその思いを持って口にしている人間はいるのだろうか。

 

「……甘ったるい匂いがするんだが、一体何を買ってきたテト」

基本的にテトは達也の膝の中で食事をする。それでもなお達也の視界にテトが映らないことを考えれば、やはりとんでもない身長差である。

 

「ん、『クッキー挟みコッペパンメイプルシロップ増し増し』だけど?」

 

視線を上に向け、意図せず上目遣いの形で達也を見上げるテト。

深雪さんはソレを血涙を流すレベルでガン見しながら食事を摂ることになる(流石の彼女もお兄様へ襲いかかる気は無いらしい)。普通は逆だとか言ってはいけない。

めだかちゃんはしっかりレオの隣を陣取っているし、レオも満更でもないため、他メンバーからは二人の世界に行けるよう気を使われていたりする。

流石の深雪さんも学校では大事になるような変態行為はしない。というか目の前に最強の風紀委員がいるため出来るはずもなかった。

この時間は途中で猥談が混ざるものの、ブレ幅的にはまだ淑女な深雪さんである。

 

 

P.M5:00

この時間は生徒会の仕事である。さっさと仕事を終わらせるため、サボり魔(生徒会長)の尻を(物理的に)叩き上げ、仕事を開始する。

この行動により深雪さんは『対生徒会長用仕事開始プロトコル最終兵器』の扱いを受けることになるが、本人は早く帰れるならどうでもいい様子。

深雪さん的にはテトを生徒会役員権限でここに呼び付けて自分の膝の上に乗って貰いたい気持ちがあるものの、深雪さんが生徒会の仕事をする平日の夕食担当はテトか達也になる。

テトを膝の上に乗せてアホ面晒しながら仕事をするか、愛する2人の手料理を食べるかで彼女は葛藤し、食事を選んだ。

料理と言うのは、どうしても味見の過程で作る人間の好みへと近付いてしまう。深雪さんはそれに目をつけてテトの好む味を分析し、作れるようになろうと考えたのだ。

つまりは心を掴む前に胃を掴む事にしたという訳だ。しかし彼の好物が焼きたてのパンであるため深雪さんのテト専用料理第1歩はパン作りになったが、それは些細な事だろう。

 

「ねぇ深雪「仕事してください会長」……はい、ごめんなさい」

 

これではどっちが上級生なのか分からない。

 

 

P.M7:30

「ただいま帰りましたテトさん、お兄様」

 

「お帰り深雪。夕食は出来ているから早く手を洗っておいで」

 

「達也も洗ってこい。CADいじってただろうが」

 

生徒会の仕事が終わると、深雪さんは真っ直ぐ家へと帰宅する。

愛しの彼が食事を作ってくれているからだ。彼女はこの食事を味わうがための努力を怠らない。

テトは案外料理上手であり、彼の作る食事はとても美味しいのだ。これは達也も認めることで、深雪さんによる謎フィルターを通した結果という訳では無い。

しかしまぁ、何処ぞのCMの言葉を借りる訳では無いが生物にとっての美味しい食事とは、殆どが「脂」と「糖」でできている。

ぶっちゃけると、司波兄妹はテトの料理を食べる度太るのだ。本人は味見をして料理をガッツリ食べているにも関わらず体型が変わらないのに。

 

「……お兄様、訓練を厳しくしましょう」

 

「あぁ。わかった」

 

「なんか言ったか?」

 

「何も」

 

テトに対する軽い死亡宣告だが、深雪さんは庇うようなことをしない。

例え変態であっても、深雪さんも女の子だ。体重の増加は絶対的敵なのだ。それを増長する相手には容赦する必要などない。それが自分の恋する相手であっても。

 

 

P.M8:30

食事と食休みが終われば戦闘訓練の時間だ。

この時間は魔法訓練と体術訓練に分かれており、深雪さんがテトへ合法的にお触りできる時間でもある。

 

「今回は深雪が放つ魔法を全て回避する事が勝利条件だ」

 

「魔法の種類は?」

 

「捕獲と氷結系だ。捕まった場合は体術訓練の時間まで深雪の好きにさせるからな」

 

「…………おっしゃこいやァァァア!!」

 

絶対に捕まってはならない。彼はそう確信した。

恐怖に震える自身を奮い立たせるため、声を荒らげる。

 

「フヘ、フヘヘヘヘヘヘ……」

 

対する深雪さんはこれからを妄想し、淑女がしてはならない様な表情を浮かべていた。しかしまぁ、変態な彼女からしたら日常であろう。

 

「制限時間は30分だ。では、……始めッ!」

 

達也の号令を聞き、先に動いたのはテトだ。

特殊生命体であるデジタルモンスターの全力を持って訓練場を縦横無尽に駆け回る。

 

「……次回の訓練は少し厳しくしてもいいな」

 

全力で動き回ったせいで手を抜いていたことが達也にバレ、次回の訓練がより厳しくなることが確定した。しかし、今の彼にそんなことを気にする余裕はない。

 

「さぁ、私の愛を受け取ってください!」

 

愛は愛でも、愛(物理)だろう。

テトの動きを観察した深雪さんは、点による拘束は難しいと考え、面による制圧を先に行うことにした。

飛び回る虫を捕まえるのは難しいが、どこかに止まってしまえば捕まえるのは簡単だ。彼女がやろうとしているのはそういことである。

無理矢理に動きを止めて一気に拘束する。面の制圧には多量の想子を必要とし、点の拘束には素早い展開が必要になる。この方法はまさに、深雪さんだから出来る芸当である。

 

「ファイアーミット!!」

 

しかし、深雪さんの思惑は外れる事になった。

面の制圧が氷で行われたが為、炎の扱いを得意とするテト(ギルモン)にはあまり効果の無いものであった。これが拘束魔法であれば結果は違っただろう。氷結系は深雪さんの得意魔法であるため仕方ないと言えばそうではあるが。

 

「流石はテトさんです。すぐに捕まってしまってはお楽しみがありませんからね!」

 

そんなテトを見て、深雪さんもやる気とヤる気、そして鼻から愛を溢れ出させる。

 

「言ってろ!今回ばかりは捕まるわけにいかねぇ!!」

 

ティッシュを投げつけながら言葉を返す。なんでティッシュ持ってんだとは言っていけない。

訓練結果は今回のお話に合わないため省略させてもらうが、残り15分あたりで達也が部屋の外に出、体術訓練が流れたと言えば理解できるだろう。

 

 

P.M10:00

訓練が終わり、汗等の体液(意味深含む)をお風呂で流した深雪さんは自室のベッドにて横になっていた。

遅寝は肌荒れの原因、女の天敵である。それは変態淑女な深雪さんであっても変わらない。

ヘッドホンを装着し、テトの部屋に付けた盗聴器から流れる音を子守唄代わりにしながら眠るのだ。

 

「明日も、良い1日でありますように……」

 

大好きな人、大好きな兄と共に過ごせる日々を噛み締めて彼女は意識を手放す。

彼女の立場からしてみれば、自分の好きに過ごせるこの日々はいつ崩れるか分からないものでもあるからだ。




おまけ:めだかちゃんの食事風景(会話のみ)

「レオ」

「ほら醤油」

「すまんな」

「……めだかちゃん」

「うむ、塩だな」

「サンキュ」

番外編、どっちが読みたいですか?

  • 変態淑女深雪さんの一日
  • 変態乙女めだかちゃんの一日
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