鉄騎兵と戦術人形   作:ケジメ次郎

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今 回 も や り た い 放 題


もしかして:浮気3

「竜巻かと思った」

「・・・っふふ、だってさぁ」

「姉貴があんなことするなんて思わないじゃん、くっあはははっ!」

「いつまで笑うんだよこんちくしょー!」

 

 折り畳みの机に思い切り突っ伏した俺を二人が笑う。俺はちっとも面白くないし、恥ずかしかった。

 曇り空は少しだけ明るくなっただろうか。まだ昼間なわけで、お祭りはまだまだ続く。そうは言っても昼間は日差しがきついと言うのが常識なので、プログラムは朝から昼と、夕方からの夜の部に別れているので、今はどこもゆっくりとした時間を過ごしているのだ。

 板チョコの袋を開けて、別の方で休んでる野郎どもを眺めつつ齧る。

 

「あの二人もさっさと言えばいいのに」

「マイクさんはヘタレるし、36さんも自分の気持ちに壁作ってるからねー」

「青春だよなぁ」

 

 主に見てたのはマイク、と一緒に居るG36。

 二人はバザールで買ってきたらしい古本で楽しそうに会話している。マイクが本をお勧めして渡す瞬間に手が重なると、お互い顔を赤くしていた。

 マイクは思わず顔を逸らし、36は触れた手をじっくり見ているあたりお互い気があるのは確かなんだけど、どちらも一歩を踏み出さない。

 甘ったるい空気にジョージとボスはタバコを吸いに離れ、周りにいたやつらも距離を離して注目が集まっている。

 

「しかし面倒事を指揮官に擦り付けちまったなぁ」

「それが指揮官さんの仕事でしょ?姉貴はいっつも下働きじゃん」

「ぐっ・・・改めて言われると中々に来る」

 

 隊長とAK-12は支社にも用事があったらしく、アポの時間を思い切りオーバーしているのを指揮官が見つけに来た。

 

「で、サム?」

「ちょぉっと聞きたいことがあるんだよね」

 

 がしりと両肩を掴まれ、物陰に引きずられる。アレ?こんな目に遭ったこともないのに、デジャブみたいに展開が分かるぞ?

 サーっと引いていく血の気と共に、俺の声はフェードアウトしていった。

 おいロクヨン、合掌するぐらいなら助けろ。MP5は天使なのにこの場に居ない。ROはそっと目を逸らしやがるし、AAもボケッとしている。飴か?飴がないと助けてくれんのか?助けてくれたらダンプポーチに入れてる飴ちゃんあげるぞ?あげるから助けて?助け・・・

 

「ずぅっと言わないでおこうと思ったんだけどね?」

「さっきAK-12さんから話を聞いてこれは確かめないとなぁって」

 

 光の差し込まない薄暗くて埃っぽい裏手で二人にサンドイッチされる。

 動けない。

 

「これ、サムのお財布に入ってたものなんだけど」

「僕たちを置いて、風俗通いしてたんだね。あ・に・き」

「いやっ、これは、そのっ、必要、最小限、と、いいます、か・・・そのーあのー」

 

 なんでバレたら困るもの財布に入れっぱなしにしてたんだ男の頃のおれっ!

 

「私が居たよね?」

「僕が居たよね?」

「・・・家族に手を出すわけにはいかないじゃん?」

 

 なんで人形になってまで風俗に行ったことを突っ込まれないといけないのかは分からないけど、とりあえず二人の様子が獣のようになっているから必死に誤魔化す。

 そもそも家族ということを置いといても妹に手を出すのはサイズ的に犯罪チックだし、サブリナに手を出せばずぶずぶと彼女に堕ちていくことが目に見えている。

 どうあっても死が待ち受けているのだ。

 

「ここまでジャブなんだけど、もう一個聞いていい?」

「もうノックアウト寸前なんですけど・・・」

 

 真っ白な灰になりかけている俺を励ましてくれるセコンドは何処にもいない。

 

「AK-12さんとはどんな関係?」

「えーと・・・一時期訓練をした仲と言いますか、訓練頑張ったご褒美をすっぽ抜かしたと言いますか。自分でもよくわからないというか・・・」

「ふーん、サムはよく分からない相手に匂いをつけられるんだ」

 

 サブリナのハイライト、退場。

 

「そう言えば兄貴も、部隊の宴会の後香水匂わせてたよね?」

 

 リンヤオのハイライト、ログアウト。

 

「匂いってのがよく分かんないんだけど・・・」

 

 俺の右わき腹の痛みと胃痛と頭痛のタッグがリングイン。

 

「まぁだ匂うんだよね」

「他の女の匂いがさ」

 

 

 

 

「オモシロイ顔してるわねサム」

「ぶっ飛ばすぞジョージ」

 

 姿見に映るのは顔を真っ赤にする俺の姿とそれを楽しそうに見ながら化粧道具を片付けている筋金入りのオネエ。

 

「あらあら、そんな可愛らしい服を着てたら説得力か・い・む」

「てめぇが着せたんだろうがっ!」

 

 グッとスカートを握ろうとするものの、折角用意された服に皴をつけるわけにもいかないから堪える。

 

「可愛いなVAG、あたっ」

「指揮官?私たちが居れば充分ですよね?なんでそんなに気を散らすんですか?また五時間ずっとずーっと、やりますよ?」

「きゃっほー!やっていいんですかー!」

「せめて夜中まで我慢しなさいよ。どうせ明日は休みなんだし」

「ヒエッ・・・」

 

 グットラック指揮官。どんな内容かは知りもしないし知りたくもないけど、きっと愛されている証拠だから強く生きてくれ?

 ・・・俺も今晩そっちに行くかもしれないから。




次回予告
俺の仕事はアフタヌーンティーパーティーでの警備。俺、作法とかまったく知らないんだけど・・・
「祭りは続く」


感想返し
「サブリナ可愛い(w
そして匂い付けというマーキング行為(爆
ダイナゲート模型欲しい、動くヤツが(w」

まさかマーキングだとバレるとは思いませんでした(すっとぼけ
こんなに可愛いワンコ(最大限優しい表現)みたいな女の子にマーキングされるとか吹っ飛ばすしかないな。
ダイナゲート風ロボットが作りたくてしょうがないので色々調べ始めてます(執筆時間が削れる音)
ダイナゲートのぬいぐるみ、売り切れてたんだよね・・・


あと110数話になってなんですけど、サブリナちゃんがSPAS-12と違う感じの喋り方を最初からしてたのはサムが指揮官じゃなかったから。どちらかというと、同じぐらいの視線だったから、みたいな考えです。


・・・実はシーズンスリーは八月末に終わる予定だったけど、どうやっても終わらないし、なんなら三章にすら入れなさそうです。
そうなったら更新頻度半減する予定です。

あと次書きたい話もそろそろ固まってきた。(けど、引退することも視野に入っている)
どうせやりたい放題やっていくだけなんで、着いてくる奴だけ俺の背中を見ろ!!!!()
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