雄英高校の門を前にするが僕は全く緊張していない。
むしろ自信しかない。そういえばここで緑谷は麗日お茶子と会うんだよな?
そんなことを気にしながら歩いているとつい転びそうになったが僕の体はフワフワしている。あれ?
「ごめんね!私の個性!転んじゃったら縁起悪いもんね」
あれ?麗日お茶子じゃね?もしかして緑谷くんフラグを奪っちゃった?
まあいっか。別にそれで困るわけじゃないし。一応お茶子の個性もコピーしとこ。
僕はそのまま試験会場に向かった。
筆記は問題なかった。次は実技だ。
『今日は俺のライブにようこそー!エブリバディセイヘイ!』
"ボイスヒーロー"プレゼントマイクが叫ぶが反応する者はいない。
ていうか眠くなってきた……ちょっと寝よ……説明は入試要項みたから大丈夫だし……
『コイツはシヴィー!!!受験生のリスナー!実技試験の内容をサクッと解説するぜ!!!アーユーレディ!?YEAHH!!!』
またしても叫ぶが誰も反応しない。
そしてプレゼントマイクの説明の中で
「質問よろしいでしょうか!」
眼鏡の優等生みたいなやつが突然声をあげる。
そのせいですっかり目が覚めてしまった。
なにやら叫んでるのを聞いてると
「ついでにそこの縮毛の君!さっきからボソボソと気が散る……!あとそこの居眠りしていた君もだ!物見遊山のつもりならさっさとここから立ち去りたまえ!」
なんだあ?コイツ?ていうかコイツよく見てみると飯田だった。
随分と言ってくれるじゃねえか……
なんか言い返さないと気が済まねえ……
「別に〜?だから?」
「なっ、なんだと!」
「そっちこそうるさいんだよ……もうすこし他人の迷惑のことを考えられないのか?大体この試験で僕が受からないわけないし……」
「きっ!君というやつは!」
「もう止めようぜ?皆の迷惑だ」
そう言って再び寝ようとするとすごい数の視線を感じたが気にせずに眠りについた。
と説明が終わる頃に起きると演習試験場までのバスに乗り込む。
そして位置に着くと
『ハイスタート!』
合図が聞こえると同時に僕はホークスの個性を使って背中に翼を生やして一気に駆け抜ける。
なにやら後ろでアナウンスがあるが気にしない。
僕は翼の羽を鉄に変えて1〜3pt敵に飛ばしましまくる。
それだけで周りにいた仮装敵は全部切り裂かれた。
そして引き寄せで仮装敵を引き寄せると引き寄せた敵を片っ端から殴り倒した。
そしてエクトプラズムで分身を作って千里眼で敵をサーチすると一斉に仮装敵を潰していく。
と分身の一人が仮装敵に囲まれているオレンジ髪の少女を見つけたので駆けつけて生成した武器をサイコキネシスで操り躍らせるように斬りまくった。
「あ、ありがとう!」
「気にすることないさ。ヒーローは助け合いだろ?じゃあ頑張ってね!」
さてとこれで何ポイント稼いだかな。
・・・・
受験生たちが見たのは圧倒的な蹂躙だった。
一人の受験生から見ればソイツは不真面目な奴だったかもしれない。だがそんなイメージを無くさせるほどの圧倒的な力を見せつけていた。
そして誰もが悟った。
アイツには勝てないと。
とその時轟音が鳴り響いて0pt敵が現れた。
・・・・
さて!100も稼いだからいっかな?
とその時0pt敵が現れた。
と僕のサーチが0ptの近くにいる人物を感知すると僕はワンフォーオールを発動させて
「…………SMASH!」
0ptを殴り飛ばした。
そしてその人物を見た時、僕は驚愕した。
なんと麗日お茶子だったからだ。
ってことはこれ緑谷くんが潰すはずだった敵?
だったら不味くない?これを潰したから合格したんだよね?
『終了〜!』
そして実技試験は終了した。