まじで投稿が遅くなってすいません……。話の矛盾点がないか心配です。
「……しちゃったね、キス」
小咲が頬を赤く染めて呟いた。
てか、俺も赤くなってると思う。――キスは初めてじゃないけど、恥ずかしさが込み上げてきたのである。
「まあ、な。てか、何か恥ずかしかったな」
「ふふ、そうだね」
小咲は笑みを浮かべた。
ともあれ、俺と小咲は防波堤から腰を上げた。
「さて、そろそろ合流しますか」
小咲は、うんっ。と可愛く頷く。
「あ、そういえば、舞子君が記念の花火をやろう、だって」
小咲が言うには、集が海辺でプチ花火大会を開いてから、皆で民宿に戻る予定、ということ。
「花火ねぇ。てか、何年ぶりだろ?」
俺の記憶では、小学校低学年が最後。と記憶している。
そんな時――、
『そんなもん、上手くいくわけがねーだろバカ』
『うっさいわね!分かったからもう黙っててよ!』
途切れ途切れだが、桐崎さんと楽の会話が聞こえてきた。
「桐崎さんと楽の声だな」
「喧嘩かな?」
「わからん。てか、本音と照れ隠しがぶつかったとか?知らんけど」
だが今後、桐崎さんと楽の間に気まずい空気が流れるのは確かだ。
「し、知らないんだ。で、でも、これから一騒動ある、かも?」
「小咲さん、なぜ疑問形?……でもそうだなぁ、一騒動あるのは否めないな」
そう思った俺は溜息を吐く。
そしてこの出来事が、夏休みが終わるまでの一週間強の出来事だった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
新学期。
夏休みも終わりを迎え、残暑の中再び学校が始まる。
「……暑い、焼ける、焦げる、灰になる……」
自分の席に座り、右手で頬杖をしながら俺は窓の外を眺めていた。
そんな時、職員室から戻って来た隣席の人物が席に座り、苦笑する声がした。
「歩夢君。途中で買って来たんだけど、飲む?」
体を小咲の方に向けると、小咲が右手で差し出してくれたのは、購買で購入したと思われるストローが刺された
「でも、わたしの飲みかけになっちゃうんだけど」
「いや、構わないよ。もらっていいか?」
「ん。どうぞ」
「助かる」
俺は小咲から
そして、ずるずるずる。と啜った所で、席から立ち上がり紙パックをゴミ箱に捨ててから、再び着席する。
「やっぱり一条君と千棘ちゃん、あの一件から喧嘩続いちゃってるのかな?」
確かに、教室に入って来た桐崎さんと楽の会話は、いつもと比べると淡白なものだ。
なんというか、桐崎さんが楽に『必要最低限なことしか話しかけてこないで』、とも取れる。――そして、あの状態でニセ恋とか無理じゃね。とも思ってしまう。
「わからん。てか、楽に関しては怒ってる感じはなかったけどな」
「そっか。歩夢君、一条君のお家に居候してるだもんね」
俺は、ああ。と頷く。
「まあなんだ。時間が解決してくれるのを待つしかないんじゃないか?今は、そっとしておくのがいいと思う」
「そうだね。無理に足を踏み込むのは良くないよね」
そうそう。と頷く俺。
それからチャイムが鳴り、ホームルームが始まりキョーコ先生が出席をとり終わると、キョーコ先生が「舞子、よろしくな~」と言ってから、集がキョーコ先生と入れ替わるようにして教壇に立つ。
「はいはい注目~~!それでは早速、今年我がクラスで行われる文化祭の出し物を発表します~~!ちなみに、皆の表を厳選に集計した結果だからな!」
集は、フンス。と鼻を鳴らす。
「我がクラスの出し物は演劇に決まった!気になる演目は……――ロミオとジュリエット」
そして集が言うには、今日この場で主役であるロミオとジュリエットの配役を決めたいらしい。
「……そこでどうだろう?私に提案があるんだ。――主役であるロミオとジュリエットについてなのだが……我がクラスのラブラブカップル!一条楽と桐崎千棘嬢にお願いしようと思うのだが、いかがだろうかー!」
「ちょ、ちょっと待て集!?待てよ、こら!」
楽はこのように声を上げるが、周りは拍手で乗り気である。
このまま決定だろうと思われたが――、
「やらない。演劇に興味もないし、やりたくない。誰か……他の人に……」
――そう、桐崎さんは反対意見だったのだ。
これには集も目を丸くしていた。
「……う~ん、そっかぁ。残念だけど仕方ないねぇ……。誰か、他の人に……」
「はいはい、は~い!」
そう言って挙手したのは橘さんだ。
「私がやりますわ!ジュリエット!」
そして、いつものように楽に抱きつく橘さん。
また、橘さんがジュリエット役なら、他の男子もロミオに立候補するということで、収拾がつかなくなった。これじゃ仕方ないと言うことで、男女から一人ずつクジ引きで。ということになる。
結果選ばれたのは、ロミオ役に楽。ジュリエット役に近藤さんだ。
ちなみに、俺と小咲は、裏方の準備係である。
「マジで裏方でよかったわ」
俺が安堵の息を吐くと、小咲が苦笑する。
「ふふ。歩夢君、人前に立つのはちょっと苦手だもんね」
「おう。若干コミュ症だしな、俺」
「そっかなぁ。全然そんな感じはしないけどなぁ」
「そんな風に見せてないだけよ。――とりあえず、文化祭頑張ろうな」
「うんっ!よろしくねっ、歩夢君!」
そう言ってから笑みを浮かべる小咲。
こうして、高校生最初の文化祭が始まるのだった。