茨魔堕天記   作:アルクロ

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第六輪「争いの自覚と己の罪」

《アルラに鍛えられるようになってから二日後》

 

《茨郎の夢の中》

 

「茨郎、もう少ししっかりと茨を作り出せ、でなければ、現実の方で上手く神器が作用せんぞ」

 

「そうは言っても、上手くイメージが」

 

「私は貴様が眠っている間にしか教えられない事を忘れるな、如何にココが現実の三倍の時間があると言ってもな」

 

「そうは言っても……体に纏うのと身体から伸ばすのじゃ、勝手もイメージのやり方も違うから」

 

「だが、それが会得出来なければ遠距離攻撃は出来んぞ」

 

「分かってますよ!」

 

アルラに神器の使い方を教えられていた茨郎は自分の身体に茨を纏わりつかせるやり方は完全に会得し終わり、自然な形の茨を纏わりつかせていた

 

だが、その後に教えられた茨の延長に悪戦苦闘し、茨を伸ばせはするがその速度は人が歩くよりも遅いものとなっていた

 

「遠距離から一方的に叩かれるのは嫌だろう?」

 

「まぁ……そうですね」

 

「ならば急いで会得する事だな、何時また悪魔が襲ってくるとも分からぬからな」

 

「そんなに言うなら御手本見せて下さい……」

 

「ほぉー?そんな事を言うのならば貴様の身体に鞭を打つとするか」

 

「えっ、あっ、えっ?ちょっ!?」

 

茨の延長の完全会得をアルラに急かされると、茨郎はボソリと悪態をついてしまった。それを聞き逃す様なアルラではなく、アルラはその言葉を聞くと同時に茨郎の正面に立ち、両腕から茨を伸ばし始めた

 

「そもそも!根本的に!貴様の茨の出し方は間違っている!」

 

「はぁっ!?イツッ、それって、イッタ!どういう事ですか?」

 

「貴様は茨を伸ばして戦おうとしているが、それはあくまでもある程度慣れてからだ。最初は腕を振るのにあわせて伸ばし、そのまま振り込めばいい!」

 

「ちょっと!イッテ!それは最初に言ってた内容と、ギャッ!違うんですけども!」

 

アルラは茨を伸ばしながら茨郎の茨で包まれた身体をビシバシと叩き、茨郎はアルラに叩かれながらアルラの言葉に抗議をしていた

 

「ほぉ?ならば私は最初、どんな風に言っていた?」

 

「茨を空中に伸ばせって…」

 

「あぁ、確かに私はそう言ったな……で?私は何時、茨を伸ばして攻撃しろ、と言った?」

 

「あっ……」

 

「全く……貴様は何処か抜けている点が有るな、まぁ良い、今度はある程度まで伸ばしそれを振り抜け、それならば容易であろう?」

 

「はい」

 

茨郎はアルラに言われた言葉を思い出し復唱してみせた、だが、その内容にアルラか、ツッコミを入れられ、自分の勘違いに気付かされた茨郎は両腕からダランと垂らすかのように十m程の茨を伸ばし、それを波打つ蛇のようにしならせて地面を叩き、地表を抉らせながら走らせていった

 

「出来た」

 

「今後はそれを活用し、自分の身を守れ」

 

「分かりました」

 

「では、今日はここまでだ、また今度続きは教えてやる」

 

「分かりました。それじゃあまた今度」

 

アルラとの修行で遠距離攻撃の会得に成功した茨郎はアルラに今日はもう終わりと言われ、現実で目を覚まそうとしていた

 

そして、そのまま茨郎の意識は霞に呑まれたかのようにぼやけていき、代わりにやや騒々しくも思えるような曲調の音楽が茨郎の耳に聞こえてきていた

 

《アザゼルの自宅》

 

「ふぁ……あぁ…あぁ、アラーム止めないと」

 

「よぉ、起きたか茨郎」

 

「うん、お早う、オジサン」

 

「体の調子はどうだ?」

 

茨郎が目を覚ますと、茨郎の枕元に置いてある携帯電話からガトリング砲の音のような物に混じって女性の歌声が聞こえてきていた

 

それを聞いた茨郎はあくびをしながらも自分の枕元を探り、自分の携帯を掴み、上体を起こしながら操作してアラームを止めた。それと同時に部屋の扉が開かれアザゼルが入ってきて、茨郎に身体の調子を訪ねてきた

 

「ん……うん、もう大丈夫みたい」

 

「そんじゃ、今日はどうする?学校行くか?」

 

「うぅん……来週からにする、その方が切りもいいし」

 

「そうか、まぁ、茨郎の好きにすりゃ良いさ、そんじゃ、飯にするぞ」

 

「有難う、オジサン」

 

アザゼルに体の調子を聞かれた茨郎は折られた方の腕の指を動かし、自分の体の調子を確認していき、問題無いと自分で判断した

 

そして、問題無いと言う返答を聞いたアザゼルは茨郎に学校へ行くかの確認を取った、確認への返答を考える際茨郎は部屋のカレンダーに目線を逸らし、今日の曜日を確認してから、来週からと返答をした

 

その後、アザゼルに朝食へと呼ばれると茨郎はパジャマから普段着へと着替えていき、 さっさと朝食を食べすすめていた

 

「茨郎、今日は出かける予定とかはあんのか?」

 

「無いかなぁ…四日くらい寝てたし」

 

「なら、悪いんだが食器用の洗剤買って来といてくれねぇか?丁度切れちまったからよ」

 

「はぁい、それじゃあ……ん?すぐに行ってきます」

 

「おう、頼んだぞ」

 

茨郎はアザゼルにお使いを頼まれると、自分の目の前に有ったお椀に入ったご飯を口の中に掻き込み、その後に味噌汁でそのご飯を流し込んでからすぐさま買い物に向かっていった

 

そして、慣れた足取りでデパートへと向かっていき、目的の物を手に取るとそれを持ってレジへと向かい、会計を済ませ帰路について、自宅へと帰っていた

 

その最中、突如として茨郎の視界に激しく輝く赤い閃光が飛び込んでくると同時に茨郎の耳に凄まじい爆発が聞こえてきた

 

「くぅっ……今の光は一体…」

 

その閃光と爆発音に驚いた茨郎はその発生源が気になり、その閃光が見えた方向へと手にビニール袋を携えたまま歩いて近づいていった

 

そして、茨郎が木の影に隠れつつ様子を窺うと、茨郎の目には黒い翼を背中から生やした女性が、少し前に茨郎が道案内した少女の身体を抱きしめていた姿。そして、腹から血を流しながら女性から少し離れた位置で下半身水に濡らしながら女性に向かっていこうとしている同級生の兵藤一誠の姿だった

 

(アレは……オジサンが言っていた堕天使……ん?アレはもしかして!)

 

その中で最も茨郎の視線を引っ張ったのは女性の格好でも無ければ腹から血を流している同級生の姿でもなく、女性に抱きしめられ涙を流している少女の姿だった

 

それを見ていた茨郎は腹の中で怒りを強く滾らせ、奥歯をギチギチと鳴らしながら見つめ、木陰から飛び出した

 

「オイッ、何をしてるんだ!その痴女!」

 

「あら、人間風情がなんのようかしら?というか、その痴女って誰の事かしら?」

 

「蛇垣…?」

 

「アンタに決まってるだろうが!そんなほぼ服を着てないみたいな格好で泣いてる女の子を抱きしめたりし…て」

 

「命が惜しかったら今すぐに消え去りなさい?それとも串刺しにされるのがお好みかしら?」

 

「……こ…断る!泣いてる女の子を見捨てて逃げたりなんか、俺の正義が許さない!」

 

茨郎は木陰から飛び出すと同時に、少女を抱きしめている女性に向かって怒り混じりの叫び声を掛けて注意を引き始めた。そして、そのまま言葉を紡いで怒りを女性に向けて飛ばし続けていると、不意に茨郎の脇腹スレスレと通り過ぎていくかのように赤い光の塊が通っていった

 

その後、女性は茨郎に脅しを掛けつつ右手の中に先程茨郎の脇腹の横を通過していったものと同じ物を作り出し、茨郎に向けてきた。だが、茨郎はそれを向けられても退く様子を見せずに向かって行こうとし続けた

 

「あらそう、ならば死になさい!」

 

(マズイ…当たる…死)

 

「……何よ、その力」

 

「当たって…無い?」

 

茨郎が一切退く様子を見せずに居る事に苛立ちを覚えたのか女性は茨郎からの返答を聞くと同時に茨郎の腹部に向けて光の塊の槍を投げてきた

 

が、その槍は茨郎の腹部を貫く事はなかった。何故ならばその槍は茨郎の身体に刺さるよりも前に茨郎の体から現れた茨によって完全に防がれていたからだ

 

「流石に分も悪いし、これ以上は計画に支障を来すわね…」

 

「あっ、待て!」

 

「嫌よ!待つ訳無いでしょう!」

 

「クッ…ウワァァッ!」

 

茨郎に向けて槍を投げつけてきた女性は分が悪いと見るとすぐさま飛び去ろうとし始め、それを茨郎が防ごうと近づく素振りを見せると、茨郎の足元に向けてまた槍を投げ飛ばし、今度は茨郎の足元で槍が爆発を起こした、茨郎はその爆発に巻き込まれて後ろに吹き飛ばされ、外傷は特には負わなかったが意識が絶え絶えになっていった

 

(ク……ソ…後、少しだったのに…)

 

茨郎の意識はそのまま遠退いていき、茨郎の体は茨に包まれたまま三分間だけ眠りにつくかのように気絶し続けていた

 

そして、意識を取り戻した茨郎は周囲の状況を把握しようと首を左右に振り、自分が少し前に道案内した少女と姿もそれを連れ去っていった女性の姿も見つけられず、茨郎は顔を俯かせて地面に手を付き無力な自分を叱咤し、涙をボロボロと流していた

 

すると、茨郎の頭の中に女性の声が響きで聞こえ始め、その女性の声は茨郎に質問してきた

 

【それ程までに力が欲しいか??】

 

(えっ……何この声…頭に……)

 

【そんな事などどうでも良い、私の質問に答えろ】

 

(えっ、あっ、はい……)

 

【もう一度聞くぞ?力が欲しいか?】

 

(力が……欲しいです!)

 

女性の声が聞いてきた質問は、力が欲しいかどうかというシンプルなもので、茨郎はその質問に欲しいと返答を返した。が、茨郎は少しだけ疑ってかかっていた

 

(怪しい……こんな事言って悪魔とかの仕業だったら)

 

【ほぉ?私を疑っているのか?力が要らんのか?】

 

(あっ、いえ、力は……欲しいです。ゴメンナサイ)

 

【ふむ、ならば続けて問うが、貴様は何故力を欲する?】

 

(僕が力を欲する理由……困っている人を…泣いている人を助けたいからです!)

 

【ふむ……ならば、この力に気付けばもう後戻りは出来ないぞ?それでも良いのか?】

 

(はい……それで正義を貫けるのであれば!)

 

茨郎が頭に響く声を疑っていると、頭に響く女性の声は茨郎に少しだけ怒っているような音調に変化し、茨郎は慌てて女性ノ声に謝った

 

すると、女性の声は元の音調に戻り、再度茨郎に質問を仕掛けてきた、どんな風な力が欲しいのかを、その質問を聞いた茨郎は一瞬連れさらわれた少女の姿を脳裏に過ぎらせ正義を貫く為の力が欲しいと答え、女性の声は納得した様子になった

 

【そうか……私としては本当は穏やかな世界で生きて欲しかったのだがな…】

 

(へっ?何か言いました?)

 

【何でも無い……では、貴様に力を与えてやらねばならな……と言っても、貴様は既に力を持っているがな】

 

(えっ、そんな筈は……)

 

【心当たりはあるだろう?】

 

アルラに力の譲渡を求める茨郎だったが、女性の声は茨郎には既に力が備わっていると言う返答を返してきた。その言葉を聞いた茨郎は必死に思い出そうとして、とある事件を思い出した

 

その事件とは、自分の骨を折られ、全身がずたずたになるまで痛めつけられた時の事だった、その時に自分の体を守るように現れた茨の事を思い出した

 

(もしかして……)

 

【そう、その茨だ】

 

(でもあれは、僕はまだ使えないし……)

 

【それは当然の事だ、貴様はまだアレを扱った事が、いや、アレを扱ったという記憶が無い。だが、それは単に忘れたというだけの事だ】

 

(えっ?……忘れたってどういう)

 

【その質問への返答も含めて、返してやろう、貴様の記憶を】

 

「へっ?何のはな…あ゙っ…あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁっ゙!!」

 

茨郎は頭に響く女性の声に意識を傾け続けていると、その声は茨郎に返してやると告げてきた、その次の瞬間、茨郎は激しい頭痛を感じ取り、顔はその痛みのあまりひどく歪み始め、その痛みが走ると同時に頭の中に自分が夢の中でやってきた修行の時間の記憶が流れ込んできた

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァー……思い…出した…」

 

【そうか、無事に思い出せたか】

 

(……アルラ、僕に嘘をつきましたね?)

 

【……あぁ、貴様には忘れると言ったが、本当はあの修行の時間の記憶はすべて私が預かっていた、貴様が必要とする時が訪れた時に渡すつもりで】

 

(つまり、元々からそういう計画だったんですね?)

 

【あぁ、騙すつもりはなかったんだ、だが、出来る事ならば貴様には争いとは無縁で居て欲しかったからな、隠していた、スマナイ】

 

修行の記憶を手に入れた茨郎は頭の中に響く声の主、アルラに嘘を付いたことへの追求を始めた

 

すると、アルラは預かっていたことを隠していた事や嘘をついていた事、その理由まで全てを大人しく話し始めた

 

(つまりは、全部僕の為、と?)

 

【あぁ、その通りだ…】

 

(……なら、仕方がありませんね今回は見逃します。ただし、次は許しませんからね?)

 

【あぁ、分かった】

 

しかし、茨郎はアルラが隠していた理由などを聞くと今回は許すと言って見逃し、アルラもその返答を聞くと嬉しそうな声を響かせていた

 

(さて、それにしてもどうやって探したものか……)

 

【どうかしたのか?】

 

(えぇまぁ、ちょっと今探してる人が居るんですが……)

 

【あぁ、あの昼間にあった貴様がこの前道案内をした女子か】

 

(えっ?道案内?)

 

【何だ、忘れておったのか?あの泣いていた少女は貴様が道を教えてやった、あの丘上にある協会に行ったシスターだぞ?】

 

茨郎は力を得て、いざ泣いていた少女を助けに行きたいと思っていたが、その少女が何処に連れ攫われたかが分からず困り果てていた

 

そんな風な様子を見せていると、アルラが困っている理由を茨郎に聞き、その理由を聞いたアルラは茨郎に泣いていた少女は茨郎が数日前に道案内した少女と同一人物であることや、その案内先まで教えてくれた

 

(アルラ……有難う御座います。やっぱりあの子は僕が助けないと…)

 

【うむ、貴様がそう思うのであれば私は何も言わぬ、早う行って助けてやれ】

 

「はい!」

 

茨郎は自分が向かうべき場所を明確に認識すると、駒王町の丘上にある寂びれたボロ協会へと向かって走り出し、一秒でも早く着こうと必死になり始めた

 

《駒王町:廃協会》

 

(ココにあの女の子が…早く助けてあげないと!)

 

【少し待て茨郎】

 

(何ですかアルラ、急がないとあの娘が)

 

【良いから少し待て、貴様は素顔を晒したままアザゼルの部下に当たるであろう堕天使と戦う気か?】

 

(あっ………)

 

【考えていなかったようだな……全く……】

 

廃協会の前にたどり着いた茨郎は協会の内部へと殴り込みに行こうとしていた。だが、そんな茨郎はアルラに呼び止められ、動きが止まり、アルラの話に耳を傾け始めた

 

そして、アルラの話を聞き終えた茨郎は、どうやって正体を隠そうかと考え込み始め、そんな様子の茨郎にアルラは溜息をついていた

 

【茨郎、貴様は茨を扱うすべは練習しただろう?】

 

(まぁ、一応身体に纏わせる分には)

 

【ならば、その技術の延長線として茨で仮面を作ってはどうだ?それでく顔は隠せるだろう?】

 

(まぁ…確かにそうですね)

 

アルラからの提案に聞いた茨郎は自分の顔の前に茨を作り出していき、木製の仮面のような物を作り出し、それで顔を隠すと廃協会の中へと入り込んでいった

 

《廃協会内部》

 

(中はやっぱり廃協会、廃れているなぁ……)

 

【そうやって周囲に注意力を散漫とさせるは構わんが、狙われておるぞ?】

 

(へっ?)

 

「わっ!」

 

「ありゃりゃ〜?なぁんでバレたのかねぇ?」

 

協会の内部へと入り込んだ茨郎は少女の行方を探るために周囲を少し見回していた、その時アルラの声が頭の中にまた響いて聞こえ始め、その言葉を聞いた茨郎が後ろを振り抜くと、そこには剣を振りかぶった銀髪の男が立っていた

 

その男が振り下ろしてきた剣を茨郎は少しにコケる形でなんとか回避し、剣を避けられた男はヘラヘラとした表情で刀身が光っている剣を持ち上げて立っていた

 

「邪魔を…しないで貰えますか?」

 

「いやいやぁ、俺ちゃんは、ここの地下にいる堕天使様から邪魔者は通すなって指示されてんのよ」

 

「地下にいる堕天使に、雇われたんですか」

 

「そそ、だから大人しく俺ちゃんに殺されてくれねぇかなぁ!」

 

「悪事に手を貸すような人に差し上げるような命は生憎僕は持ち合わせていません!」

 

茨郎に襲い掛かってきた男は自分がどういう立場の者が、そして、茨郎が探していると思われる女性の居場所を茨郎に告げると、再度茨郎に向かって切りかかってきた

 

だが、その刃を茨郎は手を茨で包み込み、剣ごと男の体を左右に置かれてある椅子に向けて弾き飛した。しかし、茨郎に剣ごと体を弾かれた男は空中で宙返りをしてから何事もなかったかのように椅子と椅子の間隔に無事に着地した

 

「いやぁ、クソ悪魔にしてはやりますなぁ?」

 

「……僕は悪魔じゃない!堕天使の総督、アザゼルの息子だ!」

 

「いやいやぁ、嘘はいけないぜ?第一、何でそんな大物の息子がこんなところに…」

 

「ちょっと待って、それなら今からオジサンに連絡するから」

 

「へっ?」

 

茨郎は襲ってきた男に悪魔呼ばわりされたことが頭にきたらしく、胸ポケットから携帯を取り出すと、自宅へと電話を掛け、自宅にいるアザゼルに連絡をつけた

 

「あー、もしもし、オジサン?」

 

『オイッ茨郎!お前今何時だと思ってやがる!』

 

「………何時でしたっけ?」

 

『もう七時過ぎてんぞ!さっさと帰ってきやがれ!』

 

「いやぁ……実は今、ちょっと人助けを……」

 

『人助け?……ハァ、それはお前さんがしなきゃいけねぇのか?』

 

「うん……僕が助けたいと思った相手だから」

 

『お前さんがそう決めたんなら俺は何も言わねぇよ』

 

「有難う、オジサン」

 

茨郎がいざ自宅へと電話を繋ぎ、そして、アザゼルへと呼び掛けを行うと、開口一番に聞こえてきたのは自分への怒号だった

 

そして、電話越しのアザゼルは茨郎へとすぐに帰ってくるように言ってきたが、茨郎はその言葉に対して、帰れない理由と今していることを話し、その理由を聞いたアザゼルは落ち着いた様子に変わり、納得した様子で話してきた

 

『そういや、何で電話掛けてきたんだ?』

 

「あぁ、それはね、実は僕が今オジサンの息子だってことを証明する為に」

 

そう喋りながら茨郎が自分へと襲い掛かってきた男へと視線を向けると、そこには何やら腕でバツ印を見せてきている男が立っていた

 

「ごめんオジサン、ちょっと待ってて」

 

「何してるんですか?」

 

「いや〜、さっきのやり取りで大体聞き取れたし……疑ってすんましぇん、取り敢えず、祭壇の下には通すんでそんで許してくだしゃい」

 

「あっ……はい、分かりました」

 

『どうかしたのか?茨郎』

 

「あー……うん、解決しちゃったや…うん」

 

『そうか、まぁ、あんまり遅くなるなよ?あんまりにも遅かったら、俺が迎えに行くからな?』

 

「はーい」

 

男の行動に疑問を抱いた茨郎は男に何故バツ印を作っているのかを聞こうとした、すると、男はもう話さなくても分かったから大丈夫と言う事を茨郎に伝えてきた上に、茨郎を祭壇の下へと続く階段へと案内した

 

「案内有難う御座いました。でも、良いんですか?貴方はこの下に居る堕天使に雇われてるんじゃ」

 

「いやいやぁ、俺は流れの雇われ神父、長い物には巻かれる主義なんですわ」

 

「つまり、下の堕天使に付くよりも僕に付いたほうが得が出る、と言う訳ですか?」

 

「そう言う事、まぁ、今後ともこのフリード・セルゼンを宜しく頼んます」

 

「まぁ……覚えていましたら」

 

茨郎は自分に襲い掛かってきた男、フリードに案内されるままに下へと向かう階段に脚をかけると、そのまま祭壇下にある、地下の空間へと足を進めていった

 

そこには多数のフードを被った人間と、昼頃に自分に向けて槍を投げてきた堕天使の女性、そして、その女性の前で大きな十字架に貼り付けにされている泣いていた少女が居た

 

「あら、何者かは知らないけど、命が惜しくないのかしら?というか、フリードは何をしているのかしら」

 

茨郎は自分に襲い掛かってきた男、フリードに案内されるままに下へと向かう階段に脚をかけると、そのまま祭壇下にある、地下の空間へと足を進めていった

 

そこには多数のフードを被った人間と、昼頃に自分に向けて槍を投げてきた堕天使の女性、そして、その女性の前で大きな十字架に貼り付けにされている泣いていた少女、その二人への間に壁になるかのように多数のローブを着た人間が立って居た

 

「あら、何者かは知らないけど、命が惜しくないのかしら?というか、フリードは何をしているのかしら」

 

「上に居たあの人なら、僕が倒してしまいました」

 

「はぁ、使えない男……まぁ良いわ、ワタシ達が倒してしまえば問題無いから!」

 

茨郎が地下へ通りてくると、何かの儀式をしていた黒髪の堕天使の女性は茨郎の方へと振り返ってきて、フリードはどうしたのかなどを聞いてきた

 

それを聞かれた茨郎はフリードは倒した、という嘘を告げてフリードを庇い、その返答を聞いた堕天使の女性は、周囲に居た多数の人間が一斉に茨郎に向かって襲い掛かってきた

 

「ちょっと、待って、下さいよ!何であなた方はあの痴女さんに手を貸しているんですか!」

 

【無駄だ、茨郎】

 

「無駄ってどういう事ですか?アルラ」

 

【この者達はあの堕天使の言いなり、ほぼあの女の狂信者みたいなものになっておる、貴様がなんと言おうと聞こえはしまい】

 

「つまり……この人達も悪、と言う事ですか?」

 

【そういう事になるな】

 

茨郎は自分に襲い掛かってきた人間達の剣や魔法を茨で弾いたり、当たる前に躱したりしつつ、周囲から何と呼ばれようと我慢しようとしつつ脳内に響くアルラの声と対話していた

 

そして、自分の目の前にいる人間を悪と判断すると同時に、両手の手首から茨を伸ばしていき、振るい始めた

 

「悪は捕縛して警察に届けてあげます!」

 

「黙れ悪魔め!我々が貴様等に屈するものか!」

 

「……誰が悪魔ですか!僕は人間!悪魔なんぞと一緒にしないで頂きたい!」

 

両手から茨を伸ばし終えた茨郎はその茨で自分へと襲い掛かってくる者達を捕縛していく、と宣言した

 

すると、茨郎に襲い掛かってきた者達の内の一部が茨郎を悪魔呼ばわりしてしまい、それに反応した茨郎はそう呼んできた者から重点的に茨を伸ばし、抵抗できなくなる程度に痛めつけた後に捕縛し始めた

 

「ハァ……ハァ…全く……誰が悪魔なもんですか」

 

「これ以上暴れないでくれるかしら?」

 

「お断りします!僕はその女の子をここに案内してしまったという責任が有りますから。必ず僕の手で助けなきゃいけないんですよ!」

 

自分を悪魔、と呼んだ者の内、大凡十人ほど捕まえると、流石に疲れたのか茨郎は少しだけ息を切らしていた。だが、それでも襲ってくる人間を捕縛しようと茨を振るい続けた

 

そして、その最中に話しかけてきた堕天使の女性の言葉に茨郎は拒否を示し、堕天使の女性は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべて、茨郎に向けて光の槍を投げつけてきた

 

「うわわっ!っと……危ない危ない」

 

「えっ……?何で人間如きが光の槍を防げているのよ!」

 

「わざわざ理由を悪人に話すと思いますか!」

 

「きゃぁっ!」

 

堕天使の女性が投げつけた光の槍は茨郎の腹部に突き立てられた、かと思いきや、その槍は茨郎の腹部を貫通する事すらなく突き立てられた状態で停止し、そのまま消滅していった

 

その事を疑問に思った堕天使の女性は茨郎に向かって叫んできたが、茨郎は何故光の槍が効かなかったのかの理由を話さずに堕天使の脇腹に向けて茨を伸ばしていき、その茨に当たった堕天使は少し横に吹き飛ばされた

 

「よくも……ワタシの体に傷を……」

 

「悪人の貴方にかける慈悲なんてありません!キッチリ捕まえて差し上げますから覚悟してください!」

 

「捕まってたまるもんですか!ワタシは至高の堕天使になるのよ!」

 

「くぅっ…うっ……かはっ!」

 

茨郎の茨に弾き飛ばされた堕天使は茨郎の捕まえるという単語に反応し、激昂した様子を見せつつ光の槍を作り出し、茨郎の足元に向けて投げ飛ばしてきた

 

その槍が茨郎の足元に刺さると、激しい閃光と共に爆発が引き起こされ、茨郎はその爆風に巻き込まれて大きく後方に吹き飛ばされ、壁に体を叩きつけられ、茨郎は口から大きく息を吐き出した

 

「そう簡単に……やられる訳にはいかないのよ……私を見下した者達を見返す為にも……」

 

「…ハァ……それなら……ちゃんと自分の力で見返さないと……ハァ……意味ないんじゃないですか……ふぅ…と、僕はそう思いますね」

 

「黙りなさい!貴方に何が分かるっていうのよ!堕天使でもない人間風情の貴方が!」

 

「うっ……ぐっ……ガハッ!!」

 

壁に体を叩きつけられた茨郎は息を切らしつつも立ち上がり、そして、堕天使の言葉に反論をぶつけた、すると、反論をぶつけられた堕天使は怒り狂ったかのように空中に飛び上がってから茨郎の周囲に大量の光の槍を投げつけ始めた

 

その光の槍は一つ残らず茨郎の近距離で爆発を引き起こし、茨郎の身体は人間に投げられたボールのように飛び跳ね、茨郎の身体は爆風の衝撃で徐々に傷付いていった

 

「ハァー……ハァー……」

 

「分かり……ません……僕は堕天使じゃないし……誰かに見下されたこともないので……」

 

「このガキ、まだ抗おうと…」

 

「そんな僕でも、貴方が今やろうとしていることが間違っていることや!貴方は力の使い方を間違っていることは分かります!」

 

「ワタシは間違ってはいない!あの力さえ手に入ればワタシは至高の堕天使になれて、アザゼル様の下で有能な堕天使として仕えられる!」

 

全身がボロボロになるほどに弾き飛ばされた茨郎、そんな姿になっても茨郎は立ち上がり、堕天使に反論をぶつけ続けた

 

そんな茨郎の姿に堕天使も段々と苛立ちを募らせていき、今度はさっきの倍ほどの大きさの光の槍を作り出して、今度は茨郎に直撃させようとしていた

 

「アザゼル……オジサンは……誰かから奪った力を……良しとはしない……」

 

「アザゼル……オジサン?人間風情がアザゼル様をおじさん呼ばわりした上に分かったような口を聞くんじゃないわよ!」

 

「分かりますよ……だって、十何年間もずっと過ごしてきた、僕のお父さんですから……」

 

「それは……どういう事?」

 

茨郎が不意に呼んだアザゼルの名とその呼び方に対してアザゼルを崇拝していると思われる女性の堕天使は怒りを顕にしながら、今度こそ茨郎の息の根を止めようと光の槍を投げつけようとしてきた

 

だが、そのタイミングで茨郎が告げたアザゼルが父親という単語に驚きを見せ、動きが一瞬止まった

 

「何なら……話します?お繋ぎしますよ?」

 

「う……嘘ね!人間はすぐに嘘を」

 

「嘘か……どうかは…ご自分で…聞いて…決めて下さい」

 

茨郎は茨で出来た鎧の内側が爆風でボロボロになっていても、力を振り絞り立ち上がり、自分の携帯を取り出しアザゼルへの電話を掛け始め、茨郎はすぐにスピーカーホンを起動した、その後二回程のコール音が地下室内部に響き渡り、ガチャリと電話が手に取られアザゼルとの通話が始まった

 

『もしもし、まだ帰ってこねぇのか?茨郎』

 

「あっ、うん、まだもう少し掛かりそう…かな」

 

『……そうか、なるべく怪我しねぇようにしろよ?』

 

「心配…してくれてるの?」

 

『当たり前だろうが、お前は俺の一人息子なんだからよ』

 

「フフッ…有り難う、アザゼルオジサン」

 

『気にすんなよ、で?俺に何か用事か?』

 

「うん…ちょっと話してほしい人が居てね……」

 

『そうか……なら、さっさと変わってくれ』

 

「うん…」

 

茨郎はアザゼルに心配を掛けたくないのか絶え絶えだった息を必死に整え、平常を繕いつつアザゼルとの通話を開始した

 

周囲の堕天使やその部下と思われるフードの者達は一気に動きが止まり、二人の通話に耳を傾け始めていた

 

通話が始まってすぐにアザゼルは茨郎の怪我などを気遣い始め、その気遣いに対して茨郎は仮面の下で笑みを浮かべていた

 

そして、茨郎が通話を掛けた理由を聞いたアザゼルはすぐに堕天使の女へと通話を変わるように要求し、茨郎はその要求を聞きスピーカーを切ってから堕天使の女へと携帯を手渡し、茨郎から携帯電話を受け取った堕天使の女は少し離れたところへと飛んでいった

 

「あのっ!もしもし!」

 

『お前、俺の息子に何しやがった』

 

「えっ…あのっ…そのっ…」

 

『正直に答えやがれ、俺の息子に何をしやがった?』

 

「えっと……ワタシの計画の邪魔をされたので……光の槍を…」

 

『で、怪我をさせた訳か』

 

「ス、スミマセン!アザゼル様の御子息とは知らず……」

 

茨郎から携帯を手渡され、憧れの相手と通話が出来るという事実を知った堕天使の女は携帯電話を耳に当てて、アザゼルと話始めようとし、アザゼルへと声を掛けた

 

すると、電話の向こうからはドスの効いた声でアザゼルが堕天使の女へと質問をし始めた、アザゼルのそんな声を聞いた堕天使の女は体の中に強い恐怖心を抱くと同時に罪悪感を持ち始め、堕天使の女は必死に電話の向こうのアザゼルへと謝り始めた

 

『………何で俺に謝ってんだ』

 

「えっ?」

 

『お前が謝るべきは俺じゃなく茨郎にだろうが!』

 

「は、はい!」

 

堕天使の女はアザゼルから激昂を受けると携帯電話を手に持ったまま茨郎の近くまで飛んできて茨郎の仮面に隠れた顔に向かって頭を下げ始め、謝り始めた

 

「ゴメンナサイ!アザゼル様の御子息とは知らずにあんなに光の槍を……」

 

「誰だって……間違いくらいは…有りますから…罪を犯して居なければ…幾らでもやり直せます」

 

「………でも、ワタシ…」

 

「それじゃあ…今すぐに儀式を辞めてください…それで全部チャラになりますから」

 

堕天使の女が謝り始めると茨郎は絶え絶えな息のまま堕天使の女を許そうとし始めた、但し、許す条件として今行っている儀式を辞めるように言った

 

すると、堕天使の女はすぐににその提案に対して異議を唱えようとしたが、堕天使の女が握っている携帯が振動をし始め

 

「そんな事をしたらワタシは至高の堕天使に!」

 

『……何言ってんだ?茨郎はお前から受けた傷をお前の目的が果たせなくなったって言う結果でチャラにするって言ってんだぞ?それとも何か?俺とやりあうつもりか?』

 

「いえっ、あの!そんなつもりは……」

 

『なら、茨郎の提案を飲んどけ、茨郎がそれでお前を許すって言うんなら俺からはもうお前を咎める気はない』

 

「はい…」

 

携帯の振動に気づいた堕天使の女が携帯電話を耳に当てると、相変わらず怒っている様子のアザゼルの声が堕天使の女の耳に届いてきた

 

そして、茨郎の提案を飲まない場合はお前を殺すという内容にも取れる言葉を聞いた堕天使の女は茨郎の提案を大人しく飲み、儀式を中止させ始めた

 

「これでもう……ワタシは至高の堕天使には……」

 

「携帯…返して頂けますか?」

 

「えっ……えぇ…」

 

「もしもし…ねぇ…オジサン?」

 

『ん?どうした?茨郎』

 

「さっきオジサンが話してた堕天使の女の人、オジサンに憧れてるみたいなんだ」

 

『ほぉ、そうなのか』

 

「うん……だから、オジサンの研究のお手伝いを、させてあげられないかな?」

 

『はぁ!?お前、何言ってるのか分かってんのか!?』

 

「うん、分かってるつもりだよ」

 

儀式終了後、項垂れている様子の堕天使の女に近づいた茨郎は堕天使の女から自分の携帯電話を返して貰い、まだ通話が繋がっているかを確認した

 

そして、まだ繋がっている事を確認した茨郎はアザゼルへとお願いをし始め、そのお願いの内容を聞いたアザゼルは驚いた様子を見せていた

 

更に茨郎の言葉を近くで聞いていた堕天使の女も驚きを隠せないような表情を浮かべ、茨郎を見つめていた

 

『お前を傷付けた相手を俺のところに置くって事はお前の近くにも居るって事だぞ?』

 

「うん…その方が監視とか出来るかなって思ったんだ」

 

『まぁ……それはそうだが…本当にいいんだな?』

 

「うん、この人はやり方を間違えただけでオジサンの役立ちたかったんだと思うんだ、だから、それをちゃんと活用できるようにしてあげたいから」

 

『お前さんは……優しいッつうか、甘いっつうかなぁ…』

 

「駄目、かな?」

 

『お前の頼みだからな、特別に聞いてやるよ』

 

「有り難う、オジサン…それじゃあそろそろ切るね」

 

『おう、早めに帰って来いよ?何か嫌な予感がするからな』

 

「うん、分かった」

 

茨郎からの提案を聞いていたアザゼルは呆れたような声を出しながらも茨郎の提案を受け入れ、最後には何時も通りの温厚な声で茨郎に早く帰ってくるように告げて通話を切った

 

アザゼルとの通話が切れると、茨郎は携帯を懐に仕舞ってから、まるで糸が切れた吊り人形の様に地面に倒れ込みそうになっていた

 

「は……ハハッ……力抜けちゃった……」

 

「何をしてるのかしら?……本当に……ワタシは貴方を殺そうとしたのよ?」

 

「でも、結局貴方は僕を殺してないし、その女の子も殺していない、あくまでも未遂なら許されますよ…」

 

「馬鹿なの?貴方」

 

「……ハハハッ…馬鹿…かも知れませんね。貴方の意思も聞かずにあんな風に決めちゃって」

 

「有り難う……」

 

「えっ?今なんて」

 

「何でもないわ、それより速くしないとまずいんじゃないのかしら?」

 

「そ、それはそうなんですがっ。…立てないんです」

 

茨郎が地面に倒れ込んで居ると、茨郎の近くに堕天使の女が歩いてきて、茨郎に様々な感情が入り乱れた様な表情を向けて、馬鹿じゃないのかと言ってきた

 

そう言われた茨郎は馬鹿かもしれない、とその言葉を肯定して居た、そして、堕天使の女はそんな茨郎を見つめつつ少し笑みを見せて有り難うと告げたが、茨郎の耳には届かず、堕天使の女は茨郎に早く立つように強要してきた

 

だが、やはり戦いの時の傷のせいか、茨郎は手足に力が入らなくなっており、いくら立とうとしても立ち上がれずにいた

 

「もうっ、仕方無いわね」

 

「えっ、わっ」

 

「今回だけよ」

 

「スミマセン……有り難う御座います」

 

そんな姿をみかねた堕天使の女は茨郎に肩を貸して立ち上がらせ、協会の地下から出ていき、協会の聖堂内部へと出た

 

そこには見覚えのある茶髪の髪に自分と同じ駒王学園の制服を着た男、兵藤一誠が立ち塞がっていた




更新が遅れてすみませんでした。
イマイチ進展が思いつかず、加えて就職などでゴタゴタしていたため更新が遅れました。
それから今回は長くなっていますが。次回はおそらく短めになるかと思います。
出来る限り早く書いていけたらなと思ってはおりますがゆったりとお待ちいただけると幸いです
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