天の道を往き、総てを司る撃槍   作:通りすがりの錬金術師

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7/11のセイバー、デュエマのデッキ弄ってたら最初の10分見逃しました、ちくせう。仕方ないので3200円で売ってたザーディクリカ買いました()
パーフェクト20も二箱開けたら、両方にモモキングとアウトレイジ入ってたので大勝です、ありがとうございました。

とまあ、どうでもいいことは置いといて、本編どうぞ。

紅しょうが美味しいよね。


開幕!秋桜祭!

 秋桜祭。別の言い方をすれば、リディアンの学園祭である。

 校門から校舎までの道には沢山の出店が並んでいる。祭りで定番の射的や輪投げ等のアトラクション、フライドポテトやわたあめ、ジュース販売等の飲食関係と種類はかなり多い。校門の外には、まだ開幕前だというのにも関わらず、用意されている料理の匂いに釣られてか何人か並び始めている。

 そして、各飲食店の代表者は一つの空き教室に集まり、開幕前の最後の注意を受けていた。

 

 

「――以上、実行委員会より運営の際の注意事項です。では、最後に御ね……ゴホン飲食店総括・立花さん、お願いします」

 

「ああ」

 

 

 呼ばれた響が前へ立ち、集まった全員を見渡し、口を開く。

 

 

「私からは一言だけ言わせてもらおう。『あの人』が言っていた、『どんな調味料にも食材にも勝るものがある。それは料理を作る人の愛情だ』と。上手くなくても良い、致命的な失敗をしなければいい、出す相手の事を思って作れば、必ず美味しいものになる。……もちろん、出来は良い方がいいに越したことはないがな」

 

「はい、ありがとうございました!では、皆さん開幕まで後少しです、頑張りましょう!」

 

 

 そして、秋桜祭が開幕する。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「さぁ、来たデスよ。ここが奴らの学校デス、か……」

 

 

 時間は昼前。暁さんと月読さんに付いてきて、リディアンの校門前に私たちは来ていた。そして、その規模に少し圧倒されていた。情報では知ってるつもりだったのに、ここまで()()()()()()()()()()()()()()……!

 

 

「ん、それじゃ早速……」

 

「まあ、待つデスよ、調。まずはこのパンフレットをくれたお姉さんの所にお礼に行くデス」

 

 

 ハッ!ダメダメ、目的のためにしっかりしないと。

 

 

「えっと、目的の方はいいんですか……?」

 

「目的を達成したらアタシたちはすぐに逃げなきゃダメなんデスよ?」

 

「後回しにしたらお礼が言えないよ、セレナ。それにあいつらがまだどこにいるかわかってない」

 

「そ、そうですね……」

 

「えっと、あのお姉さんの出店は……」

 

 

 暁さんが、その手に持つパンフレットを見て、言葉が止まる。

 

 

「どうしたの、切ちゃん?」

 

「……そういえば、あのお姉さんが何の屋台やってるか知らないデス」

 

「……あ」

 

 

 二人してうっかりしていたようで、いきなり行き詰まってしまった。それを見て私はため息をつく。

 

 

「その人はどんな感じの人なんですか?」

 

「えっと、デスね。クール?でかっこ良かったデス!」

 

「茶色系の髪色だった、と思う?」

 

「わかりました。……すいませーん!」

 

 

 すぐ近くにいた『実行委員』の腕章を付けた人に声をかけてみる。

 

 

「はい、どうかしましたか?」

 

「えっと、知り合いがここの生徒でして、その出店を探しているんですけど、どこで何をやってるか聞き忘れまして……」

 

「あら、その子の名前は?」

 

「あ、えっと名前は知らなくて……」

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()代わりに二人から聞いた特徴を伝える。すると……

 

 

「あら!それならきっと響御姉様ね!御姉様なら……」

 

 

……え、御姉様?まあ、とりあえず予想と外れてないことを確信した。

 途中から話が逸れて、親衛隊なるものの勧誘になったので、とりあえずお礼を言って無理矢理切り上げ、二人と一緒に逃げるように教えて貰った場所へ向かう。そして、その近くの木陰に隠れて少し話し合う。

 

 

「な、なんデスか!?なんか途中から少し怖かったんデスけど!?」

 

「う、うん……ドクターとはまた違ったベクトルで狂ってる?」

 

「さ、流石に失礼ですよ……」

 

 

 否定は出来ないけども……。それより、美味しそうな匂いが近くて、すごくお腹が減ってきた。

 

 

「……切ちゃん、それは何?」

 

「ふふふ。よくぞ聞いてくれたデス!アタシの作った『うまいもんマップ』デス!」

 

 

 懐から暁さんが何かを取り出したのを月読さんが見つけ、聞く。

 

 

「これを完成させることで、ここの地理も分かる、人も観察出来て奴らもみつけやすい。イッセイニチョー、デス!」

 

 

……たぶん一石二鳥かな?ちなみにわたしも暁さんに賛成。ジュルリ

 暁さんの言葉に納得出来なかったのか、月読さんはジト目で見つめる。

 

 

「……じー」

 

「……し、調?」

 

「切ちゃんの目線は明らかに出店に向いてた」

 

「ギ、ギクゥ!?そ、そんなことないデスよ!しっかり奴らを探すデス!」

 

「そ、そうですよ!月読さん!私もしっかり探しますから!」

 

「セレナまで……ちゃんと目的分かってる?」

 

「大丈夫デスよ。あいつらと戦う前に美味しい物をたくさん食べておけば、それだけ成功確率も上がるデス。腹が減ってはなんとやらデスッ!」

 

 

 呆れる月読さんだったけど、他に案もないのか同意してくれた。とりあえず木陰から出て、目的の屋台……えーと、『焼きそば天道』?なんか凄い並んでるんだけど……。

 

 

「あ、あの時のお姉さんデス!おーい!」

 

「切ちゃん、他の人の迷惑……早く並ぶよ」

 

「合点デス!あのお姉さんも前に言ってたデスしね。えーと、美味しい物は楽しいけど、待ってるのも楽しい?」

 

「違うよ、切ちゃん。美味しい物を食べるのは楽しいが、一番楽しいのはそれを待っている時間だ、だよ」

 

「よく覚えてますね……ていうか、なんなんですか?それは」

 

 

 これ以上混む前に私たちも列に並ぶ。意外と人の流れは早く(とは言っても10分近くは並んだ)進み、先頭まで来れた。

 暁さんが改めて呼び掛けると、鉄板の前から離れてカウンターの所まで彼女は来た。

 

 

「お姉さん、お久し振りデス!とりあえず焼きそば三人分お願いするデス!」

 

「いらっしゃい。……ああ、この前の二人と、そっちは……」

 

「私たちの友だち。この前、美味しかったから連れてきたの」

 

「ど、どうも……」

 

「御姉様!三人前置いときますね」

 

「ありがとう。三人前で600円だ」

 

 

 そう言われて、私たちはそれぞれの財布から200円ずつ出して彼女に渡す。それをしっかり確認すると、出来立ての焼きそばが渡される。

 

 

「ベンチなら色んな所に置かれてある。机が必要ならそこのスペースで食べたらいい」

 

 

 それだけ伝えると、彼女はまた鉄板の方へと戻っていった。机の置かれてあるスペースは既に沢山の人で埋まっていたので、空いてるベンチを探して三人で座る。

 

 

「「「いただきます」」」

 

 

 そして、焼きそばを口にした瞬間、あの行列の理由を理解した。美味しい、それもこれまでに食べたことがないくらい。ソースが濃すぎることも、薄すぎることもなく、べったりしているわけでもない。具はキャベツや人参、卵に紅しょうがといった、ごく一般的な物とほぼ同じ。なのに、こんな味を出せるなんて……。これが、200円?え、夢?

 

 

「やっぱり美味しいデスね!特に紅しょうががいい味出してるデス!」

 

「何を言ってるの切ちゃん。紅しょうがは不要、存在価値なんてないよ。焼きそばが美味しいのには同意するけど」

 

「な!?そっちこそ何を言ってるデスか!?この紅しょうががいいんじゃないデスか!」

 

 

 ちなみに味に驚いてる私の横で、二人がこんなやりとりをしてるのには終ぞ気づかなかった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「いやぁ、結構食べましたね」

 

「お腹も膨れて元気モリモリ!さて、この後は……」

 

「あ、切ちゃん、セレナ。あそこ……」

 

 

 他の屋台も周り、うまいもんマップもそこそこ埋まってきた頃。校舎を歩いていた三人の視界にある人物が映った。

 

 

「あいつは!」

 

「風鳴翼、天羽々斬のシンフォギアの使い手ですね」

 

「とりあえず後を付けよう」

 

 

 三人は物陰に隠れながら、気を窺う……が、一向に翼は隙を見せない。

 

 

「……よくよく考えたら、こっそりペンダントだけを盗むなんて無理なんじゃ?」

 

「それは言わないお約束デスよ、セレナ!?」

 

「だったらいっそのこと、力ずくで……」

 

「目立つし、相手はマリアとやり合ったんデスよ!?却下デス!」

 

「ならセレナが変身して……」

 

「あ、ごめんなさい、今日は置いてきちゃいました。ザビーゼクターは……その、気まぐれだから、来てくれるかわからないし」

 

 

 三人が小声で話している間に翼は階段を昇る。そして、廊下を歩いていく中、ふと振り返った。追っていた三人は咄嗟に物陰に隠れる。

 

 

「ふむ……。妙な視線を感じたが……」

 

 

 翼が視線を元に戻した次の瞬間。三人とは別の方向から一人の女子生徒が飛び出して、翼にぶつかった。

 

 

「ちょ、ちょうど良かった!先輩、助けてくれ!」

 

 

 ぶつかった生徒――その正体はクリス――が翼にせまり、助けを求める。学校内で珍しく焦るクリスに、翼は警戒を強める。

 

 

「どうした雪音。いったい何が」

 

「追われてるんだ!さっきから連中の包囲網が狭まって……」

 

「何!?」

 

 

 その言葉にドキンとする三人。ゆっくり逃げの姿勢をとって……それはクリスと同じ方向から来た三人組によって阻まれた。

 

 

「見つけた!」




なお、きりしらはこの程度(紅しょうが論争)では仲が悪くなったりはしないということを、必要ないだろうけど念のため書いておく。(調の紅しょうがは切歌が貰った模様)


校門近くにいた実行委員の人
もちろん親衛隊の一員。三人の事を年齢的に来年辺りリディアンに入学するのではないかと予想をし、響のことを聞いてきたことから親衛隊に勧誘した。(結果的には逃げられたが)
勧誘の際、たまに目に狂気が宿る為、いつもなら彼女の横にはストッパーになる人物がいるが、所用で離れてて不在だった。
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