おかしな人間がブラック鎮守府に着任する話   作:古明地響

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第78話 佐世保の海戦

佐世保鎮守府沖合い

深海棲艦の大艦隊。その艦隊を指揮しているのは三人の艦娘だった。

?「[加賀(かが)]さん。今佐世保鎮守府は霧で何も見えてないですよ。攻めるのは今かと思います。」

加賀「そうね。、、、[漣(さざなみ)]、[朧(おぼろ)]。全艦隊に連絡!今から鎮守府に攻め込むわ!!」

漣「キタコレ!!」

朧「、、、!!加賀さん!!前方と後方から敵です!!」

加賀「そうですか。なら、漣は後方を私と朧で前方の相手をしましょう。」

 

 

 

 

大艦隊後方

敦也「明石。俺の目の前には深海棲艦の大艦隊が見えるのだが、、、。幻か?」

明石「いえ、現実です。」

敦也「はぁー、、、。せっかく瀬戸内海経由して佐世保まで逃げてきたらこの様かよ。」

?「ケケケ。強イ奴ガ逃ゲルトソノ先ハ確定デ修羅場。コノ世ノ理ダゼ。提督。」

敦也「ん?なんだ。[レ級]。目を覚ましたか。生憎この船には牢がなくてな。そんなところにくくりつけるようで悪い。」

レ級?「ケケケ。別二ソンナコトハドウデモイイ。アト、私ハレ級ジャナイ。」

明石「レ級じゃない?何処からどう見てもレ級じゃないですか!?」

レ級?「アレハ人間ガ私ノクローンニ付ケタ個体名ダロ?私ハオリジナルノ深海棲艦。織田家八女。名前ハ[織田薊(おだあざみ)]だ。」

敦也「織田、、、。まさか!?網走に幽閉されている深海の王か!?」

薊「ナンダ?親父ガソウ呼バレテルノカ?親父ハ王ジャネェヨ。」

敦也「王じゃないだと?」

薊「正確ニハ元王ダ。ソシテ、オ袋ハ深海ノ元王女ダ。実ハ二人トモソノ座ヲ織田家長男ト長女ニ明ケ渡スコトニシタンダ。」

敦也「長女は知っている。戦艦水鬼の織田狂花だな。」

薊「ア?アー、ソウカ。アンタラハ知ラナインダナ。確カニ狂花姉ハ私達ノ長女ダガ、実ハモウ一人イタンダヨ。長女ガ。」

敦也「はぁ?それって腹違いとかか?」

薊「ソウソウ。腹違イッテヤツ。ソレデソノ事ヲ伝エニ行クノニ私ト蘭丸デ佐世保ニ向カッテタンダケド、、、。」

敦也「はぐれたのか?」

薊「ハグレタ。」

明石「天然なんですか?」

そんな会話をしていると船が大きく揺れる。

?「提督!!何者かに攻撃されています!!」

敦也「なんだ!?敵の位置は!?」

?「それが確認出来ません!!」

敦也「くそ!位置がわからなかったら反撃も出来やしない。一体どうすれば、、、。」

薊「、、、。私ニ考エガアル。」

 

 

 

 

 

 

 

佐世保鎮守府近海

正邪「、、、。お前達がこの大艦隊を指揮していたのか?」

加賀「えぇ、そうよ。佐世保鎮守府の提督を殺しみんなを助けるためにね。だから、私は彼らに協力してるまでよ。」

正邪「へぇー。提督を殺すねぇー。残念だけど佐世保鎮守府の提督は既に私の手で殺した。そんでもって今は私が提督だ。」

加賀「あらそう。標的が目の前に現れてくれるなんて、、、。さすがに気分が高揚します。」

朧「加賀さん。さっさと始めましょ。」

加賀「えぇ、そうね。」

正邪「あっ。最初にお前達に言っておくけど、私はかなり強い!!それだけは肝に命じておけよ!」

 

 

 

 

 

横須賀鎮守府

?「襲撃された後ってみたいだな。」

?「そうだね。ん?あそこに倒れてるのって!」

?「ありゃこの鎮守府の提督だな。おい!大丈夫か?」

茜「うーん、、、。あれ?私は、、、。貴方達は?」

?「俺は[スライド]。で、こっちは[パペット]。少しこの辺りの調査をしてたらこの鎮守府を目にしてな。で、なにがあったんだ?」

茜「青龍会と東城会の連中に襲撃されたの。幸いここの鎮守府の艦娘達は逃がすことが出来たわ。」

パペット「何故逃がす必要があるんだ?相手が人間なら艦娘で対抗できる。誰か居たんだろ?深海棲艦か?それとも艦娘か?」

茜「艦娘よ。しかも元々この鎮守府にいた子よ。まぁ、こればっかりは私の責任なんだけどね。」

スライド「轟沈させちまった艦娘か?」

茜「えぇ、、、。私の不甲斐なさのせいでね。この鎮守府で唯一沈んだ艦。[伊168 イムヤ]。あの子達にイムヤの相手をさせたくなかったの。だから、私一人で戦ったの。自業自得よね。」

パペット「、、、。その気持ちスゴいわかる。俺だって同じ状況なら迷わずあんたと同じことをしたよ。今はその傷を治すために休んだほうがいい。どこかベッドとかないか?」

茜「別に私はこのままでいいわ。外でこうして寝転がってたほうが落ち着けるからね。」

パペット「そうか。じゃあ、俺らは行くよ。」

そう言って二人は立ち去る。

パペット「スライド。いや、◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️。元帥に電話してくれないか?」

スライド「わかってるって。◼️◼️◼️。」

スライドはスマホを取り出し誰かに電話をかける。

スライド「あっ、もしもし?◼️◼️元帥?7大鎮守府全提督はこっちの世界にいるのか?」

?「えぇ、いますね。俺ももう少ししたらそっちへ向かうつもりです。」

スライド「そうか。なら、◼️◼️元帥って呼ばずにコードネームで呼んだほうがいいですかね?[マーシャル]。」

マーシャル「あぁ。別に構いません。鞍怖兜、心闇、氷海、[白道(はくどう)]、[夕刻(ゆうこく)]、[小暮(こぐれ)]、[海姫(かいき)]。この7つの鎮守府の提督が揃って出陣となれば相手に手加減する必要はありません。全力で行ってください!!」

スライド「わかってる。言われなくてもそうするさ。」

スライドは電話をきる。


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