これは、ONE PIECEフィルムZに出てきた元海軍本部大将Zことゼファーを慕う将校の物語

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「そうか、お前は残るか」

「はい。先生の怒りもお考えも十分理解しているつもりです。ですが一般人を巻き込むことになるこの計画はどうしても賛同出来ません」

「なぁ、海軍に正義があると思うか」

「私の信ずる正義があると…信じております」

「わかった。お前の信ずる正義貫き徹せ」

「先生。お達者で」


拝啓。ゼファー先生

「お前さん、ここに来ちゃマズイんじゃないの」

 

先生のお墓の前に1人男が立っている。

 

「貴方こそマズイのでは」

 

「俺はもう、海軍辞めてるからな」

 

「俺は、エンドポイント哨戒任務ってことで来てますんで」

 

「あららー、お前さんも立派な嘘つくようになっちまって」

 

「先生に怒られますね」

 

「どうだろうな…」

 

波の音が響き渡る

 

「クザン大将、ゼファー先生に引導を渡した『麦わらの一味』ってどんな奴らなんですか」

 

「俺は『元』大将な、あーなんだー。言葉で言うのが難しい奴らでなー面白い一味としか言えん」

 

「そうですか…」

 

「その内逢えるさ」

 

でんでん虫が鳴り響く

 

「フルート少将。海軍本部より出動要請です」

 

「了解した。すぐ行く、…ということで行きます」

 

「あぁ、気をつけてな『黒腕のフルート』」

 

「先生によろしくお伝えください」

 

そうして俺は先生の前から立ち去った。

 

 

「本部はなんだって」

 

船に戻り指令を確認する。

 

「能力者遊撃隊は、フィフスアイランドに出没した『赤ひげ』を討伐せよとのこと」

 

能力者遊撃隊…かつてゼファー先生が設立した能力者の海賊を討伐する部隊の隊長を俺はしている。

 

「あの一件以来、海賊の動きがまた活発化してきたな」

 

「そうですね。エンドポイントのように世界を屈服させる力があるのではと躍起になっている海賊も多いようです。とんでもないことをしてくれましたねZは」

 

「そうだな…」

 

「まもなくフィフスアイランドです」

 

「よし。自分の欲望のために他者を犠牲にすることを顧みず、好き勝ってやる海賊共を討伐する」

 

 

 

「今回もご苦労じゃったのー」

 

赤ひげ海賊団を1日で制圧した翌日、海軍本部からの出頭命令が出た。そこで俺は赤犬の異名を持つサカズキ元帥と面会していた。

 

「元帥如何様でしょうか」

 

「この1件は儂の特命のため、わざわざ貴公に出向いてもろうた。この意味わかるな」

 

「極秘ということですね」

 

「左様。内容じゃがー」

 

 

 

 

 

「ドレスローザから脱出した『麦わらの一味』の討伐ですか。それって藤虎さんの尻拭いみたいですね」

 

本部より出港しドレスローザ近海に向かう途中部下に指摘されてしまった。

 

「そう言うな、今や麦わらの一味は危険な一味になりつつある。情報によれば一味は今分散し『麦わらのルフィ』が万全では無いそうだ。叩くなら今とサカズキ元帥は判断したんだろう」

 

「なるほど」

 

「フルート少将。間もなくドレスローザ近海に到着します」

 

わかった。

 

(フルート。お前は海軍に正義があると思うか)

 

ふと、ゼファー先生とのやり取りを思い出した。

 

(何故、今あの時のことを…嫌な感じだ)

 

「フルート少将。6時の方向に海賊船、砲門をこちらに向けています」

 

「なに、どこの海賊船だ」

 

「それが四皇カイドウの百獣海賊団の旗を掲げています」

 

「なんだと…全員戦闘を極力避けるように、振りきるぞ」

 

無数の大砲が襲ってきた。

 

大砲は容赦無く甲板を貫く、炎上する我々の船

 

「あれは…カイドウの能力者軍団」

 

ある部下の呟きに反応し目を向けると、様々な動物に変化した能力者達が次々に船に侵入してきた。

 

目の前で抵抗虚しくやられてゆく部下達

 

俺は我を忘れて能力者軍団に突撃した。

 

「こいつは、『黒腕のフルート』間違いないこいつがターゲットだ」

 

(俺が標的だと、どういうことだ)

 

考える間もなく襲い掛かる能力者軍団、なんとか退けると

 

「雑魚相手になにを手間取っている」

 

リーダーと思われる大男が姿を見せる。

 

「『旱害のジャック』か…」

 

「雑魚に名乗る名などない」

 

そうあしらわれると一瞬で海へ突き落とされた。

 

「ちっ、殺さなきゃなんねーのに海に落としちまったおいテメーら。麦わらと一緒に『黒腕のフルート』も探し出せ。わかったな」

 

 

 

 

 

「麦わら屋。目覚めたぞ」

 

気がつくと俺は船内にいた。

 

「ここは…」

 

「ここは海賊船だ海兵」

 

「貴様はトラファルガー。…麦わら屋と言ったな」

 

「ああ、」

 

「まさかこの船にいるのか」

 

「トラ男目覚めたのかー」

 

麦わら帽子を被った青年が肉を頬張りながら部屋に入ってきた。

 

「貴様が麦わらのルフィ…」

 

「そうだそー」

 

「七武海を抜け、麦わらと共に行動しているのは、本当だったんだな」

 

「好きに言ってろ」

 

「俺は捕まったのか」

 

「このバカが助けろと言うから助けたに過ぎん」

 

「海を漂流してたんだぞ、あっ俺はウソップな」

 

「海兵である俺をなぜ助けた」

 

「助けた理由はそこのバカに聞け、俺から聞きたいことは1つ…なにがあった黒腕のフルート」

 

「!?俺を知っているとわな」

 

「黒腕のフルート」

 

ウソップとか言うやつが不思議そうに尋ねる。

 

「あぁ、海軍少将で能力者狩りに特化した部隊の隊長をしている」

 

「俺達やべーのか」

 

「本来ならな…だがこいつ一人漂流していたとなると部隊は全滅か」

 

トラファルガー・ローがそう推測を話した時、頭の中で海に落ちる前の記憶がフラッシュバックした。

 

「そうだ…。俺はお前達を討伐するため部隊を率いて来た。しかし予想外の事態に遭遇し部隊は全滅した」

 

「予想外の事態」

 

「百獣海賊団のジャックに襲われた」

 

船内に動揺が走る

 

「カイドウの奴、そこまで手を回してたかまずいぞ麦わら屋、近辺にカイドウの手下がいる目的地への航海を急いだほうがいい」

 

「そういわれてもな」

 

「仲間のビブルカードの反応が無いんだよ」

 

「まだ当分先にあるのか…」

 

「何処に行くんだ」

 

「敵にそんなこと教えると思うか」

 

「ゾウだぞ」

 

はぐらかすローを尻目にあっさり答える麦わら。

 

「おい麦わら」

 

「いいじゃねーか、俺達が逃がさない限り、こいつはここにいるんだから」

 

「こいつは海軍将校だ隙をみせれば乗っ取られそして本部に所在地をバラされるぞ」

 

「俺はこいつがそういうことするヤツに見えないんだよな」

 

そう言われ、俺の性格が邪魔をしたのか、ローの言ったことを実行に移せなくなった。

 

「麦わら、なぜそう思う」

 

「お前と同じ面影を持ったヤツがそんな奴だろーなと思った」

 

「俺と同じ面影を持った奴、誰のことだ」

 

「Zだ」

 

(あーなんだー。言葉で言うのが難しい奴らでなー面白い一味としか言えん)

 

クザン大将の言葉が頭をよぎる

 

「確かに面白い」

 

「おいルフィ」

 

突然異形の男が入ってきた。

 

「外に海賊船だすでに臨戦態勢をとってやがる」

 

外に出ると、ジャックの船だった。

 

「あれは、ジャックの船だな」

 

「おいおい、どうするんだよ」

 

「落ち着けウソップ、誰が相手だろうとぶった斬る」

 

「俺が囮になろう」

 

自分で自分の言ったことに驚いた。

 

「お前…」

 

「お前達には助けてもらった借りがあり、俺はジャックに聞きたいことがある、やらせてくれ」

 

黙って頷く麦わら

 

「トラファルガー、これを」

 

「なんだ」

 

「ゾウのログフォース、あの島は動く。だから急げ」

 

「なぜお前が」

 

「たまたま、ゾウを見かけて上陸したことがあってな。さあ行け」

 

船を飛び出し単身ジャックの船に乗り込む。

 

「これはこれは驚いた。麦わら達と一緒に居たとはな黒腕のフルート」

 

「たまたまだ、それよりジャック1つ聞かせろ」

 

「海軍と話すことはねぇよ」

 

「俺を消すように手引きしたのは…」

 

「…。」

 

高らかに笑うジャック

 

「そうだ。お前の推測通りだ。傑作だなおい、そこまでわかって死にに来たか」

 

「死ぬつもりはない、だがわだかまりが溶けて気が楽になった。行くぞさっきのようにいくと思うなよ」

 

(ゼファー先生貴方の言う通りだったようです。今の海軍では我々の正義は貫けそうにない)

 

 

その激闘の様子を遠くから見守る男

 

「バカ野郎。…先生によろしくな」

 

 

 

 

(完)




(ここは…先生)

(良く頑張ったな)

(!?)

(お前が俺の正義を正しい道で示そうとしたことは、わかっている)

(先生)

(皆がお前を待っている。今度はついて来るか)

(はい…。ついて行きます何処までも)

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