なんかロボゲーの世界に転生したんですけど……… 作:⚫︎物干竿⚫︎
旦那にどんぶらこと連れて来られたところは見渡す限りの砂!砂!砂!な砂漠地帯だった。そういや、まともに砂漠らしい砂漠に来るのは初めてな気がする。いつだかの要塞があったあたりも砂っぽくはあったが岩とかあったりと割と普通の荒地って感じだったしな。
「なんか前も同じ事聞いた気がするんだけどコイツ沈まないよな?旦那」
『砂漠用の調整は施してある。少なくとも砂に足を取られる心配をする必要は無いし、砂に機体が沈むなんて事もお前がバカをしなければまぁ無いはずだ』
はい、要するにいつも通り自分でなんとかしろって事ですね。
「ところでルークが言ってた事の裏付けは取れた?」
『機種は不明だが、連中がバトルフレームを保有して居る可能性は極めて高い事は確認が取れた。物までは流石に把握は出来ていないが注意しておけ』
「何が出るやらお楽しみにって?」
『ならお前は返り討ちにあうやられ役か何か?』
「はは。どこのマンガだがアニメ………旦那回避!」
俺が叫ぶなり輸送機が大きく回避運動をする。揺られながらランスターの戦闘システムを立ち上げる。
『可能な限りは突っ込むが、後は任せる』
「任されて!」
鉛玉を巧みに回避しながら旦那が輸送機を飛ばして行く。時折ランスターの装甲を鉛玉が掠めて甲高い音を立てるが輸送機に当たるよりはマシだし極太の甲武の手脚じゃ当たるのは避けようがない。
『ここまでか………大分距離があるが仕方ない。投下するぞ』
旦那がそう言うのと同時にランスターが空中に放り出される。ブースターで減速しつつ盛大に砂煙を上げながら砂丘の表面を滑り降りるように着地した瞬間、空から砲弾が大量に降って来た。
「ちぃ!成形炸薬弾かよ!」
左腕の装甲で防いだのも防ぎ損ねたのも含めて砲弾が爆発してコックピット内にあれやこれやと異常を示すアラートが鳴り響く。かなりの量の砲弾が降って来ている。文字通り耕さんばかりの勢いって感じで、バトルフレーム1機に対して叩き込む量とは思えないくらいの量だ。まぁ、近付かれたら基本的に戦車やらの車両はバトルフレームにはどう足掻いても勝てないからこのまま終わらせたいんだろう。
だが、俺の相棒を舐めて貰っちゃ困る。確かに戦闘能力はアフリカに来た時を思えば見る影もないくらいになってるが防御力だけならむしろ上がっている。無視は出来ないが耐えられない程でも無い。
「撃破確認も無しとか余裕だなオイ」
降って来る砲弾の雨が止んだが、ランスター本体と死守した重機関砲はともかく追加の装甲とバックパックのガトリングがダメになった。なんとも早い命であった。無用の長物になったガトリングの残骸と破損した追加装甲をパージして連中がアジトにしているらしい岩場に向けてランスターを移動させる。楽なのはさっきの砲撃だけで仕留めたと思って引き上げて無防備を晒してくれている事だ。まあ、そう上手くは行かないとは思うけどな。思い通りになった事なんて無いに等しいし。
そのままえっほえっほと砂ばっかりで変わり映えのしない中を進んで行き、それなりに距離の離れた砂丘からランスターの頭だけを出してカメラの望遠モードを起動させると、デカい岩が良い感じにハの字状になっている中に悠々とライノスより更に古い旧式の戦車と装甲車の集団が引き上げて行くのが見えた。それから岩場をぐるりと取り囲むように土嚢を積み重ねたりフェンスを設置したりと防御用の陣地が設営されている。
マジで冗談抜きで機甲軍団レベルの戦力があるんだが?そりゃこんだけの戦力有れば好き放題出来るわ。ってか、真面目に軍が部隊派遣して当たるべきレベルの案件なんだがコレ。
非常に行きたくない。行きたくない。が、あいつらをまとめて仕留めるのが俺の仕事だ。
とりあえず、砂丘を盾に移動を続けて行くが、連中の拠点の周囲3キロ程はほぼ高低差が無いのでどうやって近付くかが問題だ。ブースターを使っても今のランスターじゃそこまでのスピードは出せない。近付くまでの間に中から戦車やらが出て来てさっきみたいに大量の砲弾喰らうと流石に次は保たない。綺麗に吹っ飛ばされてお月様までの旅行の旅に招待されてまう。
「ま、どうせ傭兵の命なんて安いもんなんだし失敗したらしたで自由資本同盟とか皇華帝国がどうにかするだけの話か。旦那は大損だってキレるだろうけど」
呟きながらとりあえず、ぐるりと砂丘を壁に回ってみる事にしてランスターを走らせる。バトルフレームの良いところは基本的にガス欠とかを気にしなくても走り回れる事だ。まぁ、そこはライノスくらいになったら戦車でも同じような感じで走る分にはガス欠気にしなくて良いんだが。少なくとも俺が相手にしなきゃならん連中の戦車やらはガソリンを焚いて走る旧式だから普通にアドバンテージがある。
とりあえず回ってみたが見つからずに接近出来そうな場所は無い。しょうがない。撃ち合いとしゃれ込むしかない。アイクの野郎なら高笑いしながら突っ込むんだろうか?まあここに居ない奴のこと気にしても仕方ない。
「よーし、そんじゃちょっとばかし派手さには欠けるけどもドンパチカーニバルとシャレ込みますか」
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傭兵の迎撃に出掛けて行った機甲隊が悠々と引き上げて来た。バトルフレームも大した事無いだのと調子に乗りに乗りまくってるが、それも仕方ない。陸上の戦いにおいて戦車が華々しい主役の座から引き摺り下ろされてその椅子に座ってるバトルフレームを撃破してるんだから天狗の鼻が伸びたってある意味当然と言えば当然だ。
ただ、最近はろくに撃破確認すらしていないのには困ったもんだ。軍隊崩れのボスや幹部達もバトルフレーム相手にも戦えていると言う事に気分良くなっていてそこをあまり気にしていない。
「もし、撃破したつもりのバトルフレームがまだ無事で仕掛けに来るとかは考えないのかよ?」
いつものようにアジトの外で警戒の仕事をしながら隣のよく連んでる相棒に愚痴る。
「気にし過ぎだろ。機甲隊の連中も言ってたじゃねえか腹一杯食らわせてやったってさ」
「でもよ」
「大体がたった1機のバトルフレームで何が出来るってんだよ。しかもそいつ運んでたって言うだろ?そんなビビる事ねぇよ。むしろ飼い主にも捨てられて可哀想な奴じゃねえか」
相棒はそう笑いながら言ってるが、俺は身をもって単騎でも仕掛けて来るようなバトルフレームはイカれてる事を知っている。俺が元々身を寄せていたグループもそこそこの規模だったが、ダークグリーンの両腕にパイルとシールドを装備したバトルフレームたったの1機に実質的に滅ぼされたんだ。俺が助かったのは、単に奴がバトルフレーム以外には目もくれなかったからに過ぎない。
その頃のボスがどうなったかは知らない。俺はその頃の兄貴分と生き延びるために必死だったからな。ちなみに兄貴分はここまで来るまでの間に死んじまって、運良く今のグループに拾われた感じだ。
嫌な感じがする。こう言う時は決まって良くない事が起きた。グループが滅んだ時も、ギャングの怒り買って兄貴分が死んだ時も………
「あん?なんだありゃ?」
相棒のその言葉に俺は首からぶら下げた無線機を掴んで半ば反射的にそれに向かって叫んだ。
「敵襲!敵襲!機甲隊の仕留め損ないがお礼参りに来やがった!」
言い終わるのと同時にバトルフレーム相手には豆鉄砲にすらならないアサルトライフルを放り出してロケットランチャーを担ぐ。
「おいおい急にどうしたんだよ⁉︎」
「聞いてただろ!機甲隊が仕留め損ねたバトルフレームが来てんだよ!死にたくないならお前もさっさと準備しろ!」
相棒に向かってそう怒鳴りながら備える。周りでも襲撃に備えて準備が手早く進められて行くが嫌な感じが止まない。
「嘘だろ、おい………」
こっちに向かって来るバトルフレームの姿を見て思わずそう呟いてしまった。手脚がぶっといのになってたりだと少し姿が変わっちゃいるが、胴体部を中心にダークグリーンに塗られたランスター。間違いなくヤツだ。
「ハッ!生き残ったなら逃げりゃ良いってのにバカなヤツだぜ!」
隣でそんな呆けた事を言ってる相棒に知らないから言えるんだって言ってやりたいが、そんな余裕はもう無い。ランスターが両腕で抱えたごつい機関砲をぶっ放して来やがった。
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「お早い対応で泣きそうだよコンチクショウ」
戦車連中よりよっぽど歩兵連中しっかりしてるわ。まあ、自分達のアジト守ってんだから当然と言えばそうか。とりあえず、命中は期待しないが牽制くらいにはなるだろうし重機関砲を撃ちながらランスターを突っ込ませる。戦車が出て来る前には陣地にせめて進入しておきたい。
ロケットランチャーが飛んで来るがそんなに数を揃えていないのか散発的だ。そんな守備のための装備スカスカで大丈夫とか思ってんだろうか?見たところ固定式の銃座やらも見当たらないし。
ジャンプしてロケットランチャーを回避して次のをブースターを使って着地タイミングをずらしつつ着地と同時に走らせて陣地に接近してそのまま進入する。なんか一瞬カメラに土嚢に体を隠していたらしい歩兵の姿と赤いのが見えた気がしたが、まぁそう言う事もあるわな。
蜘蛛の子を散らしながら逃げて行く歩兵に向けて重機関砲を向けようとしてやめる。流石にこの後に出て来るだろう戦車とかバトルフレーム相手にする事を考えると歩兵相手にばら撒いてる弾の余裕は無い。
そうしている間に蜂の巣を叩いたように戦車やらが飛び出して来てこっちを取り囲みに来る。アジトの中から出て来るところを出落ちが出来たら楽だったんだが流石にロケットランチャーを無視してそっちには行けない。それに出落ちするにもはっきり言って火力不足だしな。
戦車が出て来た事で粋がった歩兵が身を乗り出してロケットランチャーを向けて来るが、そんな目と鼻のところでとかただのダイナミック自殺だ。足払いで土嚢ごとそいつを蹴り飛ばす。人形みたいに変な向きに手やら首やらを曲げながらすっ飛んで行き、握ったままのロケットランチャーから明後日の方角へロケット弾が飛んで行く。それを横目に確認しながら戦車の方にランスターを向けて重機関砲を撃つ。銃口が向いた瞬間、戦車が逃げ出すが出足が遅れた1輌が鉛玉を喰らってきたない鉄くずになった。
後から後から更に戦車が出て来て気が付けば7輌の戦車に狙われているとか言う割と笑える光景が出来上がるが、そこまでピンチではない。コレで陣地前で俺が足止めされてて戦車を並べてのつるべ撃ちって状態なら真面目に死が見える。が、今の距離は100メートルも離れていない。文字通り目と鼻の先の距離なら単機でも十分に勝ち目はある。
基本的に戦車の砲撃はバトルフレームの射撃より遅いし、砲口が見えているなら回避はそう難しくはない。なんならちょっとジャンプでもしてやればまず当たらない。そう言うレベルだ。だからこそ数を並べて避けれない面制圧が必要なんだが、こいつらはそれが出来るタイミングで撃破確認もせずに引き上げた時点でやらかしている。
ランスターを前に進ませながらジャンプさせる。戦車達が大砲を向けて来て撃って来るがそれをブースターを吹かして落下タイミングをずらして回避してそのまま飛びかかるように落下して炸裂杭を打ち込みながら近くの戦車に重機関砲をぶち込んで牽制しつつ杭を戻す。
12輌ほどを鉄くずにしたところで戦車のおかわりが止まった。戦車12輌ってどんだけ金持ってんだよこの賊ども。そんな金があるならもっと真っ当な事やってろよ。
「やっと本命のお出ましか」
引っ切りなしに戦車を吐き出しまくっていた出入り口が内側から砲撃か何かで吹っ飛び、中からバトルフレームとも戦車とも取れる見た目のゲテモノが出て来た。てか、デカい戦車の車体の上にバトルフレームの上半身が乗っかっている感じだ。
カーシャの機体のように半ば胴体と一体化するような感じで前面部にモノアイが輝く頭部がついていて、本来頭部があるべき場所には2連装のキャノン砲が乗っかっていて、右腕は肘から先がガトリングになっているんだが6本の銃身を束ねたのが3つも並んでいる。で、左腕は普通に人の指を模したマニピュレーターのついた腕だが、手持ち式のグレネードランチャーとか言う素敵なもんを持っていた。
『好き勝手にやってくれたなぁ傭兵!俺の戦車軍団をめちゃくちゃにしやがって!』
中のパイロットと連動しているかのように両腕をぶんぶんと振り回しているが全く可愛くない。そして、右腕のガトリングがこっちを向き、
『死んで後悔しやがれ!このバカヤロー!』
そんな事を叫びながらガトリングから見た目通りの凄まじい量の鉛玉が吐き出された。
おかしい。ちまちま書いてたはずなんだがなぁ。
よいこのみんなはちゃんとけいかくをたててかんがえてかくんだぞ!
はい。またいきなりランスターは身包み剥がれてます。まぁ、開幕デスポイントを乗り切るのに仕事はしたからヨシ!(本当に?)
指が滑ってガチタンが出来ちゃったよ………なんでタンク脚かって?戦車大好き戦車軍団のボスだから。
キャラ紹介他はどのあたりに入れた方がいいか
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最初
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節毎
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最後