鉄騎兵と戦術人形   作:ケジメ次郎

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前回最初に予告したタイトルと少し変わっているハメ!

ぬ〇たし2好評発売中ハメ!
無印とのセットもおススメハメ!


幕間「ギャルゲーみたいな基地に住んでる人形(オレ)はどうすりゃいいですか?」

「ちょっとくすぐったいって」

「あと五分・・・」

「さっきもそれいってたよー」

 

 食事を終えてからずっと、どちらから始めたのかは分からないが俺とサブリナは抱き合っていた。自然な流れで始まったそれはかれこれ数十分は経過している。

 サブリナはくすぐったいと言うが、俺は逆に強く抱きしめられすぎるあまりに身長の関係でずっと柔らかいそれと、俺以上の膂力の乗ったホールドで動けないのだ。俺は悪くない。

 同じデザインの服に同じ髪色・・・ちょっと恥ずかしいけど、これも悪くないかも。

 

「サム、私の背中変じゃない?」

「違う」

「え?」

「この背中だからいいんだ。サブリナだってぜぇったいに分かるから」

 

 背中の上、鎖骨の間の上首の下あたりを撫でると少し硬い感触が返ってくる。

 SPAS12は装備が特殊で背中と装備を接続するようになっていて、形は同じ肌なのに少し強度が違うのだ。IOPで民生人形に戻すという作業をしなかったことでこの特徴が残っている。

 今までは抱き返すことはあまりなかった。それでもこの感触はサブリナの事を感じることのできる場所で、俺は大好きだ。

 

「・・・サム、サブリナ、そろそろ出発の時間なんだけど」

「ダメよマイク・・・こいつら聞きやしないわ」

「マイク様、必要とあらば引き剥がしますが」

 

 外野がうるさい。あとちょっとぐらいいいだろ。また会うのに時間が開くんだから。

 サブリナが言っていた準備を始める時間まではまだ十分もある。あと二、三分ぐらい・・・

 

「そ、そうだ36さん!」

 

 おっと?

 背中から聞こえるマイクの言葉に、俺のセンサーが反応した。呼び方が少し変わっている辺りにニヤニヤしてしまう。

 

「どうされましたマイク様」

「様なんて堅苦しくなくていいよ!なんなら呼び捨てでも!」

「分かりましたマイクさん、それで用件は?」

 

 36の口調はいつも通りで、意識していないようにも思えた。ただ、なんとなく悪くは思われていないようだ。36は、主人である指揮官と俺たち小隊の仲間以外には素っ気ないのが基本。堅い口調の中に少しの柔らかさを感じる。

 

「け、今朝話した本を送るよ!」

「本当ですか?」

「うん。この基地宛てに送ればいいんだよね?」

 

 36がものすごい勢いで食いついた。

 マイクの趣味は読書だ。ポーカーが得意でボスによって貧しい生活から引き上げられたとはいえ、元は偉い様の坊ちゃん。

 とはいえ、本を切欠に文通を狙っているのだろうがこれはからかうしかない。

 なぁーにが惚れてないだ。がっつりアプローチしてるじゃないか。

 

「VAG!指揮官を見ていないかしら?!」

「・・・どうしたんだ416」

「指輪が二つ!追加で送られてきたのよ!」

 

 けたたましい音を立てて、416が入ってくる。いつも冷静なはずのテンションはブレブレで、手には手錠・・・あっ。ひとまずここには来ていないと伝えて、元の姿勢に戻る。

 ここには居ないが、他の誓約ガチ勢であるWA辺りに追いかけられているであろう指揮官に心の中で合掌した。

 指輪はこれで四つ。一つは指揮官として、残りは三体だ。

 

「あーサブリナありがとう。こんだけサブリナウムを補給できたら頑張れるわ」

「なにそれ」

「栄養素」

 

 お互いの手はどこか寂し気に離れていく。俺は離れるのが正直嫌だ。今までは離れていても心に嘘をついて、気持ちを抑えていた。それが無くなった今では色々と吹っ切れてしまっている。それでも仕事だから仕方ない。

 

「誰か!誰か助けてくれ!」

「あ、指揮官だ」

 

 追いかけまわされてふらふらになった赤の制服。ベレー帽が落ちたのも気にせず廊下から入ってくる。

 そうやって証拠を残すとどこに逃げたかバレるぞ。

 

「待ちなさい!」

「わーちゃん!待って!話すから!お願い待って!」

 

 ほら言わんこっちゃない。

 修羅とかしらWAが指揮官を追い詰めていく。助けを求めて416の方に振り向くが、それは悪手だろう。

 

「416!助け・・・ガチャ?手錠!?待ってどうして!」

「指揮官、もちろん私を選んでくれるんですよね?完璧な私を選ばず誰を選ぶんですか?私がいれば十分ですよ?」

 

 416が手に持っていた手錠で拘束。ハイライトの消えた瞳はいつもの美しさと違った魅力を生み出している。怖いけども。

 

「コーラちゃん!コーラちゃんなら助けてくれるよね!」

「きゃっほー!あたしを呼びましたかー!」

 

 指揮官の護衛であるSAAは天井のダクトからエントリー。慣れてはいけない光景だ。

 

「コーラちゃん・・・一先ず助けて!」

 

 か細すぎて可哀そうに見えるぐらいに弱った指揮官に無慈悲な宣告が下る。

 

「I'm your wife」

「Nooooooo!」

 

 諦めろ指揮官。俺以外の初期メンバーは全員誓約ガチ勢なんだ。あと、指輪が二つ増えたのは俺がペルシカに頼んだからだ。一つじゃ戦争になるからな。

 

「・・・分かったよ!覚悟を決める!」

「「「え?」」」

 

 ガチ勢が固まる。

 いや、俺と36も、非番スタイルのウェルロッドとロクヨンも、それどころかMCVカンパニー全員も固まった。

 こう・・・もっとズルズルと時間がかかりそうなイメージだったんだけど。

 

「だけど!ムードもないから!一人ずつしっかりプロポーズするから!WA2000!416!SAA!順番は君たちで決めてくれ!」

 

 やっぱりしっかり決めれる男の方がかっこいいよな。

 ふと俺自身の優柔不断さを思い出してそう呟いた。




ぬ〇たし2こうひょ(

二度刺し。

いつもながらにやりたい放題。


さて、次回からシーズンスリーだ!

シーズンスリーも三部構成。
三部目のタイトルは決まっています。没タイトルは「風雲パーサ城」でした。



次回予告
最近、倒れることが増えてきた。
今日もその流れで倒れたんだけど、指揮官から宣告されたのはいつか来るはずのタイムリミットだった。
シーズンスリー一部「VAG-73MOD」一話「小隊の印」
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