幕間の最終回です。最後にはG編へと繋がるナニカも少し(?)あります。
そしてかなりの難産でした……(なのに短い)。遅くなってすいません。
【CHANGE STAGBEETLE】
「行くぞ」
『ガタックの力で思い上がったか!』
翼が纏うは蒼の輝きが増したガタック。天羽々斬の力を一部受け継いだ翼だけのガタックだ。
翼は肩のガタックダブルカリバーを両手に取り、本来の姿を見せたブラキペルマを迎え撃つ。
蜘蛛を元としたネイティブらしく糸を放ってくるが、それをその場から動くことなく両の刃で切り刻む。
「ふッ!」
そして、右の刃を縦に勢いよく振り切り蒼色の斬撃を飛ばす。それは地面を削りながらもブラキペルマへと襲い掛かり大きく傷をつける。更に畳み掛けるように懐へと潜り込み、二刀を流れるように操り連撃を刻んでいく。
『ぐっ……貴様ァ!』
だがブラキペルマもやられるだけではない。なんとか連撃から抜け出し、クロックアップを行う。それを持って翼に反撃を繰り出す。急なクロックアップに翼は対応出来ず、それを受けて後ろへと押し返される。
「ッ!?これは……。確か、こうだったか?」
【CLOCK UP】
いきなり目の前からブラキペルマが消えた事に翼は一瞬驚くが、それがクロックアップによるものだと理解する。そして、響のやっていた事を思いだしながら腰のスイッチに触れ、クロックアップを行う。途端に加速した世界に突入し、今まさに自分に殴りかかろうとしていたブラキペルマの手を両手の刃を交差して受け止める。そのまま弾くように刃を動かし、更に蹴りを入れて距離をとる。
「……ふむ、これがクロックアップした世界か。これが、立花が戦って来た世界なのだな」
クロックアップしている翼とブラキペルマ以外の全ての動きが遅れている世界。翼はそんな初めての体験に関心を持つ。
『呆けている暇があるとでも……』
「ああ、それくらいの分別はついているさ」
周りを見る翼を隙だらけと思ったのかブラキペルマが殴りかかってくる。しかし、翼もしっかりと意識を割いていた。脱力状態から一気に刃を振り抜く。
『くっ……』
「……そろそろ決めさせてもらおう!」
更に連続で斬りかかる翼。それにより、次第に傷が増えていくブラキペルマ。その最中、ブラキペルマは一刀をかわし、もう一刀に左手を合わせ、それを犠牲にしながらも翼の手から一振りを弾き反撃へと移る。
『消えろ……!』
「いいや、私の勝ちだ」
『な……んだと……!?』
翼はもう片方の刃はすでに振り終わっている。そこに残った右腕で全力の一撃を放とうとしたブラキペルマの動きが止まる。見ると翼の手から弾かれた左の刃――マイナスカリバー――、それがブラキペルマの影へと突き刺さっている。翼は明後日の方向へと飛ばされたマイナスカリバーをもう片方の刃――プラスカリバー――で引き寄せ、影に突き刺さるように落ちる感じで咄嗟に軌道を修正したのだ。それぞれが名前の通りプラスとマイナスに帯電させられるとはいえ、狙って出来るようなものではない。
【ONE TWO THREE】
動けないブラキペルマの前で翼はガタックゼクターのスイッチを三回押し、ゼクターホーンを元の位置に戻す。
「ライダーキック」
【RIDER KICK】
そして再びゼクターホーンを動かして飛び上がり、
【CLOCK OVER】
『俺は、こんなところで、終わる訳にはァァァ!!!』
ブラキペルマはそんな言葉を残して爆散した。
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「もう帰るの?」
「ああ、私たちには私たちの世界でやる事がある」
「そうなんだ……それなら仕方ないね」
ブラキペルマを倒し、S.O.N.G.本部へと戻ってきた皆。その後1日の休みを貰い、事後処理まで終わるとハイパーゼクターが時空を越えて現れた。それが帰りの合図だと三人は理解した。その旨を集まったこの世界の人たちに告げたのだ。
「しかし、本当に良かったのですか?これらはそちらが管理していた物では……」
「何、それは元々はそちらの世界の物なのだろう?ならば俺たちが持っているよりも、そちらに返すべきだと判断したまでだ」
翼は肩にガタックゼクターを乗せ、手に持っているケースの中にライダーベルトを入れている。ブラキペルマの手によって壊されたベルトはここの技術での修理は不可能な為、使用は不可能なままだが。
「さて、それじゃ帰るか」
奏の言葉で三人は集まり、他の面々は巻き込まれないように少し離れた。ハイパーゼクターも光り始め、三人の姿が徐々に薄れていく。
「ねぇ、私!」
そこにこの世界の響が天道世界の響へと声をかける。
「また、いつか会えるかな?」
「あの人が言っていた。人が歩むのは人の道、その道を拓くのが天の道。歩み続ければ、いつかは追い付くかも知れないな」
「ま、分かりやすく言えば、『機会があれば会えるんじゃないか?』って事だな」
響の返答にこの世界の皆が少し困惑していると奏がそう訳した。そしてそれを最後に三人の姿がこの世界から消えた。
「というか、立花。『人』の道は私が進むと決めた道だぞ」
「それよりずっと前にあの人がそう言っていたんだ。文句は受け付けない」
「むぅ……。だが、今更変える訳にはいかんか……」
――――――――――――――――――――――
警報が鳴り響く。それを受けて、未来とクリスの二人はブリッジに急行する。
「おっさん!何があった!?」
「……ルナアタックで回収したゼクターの保管庫が何者かに襲撃されたようだ」
「なんだって!?」
「じゃあ急いで……」
「いや、犯人はもう撤退した。
その告げられた事に二人は驚く。襲撃の知らせが入り、二人がここに着くまでそう時間は経っていない。現実的にあり得ない速さだ。
「まさか、ネイティブ?」
「その可能性は高いだろうと予想される」
「くそっ、こんなときにあいつらは一体どこに……」
「……ん?」
クリスがボヤいたその時、部屋の一角を光が満たし……。
「お、ここは……二課の本部か?」
「戻ってこれた……のよね?」
「そのようだな」
1日姿の見えなかった三人が姿を現した。
「なッ!?」
「響ィ!」
「小日向!?抱きつくのは良いが、首!立花の首が絞まってるぞ!?」
「だ、大丈夫だ……。これくr、コフッ」
「立花ァァァァァ!?」
「なんだこれ……」
皆が落ち着くまで、暫くの時間を要した。その後、お互いにこれまでの説明を行った。当然、奏の怪我や並行世界等という出来事で更に一悶着あったのは言うまでも無いだろう。
次回からG編………スタート!