中身としては、タイトル通りの内容です。
今回少し書き方を変えました。「」内で言葉を返す相手や内容が変わる場合改行を入れています。前回までと今回の、どちらが読みやすいか気になるのでアンケートに答えてくれると助かります。
A.M.8:00
「おはようございますテトさん、お兄様……」
休日における深雪さんは学生らしく平日よりも少し遅い時間に起きてくる。流石の完璧超人であっても、ゆっくり眠りたい時はあるのだ。
「おう」
「おはよう、深雪。朝食はテーブルの上だ。
……甘いなテト!」
「回避した……だと?」
テトと達也は既に起きており、2人は某大乱闘ゲームで1on1をしていた。デジモンであり故郷がリアル大乱闘なテトであっても、深雪の兄でありCADの開発者で大人っぽい達也であっても、2人は
さて、
彼女は席に付くとかけられていたラップを外し、モシャモシャと朝食のサンドウィッチをゆっくり頬張る。
「喰らえテト!コレが、ロマン砲だ!」
「当たるかよバ……げ!落とし穴!?」
「Shoot!!」
テレビでは達也の操るパワードスーツを着たキャラの放った巨大ビームがテトの操る黒いペラペラしたキャラへと襲いかかり、そのまま場外へ吹き飛ばした。
「だぁー!また負けた!!」
「約束通り新しい魔法を使ってもらうぞ」
「へーへー。分かりましたよ」
「これで73連敗……と」
コントローラーを片付けつつ返事をするテトを見ながら深雪さんは小さく呟く。
負けすぎだよといってはいけない。本人はいたって真剣だから。……ちなみにだがテトが73連敗もする理由は、達也がテトのキャラに対するメタキャラをいつも選んでいるだけだったりする。今回のを具体例で見ると、テトが近距離型の黒ペラに対して、達也が遠距離型のパワードスーツだ。
「俺は先に行って準備をしてくる。深雪の支度が終わったら来てくれ」
深雪さんの役割は記録と第三者からの評価である。普通の人からすればいい迷惑だろうが、深雪さん的には好きな相手との共同作業になるためそこまで苦にはならない。
「あいよー。
深雪さん、ゆっくりでいいからしっかり噛めよ」
テトの言葉に従うよう、深雪さんはゆっくりと朝食をとる。早食いしたっていいことなど(あんまり)無いのだ。
A.M.9:00
「じゃあ、始めるか」
この時間は1週間で
達也の作った魔法は、なんでそんなもの作ったというモノや深雪さん、テト両名から封印指定が入るようなものまでと、様々だ。そんなものを協力者無しに作り上げる彼はまさに『バカと天才は紙一重』を1人で体現した人物だろう。
「最初はこれだ」
渡されたのは茶色の指輪。なにか美味しそうな匂いがするのは気の所為だと信じたいテトだったが、それを見た深雪さんが顔を少し引き攣らせたのを見て気の所為ではないと悟った。
「範囲指定タイプの魔法だからこのビニールプールに収まるよう使ってくれ。呪文は設定してないからデフォルトのままだ」
「OK、『スキャニングチャージ』!」
達也に指定された通りの範囲を指定し、テトは魔法を発動する。すると、ビニールプールの丈夫から茶色の液体が落下してきた。
いい匂いである。刺身と白米が欲しくなってしまうくらいには美味しそうな匂いだ。
「……おい、なんで醤油が降ってくるんだ?」
ぶっちゃけ醤油である。
「やはり、この前お兄様とブランシュリーダーを打ち倒す際に使用した魔法でしたか」
「醤油で倒されるブランシュリーダーさんのことも考えてあげて!?」
この魔法は指定した範囲に存在する空気中の水分を醤油へと変換する魔法であり、この前のブランシュ殲滅作戦時、達也は深雪さんへブランシュリーダーのいる部屋へ入る前にその部屋を醤油で埋めつくすよう、お願いしていた。
高校へ侵入してきたテロリストたちが銃火器を持っていたため、アジトにもあると考えたが故だ。だからといってなんで醤油を選んだのかは彼にしか分からない。
ちなみにこの魔法、現在は『空気中の水分』を醤油へと変換しているが、コレが『全ての水分』になった場合、普通に人を殺しえる魔法になってしまうくらいには危険だったりする。
「次はこれを頼む。深雪も協力してくれ」
次に渡されたのは半分に割れたハートが刻印された指輪。深雪さんに渡された指輪と対になっているようだ。
「この魔法は何故か呪文が変更されていてな」
「変更したのか。達也がそんなことをするなんて珍しいな。内容は?」
「『I Love You』だ」
「……は?」
「『I Love You』だ」
「いや、呪文を聴き逃したとかいう訳じゃなくてな?なんでそんな風にしたんだよ……」
「……そういう魔法だからだが?」
「アッハイ」
達也は何言ってだお前というような顔でテトの問いかけに言葉を返す。
詳しい説明をすると、2人(なるべくは異性同士が良いらしい)がそれぞれ付けた指輪の割れたハートをくっつけながら上記の呪文を詠唱することで魔法が発動するらしい。
ちなみに、呪文の変更は出来ない。この魔法作成時、既に深夜テンションへ陥っていた達也が訳の分からないロックをかけたせいだ。本人ですら解読、魔法の再作成が不可能であるためハックの苦手なテトが書き換えなんて行ったら魔法が壊れるだろう。どうせ採用できるはずもないから後でテトにぶっ壊して貰おうと達也は思っていたりするが。
「さっさとやるか。準備はいいか、深雪さん」
「えぇ、問題ありません」
諦めの境地に達したテトといつも通りの深雪さん2人は横に並び、指輪を合わせ、息を合わせる。
「「I Love You」」
覚悟を決めた2人はすんなりと呪文を唱える。
CADは呪文を認識し、目の前に巨大な爆発を発生させた。それは天井を焦がし(試験場のため、耐久性は抜群)、先程の魔法で生み出していた醤油は蒸発し、それの入ったビニールプールは融解した。
「……なぁにこれぇ」
「指輪を着けた2人の互いへ対する愛情に比例してより強力な爆発を起こす魔法だ。愛情というより劣情と言った方が正しいか。
ちなみに深雪の付けた右ハート側の指輪が爆発の威力を、テトの付けた左ハート側の指輪が爆風の威力を決める」
つまり、深雪さんからテトに対する劣情が強すぎたせいで先程のとんでもない爆発が起こった、ということだろう。間近で爆発が起こったというのに誰も吹っ飛ばない所を見るに、テトから深雪さんに対する劣情はほぼないのだろう。日頃の行いを考えれば至極真っ当なことである。深雪さんは日頃の行いを改めて、どうぞ。
「詠唱さえなければめちゃくちゃ優秀な破壊魔法だなおい。いつもの指輪と違って想子もそこまで吸われてねぇし」
「劣情を抱く相手が隣にいるとなれば、誰しも普段隠している思いが表に出る。その心の乱れにより溢れた想子を利用しているからな。
その分、劣情が強ければ強いほど『ああ』なる」
そう言って達也は深雪さんを指さす。テトはそれにつられて先程から一言も話していない深雪さんの方へ視線を向けた。
そこには乙女の教示を投げ捨て、大の字で倒れ込んで眠る深雪さんの姿があった。
「眠らなければいけないほど想子を消費したのかよ……」
「溢れ出た想子を呼び水に、無理矢理引っ張り出すから溢れ出るのが多ければ多いほど、想子は失われる。
それを考えると深雪はどのくらい多くの想子を溢れださせたんだ……?」
この日は深雪さんが起きそうもないため、魔法お披露目会は終わりとなった。
運ばれる深雪さんはとても幸せそうな表情を浮かべて眠っていた事を記載しておこう。
P.M.13:45
「お、お兄様……」
「起きたか、深雪」
普段ならば魔法お披露目会の後昼食を食べて3人で日用品等の買い出しに出かけるのだが、この日は倒れた深雪さんを看病する達也と買い出しに出かけるテトに別れて行動することになった。
「申し訳ありません、お披露目会を潰してしまって……」
「いや、あの魔法を使用させた俺も悪いからな。ここはお互い様でどうだ?」
深雪さんが謝ってるけど、悪いのは100%達也である。何かおかしい気もするが、深雪さん相手にはこのくらい言わないと納得しない。(悪い意味で)引くことを知らないのだ彼女は。
「お兄様がそう仰るのでしたら……。アラ?」
ベッドから身体を起こそうとした深雪さんの頭から濡れたタオルがポロリと布団の上に転げ落ちた。
ギルモンのデフォルメが刺繍されたタオル(おそらく手作り)には突っ込むべきなのだろうか……。
「濡れタオル……。お手間をかけて申し訳ありませんお兄様」
「俺に言う必要はないよ深雪」
達也は小さく笑い、言葉を続ける。
「そのタオルをかけたのはテトなんだ。深雪をベッドに運んだのもね」
愛されているじゃないか。そう達也は言って深雪さんに体温計を差し出す。
……それはつまり、テトは自分のデフォルメ体が描かれたタオルを濡らして絞ったと?中々にひどい絵面だなおい。
深雪さんはソレを受け取りながら言葉をこぼす。
「……テトさんの愛情は異性間のソレではなく、家族へ向ける親愛です。妹が倒れれば、兄は心配するものでしょう?」
いや、家族愛というよりは推しキャラに対する愛情だと思うんですよ。彼、深雪さんと雫さん好きでしたし。
達也さんも何か言ってやってください。
「……その通りだな。深雪、随分と面倒な相手を好きになってしまったな」
ダメだこの兄妹、早くなんとかしないと……。
「えぇ。ですが共に過ごして振り向かせる日々も、私にとっては大切な宝物です」
「ただいまー。
お、深雪さん起きたか。ほら、スポドリ。水分補給は忘れんなよ」
がチャリと部屋の扉が開き、テトが現れる。
手に持っていたエコバッグからスポーツドリンクを1本取りだして達也へと投げ渡す。
「く、口移しで飲ませてくれません……?」
「バカ言ってんな」
達也が投げられたスポーツドリンクをキャッチする横でテトは深雪さんの通常運転が戻ってきたことに安心しながら、優しく頭を叩く。
さすがの彼も準病人を思いっきり叩くことは出来ないようだ。
「おかえりテト。頼んでたものは買ってきてくれたか?」
スポーツドリンクの蓋を開け、コップに注ぎながら達也はそう問いかけた。
「おう。カレーの材料と身長のせいではじめてのおつかい感やばかったけどな」
メモを書いた達也は『好きな菓子パン一つ』と、お駄賃も一緒に付けたため、テトの買い物は疑いようもなく子供のお使いそのものである。
しかし案外バカなのでその事実に気づかない。そんなんだから毎週某大乱闘ゲームで負けるんだよ。
「深雪さんは夜食べられんの?刺激物ダメなら別口でおじやとかお粥でも作るべきか?」
「一度に大量の想子を消費したせいで倒れただけだからな。風邪と言うよりは徹夜のし過ぎで倒れた方がイメージとしては近い。
あと夜はカレーじゃなくてシチューだ。食事の心配をする必要は無い」
「(´・ω・`)」
「深雪はもう少し休むといい。夕食が出来たら呼びに来るから」
「はい、おやすみなさいませ。お兄様」
達也はテトを連れて部屋から出ていく。
残された深雪さんは少しの間2人が出ていった部屋のドアを見つめ続け、ベッドへ横になりまた眠りに落ちていく。その途中で、密かな楽しみである買い物に行けなかった事を後悔しているあたり、彼女も変態である前に女性なのだろう。
P.M.7:00
「よく休めたか深雪さん?飯はまだ先だぞ」
少し寝すぎたかと思いながらリビングに顔を出すと、テトがニュースを見ながら深雪さんへそう声をかけた。
『―――つまり、廃棄されたはずの工場から醤油の匂いが漂ってくると?』
プツン。という音が鳴り、テレビの電源が落とされた。深雪さんがリモコンを操作したようだ。
「深雪さん、コレって……」
「気の所為です」
「え、いやでも「気の所為です、いいですね?」……はい、分かりました」
有無を言わせぬ覇気を持って、深雪さんはテトへ微笑みかけた。
デジモンの本能から、逆らってはいけないと悟ったテトは彼女の言葉に頷くしか無かった。
「深雪、よく休めたか?」
キッチンから、フリルがあしらわれた可愛らしいエプロンを着た達也が顔を出す。テトが達也の誕生日にプレゼントとして渡したものだ。
「はい、それはとてもぐっすりと。
お兄様、私もお食事の準備お手伝いします」
「お前まだそのエプロン使ってんのかよ……」
「ありがとう、深雪。助かる。
お前から貰った物だからな。大切に使うさ」
ちなみに、テト本人はギャグとして渡したつもりだった。しかしこの達也さん、原作より天然度がアガッチャ!しており、素直に誕生日プレゼントとして受け取ってしまった。
それ見たテトが慌てて本来のプレゼントである、クロンデジゾイド製のペンダントを渡している。
「それ使われんのこっちが恥ずかしいんだが?」
「そう思うならもうネタプレゼントをするのは辞めることだな」
「だからあの時以来ネタプレゼントは渡してねぇだろうが」
「そうだったな。……俺としては嬉しくもあったから、少し寂しくもあるが」
「そうなのですか?」
「1回の誕生日に2個もプレゼントを貰えるんだ、嬉しくない訳がないだろう?」
達也と同じく、フリルがあしらってあるエプロンを着た深雪さんの疑問に達也が微笑みながら答える。
もちろん、深雪さんのエプロンもテトプレゼンツだ。このエプロンは作成者であるテトがちょくちょく採寸直しをしており、深雪さんとは中学生からの付き合いであったりする。
「それは……そうですね。私もプレゼントが2つも貰えれば嬉しいです」
「だ、そうだテト」
「分かったよ、次回は2個用意してやる。楽しみにしとけよ?」
「あ、ありがとうございますテトさん!」
テトの思わぬ言葉に、深雪さんは思わず破顔する。
その顔をみて、燕尾服を贈ろうと思っていたテトは少し考えを改めようとして、やめた。
その分、もう1つの方を豪華にしよう、そうしよう。
そんな結論を出した結果、近い将来に自分が女装する事になるとは思ってもなかったテトだった。
「さ、そろそろ出来るぞ」
「テトさん、お皿の準備をお願いします」
「あいよ、任せとき」
P.M.10:30
夕食後、食休みと称してダラダラしながらゲームをしてお風呂に1人ずつ入っていったため、もう夜も更けてきた。
「もうこんな時間か。……明日って月曜日だっけ?」
「その通りだが、高校侵入の後処理で休みだ。深雪は休みか?」
「はい、明日は先生方で処理に当たるらしく生徒は皆お休みです」
「そっか……。なら、『やる』か?」
「あぁ、やろう」
「お供させていただきます」
テトの言葉を聞き、2人は1度自室へと戻って行った。
少しした後、戻ってきた2人は手にゲーム機を持っていた。
「よし、機体のはいいみたいだな。後は―――」
「飲み物だな。ジュースでいいか?」
「おう、リンゴジュースがあれば嬉しいな」
「それと、つまめるものですね」
「それもだな。手が汚れないものがあるといいから箸も必要か。ちょっと洗ってくる」
それぞれがこれからの事を最大限楽しむために行動を開始する。
コレは翌日が休みでなければ出来ない事であり仕事持ちの達也や、『八神』からの依頼が入ったりするテトのせいで中々やる事の出来なかったことでもある。
「さ、準備はいいな2人とも」
「あぁ」
「はい」
テーブルには1Lの紙パックに入ったリンゴジュースとポテトチップス、各々の箸が置かれていた。
「さぁ、行くぞ」
全員が同時にゲーム機を起動し、声をそろえる。
「「「ナワ〇リバトル
翌日、全員がお昼頃に起きたことを記載しておく。
夜更かしは若い者の特権ではあるが、やりすぎはよくないぞ?
おまけ:めだかちゃんの遊び風景(会話のみ)
「なぁ、めだか」
「なんだレオ」
「このチーム強くないか?」
「確かに。この『重音』さんと『シルバ』さんの協力は素晴らしいものがある」
「それに、最後の一人である『特型駆逐艦4番艦』さんもサポートが上手いし……」
「気を引き締めなくてはな。行くぞレオ!」
「あぁ!」
書き方のお話
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今まで通りでよいぞ
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今回の書き方が読みやすいかな
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任せる。好きなようにやれ
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そんなことよりおうどん食べry