鉄騎兵と戦術人形 作:ケジメ次郎
作者がこの話をかいている途中で、雷で停電してPCが落ちました。
実は食事に席を外していて、「今日もギリギリになるなぁ、せや!停電で書けなくなったって言うのはどうやろ!」みたいなこと考えていたら、電気が落ちました。マジで・・・?
そんなわけで、一応バックアップ(ハーメルンには自動保存の機能があるのだ!)使って書いたんですけど・・・色々と最後の方が雑になったのと、それの影響で
「明日の朝7時更新はないです」
この前休んだ時にもう更新は落とさないって言ったけどこうなりました。
すまんな。
次話(次の次のパートぐらい)にヤベー奴が追加されるとだけ言っておきます。
まぁ、彼女は既に登場しているのですけれども。
呼吸が荒くなる。感じる動悸はないはずの心臓が悲鳴を上げているようだ。なにもここまで人間を模さなくても。
「・・・姉貴大丈夫?」
心配そうにリンヤオ操るホーワM1500ことリンが声を掛けてきた。俺たちは名前が筒抜けることを防ぐために、俺が「ナナ」、サブリナが「リナ」、リンヤオが「リン」を名乗る。化粧とかもナチュラルとは言え普段よりもチークとか乗せて魅力を押し上げるようになっているし、髪型も弄ってある。
リナとリンの髪はジョージが、俺の髪はウェルロッドが結って、36とロクヨンと416が化粧係。仲間たちが警備の交代の時間とかの間の隙間を捻出して仕上げてくれたおかげで、俺たちの見た目はすっかりアイドル、だ。
衣装まで作るんだからすごいよな。ベースこそ普段の服だが、ちょっと主張するようなデザインだし、タイツだし。デザインはジョージが、あとはIOPにお願いして作った。いつものごとく、IOPには衣装のお礼に俺たちの姿を録画して送る・・・納得いかない。
ペルシカのアマに見られるのは納得いかないし、こうやってやるから俺はIOPの着せ替え人形みたいになってんだ。
この前なんか水着を送ってきたんだぞ?汚染された海、それも普通にはいけないような距離のそこに行けと?風呂ぐらいしか着れる場所ないんだぞ?
・・・それと一緒に送られてきたサブリナ向けのSPAS-12用の水着スキンは、ありがたかったけど。
なんとか気分を落ち着かせ、地区の広場に特設されたステージの音響スペースから客入りを見る。
さっきも見たけど俄かには信じられないのだ。
目を疑うとはまさにこのこと。本当にお祭りの最中なのかって思う位にはビビってしまう。
「客入りヤバすぎない?」
「頑張ろう、警備班がざっと見た感じでは百人ぐらいいるって言ってたよ」
声を震わせて振り向いた俺に妹は無慈悲に現実を伝えてきた。
一応広場内には収まっているが、人入りを見て気になったのかお祭りの出店がある方からも着々と人が増えてくる。というか広場の隅に立っているそれぞれの企業ブースの人間すらもこちらを見ていた。
こんなことになった理由なんてわかりきってる。今時こんなステージに出る出し物なんてレベルが知れているから人入りだって少ないはずなのに、俺たちのダンスレッスンを視察した後に支社の広報官が宣伝しやがったからだ。余計なことしやがって。
ただでさえこんなところじゃテロ警戒が大変だって言うのに、狙ってくださいと言わんばかりの状況を作ってどうするんだ!
「ナナ、準備できたって」
準備を終えたリナが少し遅れて舞台袖に登場。MCはそろそろフリを出そうとしている。
覚悟を決めるしかない。今、俺が意識するべきはテロ対策とかそういうことじゃない。パフォーマンスに全力を尽くすことだ。ていうか別の事に意識を回していたらステップ踏み外す自信がある。
「よし、行くぞ。やるからには全力だ、報酬の使い道はいくらでもあるからな!楽しもう!」
軽く円陣を組んでエンジンをかけ、イントロが鳴り始め、充満したスモークは風ですぐに晴れてしまう。
▽
「・・・成功だ」
珠のような汗で化粧が落ちかけていて気持ちが悪いので何よりも最優先で落としきる。スポーツドリンクを飲み干し、パイプ椅子に倒れるように座った俺は空を見上げて呟くと、どっと達成感と疲れが押し寄せた。
パフォーマンス三曲、アンコール一曲、トーク含めて三十五分やりきったのだ。
設定はリナが長女、俺とリンが双子の姉妹、実際に生きてる年数の順番では俺が一番上でサブリナが下なんだけど体の成熟さゆえに仕方ない。
「やっぱり反応とか見ると姉さんが一番人気だったね・・・」
「そりゃサービスもよかったからな」
「大人だしね」
いや、俺たちが大人じゃないとかつっけんどんな態度をしていたわけでもなかった。
俺とM1500はお互いの体を見合って、同時に深呼吸する。
「合法ロリってのも大変なんだな」
「姉貴も分かったでしょ?リンヤオという人間が外に出たくない理由」
なんもかんもこの身長が悪い。この状態なら、まぁ少女と言われれば納得が行く。
だが、俺たちの中身は揃って大人。なんなら結婚適齢期だなんて言われてた時代があるぐらいだ。
俺たちの視線はゆっくりとMCの広報官と雑談しているサブリナの方に向く。
「あれには流石に・・・」
「勝てないよなぁ」
「姉貴勝つつもりだったの?乙女心が芽生えてき、あたっ・・・」
「次はデコピンじゃ済まさないぞ」
まるで俺のココロがボディに引っ張られていくなんていう縁起でもないことを言うんじゃない。
・・・最近ちょっとずつ幼くなってきたような感じがしてきてるのが悩みなんだ。
不機嫌になっても少女のようにあしらわれるし、スイーツとかで釣れるって思われている。そりゃ甘いものは好きだけど、納得いかない。そんなに目を輝かせていたりするつもりは全くないんだけど。
そんな風に考えていると、バタバタとあわただしく足音が聞こえてきた。416が指揮官を伴って入ってくる。
「VAG!事案が起きたわ。今すぐ出る用意をしなさい」
次回予告
お祭りの最中、地区に向かって謎の車両群が猛進してきている。
自律式輸送トラック群がハイジャックされたのだ!地区間ごとの大規模輸送を行うトラック群には爆弾がしかけられ、同じシャーシのタンクローリーが集合してこちらに向かっているのだ!
停止プログラムは電波妨害により動作しない。残された手段は・・・
「止められない」
タイトルは分かる人も居るだろうけど、英訳すればなにを意味するのかは分かると思います。ヒントは暴走、それに対する対応策、それの結果と、最終的な結末。
感想返し
「微笑ましい姉妹の戯れ(w
サブリナに抱きつかれるとかご褒美じゃないかと。」
美少女の戯れは目の保養やでホンマ・・・