USJ襲撃が終わってホッとしたのも束の間、今度は雄英体育祭が迫っている。正直僕の個性はヒーローとして使えないのが多い。何故かって?空間切断やブラックホールなどヒーローが敵に向けられるものではないからだ。間違いなくこの世の中から消してしまうだろう。その他の個性も加減をひとつ間違えれば人を殺めてしまうものばかりだ。
というわけで自分が作り出した亜空間で修行を積んでいた。
そういえば最近取得したこの個性……使ってみよっかな……?アナライズでも半分しか解析できなかった。なにやらファイアウォールみたいなもので守られている。
解析できたところを見てみたが使った場合の危険性はないみたいだし使ってみよっか。
んじゃ!
そして僕の体が揺らめくようにその場から消えた。
・・・・
TDLでA組とB組の合同訓練が行われる中で突如緊張が走った。
なぜなら訓練場にいきなり銀色のオーロラみたいなものが現れたからだ。
「あれはなんなんだ!?」
「とりあえず生徒を後ろに!」
「オールマイト先生……貴方も……」
「ああ……すまんね……」
皆が警戒する中で現れたのは
「あ〜どこだ?ここ?」
『物間あ!?』
皆が見知った顔だった。
「え!?僕ぅ!?」
「え!?どゆこと!?」
「皆静かに!……お前は何者だ?」
・・・・
あ〜どこだあ?ここ。
あれ皆いるけど……もしかして時間転移の個性だったか?あれ?僕がいるし……てことはここはなにか?パラレルワールドってやつか!?
僕の周りを教師陣が囲んでいる。
「お前は何者だ。なぜうちの生徒と同じ姿を……」
ありゃあ〜こりゃあ疑われてるな〜まあいっか。この場から逃げるのは簡単だから最悪信じてもらえなかったら空間転移で逃げますか。
「あ〜僕はですね。貴方たちとは違う平行世界から来た物間寧人です」
『平行世界!?』
僕がそう言うと皆は驚いて教師陣も僕を見る。
「俄かには信じられないが……真実味がある」
「まあ信じてもらえないとは思いますが少なくとも敵ではありませんよ。もし僕が敵ならここにいる全員は死んでますし」
『!!?』
「それはどういう意味だ……」
「言った通りですよ。はっきり言いますが僕はこの場にいる全員を相手にしても勝つ自信があります」
僕がそう言うと
「あははははははは!!!君は何言ってるんだい!!僕が全員を相手にして勝てるわけないじゃないか!!!」
「没個性ごときが俺に勝てるわけねえだろ!」
ふむ……この様子を見るとストックする技をこちら側の僕は身につけてないと見るな。
「なら勝負しないかい?A組B組全員まとめてかかってきていいよ。僕と模擬戦しよう」
「待て、得体の知れない奴に生徒たちを相手にさせられるわけがない」
「だーかーらー僕は敵じゃないんですって!それを証明するために生徒たちと戦うということですし……第一敵ならこんな教師陣が集まる時間帯を狙います?」
「むむっ……確かに……」
「そうだ!戦わせろ!俺が没個性より上だって証明してやる!」
こうして僕はパラレルワールドに迷い込みそこにいる皆と戦うことになった。