ニセコイ~夢に紡ぐ物語~   作:舞翼

11 / 34
リンカン学校#1

「歩夢君。今日から林間学校だよ!楽しみだねっ!」

 

「て、テンション高いな、小咲」

 

 「そりゃそうだよ!」と頷く小咲。

 まあ確かに、泊まり込みの学校行事でイベントが盛り沢山なのだ。小咲がテンションが上がるのも無理はない。

 

「あ、今思い出した。――羽さんが『林間学校の写真待ってます』だってよ」

 

 小咲は笑みを浮かべ、

 

「そっか。たくさん写真送ろうね」

 

「……送り過ぎは良くないと思うぞ」

 

 送り過ぎると羽さんが『わたしも行きたいっ!』って膨れる未来しか見えない。てか、バスの席順はどうなっているのだろうか?俺は “おまかせ”にして寝たからなぁ。

 ともあれ、学校の校門前に到着した俺と小咲。また、校門前では全クラスがバスに乗る準備が終わっており、俺たちが到着して五分後に各バスに乗り込むのだった。ちなみ俺は、楽、集、小咲、桐崎さん、宮本さん、鶇と同じ班である。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 バスの席は、一番後ろに、宮本さん、桐崎さん、楽、鶇さんだ。その右斜めの二人席に、俺と小咲らしい。てか、俺と小咲の席はクラス全員の意思(・・・・・・・・)で決まったということ。

 それから、小咲が窓際に座ったのを確認してから、俺が通路側の席に着席する。

 

「小母さんから教えてもらってたんだが、小咲って料理が壊滅的じゃなかったけ?……着いたら、カレー作りだろ?」

 

「だ、大丈夫だよ。お母さんが言ってたのは、随分前のわたしの評価。今はきちんと作れますっ」

 

 「そうか」と頷く俺。

 

「そ、それにいつか、歩夢君に食べて欲しかったから。わたしの手料理」

 

 小咲の得意料理は、和食全般らしい。特に、肉じゃがが得意だということ。

 

「お、おう」

 

 バスが出発し、急なカーブが差しかかるとバスが遠心力で左右に揺れ、密着度が増す。

 

「わ、悪い。小咲」

 

「か、構わないよ。それより重くないかな、わたし」

 

「いや、軽いくらいだけど。てか小咲、ちゃんと飯食ってるか?」

 

「た、食べてるよ」

 

「本当か?」

 

「ほ、ホントだよっ」

 

 俺は渋々頷いた。

 この時男子クラスメイトは、

 

「(((((――甘いよ!お前らッ!)))))」

 

 このように思っていたらしいが、俺と小咲が知る由もない。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 出発から約一時間後に目的地に到着し、続々と生徒は立ち上がりバスから降車する。

 

「行くぞ、小咲」

 

「うん」

 

 俺は立ち上がってから通路側に移動し、小咲も元に右腕を伸ばし、おずおずと俺の右手を握る。

 それからバスを下り、

 

「よ――し!皆聞けよ――!プリントにも書いてあると思うけど、各班には今から近場のキャンプ場でカレー作ってもらうからな。楽しんで、気をつけて作れよー―!」

 

 キョーコ先生の言葉を聞いて、キャンプ場に向かう俺たち。その間で、楽が顔を引き攣らせたのを俺は見逃さなかった。

 決闘云々の後に、鶫と買い物をしたり、楽が熱を出した時に桐崎さんがお見舞いに行ったり、そこでダークマターのお粥を食べたりとあったらしい。ちなみに俺は、楽の眠りを妨げないように席を外していた。

 

「歩夢と宮本、小野寺は薪を貰って来てくれ。桐崎はオレが指示するから大人しくしてろよ」

 

 必死やね、楽。まあ、あの二の舞は洒落にならないと思うけど。

 さて、俺も仕事をしますか。

 

「行くわよ、小咲、歩夢君」

 

「あいよ。小っこい宮本隊長さま」

 

 宮本さんは、目を細めて俺を見る。

 

「……歩夢君、はっ倒すわよ」

 

「る、るりちゃん。そんな言葉使ったらいけないよ」

 

「そ、そうだぞ。小咲の言う通りだぞ、宮本さん」

 

「……まったく、次はないわよ……」

 

 ともあれ、俺たちは薪を貰いに行った。んで、皆で楽しくカレーを作り、美味しく頂きました。




小咲と歩夢君はクラスで、楽たちに次ぐ公認カップル(本人たちは付き合ってない+そのことに気づいてない)です。
てか、もっと羽姉出したいですね。

追記。
歩夢君と小咲は、学校に行く際にいつも待ち合わせをしてますね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。