なんかロボゲーの世界に転生したんですけど………   作:⚫︎物干竿⚫︎

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27話

救援要請を受けてやって来た皇華帝国軍の部隊に拾われてドナドナされてやって来た町で早くも1週間が過ぎた。

 

ランスターも「周囲に不用意な刺激を与えないように」と治安維持の名目で没収された俺は見事な役立たずである。仕方ないな。バトルフレームでドンパチするしか俺には出来ないし。

 

精々が未だに集中治療室から出て来られないトレーラーの運転手の様子を見る事くらいだ。旦那はせっせと毎日タブレット端末とにらめっこしつつ損失したランスターの装備を集めるのに勤しんでいて、ミリアは持ってかれはしたものの整備の許可は貰えたランスターの整備をしつつ旦那の世話を焼いている。

 

 

「あー生きてるって素晴らしい」

 

「そりゃ何よりで」

 

パイプ椅子に座りながら運転手との雑談に興じる。意外と元気そうではあるがまだ昨日目を覚ましたばかりの病み上がりだ。

 

「雇い主に命狙われるってあんたら何やったんだ?」

 

「バトルフレーム山程ゴミにして数え切れんくらい兵隊ぶち転がして、それからアフリカに送られるはずだった食い物とか水とか燃料とかを海の藻屑にしたりとまぁ色々?」

 

「そいつはまた。てか、なんで自由資本同盟はあんたら雇ったんだか。おかげで死にそうな目にあったわ」

 

「そこに関しては割と真面目にごめん」

 

「俺、これからどうなるんだろうなぁ」

 

「生きてるってバレたら消しに来るかもな」

 

「やめてくれよ、縁起でもねぇ」

 

旦那から聞いた話だと普通に有り得そうなんだよな。流石にここに居るうちは安全だろうが。

 

「にしても、思ってた以上に皇華帝国って面倒見が良いんだな。てっきり敵国の人間の治療とか出来るかって言われると思ってたんだ。それに自由資本同盟の病院だったら下手したらもうICUからは放り出されてるぜ?」

 

「瀕死の重症で起きたばっかで?」

 

「ああ。何せ金を持ったもん勝ちだからな。金の無い奴は生きる価値無しとまでは言わねえけど、それこそ最低限の医療が受けれるってくらいでちゃんと面倒見てもらえるかは金次第って話さ」

 

「流石資本主義」

 

「お金様どうぞ私をお救いください。なんてな」

 

意外と元気だなこいつ。流石あの状態から生き延びただけはある。まあ起き上がるほどの元気は無いっぽいが。

 

「んじゃ、そろそろ時間だし行くわ。一応旦那にもあんたのことどうにかならないか聞いてみるよ」

 

「おいおい、傭兵オーナーだろ?」

 

「安心しろ。うちの旦那はかなり異色ってか甘い人だから」

 

「全然、信用できねぇ………」

 

そこで会話を終わらせて、パイプ椅子を片付けつつさっきから凄い目でこっちを睨んで無言の威圧をかけて来る看護官の人に頭を下げて外に出る。

 

間借りしている場所とは言え、一応は拠点だから防弾装備にライフルをぶら下げた歩哨があちこちに居る中を歩いて俺達に貸し与えられたプレハブ小屋に監視兼護衛の完全装備の兵士に軽く挨拶をして入る。

 

リビングに簡易キッチン。それから寝室とシャワーがあるだけのいかにもプレハブだが生活するには十分過ぎる。まあ、強いて問題があるとすれば女のミリアも一緒の寝室で寝泊まりさせられてる事だが、そこに関しては俺がなんかしようもんなら翌朝フレッシュな肉塊になるだけの話なので実質問題は無い。

 

「戻ったか。様子はどうだった?」

 

「まだ身動きは無理だけど元気そうだったよ。ただ、ここ出た後の事は気にしてた」

 

「当然だな」

 

「旦那。どうにかなんねぇ?俺達のやった事の巻き添えだぜあいつ」

 

「ふむ。これも良い機会か」

 

「良い機会って何が?」

 

「そろそろ俺も腰を据えるべきかとは考えていた。事実、ここに来て危うく死ぬところだったからな」

 

「死ぬのは俺達使いっ走りだけって話だ」

 

「無論使い捨てる気は無いがな。お前達にかかる費用分程度は回収しなければ商売上がったりだ」

 

「へーへー。精々大事に使って貰えるようにこれからも頑張りますよ」

 

軽く返事をしながら冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを取り出してキャップを開けて飲む。

 

「ところでランスターの装備はどんな感じで?」

 

「難しいところだな。この辺りで手に入りそうな物と言えば大半がジャンクで良い物でも乱造の露悪品ばかりと来ている。一応は皇華帝国軍の方にも売って貰えないか聞いてはいるが、ここの司令官は生真面目らしくてな、本部隊の将軍に掛け合ってからだそうだ」

 

「まぁ、軍の備品だしな。しかもライフルとか一山いくらの歩兵の装備程度ならともかくバトルフレームだし」

 

「そう言う事だ。カークスからは精々バカンスを楽しめと言われたさ」

 

「なんとも素敵なリゾートな事で」

 

そんな感じで適度にだらけつつやる事もないので軽く筋トレをしつつ時間を潰している間にミリアが帰って来た。ちなみにこの基地の連中から人気を集めてるようで、手の早い連中から飲みの誘いを受けている。

 

脳みそ筋肉な兵隊ばっかりとは言え、あからさま過ぎる。で、当然ながら俺も弾除けに連れて行かれた。お呼びじゃねえオーラ凄かったけど、こっちも仕事なんでな。

 

「流石にランスターの完全メンテナンスは厳しいですね。ある程度は皇華帝国で使われている部品でも代用が効くんですけど、関節部はどうしても規格が別物ですから手が入れられません。いっそのこと手脚を甲武あたりの物に無理矢理取り替えた方が楽です」

 

「竜胆はダメなのか?コックピット使ってるけども」

 

「腕部はともかく脚部は竜胆の物では武装の積載に大きな影響が出ますね。具体的には右腕にライフルを装備してバックパックの片方に軽量の爆発物を詰むのが精々ですね。当然ですが装甲の追加なども諦めてください」

 

「論外だな」

 

そうばっさりと切り捨てて旦那がタブレット端末をいじってそれをミリアに見せる。それをひとしきり見て大きく顔をしかめて、

 

「なんですかコレは?ランスターの積載上限をどれだけ無視してるんですか。兵装はまだ良いです。ギリギリこれまでの全備重量の許容内でしたから。問題は追加の装甲です。こんなの積める訳がないでしょう⁈」

 

「どうにかしろ」

 

「どうにかしろって無理言わないでください。物理的に無理なんですよこれだけの装備は!」

 

「そうか。なら、カズキが死んだとしてもそれも仕方の無い事だな」

 

あ、旦那俺をダシにしやがった。

思いっきり苦虫を噛み潰したような顔をしてミリアが旦那を睨む。

 

「わかりました!なんとかしてやりますよ!けれど、そもそもランスターが直らない事にはどうしようもないんですからね!そっちはそっちで頼みますよ!」

 

言うだけ言うと先に寝ると言ってミリアが寝室に入って行った。それを見届けると旦那はため息を吐くとまたタブレット端末をいじり始めた。

 

俺は俺で特にやる事も無いので旦那が見るだけ見てテーブルの上に放り出してある新聞を開いてみたが、英語ならともかくこの辺りの現地の言葉で書かれていて何が何やらさっぱりなので閉じてまたテーブルにポイーして旦那の隣に座っているとコンコンと小屋のドアがノックされた。

 

旦那が俺に目配せして来たから立ち上がってドアに近付いてドアノブを握りつつ、

 

「何の用だ?」

 

「夜分遅くに失礼する。司令からそちらの要望に対する返答があった」

 

旦那な方を振り返ると旦那が首を縦に振ったのでドアを開けて中に招き入れる。

 

「改めて夜分遅くに失礼するが、なるべく返事は早い方が良いだろうと言う司令の言葉により参上した」

 

「前置きは良い。それで?」

 

「こちらから依頼する仕事の対価として供与するとの事だ。機体もこちらで代替品を用意しよう」

 

「わかった引き受けよう。カズキ、仕事の時間だ」

 

「了解どこにでも行きますとも」

 

バカンスの時間は思ったよりも短かったようだが、まぁ良い。どうせバトルフレームに乗るしか俺には能が無いんだしな。暇して腕鈍らせなくて済んだと思おう。




ルビコンで星焼いたり銀河にコーラルばらまいたりしてました。
言い訳はしない。アーマードコアが楽しかったんだ………はい、許されないね。だが、私は謝らない。

え?最近ドンパチパートも短いって?はい、そっちに関してはマジですまん。

キャラ紹介他はどのあたりに入れた方がいいか

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