天の道を往き、総てを司る撃槍   作:通りすがりの錬金術師

32 / 38
列車と岩国での騒動はほぼカットです。仕方ないね、原作での響が未来に変わっただけで、後は特に変わらないしね()
強いて言うなら、トンネルで大型フライトノイズを響の拳でなく、二人の遠距離(ビーム&ミサイル)で潰した事ですかね。


家族に受験生いるから、まともに外に出ていないここ二週間(昨日終わったからこれからは出れる!)……就活イベントとかもないし、(言ったらダメな気もするけど)暇だ……。


()の名は………

『――ソロモンの杖を受け取ったウェル博士が、ソロモンの杖共々行方不明、か』

 

「はい。任務を終えて、帰還途中にノイズが岩国基地を襲撃。すぐに二人には殲滅して貰いましたが……その時には既に」

 

『なるほど……わかった。後はこちらから捜索の手を出そう。友里は二人と一緒に帰還してくれ』

 

「了解しました!」

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

「クリス……」

 

 

 ソロモンの杖の移送作戦が終わってからクリスはずっとこの調子だ。黙ったまま唇を噛み締めている。

 

 

「……大丈夫だ。心配はいらねぇ」

 

「ほんとに?」

 

「ああ。それよりも、このあとあいつらのライブだろ?小日向も少し寝て休んどけよ」

 

 

 ハッ!そうだ。ツヴァイウィングの二人とアメリカの歌姫、マリアさんの合同ライブがあるんだった。うん、確かに。途中で疲れて寝落ちとかダメなやつだからね!

 

 

「会場に近づいたら起こしてあげるわ。未来ちゃん、安心して休んでいて」

 

「はい。ありがとうございます」

 

「悪いけど、アタシも休ませて貰うわ」

 

「わかったわ」

 

 

 それじゃ、お休みなさぃ………

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

『準備はいいですか、マリア』

 

「ええ、オーケーよ、マム」

 

 

 

 

 

「さぁ、世界最後のステージを始めましょう!!!」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「ヒャー、やっぱスゴいね、ライブってのは!」

 

「そうですわね。まだ始まってませんけど」

 

「いや、会場の熱気ってやつだよ!」

 

「でもさ、本当に良かったのかな?あたしたちがさ、この明らかにVIPな部屋で」

 

「いいも何も未来にもらったチケットがこの部屋示していたから問題無いんじゃない?」

 

「いや、まあそうなんだけど……」

 

「それにしても、立花さんはいったいどちらに……?」

 

 

 板場、寺島、安藤のリディアン仲良し三人組は、未来に貰ったチケットでツヴァイウイングとマリアの合同ライブに来ていた。本来ならここに響や未来もいるはずなのだが、未来は用事があって遅れると三人に連絡があっていない。だが、響は特に連絡もない。その事を疑問に思った寺島が口にすると

 

 

「ん?響なら売店で見たよ?」

 

「売店、ですの?」

 

「うん、グッズ販売の列に並んでいたのが見えたよ。……後ろにはその、親衛隊の人たちもいたし間違いないと思う」

 

「あー、そう言えばビッキーって行動は『ああ』だけど、中身(?)は今どきの若者って感じだよね」

 

「ですわね。小日向さん曰く、中々のツヴァイウィングのファンだそうですし……これがギャップ萌えというものでしょうか?」

 

「いや、それは違うと思うよ……?」

 

 

 そんなこんなで三人が雑談していると、ライブの開始も近づいてくる。それと時を同じくして、響もいくらかの荷物を手に部屋へと入ってくる。

 

 

「来たね、響!」

 

「かなり買ったのですね。……それは全て立花さんのですか?」

 

「いや、こっちの袋は未来に頼まれた物で、こっちはひよりだ」

 

「ひより……?」

 

「ああ、妹だ」

 

 

 そこまで話したところで、ライブの始まりを報せる放送が流れる。四人は話を止め、聞き入る体制に移るのだった。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

『『Yes,just believe 』』

 

 

『『神様も知らない ヒカリで歴史を創ろう』』

 

 

『逆光のシャワー』

 

 

『未来照らす』

 

 

『『一緒に飛ばないか!』』

 

 

『『just feeling』』

 

 

『『涙で濡れたハネ 重くて羽撃けない日はWish』』

 

 

『旋律は溶け合って』

 

 

『シンフォニーへと』

 

 

『『二人でなら、翼になれるsinging heart!!』』

 

 

『『もっと高く、太陽よりも高く!!!』』

 

 

 

 

 

 

 

 

【オープニングはツヴァイウィングで、『逆光のフリューゲル』でした!】

 

【お次は、アメリカより来日。新進気鋭の歌姫、マリア!カデンツァヴナ!イヴだぁぁぁ!!!】

 

【曲名は『Dark Oblivion』!】

 

 

 

 

 

 

 

『stand on hallowed ground reflect inside.』

 

 

『so many questions remain.』

 

 

『tainted sanity preys upon us.』

 

 

『we have to escape this pain.』

 

 

『stand up, stand up,come on, let's go now.』

 

 

『reclaim our lives here and now!』

 

 

『fate will never bigan to bind us in Dark Oblibion.』

 

 

 

 

 

 

【ありがとうございます!……さあ、ここまでの二曲は二組の代表曲。いよいよお待ちかね、次はツヴァイウィングとマリアのコラボ!風鳴翼とマリア・カデンツァヴナ・イヴの二人で、『不死鳥のフランメ』!】

 

 

 

 

 

「見せて貰うわよ。戦場に冴える抜き身の貴女を!」

 

 

 

 

 

『Huu』『マサニ今宵、イマ世界ハ』

 

 

『Cold moon』『一ツニナル、届キタマエ』

 

 

『Blue shine』『叶エタマエ』

 

 

『『さあ、始まろう!』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 三曲が終わり、会場は大いに盛り上がっている。

 

 

「ありがとう、みんな!私はいつもみんなから、たくさんの勇気をもらっている!だから今日は、私の歌を聞いてくれる人たちに、少しでも勇気をわけてあげられたらと思っている!」

 

「私の歌を全部、世界中にくれて上げる!振り返らない、全力で駆け抜ける!付いて来れる奴だけ付いて来い!」

 

 

 歌い終わった翼とマリアがマイクで会場の観客に語りかける。

 

 

「おいおい、二人とも。こんなの見せられたら、あたしもうずうずしてきちゃうじゃないか!次はあたしも混ぜてくれよ、観客の皆もそれを望んでいる!そうだろ?」

 

 

 そして、奏も舞台袖から出てきて同じくマイクで語りかける。それに応答するかのように会場が沸き上がる。

 

 

「ええ、そうね!だけど、少し話をさせて貰うわ」

 

 

 そう言うと、マリアは一瞬だけ不適な笑みを浮かべて再びマイクへと向かう。

 

 

「今日のライブに参加できたことを感謝している。そして、この大舞台に日本のトップアーティスト、ツヴァイウィングの二人とユニットを組み、歌えたことを」

 

「私も、素晴らしいアーティストに巡り合えたことを光栄に思う」

 

「あたしとはまだユニットは組んでないけど、まあ、翼と同感だ」

 

「私たちが世界に伝えていかなきゃね。歌には力があるってことを」

 

「それは、世界を変えていける力だ」

 

「そしてもうひとつ」

 

 

 マリアはこれまでの雰囲気を一変させて、そう一言。その瞬間に会場のステージを囲むように大量のノイズが現れる。

 

 

「なっ!?」

 

「これはっ!?」

 

 

 

 

 

「狼狽えるな!」

 

 

 大量のノイズが現れ、混乱する観客に向けマリアがそう叫ぶ。よくみると、人を無差別に襲うはずのノイズが指示を待つかのように、じっとしている。

 

 

「大人しくしている限りはノイズに手出しはさせないわ」

 

「な、マリア……」

 

「お前……」

 

「そして……」

 

 

 翼と奏が、元凶とみられるマリアを睨み付ける。しかし、マリアはそれを気にする事なく言葉を続ける。

 

 

「 Granzizel bilfen gungnir zizzl 」

 

「「ッ!?」」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「どういう事だよ!?」

 

「歌姫マリアが、シンフォギアを!?」

 

 

 ヘリに乗っている私たち。会場まで寝て休んでいるつもりだった。けれど、二課の好意によってヘリの中でライブの中継を特別に見せて貰える事になった。そのように友里さんに起こされた時に聞かされて、私もクリスもライブを見る事にした。

 ツヴァイウィングと歌姫マリア、それぞれの代表曲から始まったライブはそれはもう凄かった。凄いとしか言えないほどに、語彙力が崩壊してしまう。そして、翼さんと歌姫マリアのデュエット曲。演出も含めて最高だった。

 でも、ここでまさかの事態が起きた。三人の会話の中、ノイズが会場に現れた。それだけじゃなく、歌姫マリアがシンフォギアを纏う。しかも、奏さんと同じ()()()()()()を。

 さらに、彼女の口から出てきた言葉は私たちには無視することの出来ない物だった。

 

 

『私は……私たちはフィーネ!終わりの名を持つ者だ!』

 

「フィーネ、だと……!?」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「始まりましたね。三人とも、いいですね」

 

「デス!」

 

「……もちろん」

 

「任せてください」

 

 

 大丈夫、私が皆を守る。恐らくカブトはこの会場に来るはず、その時は……。

 

 

「セレナ?何してるデスか?」

 

「……早くいくよ」

 

「え、あ、はい!」

 

 

 この前、奪取した物のうちの一つを引っ張り出して中身を手に取る。それを服の内側に隠すと、私は暁さんと月読さんと一緒に混乱する会場へと忍び込んだ。




ところで、XDUのイベントがリディアン三人娘主役って何!?あのタイトルはまさに別アニメ……。竜姫咆哮メックヴァラヌス、シンフォギアともファウストローブとも違う装備か……。気になりますなぁ。
あと、ロゴ下の英語って訳すと『暗闇に沈んだ少女たちの咆哮』でいいのかな?なんか、嫌な予感が……

使用楽曲コード:70409412,70795177,70806438,12932523


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。