なんかロボゲーの世界に転生したんですけど………   作:⚫︎物干竿⚫︎

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24話

日が暮れてわいのわいのあちらこちらで酒盛りどんちゃん騒ぎだ。

場所はほんの数時間前まで攻撃を仕掛けていた要塞だ。対空砲他防衛設備のあらかたは破壊し尽くされゲートも片方が綺麗に吹っ飛んでいると言う惨状だが、直すのはどうせエジプトだ。

 

「あー茶が美味い」

 

酒盛りを他所にアイクとイリヤの3人で茶をのんびりと味わう。香りもなんも分からんが酒なんぞより余程俺の舌に合う。

 

「結局、終わってみれば少しばかり暴れただけで終わっちゃったねえ」

 

「楽に終わったんだから良いじゃないですかぁ。私なんて最後全く出番無しのお留守番ですよぉ?」

 

「その分こっちはケツを追い立てられつつの掃除だったわ」

 

イリヤが用意した茶菓子のクッキーを齧りつつ愚痴る。良い具合に紅茶と噛み合う味わいに気分良くしていると酒瓶片手に酔い酔い気分の千鳥足なパイロットスーツを着崩した年若い自由資本同盟のパイロットがやって来た。

 

「おう!そんなとこでチビチビとやってないでこっち来いよ!」

 

ああ、この間のコルベットのパイロットの片割れか。

 

「気持ちだけ貰っとくよ。俺達は俺達で楽しくやってるからさ」

 

「そうか?いつでもこっち来いよな!」

 

ワハハと気分良く他の自由資本同盟軍の連中で固まっている所へと戻って行く。それを見送って茶を飲むと空になった。そこへアイクがすぐさま新しく茶を注ぐ。

 

「にしても、露骨に距離開けて来てますねぇー。カズキちょっと嫌われすぎじゃないんですかぁ?」

 

ソーサーに空いたカップを置いてイリヤがそう言う。

 

「旦那が襲撃依頼しか持って来ないのが悪い」

 

「けど、別に痛む心とかないだろう?」

 

イリヤの空いたカップに茶を注ぎながらアイクがそう言って来る。そんなもん当然、

 

「痛む心なんて持ってたら傭兵なんて出来ません。だろ?」

 

「ですねぇ」

 

「そりゃそうだね」

 

そうやって俺達なりにわいわいやっていると疲れたような顔でミリアがやって来て俺の隣に座り、アイクが当然のように茶を渡す。そして、それを一息で飲むと。

 

「適当にお父さんに押し付けて出て来ましたけど、皆してなんでお酒があんなに好きなんですかね………」

 

「あーお疲れさん」

 

この分だと酒注ぎとかやらされてたんだろうなぁ。

見た感じ少しはミリア自身も酒を飲んでるみたいだが、意識ははっきりしてるしなんか脱ぎ出したあのコルベットのパイロットみたいにはならんだろ。てか、なんだこの惨状は日本の飲み会かよ。

 

「そう言えばカズキ達はこの後どうするんだい?まだまだアフリカの掃除は続きそうだけど」

 

「旦那が適当に仕事持って来るんじゃねえの?それこそ襲撃仕掛ける先は山ほどあるだろうし」

 

「私はとりあえず南の方でギャング狩りですかねぇ?組織建って何かしようなんてのは暫くは出ないでしょうしぃ」

 

「ま、要するにやる事は最初に受けた掃除と変わらないって話だな」

 

「ですね。早速、明日からランスターの整備に取り掛れと言われてますしね。単純にお父さんが自由資本同盟軍の居る所から離れたいだけかもしれませんが」

 

だろうなぁ今頃どんちゃん騒ぎ無視して明日にでも出て行けるように算段付けててもおかしくない。

 

やれやれ。茶番劇みたいな戦いの後はゴミ掃除とかやる気起きねえにも程があるわ。まあ、仕事は仕事だしやるけども。

 

「ご馳走様でした。美味しかったです」

 

「そいつは良かった。茶を楽しめる相手は少なくてね」

 

「乱暴者揃いですからねぇ、傭兵も兵隊も」

 

「茶飲み仲間欲しいなら傭兵やめて喫茶店でもすれば良いじゃん?」

 

俺?ぶっちゃけ飲めりゃなんでも良いです。美味いに越した事はないけども。ただ、酒は勘弁したいところだな。下戸だし。

 

「カズキ、宿舎までお願いします」

 

「1人で戻りゃ良いだろ………って、あー酒入ってる連中の弾除けか」

 

「はい」

 

「あいよ。んじゃまぁ俺もついでにシャワー浴びて寝るとしますかね。なんか無駄に疲れたし今日。ごっそさんアイク」

 

「健康的だねぇ。それとも仲良くベッドインかな?」

 

「旦那に殺されるわ」

 

飲み切ったカップとソーサーをアイクに返して、ついでに変な事を言う阿呆の頭を軽く引っ叩く。色々とほったらかしにしてるようでいて地味に認知の範囲内にずっとミリアを置いてる旦那なんだから確実に明日の日の出は迎えられないだろう。めんどくさい父親心である。

 

で。特に絡まれる事も無く宿舎に戻って。ミリアと別れてさっさとシャワーを浴びて持ち込まれたパイプベッドに横になって、

 

 

「愉しめ、ねぇ………」

 

昼間アイクに言われた事を改めて思い返す。心に余裕を持たないとそのうち潰れるぞって言うあいつなりのアドバイスか何かなんだろうが、なんだそりゃ。アイザックだったか?自由資本同盟のエースにも言ったがじゃあ撃っても良いのかと。撃つべき時に撃つべき相手を撃つ。それだけで十分だろう。愉しいだとか善悪だとか煩わしい。

 

まあ、そう思いたいだけなんだろうな。単に仕事だからと割り切るんじゃなくてそう開き直った方が楽なんてのは俺だってわかっちゃいる。

 

「は。偉そうに悩むくらいなら牧師か神父にでもなれと言っといて人から言われた途端にこのザマとは、我ながら女々しいと言うか感覚が抜け切らないと言うか………」

 

「別に良いんじゃないですか?それでも」

 

「何か用?」

 

「用が無かったら話ちゃ駄目なんですか?」

 

「雑談とか出来るような話題持ってねぇよ俺」

 

「話題なんてなんでも良いんですよ。ただちょっと眠れそうにないから話し相手が欲しいだけなので」

 

「なんだそりゃ」

 

まあ、どうせ俺も今のままじゃ寝れないし丁度良いか。

それからしばらくミリアと話をしたが、結局ランスターの乗った感触だとか武装の使用感と言った仕事の話になったのは仕方ない。話題らしい話題が無いんだからこうなる。

 

その後?普通にお開きからのおやすみである。アイクにも言ったが朝チュン?ねぇよそんなもん。




ちょっとした休憩回。
アフリカでのドンパチはもうちょっと続く模様。

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