俺は、小咲と羽さんの間に挟まれるように中華街を歩いていた。
「わ、わたし、あれ食べたいっ」
そう言った小咲が指差した露店は
ともあれ、俺と小咲、羽さんは
「あ、歩夢君。いつの間に中国語を?」
小咲が俺にそう聞く。
「中国に居た頃に教えてもらったんだよ。……でもあれは苦い思い出だな」
殺気の出し方や、戦闘訓練の享受もしてもらったけど。
すると、羽さんが「ふふ」と笑みを零す。
「
「……そ、そうらしいね」
師匠の
そう話していたら、注文していた
割り箸を使って一口食べると、薄皮の中に入った具と熱いスープが洩れ出す。
「歩夢ちゃん。――あーん」
「わ、わたしも――歩夢君、あーん」
小咲と羽さんは、紙皿の上に乗った一口サイズの
「お、おう」
そう言ってから、俺は口を開けて
「美味いよ」
そう感想を言ってから、俺と小咲、羽さんはお互いに食べさえあいながら間食した。……まああれだ、傍から見れば“リア充爆発しろ”的な光景なのだろう。証拠に、男子からの嫉妬の眼差しが凄い……。
それから、お腹を満たした所で中華街を回ることになった。
「(それにしても、日本の横浜中華街と、中国の中華街はあんまり変わらないなぁ)」
まあ、そう似せて建設したからかも知れないけど。
最後に、お土産屋である。店内には、中国限定のストラップやお菓子、文具などが陳列されていた。取り敢えず、集英組にはお菓子詰めを買っていけば問題ないだろう。
「歩夢ちゃん、小咲ちゃん。お揃いしようよ!」
羽さんが手にしたのは、ミサンガである。てかミサンガって、括りつける腕によって意味があるんだっけ?
ともあれ、羽さんが手にとったミサンガは、ピンク色と水色、黄色で組み合わさったミサンガである。
「うん!」
「まあいいけど」
んで、羽さんの話によると、ミサンガは利き腕に括りつけよう。ということ。んで、俺が代金を払い、土産袋を片手に購入したミサンガを利き腕に括りつけた。ちなみに俺と小咲で、星形が括り着いた銀色ネックレスを選び、それを羽さんに送った。小咲が言うに「ミサンガをお揃いにするなら、ネックレスもだね!」ということらしい。
お土産を選び終わり時間を確認すると、俺と小咲が予約した便の時間に差し迫っていた。
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~中国空港~
バックを肩にかけた俺と小咲は、羽さんとゲート入り口で向かい合っていた。
「羽さん。そろそろ時間、だよ」
「そうだぞ、羽さん。てか、最期の別れじゃないんだから泣きそうになるなよ」
「……やっぱり、今日帰っちゃうの?」
甘えるような、悲しいような声音で、羽さんが問う。
「そ、そうだな。つか、明後日学校だし」
「……そっか」と言って、羽さんは顔を伏せた。
「ゆ、羽さん。また電話するからっ。め、メールでも構わないよっ」
小咲も、顔を伏せた羽さんを見てしどろもどろである。
羽さんは顔を上げ、
「……ん。なら我慢する」
「じゃあ、そろそろ行くね――わぷっ!」
小咲の後半の声は、羽さんが抱きついた時に無意識に洩れたものだ。
「またね、小咲ちゃん」
「うん。羽さんも元気で」
そう言ってから、羽さんと小咲は抱擁を解き、次いで、俺の胸の中に羽さんが飛び込んでくる。
俺は優しく抱きしめ、
「またね、歩夢ちゃん」
「羽さんも元気で」
それから、俺と羽さんは抱擁を解いた。そして俺と小咲は踵を返しゲートに入って行く。その間、後方を見ながら片手を振っていたのは言うまでもない。こうして、俺と小咲の弾丸ツアーの幕が閉じた。
次回から、本編に戻る予定です。でも、どこか飛ばす所が出てくるかも。
追記。
帰りの際、歩夢君たちはエナメルバック等をターンテーブルに乗せてます。