嵐を呼ぶ!春日部高校生!再び!戦国大暴れ! 作:ミスターサー
前回のキャラクターは弱虫ペダルの小野田坂道君です
穴を掘り終えたのち、良晴は家に帰り、しんのすけは荷物を纏めた。
「こんな感じかな」
しんのすけは、そう呟いて窓側の縁側に座りながら夕方の空を見た。
「しんのすけ」
と有給休暇をとっていた父、ひろしがやってきて隣に座る。
「父(とう)ちゃん」
「みさえから話は聞いた」
「そっか・・・」
「行くのか、戦国時代に」
「うん、オラ。オラ、戦国時代に行くぞ」
「そうか・・・。しんのすけ」
「なに?」
「できたらよ、又兵衛さんに会えたらさ、これ。渡してくれ」
そう言って一ダースのビールを取り出すひろし。
「父ちゃん、これ」
「また飲みたいとか言うかもしれないからな、だからビールを持ってけ。」
「・・・うん」
「・・・しんのすけ、生きて帰ってこい。俺はお前が生きてくれれば嬉しいんだからよ」
「おう!生きて帰ってくるぞ!」
―じゃ、あれをやるか
―お、あれですな!
―男と
―男の
―御約束!
「さて行ってきます」
「いってらっしゃい」
「身体に気をつけろよ、何か有ったら呼べよ」
「もー、父ちゃん心配症なんだからぁ」
「そ、そうか?」
「そうそう」
「それにどうやって呼ぶのさ」としんのすけは笑顔で問い返すと父、ひろしは「うっ」とした顔になる。
「ひまわりとシロに挨拶はした?」
「母ちゃん、逆にひまわり達がついてくるよ」
「あ・・・」
「んじゃ、いってきマンボウ」
「「いってらしゃい」」
ガチャンとドアを閉めたしんのすけは、中庭に向かうが、一人の青年が玄関の門前に立っていた。
「よう」
「ヨシちゃん」
良晴だった。
「ヨシちゃん、その背負ってる荷物は何?」
「オレも戦国時代に行くぜ」
「ダメだぞ」
即答するしんのすけ。
「・・・なんでだよ」
「ヨシちゃん、この先に行く戦国時代は、殺しがある世界だよ?」
「おう、知ってる」
「・・・オラ達が知らない時代に飛ぶかもしれないよ」
「それでも行く、オレは行く」
「ヨシちゃん・・・」
ふー、と溜め息を吐いたしんのすけは良晴を見た。
「どうしても一緒に行くんだね?」
「あぁ!行く!行かせてくれ!そうしないと何か知らないけど一生後悔する気がするんだ!」
「・・・やれやれ、ヨシちゃんの熱気にやられたぞ。良いの?ノープランな旅で帰れる時が有るのか分からないよ」
「行く!オレは決めた!行くんだ!」
「男に二言は?」
「ないッ!」
「そんじゃ行きますか、ノープランの戦国時代へ!」
「よっしゃぁああ!」
「「いざ戦国へ!」」
「でさ」
「うん」
「なんで合戦場にワープするんだよぉお!」
「ヨシちゃん、声高いよ!それにこれは戦国時代にタイムスリップした御約束みたいなもんで」
「御約束ぅ!?んなの言ってないぞ、お前!」
「アハハ、いやぁ、忘れてたぁ」
「忘れんな!」
戦国時代にタイムスリップした二人は草むらに隠れて息を潜めずに隠れていた。
「お前ら、元気みゃあ。これが若さか」
そして同じ草むらに隠れていた木下藤吉郎が呟いた。
「しかしお前ら、たいむすりっぷすとか何か言ってたが、いったいどういう意味だみゃあ?」
「まぁ、オラはある侍を時を越えて救いに来たんだけど」
と、しんのすけ
「オレは戦国時代に仕官したい奴が居てな」
と、良晴。
「ほう、法螺なのか頭がおかしいのか知らぬが、よし来た!ワシについてこい!
ワシの名は木下藤吉郎じゃ!いずれ成り上がりの城主を目指す男よ!」
「ありがたい!恩にきるぜ!オッサン!」
「ありがとうございます」
「おう、なら行くか!織田に行くぞ!」
木下藤吉郎が立ち上がるとバスンッ!と胸に何かが貫き、バタリと倒れる。
「オッサン!」
「おじさん!」
二人は木下藤吉郎に駆け寄り、良晴が言葉を聞き取り、しんのすけは知ってる限りの応急処置を行おうとするが急所を貫かれていた為に無駄と悟った。
「ヨシちゃん、木下おじさんはなんて?」
「一国一城の城主になってハーレムをオレに作ってくれ、だってさ」
「・・・」
「行こう、しんのすけ。織田に行こう」
「おう!」
そして、しんのすけは木下藤吉郎の手を取り
「木下のおじさん。ヨシちゃんが必ず叶えてくれるから安心して寝てくれぞ」
しんのすけは供養の言葉を贈った。