唐突だが私はかわいい、つまりは英語でいうところのきゅーとという言葉に当たるものが好きである。日本語元来の可愛らしい、古語でいえばうつくしきものがとても好きなのである。
可愛らしいものというのはすさんだ心を癒してくれる。しかしながらかわいいものというのは道端に転がっているものではない。無論比喩表現であり、道端に咲く小さな花や散歩中の犬などは眺めているだけで癒される。
話がそれてしまったので本題に戻ろう。つまりは一人で得ることができる情報というのはあまり多くなく、独りよがりの見方では多くのものを見落としかねない。
そこで私は周りから情報を得ることにした。その方法はいたって単純。多くの人の話に耳を傾けるのだ。会話に直接参加をしなくても聞こえてくる情報というものは案外多い。そしてかわいいものの情報ともなれば世の中にはえきすぱーとがたくさんいるではないか。
女子高生である。
彼女たちならば多くのかわいいものを知っているはず。彼女たちの会話から漏れ出る情報はあまたのかわいいものに出会える可能性を含んでいるはずだ。となれば行動開始である。私を癒してくれるかわいいを探しに行こうではないか。
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かわいいとはなんだっけ・・・?
近頃の女子高生、いや、私と同世代のはずの働く女性まで何を言ってるのかさっぱりわからない・・・。かろうじて聞き取れたのは”ヤバい”、”かわいい”、”ばえる”の三単語のみ。それに加え聞き取れた単語でさえ私の知っている意味とは異なるようで、何を見ても”ヤバい”か”かわいい”といっている。私の認識ではヤバいという言葉のもとは犯罪者たちの隠語(諸説あり)でまずい状況を指すような言葉で、決して目の前のおいしい水菓子を指す言葉じゃないと覚えているのだが。にしてもここの水菓子はおいしいな。新鮮で瑞々しく、赤色に熟したリンゴは特に美味しい。また今度来ることにしよう。
いやそれよりもだ。私は可愛らしいものを見つけるために女子高生たちの情報を手に入れようとしたのだ。だがどうしたことか。彼女たちの指すかわいいは私の基準では何か別のものを指している。幸い身振り手振りが言葉に付随しているので何を指しているのかはすぐにわかる。だが、少なくともその噴水の造形やでざいん?といったものはかわいいではなく美しいとか洗練されたとかもっとふさわしい語があるはずである。それにその男性は雄々しいとか筋肉質のとか、筋肉を鍛えている人にかわいいはおかしいと思う。
そんなこんなで3日間。情報を集め続けたがもう流石に金槌をかわいいといい始めたときはこっちがおかしくなってしまったのかと思った。取り敢えず分かったことは今の若者言葉は全くわからないことと、聞いた限りでは語彙力がとても下がっているということだ。しばらくは、かわいいものは自分の手だけで探そう…(´・ω・`)
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唐突だが僕の先輩はかわいい。英語でいうところのキュートであり、ネットスラング的にいうところの尊い存在である。日本語元来の可愛らしい、古語で言えばうつくしきものに当たるこの荒んだ現代社会では絶滅危惧種とも言えるようなかわいい人である。
具体的にはカタカナ語のほとんどを知らないらしくうっかりこちら側がカタカナ語を使ってしまうと幼児のようにしたっ足らずのたどたどしい発音でオウム返ししてくるところとか、可愛らしいものが好きで、偶然に発見することができたときは花のような笑顔でいつまでも眺めているところとか、そのほか挙げるときりがない。
そんな先輩だが、何を思ったのかここ最近女子高生たちの会話に耳を傾けているようである。大丈夫だろうか。現代の若者言葉はカタカナ語より難解だというのに…
僕はどちらかというと女子高生たちの側の人間だったので話していることのほとんどを理解できるのだが、触れてこなかった人には何か別の言語を話しているようにしか聞こえまい。ああ、やっぱり。先輩顔しかめてる。わからなかったんだろうな。そんな先輩も可愛らしい。あ、笑顔になった。リンゴがおいしかったようだ。…そろそろ
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リンゴを食べる先輩を見てから数時間。午後の業務をあらかた終え、周りの状況が見えるようになって、ふと視界の端に先輩が見えた。
「(´・ω・`)」
「がふっ」
どうやら今日の許容量を超えてしまったらしい。
かわいいは用法用量を守って正しい摂取を心がけましょう。
かわいいとはなんだろう・・・?
今回は突発的に思いついた内容を垂れ流しでお送りしております。
現代の若者言葉、いえ、現代日本語とでもいうべきでしょうか。日本語の乱れなどと偉そうなことを言うつもりもありませんが、今の若者と呼ばれる世代の方は世代的な方言を多用しすぎて語彙力が落ちているのではないでしょうか。
ここでいう世代的な方言というのは、若者言葉などが分類される話している世代および仲間内でしか通じない言葉のことです。実際に話せない、対象を表す表現を持たないという方こそ少ないとは思いますが方言のほうがいつも使っているために楽で端的に意味を伝えることができ、つい自分たちとは別の世代にも方言を使ってしまう。もしくは、自分たちが方言を使っているという意識がないのかもしれません。伝わって当たり前だと思っているのですから何がいけないのかわからない。だから直さない。使っている側としては自分たちの常識こそ世間の常識だと思っているのではないでしょうか。そんな状態の人に「正しい日本語で話しなさい。」「わかりやすく話して」といっても治らないのはいっそ当たり前ともいえるのではないでしょうか。
今回の稚作はそんな現代の日本語に振り回されるかわいいものが好きな純和風OLとそんなOLを見て癒される後輩のお話です。今一度自分の日本語、方言になっていないかどうか確かめてみてはいかがでしょうか。