おかしな人間がブラック鎮守府に着任する話   作:古明地響

14 / 95
主人公は必ず勝つなんてことはない。どんなに強い能力を持ってしても負けるときは負ける。


第13話 殺意の境界と近くて遠い距離 前編

舞鶴鎮守府中庭

翔「ゴホッ!ゴホッ!ヤバいな。これが万事休すか。」

?「アハハ、もう余裕がなさそうだね。」

?「早くくたばってくれよ。」

響「翔!やっぱり私達も加勢に、、、。」

翔「お前ら部外者は引っ込んでろ!これは俺とこの二人の問題だ!」

翔は立ち上がり拳を構える。

?「なんだい?まだこの状況から勝てると思っているのかい?」

翔「あぁ、人は誰しも逆転するための一手つうのはさぁー、隠し持ってるもんだぜ?」

?「そんなこといいから、早く死ねって。」

翔「じゃあ、お前らのスペルで俺を殺してみろよ。」

?「アハハ!面白いこと言うね。行くよ。」

?「姉貴がいいなら。」

二人の少女がスペルカードを取り出す。

?「スペルカード [黒符 10月26日の悲劇]」

?「スペルカード [死符 死を告げる風の弾幕]」

二人はスペルを唱えた。その瞬間、翔の周りには無数の弾幕が現る。

ドカン!ドカン!ドカン!

翔は被弾する。

 

 

 

30分ほど前 舞鶴鎮守府厨房

翔「あとは盛り付けだけだな。」

咲夜「そううね。放送で呼んどいた方がいいんじゃない?」

翔「それもそうだな。」

翔は厨房に備え付けられているスピーカーの電源をONにする。

翔「鎮守府中に居る者達に伝える。今すぐに食堂に来てくれ。」

スピーカーの電源を切る。すると、翔は厨房から外に出ようとする。

咲夜「あら?みんなと食べないの?」

翔「あぁ、今日はあまりお腹が空いてないんでな。一人で月見酒でも呑んでくるさ。」

咲夜「あら?この国では未成年の飲酒は御法度よ?」

翔「残念だが、俺は幻想郷出身だ。この国の法律に従わねぇよ。じゃあな。」

翔は厨房から出ていく。

響「、、、。翔、まだあの事を引き摺っているなか。」

咲夜「あの事?それはなんですか?」

響「私から話すのは少々荷が重い。あっちに居る藍から聞いてくれ。」

咲夜「??えぇ、わかったわ。」

時計の針は七時半を指す。

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 舞鶴鎮守府 艦娘寮廊下

?「さて、どうやって始末しようか。」

青髪の少女が一人悩む。

?「どうしたんだい?[涼風]が悩むなんて珍しいね。」

?「うわっ!!てっ、[時雨]の姉貴じゃん。」

突然声をかけてきたのは黒髪でセミロングの少女だった。

?「何を悩んでるんだい?」

?「あぁ、それがさぁー、新しい提督をどうやって始末しようかと。」

?「ふーん。じゃあ、僕も同行しよう。」

?「姉貴も手伝ってくれるのか!てっ、何?この紙切れは。」

?「それはスペルカード。新しい提督がこれを使って深海棲艦を倒してるところを見てね。僕も真似て見たんだ。」

?「ふーん。で、どうやって使うんだ?」

?「それは歩きながら説明しよう。」

二人の少女は殺害対象を探し廊下を歩く。

 

 

 

 

 

 

 

舞鶴鎮守府屋根上

翔は杯に酒を入れて呑む。

翔「、、、。月が綺麗だな。あの時と同じで、、、。ホントなら[七人]揃ってコッチ帰してやりたかったんだけどな。」

翔は少し昔の事を思い出す。それは一人の少女との思い出。

 

翔(おいおい。カレー食っただけで普通泣くかな?)

?(だって!こんなに美味しいもの食べたの初めてなんです!この世界にこんなものがあるなんて知らなかった。)

 

 

?(アハハ。翔さん、私はもうダメみたいです。)

翔(おい!何言ってんだよ!お前はアッチの世界に帰るんだろ!?こんな所で死ぬなよ!)

?(確かにアッチの世界には帰りたかったですよ。でも、私が弱いから悪いんです。それに、私は幸せです。大好きな人に看取られて死ぬんですから。、、、。翔さん、もし、来世で私と巡り逢えるならその時、、、。)

翔(おい!その時なんだよ!答えてくれよ!)

少女はそれっきり言葉を発することはなかった。

 

 

翔「、、、。はぁー、どんなに強い奴でも誰かを守れないんじゃ弱いよな。」

翔は更には酒を呑む。すると、後ろから誰かに屋根から突き落とされた。

 

 

 

 

 

同時刻 京都市

ダムダムダム、、、。

一人の青年が公園でバスケットボールを突いていた。

?「おや?今日もここで練習ですか?」

一人の髪色がグレイッシュピンクの女性がやって来た。

?「なんですか?[青葉]さん。また取材ですか?」

女性は青葉と言うものらしい。

青葉「そうですよ。ところで、その右腕はどうされたのですか?」

青葉は青年の右腕のアザを指差す。

?「これですか?いつものことですよ。」

青葉「またですか?学校側はどうもしてくれないのでしょうか?」

?「顧問の先生方は色々と心配して校長や生徒部の先生に伝えてくれるのですが、相手が相手ですし。それに担任もクズですから。」

青葉「そうですか。その事を記事にしても?」

?「構いませんよ。ですが、青葉さんはスポーツ紙の担当でしょ?」

青葉「そうですよ。でも、私はこの事を伝えないといけないのです。青葉達のモットーは清く正しく真実を伝えることなんですよ!青葉が書けないとしても、他の信頼出来る人に任せればいいだけです!!」

?「アハハ。頼もしいですね。青葉さんは。」

青葉「えへへ、青葉褒められちゃいました。あっ!そう言えば、もうじき新人戦ですよね?」

?「そうですよ。」

青葉「また取材してもよろしいでしょうか?」

?「構いませんよ。」

青葉「そうですか!それではお休みなさい。[洛海バスケ部のキャプテンさん]」

すると、一陣の風が吹き、気づくと彼女の姿は何処にもなかった。

 




今回は藍と夢子の紹介です。

名前 八雲藍(やくもらん)

種族 九尾の狐(式神)

能力 式神を操る程度の能力

特徴 金髪のショートボブで頭に狐耳と帽子。服装は古代道教の法師が着ているような服。九本の狐の尻尾がある。

詳細 翔の姉の一人 八雲紫(やくもゆかり)の従者。仕事をサボる紫の代わりに仕事をしている。油揚げと自身の式が大好きな親バカ。舞鶴鎮守府での仕事は情報管理。


名前 夢子(ゆめこ)

種族 魔界人

特徴 金髪の赤いメイド服を着た女性。短剣を投げたり、短剣で斬りつけて戦う。

詳細 翔の姉の一人 魔界の創造神 神綺の従者。魔法使い アリス・マーガトロイドを親バカ神綺から守る事が日課となりつつある。舞鶴鎮守府での仕事は掃除や料理など。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。