なんかロボゲーの世界に転生したんですけど………   作:⚫︎物干竿⚫︎

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ロボの戦闘シーンは見るの楽しいけど、書くのクッソムズイね(


4話

フットペダルを蹴飛ばすように踏み込み、操縦桿を操りランスターを振り回して押し寄せる"光線"を必死になって躱す。

 

光線即ち光学兵器である。

第五世代型バトルフレームは光学兵装の使用が可能らしい。それも小口径の防御火器の類では無く敵を破壊するだけの威力を持つ主兵装及び副兵装として。

 

どんな動力機関積んでるのか知らんし知りたくもないが、よくまあバトルフレームサイズにまで小さく出来たもんだ。既存の光学兵器を使用可能にするだけの膨大な電力を確保できるだけの動力機関となると、それだけでバトルフレーム1機分かそれ以上のビッグサイズだ。

 

「ふぬぐぅぅぅうう!」

 

パルスレーザーから逃れるために円を描くように右回りに走らせるランスターの左腕に装備した打撃戦も考慮され先端部がスパイク状になっているシールドを地面に突き立てて急制動をかける。そして、足が止まったのと同時に目と鼻の先を閃光が駆けて行き、高温異常のアラートランプが機体状況を表示するサブモニターが灯る。

 

「掠めてもいないのにコレかよ………っ!」

 

突き立てたシールドを引き抜いてランスターを再び走らせながら、メインモニターに映る試験機を睨む。

 

模擬戦用に武装された試験機は左腕にシールドと他兵装を組み合わせた複合型兵装を、右腕にはハードポイントに接続した上でグリップを握るタイプの逆手持ち式の小さめの、とは言え6メートルほどはありそうなロングライフルを備えていた。

 

このロングライフルが厄介だ。長物なぶん取り回しは悪いようだが、それを補って余りある火力があると見て間違いない。掠められただけでもきたない鉄くずの仲間入りを果たしそうなレーザービームを照射出来るようだ。事実、目前を通り過ぎただけなのにランスターの装甲が焼けて高温異常を訴えている。

 

救いがあるとすれば、光学兵器を使用可能とは言え右のレーザーライフルは左の複合兵装から放たれるパルスレーザーと違って、機体を飛行させながらの使用ができない事だろうか。あとは撃つまでに多少の時間があるから銃口の向きにさえ気を付けておけば辛うじて回避可能なことか。

 

「飛びやがったか!」

 

レーザーライフルの構え姿勢を解いて試験機がバックパックの翼を展開して飛行する。第四世代型もそうだが、最低でも30トンはあるバトルフレームを跳躍補助ではなく滞空飛行させるブースターってなんなんだ。

 

そして、降りかかる死の雨ことパルスレーザー。

レーザーライフルよりはマシとは言え、こいつもランスターにとっては十二分以上の脅威だ。あちらと違いパルスレーザーは照射ではなくレーザービームを高速連射することで弾幕を張るもので、艦船に次世代の対空機関砲として搭載されている。

 

そう、パルスレーザーですら既にバトルフレームが運用する既存の兵装を上回っているのである。

 

ブースターも使いランスターを加速させてパルスレーザーの雨を躱しながらバースト射撃でライフルを撃つが、なかなか当たらない。装甲を掠めてはいるがクリーンヒットが無い。

 

「飛べるってのが、こうまで面倒なんてな」

 

撃ち切ったライフルの弾倉を捨てて腰のハードポイントから新しい弾倉を装填し射撃準備を済ませながら愚痴る。これまで相手して来たのはコルベットを始めとした地上のバトルフレームばかりで航空戦力なんてヘリくらいしか相手にした経験が無い。それも重装甲でミサイルも豆鉄砲同然な重装竜胆でだから装甲が堅牢と言ってもそれなりなランスターではどうかわからない。

 

「ちょこまかと面倒くせえ!」

 

ライフルの銃身下部レールに装着したオプション兵装のグレネードを撃つ。試験機が回避したグレネードが円柱に当たり爆炎を模した大量のピンク色の塗料がばら撒かれ、試験機にも微量だが降りかかるが試験機はそれを無視して急降下して来て、左腕を振り抜いた。

 

「レーザーブレードっ!」

 

後ろにブースターを噴かしてランスターをジャンプさせて試験機の左腕から延びる閃光を躱す。シールドにパルスレーザーにレーザーブレードとかどんだけ盛り盛りの複合兵装なんだよその左腕のヤツ。

 

滞空中にライフルをフルオートで試験機に向けて撃つ。ついでにグレネードも叩き込んでおく。ピンク色の水飛沫が上がり、試験機の姿を包み隠す。一応レーザーライフルを警戒してランスターを逆時計回りに回り込むように走らせる。

 

煙状の塗料の中から試験機が飛び出して来た。綺麗なピンク色に染まったシールドの下のパルスレーザーの銃口を向けて撃って来るのを左腕の盾で凌ぎつつ後ろに退がる。

 

サブモニターに表示されるシールドのマッハで上がって行く損壊度に舌打ちしながらライフルを撃つが、試験機はお構いなしに突っ込んで来てレーザーブレードで切り掛かって来る。それを左側にランスターをジャンプさせて躱し、シールドのスパイクで試験機をぶん殴る。

 

「全弾持ってけェ!オラァ!」

 

たたらを踏んで体勢を崩した試験機にフルオートで弾倉内の弾を全部叩き込む。命中精度が下がるフルオートでも近接格闘レンジなら外しようもない。グレネードは距離が近すぎるのでぶっ放したらこっちも巻き込まれるので使わない。面白いように試験機の装甲がピンク色に染まっていくがまだ撃墜判定でないのか。どんだけ硬いんだコイツ。

 

全弾撃ち切ったところで試験機を蹴り飛ばして距離を取り、弾倉の再装填を行う。ちなみに弾倉はコレで打ち止めだ。おかしいな。ランスターのライフルの弾倉は標準で50連発のボックスマガジンだから既に70か80はぶっこんだはずなのに。

 

試験機の硬さに戦々恐々としつつ一旦給弾をするかどうか考えていると。

 

 

『傭兵。もう十分だ』

 

そう通信が入り、白衣姿のメガネをかけた短い黒髪をオールバックにした中年の男性がメインモニターに映し出された。

 

『これでも肝煎りの機体だったのだがな。まさか中破判定まで持って行かれるとは思わなかった』

 

アレだけやって中破っすか。そっすか………

ランスターの火力が貧弱にしたって流石にあり得んだろ。現状最硬の装甲を持つとされる甲武だって、流石にグレネードをまともに食らえば吹っ飛ぶんだぞ?いくらシールドで防御してたって言っても普通は大破くらいまで行くだろ………

 

『お疲れさまでした。傭兵さんって強いんですね。これまでも何回かバトルフレームを相手にしたことはあったんですけど、ここまで滅多打ちにされたのは初めてです』

 

「そりゃご期待に添えたようで何よりで」

 

男性に続いて届いた試験機のパイロットからの通信にそう答えて深く息を吐く。

 

「今日もなんとか生き延びたなぁ………ランスターの修理費高いんだろうなぁ………おかねほちい………」

 

サブモニターのランスターの機体状態を見るとコックピットのある胴体や機体動力部に近い腰部周辺を除いてほとんどが要修理を示すオレンジでパルスレーザーを防いだりと色々しまくった左腕とシールドは破損状態を示すレッドになっていた。

 

 

旦那がこの研究所の所長(さっきの通信のオールバックの男性)と報酬やらなんやらの話をしてるのを待っていると、静かなドックにパシンと何かを叩く音が響いた。なんだと思い、そちらの方を見ると怒鳴り声が続いて来た。

 

 

「なんと言う無様!手練れだったとは言え、相手はたかが第二世代型よ⁈それに第五世代型の機体で挑んで中破にされる⁈ふざけないでよ⁈私達がこの機体にどれだけ期待していると思ってるの⁈黙ってないで何か言いなさい!!!」

 

白衣姿の女性がヒステリック気味に怒鳴っていて、その女性の前には試験機のパイロットの女の子が立たされていてただ黙って下を向いていた。

 

「まあまあ、班長。ミライも精一杯やっての結果なんですから………」

 

「精一杯やった⁈だから何⁈勝たなきゃ意味がないの‼︎自分が作った最高傑作が第二世代型にも負けるようなガラクタ呼ばわりをされるのは私は耐えられない!」

 

なだめようとした整備員らしいツナギ姿の男性の胸倉を掴んでそう吠える。うーむ見苦しい。きたねえ鉄くずになってないだけ上等も上等だろうに。て言うか、機体性能が良いだけで勝てるなら苦労はない。

 

一言物申したいところだが、流石にここで出張るのは傭兵的にアウトだよなぁ………

 

「ああもう‼︎こんなことになるならテストパイロットなんて任せなければ良かった‼︎」

 

その声を聞いた瞬間、傭兵がどうとか俺の頭からはすっぽりと抜け落ち、体は勝手に動いていた。

 

 

「なら、アンタがそれに乗って俺と戦うか?ちょっとばかし機体は壊れてるが、まあ良いハンデだ」

 

言っちゃったZE!どう転んでもあとで旦那にぶっ飛ばされる未来が確定しました。でも仕方ないね。プッツンしちゃったからさ。

 

「傭兵風情が気安く話しかけないでちょうだい!」

 

「俺のことはどうでもいい。けど、戦ってもいないヤツが戦ったヤツを上からこき下ろして任せなければ良かっただぁ?調子乗ってんじゃねえよクソアマが」

 

「なんですってぇ⁈」

 

「なんだ?やるかやるなら買うぞ?コラ?」

 

「ああもう!なんでこうなるかな⁈班長の物言いは謝りますから退いてください!」

 

「ちょっと!勝手に話を!」

 

今にも殴り合いつかみ合いになりそうな空気が漂った瞬間、

 

 

「これは何事だ?」

 

そう言いながら、話をしていたはずの旦那と所長がやって来た。そして旦那は問答無用で俺の鳩尾に拳を叩き込み、俺はその場で悶絶を打ってのたうちまわることになった。

 

 

「申し訳ないウチのバカが面倒を起こしたようで」

 

ゴミを見るような目で俺を見下ろしながら旦那がそう言う。

 

「いや、こちらこそ彼を怒らせるような事をしたようで申し訳ない。で?コレは何事だ?」

 

旦那に対して一言謝ると所長が一介の研究所の所長とは思えないような冷たい目を怒鳴り散らしていた女性とツナギの男性、それとパイロットの女の子に向けて問う。

 

それに対してツナギな男性が「実は」と前置きをして、

 

「そんなくだらない事で騒ぎを起こしたと?全く………」

 

「しょ、所長………っ」

 

女性が何かを言おうとしたが、所長の視線を受けて黙り込む。

所長は呆れたようにため息を吐くと、

 

「娘のために怒ってくれて礼を言わせて貰うよ。年若い傭兵」

 

「お、俺はただ、自分が、ムカ、ついたから………」

 

「そうだとしても、だ」

 

 

その後、俺は旦那に引き摺られるようにして輸送機の中に連れて来られその壁に叩きつけられる。

 

「俺は常々言っている筈だ。自分はなんなのかを理解しろ、と。誰かのために怒るのは構わん、他人を哀れむ権利くらいは傭兵にだってあるからな。だが、結果が気に入らないなら戦ってやる?随分と偉くなったものだな?」

 

「………すんません」

 

「全く、実際にしでかす前だったから良かったものの。始まってからでは遅いんだ」

 

「………はい」

 

「分かったなら、さっさとランスターを積み込んで帰るぞ」

 

その後、ランスターを輸送機のハンガーに積み込み研究所を後にしたが、研究所が見えなくなってもなぜか研究所のある方から視線を外すことは出来なかった。

 

ちなみにランスターの修理費の分の赤字が俺に加算されました。報酬結構貰ってたはずなのに竜胆を引き取るための代金にしかならなかったのか………




最初から最後まで戦闘シーンにしたかったけど、無理だったわともちゃん。てか、かかった日数の割に短いし……なんだコレ

傭兵には理不尽やらなんやらに怒る程度の権利はあるけど殴りかかったりとかの実動に移す権利は無い模様

キャラ紹介他はどのあたりに入れた方がいいか

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