自虐という自覚のできない少女のネチネチとした独白。
と見せかけた作者の自己満作品。作者のストレスのはけ口。
ニンゲン、かつてない失敗作。ナンバーワン駄目ニンゲン。見かけによらず新品。自分にポップを添えて売るとしたら、そう、つける。そうして、売れ残る。そうして、割引にされる。そうして、在庫処分される。ゴミ箱へと移される。どこにも傷がないまま、いや、元々傷だらけだったそれを本来のあるべき場所へと移される。そうすると、やはり此処こそが、私の居場所だったのだと再確認し、少しの悲しみを飲み込み、安堵を吐くのだ。
ポツリ、ポツリ。
窓枠から零れ落ちた水滴の音が、私を起こす。立つのは億劫だったため、座ったまま、精一杯腕を伸ばして、窓を閉める。室内が濡れていないか確認すると、頬杖をついた。羨むような、そんな目線を雨に向ける。されど雨は何も答えず。ただ、ただ、水を垂らすばかりである。窓に反射して見えた自分の顔。それはただの憧れの目線。雲の上を見やるかのような視線。憧れながらも目指そうとしない視線。自分らしい。そう思いながら私は椅子から立つ。憧れの視線はいつしか忘れて、忘れたくなって、私は背中を向ける。
私なんかが憧れて、と自責の念に駆られながら。
暗い、静かな自室。雨音は響く。私は雨の音を聞くのは好きだった。聞いているとき、穏やかな、落ち着いているような気分になれたようだからである。しかし、雨によって行動が阻害されるのは好きではなかった、嫌いだ。そういう意味で雨はしっかりしてる、と思ってしまう。飴と鞭。私は、両手足に鞭を持たされている。人に害を与えたくなくとも、簡単に害し、みんなを嫌な気持ちにさせてしまう。私の顔が、態度がおかしいから。私をみんなが忌避する。私はみんなにごめんなさい、ごめんなさいと謝りながら、鞭を存分に振るう。自分にさえも当てながら。
私が持つ飴は自分にしか使えない。
考えすぎだと、周りが言う。ネガティブだと。もっと自分に自信を持てと。しかし、私は自分のことをネガティブだとは思っていない。ただ正当に自分を一人の人間として評価しているに過ぎない。これ以上点数を上げれば、ただの自信過剰だ。結果がなければ、能力がなければ自信もつかない。
そんな空っぽのニンゲンだった私だけどそれなりの努力はした。それなりの、という程度だから結果も伴わないのだろうが。努力には裏切られ、どうでもいいところで運が回ってくる。それをただ三文字の熟語で不器用、と片づけるのは安易すぎた。不遇、というのも何かずれたものを感じ、納得がいかない。暫く思考するも、自分の語彙では上手く言語化できなかった。そうして、私は気づくのだ。
「私」自身がこの不幸の体現なのだと。
私は机上の本を片すと、布団を敷く。どうか、今考えていることを明日には忘れていますように、そんな考えしなくなりますようにと願いながら、私は目を閉じた。
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