ニセコイ~夢に紡ぐ物語~   作:舞翼

27 / 34
世間では、クリスマスというやつですね。
まあ舞翼はクリボッチですが……(-_-;)


エンゲキ

 ~放課後~

 演劇の練習が始まった所で、俺と小咲は教室を出て、キョーコ先生から頼まれた照明を探す為空き教室に向かい空き教室に入ると、内部は整理整頓された器材が並んでいた。

 

「歩夢君、この照明かな?」

 

 小咲が指差したのは、キョーコ先生から取ってきてくれと頼まれた照明機材だ。

 

「ぽいな。それじゃあ、それを持って教室に戻りますか」

 

 小咲は、うんっ。と頷く。

 

「歩夢君、本格的な準備等は明日からだっけ?」

 

「そ。今日は器材を教室に運ぶだけ。予定では、明日の午前授業は文化祭の下準備に使うらしいぞ」

 

「なるほど。てか、凡矢理高校の文化祭って、かなり力を入れてるんだ」

 

 まあ確かに、午前中の授業を準備時間に費やすと考えると、凡矢理高校はかなり文化祭に力を入れているのだろう。

 ともあれ、俺と小咲は指定された器材を両手で持った。

 

「んじゃ、教室に戻りますか」

 

「そうだね」

 

 そう言ってから、俺と小咲は空き教室を後にしたのだった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ――文化祭本番も間近に迫り、演劇の練習も本格的になっていた。……まあ、演劇の練習中には、橘さんの乱入に多々あるんだが。

 そんな中、俺と小咲は教室で開催される喫茶店の装飾作りに勤しんでいた。

 

「よ~し!今日も所の練習はここまでにしようーぜ!出演者は全員集まってくれ!」

 

 集が言うには、これから出演者の衣装合わせ、ということだ。

 まあ、トラブルも多少あったが、出演者全員の衣装合わせが終わり、各自が作業の続くをしていたら、廊下から――パンッ!という音が響く。

 桐崎さんが楽の右頬をビンタしたのだ。クラスの皆も「何だ何だ?喧嘩か?」と言いながら、開かれた窓から楽たち眺める。

 すると、俺の隣に座っている小咲が、

 

「……これって完全な仲違い、だよね?」

 

「……だろうなぁ。これは完全に面倒事だろうなぁ、今後に響かなければいいんだが」

 

 具体的には、戦争回避の為のニセ恋。とかだ。

 集英組とビーハイブが戦争となれば、この辺一帯が危険地帯になるだろう。……仮に戦争になっても、せめて一般人に露見しないようにしてほしい。

 てか、これはもう第三者が介入するのは無理だろう。このまま離れるのも、仲直りするもの本人次第。……完全に他人事になっているが、こういう繊細な事柄に第三者が足を踏み入れるのは、嫌な予感しかしない。

 それから、文化祭本番当日まで、桐崎さんと楽はお互いに亀裂を入れたまま迎えるのだった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ――文化祭当日。二階席。

 

 開演時間残り30分に迫る所で、俺と小咲は照明器具の最終確認を終わらせ、演劇の裏方に回る為舞台裏に向かった。

 舞台裏に移動すると、そこには壁際で顔を俯け体育座りで座っている近藤さんと、楽の姿がある。

 クラスの一人から話を聞いた所、近藤さんが脚立から落ちたクラスメイトを受け留める為に、足を挫いてしまったらしい。

 

「なるほどな。んじゃ、橘さんはどうなんだ?」

 

「ああ。橘さんは――」

 

 飯田の話によると、橘さんは風邪で寝込んでしまって無理だということ。

 

「代役として、小野寺は無理、か?」

 

「ちょっと厳しいかも、ぶっつけ本番で息を合わせるのは――」

 

 俺の隣に立ち小咲がそう言った。

 

「でも、一条君と息を合わせられる子なら居るんじゃないかな?」

 

「そだな。息が合うのはあの子しか居ないんじゃないか?――な、楽?」

 

 俺は、こちらの話を聞く為に傍に来ていた楽に話し掛ける。

 

「仲違いをしてるのは知っているが、楽と息を合わせられる子が居るとしたら、彼女しかいないぞ」

 

「ああ、そうだな。あいつとなら何とか出来る気がする。――歩夢、小野寺、サンキューな。あとで何か奢る!」

 

 そう言ってから、楽はこの場から駆けていった。

 これを気に、仲直りするんだぞ。と念を贈る俺。

 

「自惚れも入ってるかも知れないけど、変わりに、わたしたちが出ることになったらどうする?」

 

「その時はその時だろ。まあ、セリフがわからないから、完全なアドリブになるけどな」

 

「ふふ。それでも、何とかなっちゃうような気もしちゃうけどね」

 

「俺もだ。小咲と一緒なら、何とかなる気がするな」

 

 何でだろうな。と、俺は付け加える。

 それから数十分後、扉が勢いよく開かれ、舞台裏に入って来たのは息を切らせた楽と桐崎さんだ。

 

「一条君、間に合ったんだ」

 

「そうだな。これなら何とかなるんじゃないか」

 

 ともあれ、劇が始まり、劇の冒頭から集の悲しみのナレーションが入り、劇が進んでいく。

 だがやはりと言うべきか、桐崎さんがセリフを忘れてしまい、楽に続きの言葉を聞こうとすると、楽が突っ込みで返すと言う漫才と化してしまったのだ。

 でもまあ、客受けは良いのだ。このまま続けても問題ないとも取れるてしまう。

 

「一条君と千棘ちゃん。かなり息が合ってるね」

 

「偽モノとはいえ、恋人だしな。あの二人は」

 

 舞台裏から劇を見ている小咲と俺がそう言った。

 そして劇は進み、ロミオ()がバルコニーに行こうとするが、そこでは召使やら、本当の恋人?()やらの乱入があった。てか、クロードさん。何やってんの、あんた?まあ、ロミオ()ジュリエット(桐崎さん)を会わせない為に乱入したと予想できるけど。

 ともあれ、ロミオ()が頑張り功を制したのか、劇は大成功に終わったのだった。




演劇はほぼ一気に終わらせました。もし、楽と千棘が間に合わなかったら、代役として歩夢と小咲を。とクラスメイトたちは考えていました。
文化祭は、次で少し書いて終わりかなぁ。てか、春ちゃんの立ち位置をどうしようか。
では、次回(*・ω・)ノ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。