おかしな人間がブラック鎮守府に着任する話   作:古明地響

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第39話 小刀 秋空

舞鶴鎮守府 艦娘僚

不知火「[秋雲(あきぐも)]、長門さんが料理を持ってきてくれましたよ。[雪風(ゆきかぜ)]はまだ寝ているのでしょうか?」

秋雲「料理?あっ、もう昼か。[雪風]ならまだ寝てるよ。」

秋雲は机に向かいながら答える。

不知火「また描いてるのですか?私達を助けた[怪物]を。あの[怪物]は私達を助けたのではなくあの[謎の男]と戦っているようでしたが。」

秋雲「だとしてもあの時あの[怪物]が現れなきゃ私達はここにはいなかった。それに、あの[怪物]には自我があった。」

不知火「えっ!?貴女、今までそんなことを言わなかったじゃないですか!!」

秋雲「それはあの[怪物]に口止めされていたからだよ。あの時は大変だったんだよ。[雪風]も不知火も気絶しちゃってさ。」

不知火「確かに不知火と[雪風]は気絶していましたね。衝撃波が強すぎでしたし。あの見た目で自我があるのも驚きですよ。禍々しい両腕に刀と銃。瞳は赤く光り、全身が深海棲艦のような姿でしたし。」

秋雲「だよね。戦いが終わった後、[怪物]は人の姿になったんだ。そして、[雪風]と不知火を背負って近くの海岸まで運んでくれたんだよ。」

不知火「えっ!?」

秋雲「その時にこれを貰ったんだ。」

秋雲は机の引き出しから[折れた小刀]を取り出した。

不知火「それが貰った物ですか。」

秋雲「そうだよ。この[小刀]は[秋空(あきぞら)]って言う名前なんだって。」

不知火「、、、。不知火が気絶したあとの話を詳しく聞かせてくれませんか?」

秋雲「いいよ。不知火が気絶する少し前から話した方が分かりやすかな?」

不知火「その方が分かりやすいと思います。」

秋雲「そうだね。あれは7年前の夜の哨戒任務の途中だったね。」

 

 

 

 

 

回想 7年前 舞鶴鎮守府近海

秋雲「ハァ、、、。ハァ、、、。[雪風]は気絶して不知火も負傷。これじゃあ鎮守府まで持たない!」

不知火「秋雲、[雪風]を連れて逃げて下さい。不知火が囮になります。」

秋雲「そんなのダメ!!三人一緒に帰らないと意味が無いでしょ!!」

不知火「そうですか。この状況で三人一緒に帰れるとでも。」

三人は深海棲艦に囲まれていた。

秋雲「万事休すだね。」

秋雲は諦めた。そんな時だった。空が割れて一人の男と1体の[怪物]が現れる。そして、男と[怪物]はぶつかり合い衝撃波が生まれる。その衝撃波により深海棲艦は吹き飛び轟沈する。

不知火「なっ、何ですかあの怪物は!!」

すると、[怪物]は吹き飛ばされ秋雲達の近くに落ちる。そしてまたも衝撃波が生まれる。秋雲はなんとか耐えたが不知火は吹き飛ばされ気絶する。

怪物「ハァ、、、。ハァ、、、。返セ。[吹雪]ヲ返セ。」

男「自分が弱いせいであの女が死んだのに俺のせいにするか。哀れな者だな。まぁ、これで楽になるがいい。[アバダ・ケダブラ]」

怪物「死ンデタマルカ!!スペルカード!![獄符 ヘル・ボルケーノ]!!」

男の放つ緑の光線と怪物の放つ赤い弾幕がぶつかり合い爆発する。すると、怪物は秋雲の方を向き一言。

怪物「少し、離れていてくれ。今からするのは広範囲に被害が及ぶかもしれねぇから。」

秋雲「えっ!?」

怪物「コレデ最後ダ!!ラストスペル!![幻符 魔王が見た幻想郷]!!」

怪物は色鮮やかな弾幕を放つ。その弾幕は男に直撃する。男は死に際に一言いい放つ。

男「これで終わりだと思うなよ!次こそは必ず、、、。」

男は消滅した。

怪物「ハァ、、、。ハァ、、、。コレデ[吹雪]ノ敵ハ取レタカナ?」

怪物は秋雲の方を向く。怪物の姿は禍々しい姿から一人の少年の姿になっていた。

少年「悪かったな。怪我負わしたかもしれねぇし、そこの二人は俺がおぶっていくよ。どこに向かっているんだ?」

少年は秋雲に聞く。

秋雲「えっ!?舞鶴鎮守府という場所です。でも、おぶっていかなくても大丈夫ですよ!私がおぶってい来ますし!」

少年「そんな怪我してんのにか?大丈夫。俺に任せてくれ。」

少年は気絶した二人を背負って出発する。それを秋雲がついていく。

秋雲「なんで、海の上を歩けるんですか?」

少年「ん?これか?[吹雪]って子と[響]って子が教えてくれたんだ。うまく海の上を浮かぶコツとかね。」

秋雲「怖くないんですか?艦娘は人間と色々違いますよ。」

少年「怖くないよ。艦娘と一緒に暮らしてるし、修行もしてるし。それに、艦娘より怖いものをたくさん見てきたから。」

秋雲「艦娘と暮らしてるしってところも気になりますけど、艦娘より怖いものって何ですか?」

少年「人間だよ。俺も人間だけどね。人間って言うの私利私欲の為なら他人の命すらも奪う魔物なんだ。俺は役職がら多くのそんな人間を地獄に送ってる。」

秋雲「地獄に送る?」

少年「俺の役職は死神代理で死刑執行人なんだ。」

秋雲「恐ろしい役職ですね。」

少年「確かにね。そんな仕事をしているとね。たまに見つけるんだ。人間と言う魔窟の中に輝く宝石をね。」

秋雲「輝く宝石?」

少年「そうだよ。輝く宝石。その輝く宝石を持つ人間はいずれ英雄になる。俺はそう思うんだ。それに、君たち艦娘だってね。」

秋雲「えっ?」

少年「艦娘ってね。みんな輝く宝石を持っているんだ。人間なら一握りしか持ってないのに艦娘はみんな持っているんだ。もちろん君もね。」

二人は海上をしばらく進むと海岸に着く。

少年「ここでいいのか?もう少しで鎮守府ってところみだいだけど。」

秋雲「いいんだよ。それに、君が鎮守府に入ると殺されるよ。提督と憲兵隊によってね。」

少年「、、、。なるほど、その提督って奴は腐れ切った魔物なんだろうな。わかった。いつか機会があればそいつを地獄に送るよ。約束としてこれを渡すよ。」

少年は秋雲に[折れた小刀]を渡す。

秋雲「ナニコレ?折れて使い物にならないけど、、、。」

少年「その小刀の名前は[秋空]。俺は刀に名前と刀言葉って言うのを付けるんだ。」

秋雲「刀言葉?なにそれ?」

少年「花言葉と同じととらえてくれればいいさ。その小刀の刀言葉は[出会いの空]。」

秋雲「[出会いの空]、、、。」

少年「それに、銃にも言葉を付けるんだよねぇー。この銃。[蛍火(ほたるび)]なら[淡い思い]で、こっちの刀は[冬月(ふゆつき)]、刀言葉は[別れの月夜]。こんな感じかな。」

秋雲「で、なんで、これを渡すんですか?」

少年「またいつか来る為かな?さてと、俺はそろそろ行くよ。また会おう。」

少年は姿を消した。

秋雲「、、、。あっ、名前聞いてなかった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

秋雲「これがその時の話かな。」

不知火「そうですか。その小刀見せてください。」

秋雲「いいよ。」

秋雲は小刀を不知火に渡す。

不知火「普通の小刀ですね。おや?柄の部分に文字がありますね。」

秋雲「えっ!マジで私、今まで気付かなかったよ!」

不知火「えーと、、、。[小野塚翔]と書いてありますね。ん?[小野塚翔]?、、、。嘘でしょ!!」

不知火は驚く。

秋雲「えっ!なんで驚くの!」

不知火「秋雲は絵に集中して聞いていなかったのですか?新しい提督の名前を。」

秋雲「えっ!提督変わったの!」

不知火「えぇ、昨日の事ですよ。前の提督は新しい提督が殺したと。憲兵隊なども一緒に。そして、その提督の名前が小野塚翔なんですよ!」

秋雲「えっ!マジで!今すぐあの時のお礼を言いに行かないと!」

不知火「提督なら今はいませんよ。食料を買いに行って向こうでトラブルになっているとか。あと、昨日の夕食は提督の手料理もあったとか。」

秋雲「あーーーーー!!こんなところに閉じ籠ってるんじゃなかったーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同様刻 京都市

翔「夕立は俺を殺しに掛かってる気がする。」

夕立「ぽい?」

翔「可愛いから許す!」

白露「羨ましい。じゃなかった!このロリコンめ!」

時雨「どうやったら翔に、、、、、。」

涼風「ベアードさんアイツです。」

光秀「涼風さん!そんなことを言うと日米妖怪大戦争が勃発しますよ!」

リムル「日本が勝ったんだよなぁー。」

キリト「俺がロリコンじゃなくて良かった。」

山城「こんなんで大丈夫なんでしょうか?」

翔「さてと、一度舞鶴に戻るわ。」

一同「はぁ?」

翔「大丈夫。助っ人を何人か連れてくる。特に隠密に特化してる奴等をな。ゆか姉。いるんだったらスキマを開けてくれ。」

何もない空間からスキマが現れ中から金髪の女性が現れる。

?「初めまして。[八雲紫(やくもゆかり)]よ。」

翔「自己紹介はいいから舞鶴鎮守府と幻想郷から隠密に特化した奴等を連れて来てほしいから、ゆか姉は幻想郷の方を頼む。俺は舞鶴鎮守府に行くから。」

紫「なんだか私の扱い酷くない?」

翔「この厄介事が終わったらシベリア送りだからな。かなり藍が怒ってたぞ。」

紫「えっ?」

翔「山城。ここに何人か追加で入るけど大丈夫か?」

山城「問題無いわ。」

翔「そうか。なら行ってくる。」

翔はスキマに入っていった。

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