おっぱいが小さいJKが腕立て伏せが出来ないことをひたすら愚痴る。

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おっぱいと腕立て伏せとタイムスリップ

「腕立て伏せ出来ることをやたら自慢する男子って生きてる価値無いよね」

「腕立て伏せ出来ることをやたら自慢する男子に親でも殺されたの?」

「腕立て伏せくらい誰でも出来るわ」

「あんた何回出来るの?」

「ゼロ」

「出来てないじゃん」

 

「何でもかんでも自分の物差しで「誰でも出来るわ」とか言う奴いるじゃん?」

「あんただよ」

「手前が出来ることを他の奴が当然出来ると思うなよって話よね。勝手に括りに入れるなムカつく」

「手前すら出来てないのに出来る括りに入れてるバカが私の目の前にいるけどね」

 

「体育の授業で体操の後に腕立て伏せさせるのホント間違ってるよね。あれ絶対先生があたし達の胸元覗きたい為だけにやってるよ。ほんと汚れてる」

「汚れてるのはあんたの思考だ」

「セクハラで訴えてやりたい」

「なんで今日そんなにあんた腕立て伏せに厳しいの?」

「胸元見せたら評定上がらねーかなー!」

「不正で訴えられろ」

「AからBに上がらねーかなー!」

「それ評定じゃなくてカップでしょ」

 

 

「どうやったらおっぱい大きくなると思う?」

「知らんが」

「スーパーカップ食べたらSカップにならないかな」

「肉が付くのはお腹にだろうね」

「誰がスモールカップだ」

「言ってない」

 

「マジでさ、男子ってすぐ「Bから下は貧乳だから〜」とかすぐ言うじゃん?手前の物差しで測ってんじゃねえぞって感じよね。股間の物差しAカップのクセに」

「何なの?なんかあったの?」

「世の中の女子の九割九分九厘はBから下だっつーの」

「それは盛ってる」

「胸だけに?」

「やかましいわ」

 

「おっぱいが大きくなった自分を想像したらおっぱいが大きくなるかもしれない」

「頭逝った?」

「おっぱいを創造する」

「上手くないからね、それ」

「……はっ!見える!Bカップの私が!」

「ワンカップしか上がらないのかよ」

 

「どうやら私には想像力が足りていないらしい」

「足りていないのは頭だよ」

「誰の胸が足りてないだって?」

「鼓膜も足りてないらしい」

 

「というわけでおっぱいが大きくなった私のイラストを誰かに描いてもらおうと思うの。そしたら想像しやすいじゃない?これぞバ美肉」

「正気?」

「美しいお肉なら……きっと太らない!」

「正気じゃないみたいね」

「あっ、なるべく私に似せないように描いてください」

「そこまで来たらもう何を目的で描いてもらおうとしてるのかわかんなくない?」

 

「というか誰に描いてもらうの」

「知り合いのイラストレーターに友達だからって無料で描いてもらうの」

「あんたは一回SNSで炎上した方がいいんじゃないかな?」

「脂肪燃焼?」

「鼓膜買ってこい」

「これ以上どこを燃やすって言うのよ!胸についてる脂肪なくなったのよ!?」

「元々無いでしょ」

「毎日腹筋背筋スクワットで全身の脂肪を燃やしているのに!これ以上何を燃やせと!?」

「逆になんであんたそれだけできて腕立て伏せ出来ないの?」

 

 

「おっぱいの大きな私を想像出来るように私に催眠術を掛けようと思うの」

「既に催眠術の術中に嵌ったかのような発言だね」

「もしこれで別人格が現れて未来予知とか出来たらお金儲けできるね」

「何に期待してるの?」

「そのお金で豊胸手術するの」

「何に期待してるの?」

「私はだんだんおっぱいが大きくなーる……大きくなーる……うっ!別人格が……」

「嘘でしょ?」

「…………未来を伝えよう。私達は二年後、この学校を卒業する」

「なんで一年留年してる予定なんだよ」

 

「…………うっ、これを過去に伝えるのは違反なのだが……」

「設定広げなくていいって」

「私は体育の授業の腕立て伏せの最中、体育教師に「あんた今私のおっぱい見たでしょ!セクハラよー!」と叫んで安全ピンを思い切り刺してしまうの。その結果警察のお世話になって一年ダブる」

「あんたに同情する余地が一切無いレベルであんたが悪いわね」

「体育教師は痴漢冤罪で懲戒免職になる」

「どう考えても体育教師シロじゃん!それでも捕まるの!?」

「その後校長がヅラで謝罪する」

「ごめんそれは心底どうでもいい」

 

「…………はっ!あたしは今まで何をしていたの……?」

「バカをしていたね」

「……おっぱいが!おっぱいが大きくなっている気がする!具体的にはBカップになっている気がする!」

「バカ度のBという意味では確実に成長していたわね」

「消火栓の赤いランプと私のおっぱい、さてどちらが大きいかな?」

「消火栓の赤いランプに五万賭けてもいいわ」

 

 

「ねえ、聞いて……おっぱい大きくなってなかった」

「知ってる」

「あなたが何を知っているというの!?こんなみずぼらしいすがたになったおっぱいの何を!何を知ってると言うのよ!!」

「何も知らないし知りたくもないかな」

「ふん!あなたのEは脂肪のDよ!」

「何一つ合ってなくない?私Cだから」

 

「ふん!おっぱいが何よ、私にはこの鍛え上げられた腹筋とふくらはぎがある!」

「別に張り合ってないけど」

「この鍛え上げられた肉体から放たれる殺人キックで男なんてイチコロよ!」

「物理的にやってるじゃんそれ」

「あっターゲット発見!助走を開始します!」

「逃げてー!そこにいる一年男子逃げてー!!」

 

「先生にめっちゃ怒られた」

「だろうね」

「廊下は走るな!って怒られた」

「真に怒られるべきはそこじゃないけどね」

「次から男を殺す時は匍匐前進でいこうと思う」

「暗殺者になりたいの?あんたは」

 

「私のおっぱいが無いのは栄養が胸じゃなくて脳に行ってるからじゃないかな!?」

「その思考になっている時点で脳には行ってないと思うよ」

「きっと私のおっぱいは何かの代償で小さくなっているんだ……!」

「何の代償だよ」

「タイムスリップの代償とか?」

「ドラえもんみたいな世界観になってきたね」

「てれれれってれー!でっかいおっぱい〜!」

「代償として失ってるのはインテリジェンスだと思う」

 

「そもそもどうして私はおっぱいを犠牲にしてタイムスリップしないといけなくなったの……?」

「その設定まだ続くの?」

「……はっ!まさかもうすぐこの学校を脅かす怪物が空から現れて世界を滅ぼしてしまうから……?未来の私はそれを阻止する為に過去へ飛んだのよ……!」

「バカもここまで来ると寧ろ尊敬に値する天才だわ」

「こうしちゃいられないわっ!もうすぐ現れる怪物を倒す為に身体を鍛えなきゃ!まずは一番自信の無い腕を鍛えるの!腕立て伏せ開始!」

「私にはあんたがバカの怪物に見える」

 

「……くっ、腕立て伏せが……出来ないっ……!」

「というか怪物を倒す為の準備が原始的過ぎない?」

「そんなことは無いわ!腕立て伏せが出来れば世界は救えるのよ!」

「街中が救国の英雄で溢れるわ」

「私は……英雄になるの……!」

「頼むから真人間になってくれ」

「……ぁあっもう!腕立て伏せ出来ないんだけど!?バスケ部男子は全員出来るのに!!ムカつく!めっちゃムカつく!!」

「英雄になりたいとは思えない口の悪さ」

「ぁあー、ホンットに」

 

 

「腕立て伏せ出来ることをやたら自慢する男子って生きてる価値無いよね」

「腕立て伏せ出来ることをやたら自慢する男子に親でも殺されたの?」

 

 

 タイムスリップ。



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