ハイスクールダークディケイド   作:ダークディエンド

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新たなるライダー

「ーこれが俺が行方不明になってた間に体験した事だ」

 

自宅に帰った後、一誠の部屋で八奈は彼のこれまでを聞いて唖然とした。一誠が彼女に配慮して世界から弾き出されたとは言わず、気付いたら世界移動をしていたと嘘をついたとは言え、それ以外はほぼ事実を話したのだからこうなるのも仕方ないと言える。

 

「じゃあ、お兄ちゃんは正義の味方(仮面ライダー)って言う存在ってこと?」

 

「黒いけどな。まあ、そういう事だよ」

 

「そう……なんだ。でも、それのお陰でお兄ちゃんは帰って来れたんだよね?」

 

「ダークディケイドライバーを手に入れた時に世界を渡る力も手に入れたからな」

 

こんな感じにねと横に手を翳し、オーロラカーテンを展開しすぐ様消す。

 

「あれを通れば別の世界に行けるし、世界を渡らなくとも別の場所に行くことも出来る」

 

「便利だね。学校とか遅刻しそうになっても平気って事でしょ?」

 

「まぁ、そう言うことかな?」

 

学校に行けない一誠としてはその発想はなかったので、返答は若干疑問符の残る言い方になってしまった。

 

「ねえ、やっぱりお兄ちゃんは仮面ライダーとしてアーシアさんを助けに行くの?」

 

「行くさ。仮面ライダーってのもあるかもだが、何よりまず友達だからな。向こうはそう思ってなくても俺はそう思ってるし、なら助けなきゃね」

 

そう言って立ち上がり、部屋から出て行こうとする一誠。それを八奈が声をかけて止めた。

 

「私も何か手伝える事ないかな。な、なーんてあるわけないー」

 

「あるよ」

 

「ーえ?」

 

なんでもないことの様に言ってのけた一誠は、再びオーロラカーテンを展開しそこに手を突っ込み2つの物体を取り出した。懐中時計となにかのベルト、若干嫌なものを見る様な目付きになりながら一誠は八奈にそれを投げ渡した。突然投げ渡されたそれをなんとか受け取る八奈。

 

「これ、なに?」

 

「俺の所為で生まれたライダーが使っていた変身ベルトだよ」

 

「お兄ちゃんの所為でってどう言うこと?」

 

「さっき俺の追っかけをしてる奴がいるって言ったろ?そいつ曰く、世界の破壊者(ディケイド)の忘却された歴史。それがダークディケイドであり、忘却された故にダークディケイド自体には歴史が無かったらしいんだが、俺が見つけて旅をして本来存在しない歴史が出来上がってな。歪みが出たらしいんだ歴史そのものに。それが原因で生まれたらしい。とある魔王のいる世界に行った時にそれが形となって襲いかかってきたけど、俺とその魔王で倒して変身に必要な道具だけ念のため取っといたんだよ」

 

魔王が恐ろしく強くてさなんて笑いながら告げる一誠になんと反応したら良いかわからない八奈。とりあえず、ベルトと懐中時計の名称を聞いてみる事にした。

 

「ベルトはジクウドライバー、懐中時計みたいなのはケルンライドウォッチって言うんだけど、ライドウォッチには種類があって基本的にはケルンの部分に他のライダーの名前が入るんだと。魔王様が言ってたわ。俺としては別のライダーになる気はなかったから、使わなかったけど使い方は教わったから教えてやるよ」

 

相変わらず魔王というのが誰かわからないが、言われた通りにジクウドライバーを腰に巻き、ケルンライドウォッチを90度回転させスイッチを押し起動させる。

 

『ジクウドライバー』

 

『ケルン!』

 

喧しい音を発したそれを同じく音声を発したジクウドライバーの右側のスロットに差し込み、ドライバー上部にあるスイッチを押す。すると、ドライバー自体が傾き、八奈の背後に燃え盛り焼け落ちながらも反回転に動く時計が現れる。

 

「え?なにこれ!?」

 

背後に突然そんなものが浮かび上がった八奈は当然の様に驚きの声を上げる。一誠は世界を旅した経験上殆どのライダーの変身を見てきたので余り驚きはないが、八奈はパニック一歩手前と言ったところか。大丈夫だから安心しろと八奈に告げてから、一誠は最後の手順を教える。

 

「それでドライバー自体を回せば変身は完了だ。あ、変身って掛け声は忘れるなよ」

 

「ドライバーを回せばって……ええい、ままよ!変身!!」

 

半ばヤケクソ気味にそう叫び、八奈はドライバーを一回転させた。

 

『ライダータイム!仮面ライダーケルン!』

 

「身体が燃え始めたんだけど!?大丈夫なの?お兄ちゃん!」

 

そんな音がジクウドライバーから響き、八奈の身体が一瞬にして炎に包まれる。当然慌て続ける八奈を他所に、背後の燃え盛る時計から『ライダー』の文字が飛び出しそれが顔面にぶつかった瞬間、八奈を包んでいた炎は全て消え去り全く別の姿になった八奈がいた。

 

「え?え?え?」

 

「おめでとう。無事、変身出来たよ」

 

「あ、ありがとう?って違うよ!いきなり燃えるわ気づいたら変身完了してるわもうちょっと説明してよ!物凄いビックリしたんだよ!?」

 

「あーそれは悪かったけど、習うより慣れろって言葉があるだろ?」

 

流石に身体が燃えるなんてのは事前に知っておいて覚悟を持って挑みたかったと言う八奈を笑いながら見る一誠。彼としてはドッキリみたいなものだったので、想像通りの反応を示してくれた八奈に一応は謝罪したものの、あー面白かったなどと言う始末である。そんな彼に一言文句でも言ってやろうと息を吸い込んだあたりで、八奈はハッと何かを思い出した様に冷静になった。

 

「こんな事して遊んでる場合じゃ無かった!早くアーシアさんを助けに行かなきゃ」

 

「それもそうだな。じゃ行こうか」

 

そう言って一誠はオーロラカーテンを展開し、2人は一瞬にしてあの堕天使がいるであろう教会へと辿り着いた。着いたことを確認してから一誠はダークディケイドライバーを装着し変身する

 

「変身」

 

『KAMEN RIDE DARK DECADE』

 

変身完了した一誠は教会の扉が大きく開けられっぱなしな事に疑問を持った。誰かが先に来ているのだろうか。一体誰が?アーシアが連れ去られたのを知っているのは自分たちだけの筈なのに。

 

「一応、警戒しておくか」

 

そうボソリと呟いて、一誠は八奈と共に教会へと入っていった。

 

 




オリジナルありってタグ付けてるけど、ちゃんとオリジナルライダーってタグにした方がいいのだろうか。以下ケルンについて

仮面ライダーケルン
ダークディケイドの歴史が作られた事によって生まれた歪みから生まれた仮面ライダー。オーマジオウがいる世界に一誠が行った時に一誠に襲いかかるも、オーマジオウが気まぐれで一誠に手を貸した為あっけなく倒された。その後、一誠が変身アイテムを保管していたが八奈の手に渡る。モチーフは仮面ライダーコア。ケルンはコアのドイツ語読み。モチーフがモチーフだけにアナザーウォッチも使う事も出来る。変身音のテンポと容姿は皆様のイメージにお任せします。専用武器はないが代わりに炎を操れる。必殺音声は『タイムブレイク』
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