物間くんは最強です。   作:ハッタリピエロ

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実技結果と修羅場

???side

 

私は落ち着いているように見えるが内心では焦っていた

 

「実技総合結果出ました」

 

誰かがそう言うと教師陣はモニタールームに注目する

 

「救助ポイントなしで2位とはなあ!」

 

「後半他が鈍っていく中で敵を迎撃し続けた。タフネスの賜物だ」

 

その後も色々な生徒の活躍が映るが皆が注目したのが

 

「……だが一際目立ったのはやっぱりコイツだな……物間寧人」

 

「コイツ個性なんなんだ!?羽生やしたり武器出したりとよう!」

 

「ソレダケデハナイ、カレハスデデ0ptヲフキトバシタ」

 

「どれどれ……出ました。個性は"コピー"、あらゆる個性をコピーできるとのことです」

 

「コピー!?なるほどだからあんだけの個性を使えたのか!」

 

「個性だけじゃない……扱いも非常に上手い。それに被害が出ないように戦う余裕すらある」

 

「そして最後に……0ptを吹き飛ばした……」

 

「ああ、あれを吹き飛ばしたのを見るのは久しぶりだな!」

 

そうだ……あの時緑谷少年も立ち上がろうとした……彼がいなければ……しかも……あの時使った個性は……ワンフォーオールに似ている……

 

「敵ポイント140救助ポイント60これだけ稼いだのは例年にいませんよ?」

 

「うむ!彼は間違いなく合格だね!是非とも立派なヒーローになってもらいたいものだ!」

 

「しかし……今年のクラスはひとり空きが出るな」

 

「まあしょうがじゃないか!」

 

とまあこんな感じで会議は進んでいった。緑谷少年……

 

・・・・

 

結論から言うと僕は雄英に合格した。

 

まあ主席合格だ。多分だが緑谷出久は落ちちゃったと思う。

 

でもこればかりはどうにもできない。

 

新しい制服を着て僕は家の扉を開ける。そして電車に乗ること三十分僕は雄英の門の前に立っていた。ここから僕の新生活が始まるんだ!

 

とその時

 

「あ!お〜い!」

 

と後ろから声をかけられたので振り向くと僕が助けたオレンジ髪の少女だった。

 

「あ、君は」

 

「覚えていてくれた!私拳藤一佳!試験の時はありがとね!」

 

「物間寧人だ。よろしく」

 

「物間か!よろしく!」

 

とそこに

 

「ああ!いたいた!」

 

と声の主は麗日お茶子だった。

 

「試験の時はありがとう!私麗日お茶子!よろしくね!」

 

麗日と話していると拳藤の機嫌が悪くなるのを感じる。

 

なんだ?

 

「物間……コイツ誰?」

 

「誰って……試験の時同じだった……」

 

と麗日の方も機嫌が悪くなっている。あれえ?

 

「物間くん……この人誰?」

 

その後二人のことをお互いに紹介するとひとまず収まった。

 

とその時

 

「も〜のまく〜ん!」

 

後ろから抱きつかれた。こんなことするのはあの人だけだ。

 

「なにやってすんか……ねじれ先輩」

 

「ふふ〜ん!物間くんがカッコいいから抱きつきたくなるの!」

 

天然先輩の不意打ちにドキッとする。正直先輩は可愛い。こんなことされると周りからの視線が痛い。

 

この人は波動ねじれ先輩。特訓しているところを見られてからの付き合いだ。先輩の指摘は的を得ているので参考になる。あと言っておくが僕とねじれ先輩は付き合ってないぞ!好きだけどさ!

 

すると

 

「「物間(くん)?その人ダアレ?」」

 

トーンが下がった声が僕に向けられる。正直怖い!

 

ねじれ先輩のことを話すと益々機嫌が悪くなる。

 

そんな状況の中でもねじれ先輩は抱きついてくる。

 

そしてクラス決めの紙を見ると

 

「僕はB組か」

 

「私もB組だ!(……よかった)」

 

「ワタシハ……A組ダッタ……」

 

あれ?麗日のテンションが更に下がっている……なんでだ?

 

とにかくこの空気はいたたまれないので

 

「じゃあさ?お昼は一緒に食べない?」

 

「いいの!?うん!わかった!」

 

こうして麗日の機嫌を取り戻すと僕たちは教室に向かった。

 

途中で麗日たちと別れて教室の扉の前に立つと一佳が

 

「ドアデカっ!?」

 

「まあ異形系などを考慮した結果だろうね。それより先どうぞ?」

 

「え?あっ、ああ、ありがとう……」

 

僕がドアを開けて一佳を先導した。なにやら顔が赤かったな?ドキッとすることでもあったのかな?

 

そして教室に入るとその視線が一気に僕に向けられた。

 

0ptぶっ飛ばしたからかなあ……?原作でも緑谷くんはそれで目をつけられたわけだし……

 

まあ気にすることはない。こういう視線を向けられるのは慣れっこだ。なんでかって?自分でいうのもなんだが物間くんは顔がいい。小学校では個性のこともあってかカースト上位に入っていた。

 

とまあ向けられる視線を気にすることなく僕は席につくと目の前に失礼だがこれといった特徴のない少年たち2人がいた。

 

「ちょっといいか?」

 

「あ?うん。なにかな?」

 

「俺円場硬成!これからよろしくな!」

 

「回原だ。三年間よろしく」

 

とそこに

 

「アンタが物間か?」

 

「うん?そういう君は?」

 

「俺は鎌切尖。突然だがあの0ptを吹き飛ばしたって本当か?」

 

「うん?ああまあね」

 

僕が答えると円場くんが

 

「マジか!?あの0ptを!?」

 

「すげえな……!噂では聞いてたけど本当だったとは……!」

 

と和気藹々と話していると教室のドアが開いて

 

「諸君!席についてくれるか!」

 

甲高い声が響いて皆が席に着く。

 

あの人は……ブラドキングか。

 

「すげえ……ブラドキングだ!」

 

「本物のプロヒーローだ!」

 

「諸君!雄英入学おめでとう!俺がお前たちの担任になるブラドキングだ。気軽にブラドと呼んでくれ」

 

とカリキュラムの説明などを受けていると教室のドアが再び開いて

 

「ブラド、生徒たちをグラウンドに集合させてくれ。校長から許可はとってある」

 

「イレイザー……お前は相変わらずだな。すまんが続きはあとにする!皆体操服を着てグラウンドに集合!」

 

あー……あれか、個性把握テスト。

 

僕たちは体操服を着てグラウンドに集合すると

 

「お?麗日くん、また会ったね」

 

「物間くん!」

 

麗日が満面の笑顔でこちらに来るとなにやら視線を感じたので後ろを見ると金髪のチャラチャラした男と葡萄のような髪のやつがこちらを睨めつけていた。

 

あー?あれか?嫉妬ってやつか?麗日と喋っているから。彼女とでも間違われたか?

 

辺りを見てみるとやっぱり緑谷くんがいなかった。落ちちゃったのか……残念だな

 

と相澤先生からの説明が入ると

 

「個性把握テストおぉ!?」

 

一部の者たちが声を揃えて驚く。

 

「入学式は!?ガイダンスは!?」

 

麗日が叫ぶが

 

「ヒーローになるのならそんな無駄な行事出る暇ないよ。雄英は自由な校風が売り文句。またそれは教師陣も然り。主席の物間は……参考にするなら……A組爆豪、お前中学の時のソフトボール投げの記録何メートルだった?」

 

「っ…!65メートル」

 

爆豪が睨めつけながら先生の問いに答える。

 

「じゃあ個性使って投げてみろ。円から出なきゃ何してもいい。早よ」

 

そして相澤先生が投げたボールを爆豪が受け取ると

 

「思いっきりな」

 

爆豪がボールを握った手を振りかざす。

 

「死ねぇ!」

 

死ね……?うん間近で聞いてみるとやっぱり意味不明だな。

 

それでも爆豪が放ったボールは遥か上空へ飛んでいった。

 

そして記録は原作通り705メートルだった。

 

「まず自分の最大限を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

 

「705メートルってマジかよ!」

 

「個性思いっきり使えるんだ!流石はヒーロー科!」

 

「すげー面白そう!」

 

あ、地雷踏んだな。

 

「面白そうね……ヒーローになるつもりの三年間……そんな腹づもりで過ごす気かい?よしトータル成績最下位の者は見込み無しとして除籍処分としよう」

 

一瞬で場の空気が固まった。

 

「生徒の如何は俺たちの自由。ようこそこれが雄英高校ヒーロー科だ」

 

ま、知ってたけどね

 

そのあと麗日が理不尽だと反論したので

 

「麗日くん、ヒーローってのは理不尽に対処するべきなんだと相澤先生は言ってるんじゃないかな?」

 

僕が宥めると

 

「ほぅ……わかってるじゃないか。物間の言う通り日本は理不尽にまみれている。そんな理不尽を覆すのが俺たちヒーローだ。plus ultraさ。全力で乗り越えてこい」

 

そして個性把握テストが始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ボール投げの代表を爆豪にしたのは物間くんだと個性がありすぎて参考にならないとの相澤先生の合理的判断です。
ちなみに緑谷くんは普通科に入りました。

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