おかしな人間がブラック鎮守府に着任する話   作:古明地響

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第69話 平和の為に己を汚す者

東京 青龍会本部

?「さて、[神獣会議]を始めようではないか。」

?「会議って言ってもさぁー、一人抜けて一人は代理なんだよねぇー。」

?「ご託はいい。始めろ。」

?「では、[白虎会]からの報告です。北海道の九割を支配下に置くことが出来ました。それだけです。」

?「なんだ?それだけか?では、[朱雀会]からだ。うちの科学者が裏切り向こうについた。だが、クローン技術は変わりなく使える。それと、[鳳凰会]の虚島が裏切った。それだけだ。」

?「[玄武会]。福岡から撤退。完了。ウイルスの散布。完了。」

?「じゃあ、[麒麟会]だね。各国との取引はロシアとドイツを除き完了だよー。」

?「ほほう。では、[青龍会]からの報告は佐世保、呉、横須賀に総攻撃をかけた事、杉並区を実験場としウイルスの拡散を試みた事、表面では再開発し裏ではアレの隠蔽を進めている事ぐらいだ。」

?「相変わらず仕事が速いな。これで第一段が終わるか。」

?「王の復活にはまだ早いが宴を用意させてもらった。お前達も参加してもらおう。戦争と名の宴に。そうだ!少し杉並区の様子を見てきてほしいんだが、頼めるか?[玄武会会長 屍渚(かばねなぎ)]。」

渚「了解。」

 

 

 

 

 

 

東京 杉並区 明治大学和泉キャンパス付近

アーチャー「くっ!数が多すぎる!」

電「そろそろ余裕が無くなってきた頃じゃないですか?」

アーチャー「いや、まだ余裕だ。」

電「そうですか。残念なのです。[毒符 忘れたいあの頃と救済の彼岸花]。」

アーチャー「ん?種か?」

地面に植物の種のような物が撒かれる。

アーチャー「!!チッ!厄介な奴だな!」

その種は急成長しやがて無数の彼岸花を咲かせる。その彼岸花からは小さな小さな目に見える限界の大きさの弾幕が放たれる。

アーチャー「避けるのも一苦労だな。それに、このゾンビ共が邪魔だ!」

電「早く終わらせたいのです。なんだか嫌な予感がするのです。」

アーチャー「ん?空から何かが落ちて来たぞ。」

ドーーーン!!

突然空から何かが落ちて来た。

?「東京ーーーーー来たぁーーーーーーー!!!!!」

落ちて来たのは美しい着物を着た美少女?だった。

アーチャー「一体なんだと言うのだ?」

?「東京と聞いて賑やかな場所だと思ったのに、、、。なにこれ?世紀末?」

電「アハ、アハハハハハハハハハハハ!!生きた人間なのです!救済対象なのです!」

?「生きた人間ねぇー。確かに私は生きているのでしょうね。だけど。」

電「[別符 さよなら、愛しき人達]。」

無数の小さな小さな弾幕が美少女?に襲い掛かる。

アーチャー「危ない!」

美少女?は無数の弾幕の餌食になる。

?「ふーん。たかが私を『一度しか殺せてないなんて』笑っちゃうわ。」

電「どうなっているのです?確実に救済できたはずなのです!」

?「貴女は死が救済だと思ってるみたいね。確かにあながち間違いでもないかもしれないわ。実際、私の知り合いに死にたいと思っても死ねない奴がいるからね。」

電「ご託はいいのです。今は貴女を救済するだけなのです。」

?「うーん。貴女の弾幕、厄介なのよねぇー。目に見える限界の大きさで高威力の弾幕。完全に殺すことだけを目的にしてるわね。なら、特別に見せてあげるわ。美しい弾幕を。[神宝 ブリリアントドラゴンバレッタ]。」

 

 

 

 

 

東京 杉並区 東京女子大学付近

?「ふわぁ~。眠い。」

一人の大鎌を持った女性が地面に寝そべっていた。その周りには幾つもの雷が落ちてくるが、何一つ女性に当たることがない。

?「なんで?なんで当たらないの!ちゃんと狙いは定めてるのに!どうして[雷(いかずち)]の落雷は当たらないの!」 

?「さ~ね?あたいはただ寝てるだけ。でも、そろそろ起きた方がいいかもねぇ~。何せあたいの大事な大事な弟が奮闘してるんでね。そんな中お姉ちゃんがただ寝てるだけってのもおかしな話だからねぇ~。」

女性は起き上がり大鎌を構える。

?「そこのあんたら。早く逃げないと巻き添えになるよ。あたいも本気でやるから周りの事気にできないからねぇ~。」

ゆらゆらと立ち不気味な女性。

?「あたいの名は[小野塚小町(おのずかこまち)]。死神さ。今日だけは本気で相手してやるよ。安心しな。命だけは残してやるよ!」

 

 

 

 

 

東京 杉並区 翔side

暁「[セブンワードスペル]?なにそれ?そんなの聞いたことないんですけど!」

翔「当然だ。[セブンワードスペル]。それは七つの大罪を元に俺が作った俺専用のスペル。誰にも真似する事などできやしない。例え、コピーができる能力を持つ者でもこのスペルの再現は不可能。」

暁「ふーん。まっ、レディな暁にはそんなもの関係ないわ!」

翔「そんなものか。、、、。よっぽどお前は俺のスペルを食らいたいらしいな。良いだろう!艦娘相手に本気を出すのは初めてだ!俺を殺してみろ!暁!俺はここから[セブンワードスペル]と俺自身のスペルしか使わない。つまり、俺の能力と能力を利用したスペルは使わん!」

暁「あら、提督のくせに慢心なんてしていいのかしら?」

翔「フッ、慢心せずして、何が提督か!慢心していると言うことは攻めるだけでなく守る余裕があると言うことなのではないだろうか?守る余裕がないのは弱いと言うこと。」

暁「それって弱いのは悪いって言ってるように聞こえるけど?」

翔「弱いなら俺が守ってやるよ。提督として死神として[織田家の者]して弱き者を。家族を守る!姉さん達に今の名を付けてもらった時からそう決めてんだ。さて、先手は貰うぞ!暁![セブンワードスペル 青符 狂気の風が運ぶは余命なり]。」

紙の形をした弾幕が風に煽られながら放たれる。ヒラヒラと舞う弾幕を暁は避けていく。

暁「ふーん。こんなのがセブンワードスペルなのかしら?簡単に避けられるから大したことないのね。」

翔「へぇー。大したことないと思うならそうなんだろうな。さて、追撃だ![海符 井の中の蛙大海を知る]!」

次のスペルは波を模したような弾幕。

暁「次はなんだか変則的な弾幕ね。避けるのが一苦労だわ。」

それを聞いて翔はニヤッと笑う。

翔「そうかそうか。避けるのが一苦労か。なら、足元にも気を付けな。」

暁「どういうとこかしら?」

暁は足元の紙の形をした弾幕を踏んでしまう。

ドーーーーーン!!

その弾幕は爆発する。

暁「コホッ、コホッ。なるほど。あの紙みたいなの、風がないと浮かないのね。」

翔「あぁ、そうだ。今の爆風で紙の弾幕がまた舞い始めた。そして、波の弾幕もある。俺は次で終わりにするぜ。」

翔は一振りの刀を鞘から抜く。

翔「[我流 磯撫で斬り]。」

暁が気づいたか頃には翔によって斬られていた。それは優しく撫でるように痛みを感じないような斬り方。暁は仰向けに倒れる。だが、血は出ていない。

翔「[磯撫で斬り]。痛みを与えず出血もさせない。だが、神経を麻痺させるだけの斬り方。さて、俺の質問に答えてもらおう。暁。」

暁「はぁー、負けたんだし少しぐらいの質問には答えてあげるわ。」

翔「なんで響を殺すなんて言ったんだ?お前の妹だろ?」

暁「そうね。一人だけ仲間外れにしたくなかったからかしら。」

翔「そうか、お前。いや、お前達姉妹は響を除いて蘇生艦だからか。」

暁「えぇ、響は孤独が嫌いなの。暁達だけ死んでしまったんですもの。響だけ一人、いつ死ぬか分からないままってのも嫌なのよ。蘇生艦になれば痛みを感じず死ぬこともないから。」

翔「つまり、永遠に姉妹仲良く暮らしたいって事か。はぁー、姉妹揃って望みは同じなのかねぇー。いや、響の望みは違うか。」

暁「どういうこと?」

翔「アイツはさぁー、二度と大切な者を失いたくないからって自ら[蓬莱の薬]を飲んじまった。そのためアイツは痛みを感じるが死なない体。つまり、不老不死になっちまった。そう、お前達蘇生艦と同じ体に生きたままなっちまったんだ。」

暁「えっ?響が不老不死?」

翔「あぁ、アイツには色々苦労させられたよ。何せ『強欲すぎたからな』。」

 

 

 

 

          死神回想中

それは響が幻想郷に迷い込んだ2日後の事。永遠亭にて。

響「翔から聞いたぞ!私を今すぐに不老不死にしてくれ!」

永琳「嫌よ。そう簡単に[蓬莱の薬]を作ることなんて出来ないわ。材料さえあれば作るけど、貴女に処方する事はないでしょうね。まぁ、薬を処方する以外にも不老不死になることは出来るわ。貴女には出来ないでしょうけど。」

響「その方法は?」

永琳「不老不死の血を飲むこと。私に姫様、この竹林の案内人の誰かの血をね。まぁ、出来ると思うならやればいいわ。ただ、正規の方法で不老不死にならない分体が慣れるまで暴走して暴れると思うけどね。」

響「そうか。、、、なら!!」

響は永琳に飛び掛かる。

響「今ここで貴女から血を吸うだけだ!」

 

 

 

          死神回想終了

 

翔「その後暴走して俺と戦って無事不老不死になったよ。」

暁「そうなんだ。」

翔「そうだ!後はこれも言っておかないとな。」

翔は暁の髪を優しく撫でる。

暁「いきなり何よ!」

翔「ただ撫でたくなっただけさ。響は不老不死になった後今度は、姉妹を幻想郷で蘇らせようと地獄までカチコミに来たぞ。閻魔様に向かって結構な態度だったさ。」

暁「で、失敗したんでしょ?」

翔「当たり前だ。閻魔様は俺の姉だ。俺を突破しねぇと姉さんのところなんかに行けねぇさ。さて、お話はここまでだ。」

翔は立ち上がり刀を構える。

翔「はぁー。ふぅー。はぁっ!」

振り向き斬る。

白露「うわっ!いきなり翔に斬りかかりやがった!てか、どっから出てきた!」

ジャッジ「出てきたんじゃない。遠距離から一瞬で間合いを詰めやがった!ランサー!気づいたか?」

クー・フーリン「あぁ、ありゃマズイな。俺達も加勢した方が。」

翔「その心配はねぇ!お前らは自分の身の周りを固めときな!白露!陽炎!お前らは暁を安全な所へ!天龍!川内!満潮!瑞鶴!お前らは周りには沸いたゾンビ共の相手をしてやれ!」

一同「了解!」

翔「さてと。あんた、名前は?」

渚「屍渚。玄武会会長。この街の様子。見に来た。」

翔「へぇー。様子を見に来たにしては物騒なもん持ってんじゃん。様子を見に来たってより殺しに来たが正しいんじゃねぇの?」

渚「様子を見るのに、刀は必須。古事記にもそう書かれている。」

翔「うにゅ?さっきはなんか途切れ途切れな話し方だったのに普通の喋り方になったな。」

渚「先程まで眠たかったからです。眠気が覚めれば普通に喋れます。」

翔「へぇー。なるほど。見たところ何か能力があるな。」

翔は渚を吹き飛ばす。

渚「能力はある。でも、そこまで強い能力じゃない。私の能力。それは、、、。」

渚が刀を構えたまま翔の目の前に現れる。

渚「[一歩で飛躍する程度の能力]。それが私の能力。」

翔「なるほど。いきなり目の前に現れたりするのは遠距離からの片足で詰めただけの単純な動作。そして、それを自由自在にコントロール出来るのがお前の能力か。」

渚「ほう。その洞察力。化け物並だな。」

翔「姉さんに教えられたからなぁー。『死神の基本は人を見る洞察力と観察力』てね。」

渚「なるほど。剣の腕もかなりのものと見る。我流か?」

翔「確かに俺は我流だ。でも、それはお前だって一緒だろ?」

二人は距離を取る。

翔「ふぅー。俺は自己紹介をしてなかったな。俺は死神代理兼死刑執行人兼舞鶴鎮守府提督 小野塚翔。」

渚「ご丁寧に。ならば、私もあえてもう一度自己紹介をしよう。さっきはまだ寝ぼけていて中途半端な自己紹介だったからな。私は玄武会会長にして[アナザーワールド幹部]。屍渚。」

翔「アナザーワールド?なんだそりゃ?」

渚「アナザーワールドは世界を平和に導く組織。構成員達は自分の思う平和の為ならどんな手でも使う。そして汚す。青龍会の会長や朱雀会の会長もアナザーワールドの幹部だ。」

翔「ふーん。なるほど。で、お前が思う平和ってなんだ?」

渚「そんなの簡単な事さ。私以外の人間が幸せならいい。私がどれだけ汚れようとも人々には幸せでいてほしい。だが、最近思うことがある。『この組織でそれは達成されるのか?平気で人々を殺す組織と私。これは私の思う平和とは違うのでわ。』と。」

翔「、、、。なぁー、渚。俺と賭けをしねぇか?」

渚「賭けか?」

翔「あぁ。俺がこの賭けに勝てばお前はその組織から降りて会も解散。そして、俺達の元に来い。」

渚「ほぅ。で、負ければ?」

翔「潔く死んでやるよ。賭けの内容はどちらが先に相手に一撃入れられるか。勿論、峰打ちでな。」




名前 電(いなずま)

種族 艦娘

艦種 駆逐艦

能力 すべてのバイオウイルスを操る程度の能力

詳細 暁型の四番艦。蘇生艦。死が救済だと本気で思ってる危ない子。バイオウイルスに感染したものを使役し操る事が出来る。


名前 雷(いかずち)

種族 艦娘

艦種 駆逐艦

能力 雷を操る程度の能力

詳細 暁型の三番艦。蘇生艦。誰かに頼ってもらいたい子。ダメ人間製造機。


名前 屍渚(かばねなぎ)

種族 人間

能力 一歩で飛躍する程度の能力

詳細 玄武会会長でありアナザーワールドと言う組織の幹部。常に眠たそうにしているが仕事となると一変する。自身の思い描く平和の為なら自身の手を汚すことも恐れない。


[セブンワードスペル]とは。
それは翔が七つの大罪である艦娘を元に作ったスペルカードである。

響符 白き不死鳥の独奏と今は亡き姉妹の三重奏
青符 狂気の風が運ぶは余命なり
龍符 未熟な己の心と偉大なる大地
霧符 霧に囲まれた海で煌めく金剛石
卯符 嘘の裏の孤独な兎
独符 傲慢なる者からの贈り物
吹符 白く冷たい貴女へ

この七つが[セブンワードスペル]になります。
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