俺と集は、楽に外に連れられ縁側に座っていた。
「何で俺も呼び出されたんだ?」
「歩夢は、この件について一番詳しいだろ」
まあ確かに、俺は第三者なので、詳しいと言えば詳しいけど。なので俺が、この件のことを集に説明する。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「なるほどね――。そういう理由で恋人の振りをしてたのか~~。まさか、そんなに大変なことになってるとは」
集は、うんうんと頷く。
だが、驚きの表情は窺えなかった。
「……お前、気づいてたのか?」
「なはは……!そりゃ見てばなぁ。でもあえて言うと……。最初の『らぁくぅ!』の時点から気づいてたかな」
「なっ!?それ、最初の最初じゃねぇか!」
それは、付き合ってからの初登校の日である。
集が言うには「こんな面白いこと乗らない手はない」ということ。
「一番の驚きは、小野寺と歩夢の関係かな。――てか、歩夢と小野寺、学校以外でもラブラブすぎ」
「告白までしちゃってたし」と、集は語尾に付け加える。
「んで歩夢。小野寺と今後どうするん?」
集が濁した言葉は「告白したんだし、付き合うの?」ということだろう。
うーん。と俺は両腕を組んで考える。
「付き合うことはしないだろうな。今は、その時じゃない気がするし」
それは、俺の直感だったりするのだが。
「なるどねぇ。てか傍から見ると、もう恋人みたいなもんだしな」
「あんなにラブラブだしなぁ」
集と楽にそう言われ、俺は「そ、そうか」と返したのだった。
ともあれ、話し合いが終わった所で、俺たちは部屋に戻った。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「遅かったわね」
そう言ったのは宮本だ。
勉強体勢は、桐崎さんを中心に問題を解いていた。
「まあ、男同士の話ってやつだ。気にするな」
そう言った俺が、元の席に座った所で、
「そうだわ、歩夢君」
宮本の表情は、真剣そのものだ。
「――小咲を泣かせたら、許さないからね」
「それについては問題ないぞ。小咲には笑顔が似合うし、俺はそれを守りたいから」
小咲は、俺の一生を賭けて幸せにすると決めているので、宮本の心配は杞憂だ。
すると、俺の隣に座っていた小咲が「……バカ」と言って、小咲は俺の右肩に顔を埋めて、ぐぐもった声で呟く。んで、俺は小咲の頭を優しく手を置く。
「ま、本当のことだしな」
「……うん。ありがとう、歩夢君」
小咲は、顔の赤みが引いてから勉強に戻った。
てか、竜さんたちは僅かに空いた襖から俺たちを見ていた。まあ、今の楽と桐崎さんを見て『オレたちが一脱ぎしようじゃないですかい』的な感じだと思うけど。
そう考えていたら竜さんたちが、楽と桐崎さんに蔵からお茶葉を取って来て欲しいと頼んだ。
「んじゃ、オレたちは行ってくるわ」
そう言ってから、楽は桐崎さんを連れて席を立った。
それから十五分が経過したが、楽と桐崎さんが戻って来る様子がない。ともあれ、勉強を一時中断した俺が、
「楽たち遅いな。何かあったか?」
「そういえば、裏の蔵にお茶葉を取りに行ったんだっけ」
集が思い出したように呟く。
「ああ。でも遅いな。俺、様子を見てくるよ。皆はどうする、そろそろ時間だし」
「わたしは一緒に探すよ」
「私は先にお暇させてもらうわ」
「んにゃ。るりちゃんが帰るなら、オレもお暇で」
宮本さんは「私が帰るからって何よ」と集に言っていたが、集は怯むことはなかった。そう言ってから、俺と小咲が部屋を出て、それに続くように鞄を持った集と宮本さんが出る。
靴に履き替え玄関を出た所で、集たちは門を目指して歩き、俺たちは蔵に向かって歩き出す。
「あれって、桐崎さんの知り合いかな?」
目線の先に居たのは、ビーハイブの幹部であるクロードさんだ。クロードさんが蔵のドアを開けたらしく、楽たちと何かを話していた。
「大丈夫そうだな」
小咲は「だね」と頷く。
「じゃあ、わたしも帰ろうかな」
「そか。送ってくよ」
それから小咲は家に上がり、小咲は荷物を纏め帰る準備を整え、玄関で靴を履き再び家を出る。
「行くか」
「うん。よろしくお願いします」
「おう、任せろ」
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
集英組を出た所で――俺と右手と小咲の左手が繋がれた。
「歩夢君の手、大きいね」
「そうか?なら、小咲の手は柔らかいな」
うむ。何で女の子の手は柔らかいんだろうか?……てか、場合によっては、今のってセクハラ発言だったりするかも……。
「ふふ、そっか」
そう言って、小咲は微笑んだ。
それから俺と小咲は、“和菓子屋おのでら”まで着くまで談笑したのだった。
ほぼ毎日投稿、続けばいいなぁ。……どこかで停止しないことを祈ろう(切実)
つーか、小咲ちゃんと歩夢君ラブラブすぎ。こりゃ、確実にどこかの話を飛ばすね(笑)