ベル・クラネルの日記帳   作:重言 白

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この作品はあくまで日記、つまりキャラクターの主観のみです。
ベル君の知識不足から起こる誤解や偏見も起こりえます。


ベル・クラネルの日記:2

 █月█日

 

 今日から豊饒の女主人で働き始めた。

 あの村にいた時に、おじいちゃんのハーレムの女性が料理を教えてくれたので、手際が良いと褒めてもらえた。

 それとウェイトレスの格好をしなきゃいけないのかなと思っていたが、実際にはウェイターの格好をさせてもらえた。

 若干男装の麗人っぽいデザインなのが気になるけど、スカートよりかはずっと良い。

 クロエさんからお尻を触って良いかと聞かれたが、アレはどういう事だったんだろうか? 

 聞き返すよりも前にシルさんとリューさんに、ミアさんの前に連行されていったので真意がよくわからない。

 僕に性的に興奮したということは先ず無いだろうし、もしかしたら服装か姿勢か、勤務態度に変なところがあったのかもしれない。

 その指摘をお客様には聞かれないようにするための、何らかの隠語だった可能性もある。

 でもそうだとしたら、どうして怒ったミアさんの前に連行されたんだろうか? 

 やっぱり明日クロエさんに聞いてみよう。

 今日の晩御飯は売れ残った料理を使った炒飯。

 僕にはまだ、このパラパラ感を再現できそうにない。

 

 

 

 █月█日

 

 今日は色々あって疲れた。寝る。

 今日の晩御飯は極東から伝わりしテン=ドン。

 具材に衣を付けて揚げただけのテン=プラが、まさかあんなにも美味しいだなんて……

 

 

 

 █月█日

 

 昨日は初めての休日だった。

 だからといって急いでやるべきこともないので、久しぶりにブラブラと目的のない散歩をしていた。

 そんな時、路地裏で倒れている少女を見かけた。

 放っておくわけにもいかないので、準備中のお店に連れて帰り、事情を話して少女を自分のベッドで寝かせ、看病した。

 ……少女だと思っていた存在は、実際には神だったんだけれど。

 それも女神ヘスティア、よりにもよってギリシャ神話だ。

 ギリシャ神話の神々は地雷臭しかしないという予想は見事的中し、目を覚ました駄女神に「ボクと契約して眷属になってよ!」とまとわりつかれる事になった。

 僕は冒険者になる気は一切ないので、当然拒否。

 そしたら僕が駄女神の眷属になるまで、まとわりつくという宣言をされた。

 

 ……×××××! ×××××! (書くに耐えない罵詈雑言の雨霰)

 

 少し落ち着いたので続きを書く。

 駄女神の口からへファイストスが神友という発言が出たので、へファイストスファミリアに向かった。

 もちろん駄女神は、僕にオナモミのようにへばりついていた。

 何とかへファイストスファミリアに辿り着いて、どうにか取次ぎをしてもらい、押し付けることができた。

 ……そうか。アレが神々のいうキングボンビーというものなのかもしれない。

 よくよく思い出すと、いつのまにか億単位の借金を作り、それが最悪のタイミングで発覚しそうな雰囲気がする気がする。

 それと駄女神(キングボンビー)をへファイストスファミリアに擦りつけた後、せっかくの機会なのでテナント内を見てまわっていると、椿・コルブランドという女性と出会った。

 ちょうどその時、彼女が作った特殊武装を見ていたのがきっかけだった。

 使えば壊れる魔剣と、手入れが必要だけど使い続けても壊れることはない特殊武装の差とは何か……そんなことを呟きながら不壊属性を付与された特殊武装を観察しているとき、かけられた魔法の最大出力の差ではないか? という見解で背後から話しかけてきたのが彼女だった。

 3時間ほど魔剣と特殊武装について語り合った結果、得難い友人になったと思う。

 作品を軽く振らせて貰った感じ、見た目の斬れ味より明らかに斬れ味が悪かった。

 斬れ味を落とすというデメリットを代償に、壊れないというメリットを永続化させているのかもしれない。

 しかしそうだとすると、ハンマーのような打撃武器ならデメリットが実質存在しないという事になる。

 しかし僕の知る限り、打撃武器をメインで使う有名な冒険者は居ない。

 打撃武器には付与できないというわけではないらしいが……

 へファイストスファミリアに勧誘されたが、そこは拒否してお店に戻った。

 翌日……つまり今日。

 朝から駄女神(キングボンビー)が湧いた。ふぁっきん。

 まともに対応するのが激しく面倒だったので、簀巻きにしてへファイストスファミリアに輸送した。

 今日の晩御飯はじゃが丸くん豊饒の女主人スペシャル。

 白身魚とジャガイモ、チーズの組み合わせは反則的。

 一応早朝に走り込みやシャドーなどの鍛錬は欠かさずに行なっているが、ミアさんの料理が美味しくて、つい食べ過ぎてしまい太りそうなので翌朝から走る距離を増やす事にする。

 

 

 

 █月█日

 

 忙しかった。

 今日はロキファミリアの遠征の打ち上げの予約が入っていたので、仕込みや宴会用の配置に座席を動かしたり、ミアさんの横で簡単な料理を作ったり臨時で配膳役のウェイターとしてホールに出たり、とにかく忙しかった。

 エルフの方々以外、何故か露出が多めなのが気になった。

 アレが痴女……なのだろうか? 

 正直あの格好でダンジョン内に入っているとは思えないので、やはり街中では脱いでいるのだと考えると……

 うん、この件について考えるのはやめよう。

 変態は理解できないからこそ変態なのだ。考えるだけ無駄。

 それとウェイターとして働いていた時、ロキファミリアに勧誘された。

 まあ基本的に神になんて関わりたくもないので断った。

 すると何かが気に入らなかったのか、何人かの冒険者に睨まれた。

 でもそれが本音なんだから仕方ないと思う。

 あ。もしかすると、ロキファミリアへの加入を拒否した事ではなく、冒険者の事を意地汚い炭鉱夫と言ったからかも? 

 実際している事は地下に潜って鉱石(魔石)を集める事だし、お金さえもらえればなんでもするというのは意地汚いと思うのだけれど、そういう人に限って事実を言われると怒るものだ。

 高位冒険者などと言われてはいるが、結局凄いのは神の恩恵による身体能力の強化と言ってしまったことも問題だっただろうか? 

 あの時は無理矢理お酒を呑まされたのもあって、思考がまとまらなかった。

 いや、むしろ思考はまとまっていたが、歯止めが効かなかった。

 恩恵のレベルを上げるには偉業が必要だというが、失敗したからと言ってもう2度と上がらないというわけでもない。

 ならピンチを演出し、死にかけたら中断。反省点を考慮して再挑戦……という事を繰り返せば、自然と伸びていくと思う。

 ステイタスの値は戦い続けてれば上がるだろうし、時間と労力でどうとでもなる。

 知識や技術が要求される生産系はともかく、探索系はそういう養殖が可能なので、尊敬しようがない。

 かつてあったアストレアファミリアやガネーシャファミリアのように、市民のためにその力を使うなら別だけれど。

 そもそも狡知の神として名高いロキを関わって、どんなトラブルに巻き込まれるかわかったものではない。

 神への嫌悪感と酒の酩酊が混ざったような状態で、良くあのまま吐かなかったな。

 なんとかキッチン裏まで戻ってから盛大に吐いたが。

 今日の晩御飯は麦粥とポトフ。

 無理矢理呑まされ、激しく嘔吐した僕を見かねたミアさんが、胃に優しい食事を作ってくれた。




ダンメモが出てきてから、ダンまちの検索結果が全部ダンメモに吸われる……
昔見ていたアイテムの特徴と値段一覧みたいなのが出てこないので、1ヴァリス=2円くらいの物価ということにしています。
コレは原作でいくらだった……みたいな指摘があれば、是非ともお願いします。
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