幻想郷 地霊殿
シャキッ、シャキッ、シャキッ、シャキッ
幻想郷の地底にある館 地霊殿のキッチンで一人の少女が包丁を研いでいた。
シャキッ、シャキッ、シャキッ、シャキッ
彼女の目には光がない。ただただ黙々と包丁を磨くだけで不気味な雰囲気だった。それをペット達が扉の外から見ていた。
?「ねぇねぇ、[お燐]。[さとり様]は何をやってるの?」
?「あれはねぇ、照れ隠しってやつだよ。」
?「うにゅ?照れ隠しで翔のこと刺すの?」
?「それは照れ隠しの一種だよ。」
?「うーーん。恋愛って難しいんだね。」
シャキッ、シャキッ、シャキッ、シャキッ
?「うにゅ?ねぇ、[お燐]。さっきより音が大きくない?」
?「そんなわけ、、、。」
シャキッ、シャキッ、シャキッ、シャキッ
?「えっ!なんでこんなに音が大きく、、、、、。」
ジイー
?「うわぁーーーーーーー!!![さとり様]!いつからそこで包丁を研いでいたんですか!?」
シャキッ、シャキッ、シャキッ、シャキッ
?「あのーー、なにか喋ってもらわないと、、、。」
シャキッ、シャキッ、シャキッ、シャキッ
館の主は無言で虚ろな目のまま包丁を研いでいたのだった。
幻想郷 永遠亭 診察室
永琳「さてと、そろそろ出来たかしら?あっ、出来てるわね。あれ?これは一体、、、。」
永琳は機械に取り付けられている画面に出ている文字に目が行った。
[DNA型が一部一致する人がいます。]
永琳「一体誰と一致しているのかしら?」
機械を操作し誰と一致したかを調べた。
[このDNAは鬼人正邪(きじんせいじゃ)と一部一致します。]
永琳「あのお尋ね者とDNA型が一部一致?一部だとしてもおかしいわね。母親からのDNAかしら?それとも父親かしら?」
更に機械を操作し調べる。
永琳「なるほど、父親からのDNAだけが一致したわね。あの子が知らないわけね。この事は翔は知らないはず、、、。でも、あの時の行動は少しおかしかったわね。」
四年前 幻想郷
紫「なんとしてでも鬼人正邪を捕まえないといけないわ。みんな力を貸して。」
オーーーー!!
紫「翔も力を貸してくれるわよね?」
翔「、、、。紫姉さん達には悪いが俺はパスさせてもらう。」
紫「どうして!?理由を教えて!」
翔「理由?そんなもん俺の気まぐれだ。」
7日後
紫「やっと追い詰めたわよ。鬼人正邪!!」
正邪「まだだ!こんなところで捕まる訳には、、、。」
?「大人しくした方がいいですよ。」
?「大人しく捕まりなさい!」
レミリア「まぁ、少しくらいは抵抗してもらってもいいんじゃないかしら?」
?「フハハハハ!なら、私から行くわよ!スペルカード [鹿島鎮護]!」
正邪に弾幕が襲いかる。
正邪「もうダメか。」
?「諦めんじゃねぇよ。」
突然、正邪の前に雷が落ちる。
紫「、、、。何故邪魔をするの?翔。」
雷が落ちた所には翔がいた。
翔「人妖問わず、誰しも野望と言う物は持ってるものだ。コイツの野望は下剋上だった。あれは面白かったから俺も異変解決に向かった。でも、今紫姉さん達がやってるのはなんだ?コイツを殺すことなんだろ?確かにコイツは幻想郷を崩壊へと導くような異変を起こした。それだけの事でコイツを殺すのは違うと思う。だから、俺はコイツに味方する。コイツを捕まえて殺したかったら俺を倒していけ!」
紫「、、、。残念だけどやるしかないのね。わかっわ。貴方を倒すわ、小野塚翔!スペルカード [不可能弾幕結界]!」
翔「ふーん。そう来るか。スペルカード [雪符 雪降るは別れの日]」
永琳「うーん、なんであの時に味方したのかしら?それにしても翔の母親はわからないけど、翔の父親はあの人で決まりね。[織田信長]。貴方は今何処で何をしているのかしら?」
永琳は機械の電源を切りまたカルテの整理を再開するのだった。
次回から人物紹介を再開すます!