なんかロボゲーの世界に転生したんですけど……… 作:⚫︎物干竿⚫︎
キレ気味の旦那をなだめながらミリアにこき使われつつランスターを使えるようにしている間に暁の剣の英雄さんをカークスのおっさんがきたねぇ鉄くずに変えたらしい。曰く、良い感じに囮に食い付いてくれたおかげで楽だったそうな。
で、その影響を受けてか目に見えて暁の剣の動きは鎮静化し、主権を主張していた国にも自由資本同盟や皇華帝国の傘下に降るところが増えてなんの皮肉か知らんが少しずつだが確実にアフリカが平和に近付きつつある。
とは言え、まだまだ元気良く暴れてる傭兵崩れは多いらしく俺がこうやってる間にもカークスのおっさん達はあちこちでそいつらを狩り倒してるらしい。つい昨日も上機嫌なアイクから大して聞きたくもない蜂の巣生産パーティーの話を聞かされたばかりだ。ちなみにブチ切れた旦那が無理矢理回線切断してのお開きである。ルークには「と、友達は選んだ方が良いぜ?」とか引き気味に言われた。友達になった覚えは無いんだが?
と言う訳で、この辺で手に入るドーラスのパーツも使った事でいよいよマジで原型が分からない寄せ集めジャンク品みたいな見た目になってしまったランスターだが、それでも問題無く元気良く働いてくれている。
『な、なんだコイツ⁈』
『聞いてねぇぞこんなの』
はい。直すもん直したので俺も傭兵崩れ狩りの真っ最中でございます。ちなみに武装もこの辺で手に入る物を集めたから大幅に戦闘力は低下した。まずメインになる右腕のだが、皇華帝国の重機関砲のパチモンである。威力は良いが、精度が笑えるくらい酷い。まぁ、フルオートしなきゃ最低限の精度はある。バックパックの両装備も重機関砲を補うためのもんとしてガトリングになっちゃいるが、精度は悪い上に反動がまぁまぁキツい。足止めなきゃ撃てない。とは言え、どうせメイン火力は左腕の炸裂杭だから問題無いと言えばそうだ。
傭兵崩れの片割れのドーラスに炸裂杭をぶち込んで黙らせてそれを盾に重機関砲の弾倉を交換する。そして、盾にした残骸を蹴飛ばしてぶつけてそれに指切りのショートバーストで重機関砲をぶち込む。てか、本当に反動制御バカ過ぎて当てようと思ったら2、3発ずつくらいしか撃てないなコイツ。
相方をやられて泡を食ったように背中を向けて逃げようとするがアホかと言う。下がるなら下がるで無防備な背中を晒すとかあり得ん。その背中にバックパックのガトリングをぶち込んで蜂の巣にする。
「旦那終わった」
『すぐに回収に向かう。補給を済ませたら次だ』
「土着の動きが落ち着いたと思ったらそいつらにくっついてた傭兵崩れが食いっぱぐれて暴れ始めるとか本当に自由資本同盟とかが言ってるように平和になるのやら」
『ボヤくな。そう言う事は他の連中に少しでも数を並べてから言え』
「へいへいわかりましたよ」
そう旦那に返しながら送られて来た回収ポイントに向かう。てか、転がした数の事出されたらなんも言い返せないんですが?
これまでの輸送機とは勝手も違うだろう機体を難なく乗りこなした旦那は露天懸架式とは言え、この前の皇華帝国軍の運び屋にも引けを取らないスムーズさでランスターを輸送機の腹に収めると次の目標地点に向けて飛んで行く。
『弾薬はまだ十分あるだろう?』
「バックパックのガトリングが7割で重機関砲が装填済み6割の予備弾倉が1つだからまぁまだ行ける」
『謳い文句通り威力だけは十分だな』
「威力だけはな」
『まぁ良い。アブレヒトに戻るまでの辛抱だから我慢しろ』
「それはそれでいつになるんですかね」
『知らん。だが、1月も有れば片が付くはずだ。うちの戦闘狂共が元気に働いてるからな。何かをやらかそうと言うバカはそうは居ないだろう。精々が』
「暁の剣の連中っすかね」
動きが鎮静化してるとは言っても、英雄サマこそ居なくなったがまだまだ健気に抵抗を続けていて、俺とカーシャが仕留め損ねた老師とか呼ばれてた爺さんが元気良く暴れ回っているらしい。
『ああ。確かにカークスが英雄を始末はしたが、それでも相応の戦力はまだ残っている。それが使えるうちに最後の賭けをと考えても不思議ではない。逆に言いかえれば、連中さえ片付けば今言ったように今更、皇華帝国や自由資本同盟と言った極大勢力を相手に喧嘩を売ろうと言うバカは居ない。踏み潰される未来しか待っていないんだからな』
「なら大人しく従ってりゃ良いのに、そんなに死にたいんですかね」
『それで止まる連中ならそもそもがもっと平和的な方法で道を模索しているだろうさ。マハトマ・ガンジーのように』
「まぁ、転がして回ってる俺が偉そうに生き死に語れた立場じゃないか」
『そうだな。さて、そろそろ次の目標地点に着く。準備をしろ』
「了解」
そう返事を返してランスターのスリープ状態を解除して戦闘システムを起動させる。サブモニターにバックパックのガトリングの異常を知らせる警告が表示されるが、粗悪品らしいポンコツ故の問題らしいミリアが言うには接続部のコネクター部こそ第二世代型バトルフレームの共通規格になってるが、肝心の配線やらなんやらが大分メチャクチャなんだそうな。
起動確認を済ませるのとほぼ同時にランスターをぶら下げたハンガーのロックが解除されて空中に放り出される。真下にはいつだかのように村があって、慌てたように起動した4機のドーラスがライフルで撃ってくるが、掠りすらしないので無視。それよりも問題は連中の頭だろうか1機だけ混ざってるランスターが装備しているスナイパーライフルだ。こっちは威力も精度も十分なようで、さっきからバシバシと装甲を削って来る。耐えられない程じゃないが、無視も出来ない。左腕の装甲で防御体勢を取りながら降下しつつバックパックの両方のガトリングをぶっ放す。ブレにブレまくるが牽制くらいにはなる。そのまま降下してブースターを点火して、落下スピードを落として着地しながらランスターを突っ込ませる。
まず4機のドーラスの中からテキトーに1機を選んで重機関砲を撃つ。相変わらず防御装備としての役割を果たしていないシールドをぶち抜いてそのまま鉛玉が蜂の巣にする。ちゃんとしたもんならこんな簡単にはぶち抜けないんだが、やっぱり粗悪品はダメだな。
『大人しくしやがれ!村人がどうなっても良いのか?どうせ自由資本同盟か皇華帝国の手先なんだろうが、好き勝手やってこいつら全員が死んだらどうなると思う?』
「知るか。俺の仕事はお前ら全員きたない鉄くずにする事で、住民助ける事じゃないし。まぁ、運が悪かっただけだろ」
答えながら重機関砲を撃つ。ここで渋ったらその時点でこいつらの思う壺だ。実際、住民が死んだとしても俺や旦那にとっては痛くも痒くも無い。確かに小言くらいは言われるだろうが、いちいち自由資本同盟や皇華帝国がこんな見るからに経済的価値も何も無い寒村ひとつがどうなったところで気にしやしないだろう。
『んな⁉︎言っとくがマジだぞ⁉︎マジで俺がボタンを押せば』
「じゃ、そのボタン押す前にあんたぶち転がせば良いって訳だ」
続けて脅しをかけて来ようとするランスターに重機関砲をぶち込んでそのまま終わりだ。
『ま、待ってくれ!俺達は降参する!村人だって解放するし、もうこんな事はやめる!だから見逃してくれ!同じ傭兵じゃないか。買い主に従うしか無いって事はわかってくれるよな?』
「こんな事言ってるけどどうする?」
いつだかのようにぶち転がしても良いが、一応確認を取る。
『傭兵のやる事に関してはオーナーが責任を取る義務があるが、そのオーナーは今お前が始末してしまったからな。それに、オーナーともども既にやった事がやった事だ。構わん。やれ』
「だとさ」
言い返すが早いかどうかと言うところで、目の前のドーラスのコックピットから飛び降りて一目散に生身で傭兵達が逃げて行く。
「追いかけて始末する?」
『放っておけ。どうせバトルフレームも無いなら何も出来ん連中だ。それよりも自由資本同盟軍からそのまま村に留まって解放の部隊が着くのを待てとの話だ』
「用意周到な事で。邪魔な傭兵の掃除はやらせて美味しいとこはいただきって訳な」
そのまま放置されたドーラスの前で一応戦闘システムはそのままにのんびり待っていると、自由資本同盟軍の所属である事を示すマークが描かれた装甲車と歩兵の集団がやって来た。
『協力感謝する。後の事は我々が責任を持って預かる』
「そっちもわざわざご苦労さん。ところで逃げてった傭兵達が乗り捨てったドーラスはどうする?」
『それに関しても我々に任せて貰って構わない。構わずにそちらはそちらの仕事を続けてくれ』
「了解。それじゃあ後は任せるわ。だってさ旦那」
『少し待て。すぐに向かう』
そのまま自由資本同盟軍の歩兵達が村人達を解放しているのを見ていると旦那が操縦する輸送機がやって来た。なんか子供がこっちに向かって手を振ってるが、別に感謝はいらないぞ?結果的にお前らに被害無いだけで見捨てる気満々だったし。
旦那に回収されて一旦、今のところの拠点にしている街に向かう。自由資本同盟寄りの街でそこにある工場と旦那が話を付けてランスターの整備やらをしている。
年季の入った工場の中にランスターを入れてハンガーに預けて降りるとミネラルウォーターの入ったボトルといつもの缶詰をミリアに渡されて追い払われた。整備してるうちに休みつつ食って来いと言う話だ。
「アブレヒトってのはすげぇとこだな。ウチの馬鹿弟子どもと大して変わらないような嬢ちゃんが一端の腕前の職人で坊主みたいなのが傭兵やってんだからよ」
ベンチに座って缶詰を食っていると工場長の爺さんが話しかけて来た。
「俺の場合、それ出来なきゃ価値ないんで」
「ひでぇ話だよ全く。まぁ、ヨルドったか?坊主のオーナーはマシな方だが。これでもそれなりに傭兵相手にして来てるが、あんなしっかりした機体に乗せてるヤツは見た事が無い」
ミリアが手早くクレーンやらを使ってランスターをいじっているのを見ながらそう言って、缶コーヒーっぽいものを渡して来た。相変わらず字は読めないが、ラベルの感じからして外れちゃいないとは思う。
ちなみにルークは輸送機の給油やらの手伝いに駆り出されている。後々自分で飛ばすんだから出来るようになっておけと言う事らしい。
「ま、これでも飲んで頑張りな」
「貰って大丈夫すかね?」
「俺が押し付けたって言っとけばいい。じゃあな。オラ!休憩は終わりだ馬鹿弟子ども!」
言うだけ言って離れて行った工場長を見送って、少なくともこの世界に来てからは飲んだ事の無い缶コーヒーのプルタブを開けて飲む。
「あっま。砂糖多すぎんだコレ」
「ランスターの整備終わりましたよ」
「はいよ」
ランスターの整備を終わらせたミリアが呼びに来た。せっかくの貰い物を残すのもアレなので一口に一気に飲んで残ったミネラルウォーターを口直しに飲んでベンチから立ち上がって、ランスターに戻る。
さてさて、まだまだ今日は忙しいぞ?
『十分休めたな?』
「うっす。元気万端元気いっぱいってね」
『よし。それで次の目標だが、近隣の村からの依頼でタンクを中心にした車両が相手だ。しかも自由資本同盟と皇華帝国からも要望のお墨付きだ。断れん』
「今更戦車?」
『バトルフレームを有する自由資本同盟軍や皇華帝国軍ならともかく、良いところがアサルトライフルで武装した自警団が精々な現地民達からすればタンクでも十分過ぎるほどに脅威だからな。藁にもすがる想いと言う奴だろう。それから相手は車両ばかりとは言え、それなりに手練れ揃いらしい。油断するなよ』
「わかってますって」
『割り込みで悪い。ボスから頼まれた買い物の最中にちょっとばかしきな臭い話入って来やがった』
『どうした?』
『いや、なんでも買い付けついでの雑談で聞いたんだが、なんかこの辺で今暴れてるらしい連中が車両じゃ使わないだろうバトルフレーム用の物資運んでるとかどうとかってよ』
「暁の剣の傘下にでも入ったのかもな」
となると少々面倒だ。手練って話が旦那の耳に入ってるって事は走りながらの射撃くらいは普通にやって来るレベルのが相手のとこにバトルフレームが混ざって来るって訳だから下手したら横からぶち抜かれかねない。
前にも増してミリアがランスターの胸部装甲増強してるから多少は大丈夫だが万が一はある。
『だとしたら丁度良い。掃除を進めつつ暁の剣の戦力を削る良いチャンスだ。精々、恩を売ってやるとしよう』
「また殺しに来たら?」
『その時はもう構う事はない。自由資本同盟の部隊は敵だ』
つまりぶち転がせって事ですね、わかります。いや、実際にやるの俺だからそんな事になったらマジで死にかねないんだけどさ。だから、どこの誰だか知らないけどもアホはやめろよ?
『まぁ良い、とにかくやる事は変わらんからな』
「とりあえず、情報ありがとうなルーク」
『いや、これくらい構わねーんだけどさ。本当に大将のランスター1機でやんのか?お友達の坊ちゃんとか呼んだりとかさ』
うんうん常識的だな。
「残念ながら俺達の仕事はまともじゃないんだよ。なんなら航空戦力ある空母引っ付いた輸送艦隊に単機とかやらされるし」
『そう言う事だ。それに今から呼びつけられるような距離には誰も居ないから嫌でもウチだけでやるしかない』
『やっぱ狂ってるぜアンタら………』
俺もそう思うけどもこれが平常運転だから今更気にもならん。これで文句言うなら旦那に拾われて竜胆乗せられて仕事にぶっ込まれるようになった時点で言ってるし、その文句を言う権利は俺には無い。
はい、またクソ久しぶりの投稿だよ。
それはそれとして、最近のハーメルンのロボモノ豊作ぶりにおいちゃん感激やでぇ!
やっぱり皆好きなんすねぇロボ。もちろんわいも大好きSA!
え?投稿サボってた理由を言えって?小説見る時間くらいはあったけど、書く時間が無かったんだよ。え?見る時間あるなら書けるやろって?お兄さん許して!
とりあえず、より一層のロボ界隈の盛り上がりを祈って。
キャラ紹介他はどのあたりに入れた方がいいか
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節毎
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最後