第5使徒倒した後シンジ家出してる時のもしもの話。家出から帰宅した後の話。そして第6使徒襲来前の休日あたりの話の3本です。
ペンペンはヒトの言葉がわかる設定で書いてます。
ペンペンがジャーキー好き設定は貞エヴァから拝借しております。また海が赤くなっていて魚がいない(みんなが魚知らない食べない)世界設定より海洋研究所の名前使用してます。新ヱヴァ。それにより魚がある設定です。よろしくです。
アニメや劇場版ではあまり語られていないペンペンの日常はこんな感じかなーと。アラや矛盾あるかもですが楽しんでいただけたら嬉しいです。
(葛城ミサトのマンションの小型冷蔵庫に住むペンギン。それが俺だ。
数年前に葛城家にやってきてからやっと自由を謳歌できるようになったのだ。)
扉が開くと肩くらいの黒髪でスタイルがいい女性が姿を見せる。年齢は30くらい。
彼女が俺の飼い主。
俺の名前は
「ペンペンただいまーいい子にしてたあ」
(そう名前はペンペン。ミサトがつけた名前である。それはそうと今日もかなり酒の匂いをさせてる。酔ってるなこれは。)
「はーいこれお土産のジャーキー。好きだったわよね」
「クワッ」
(なにージャーキーだと。そんなご馳走を持ってくるってことは何かあるな。
そうこれはペンギンの勘。)
「シンジくんが家出したみたいで諜報部に尾行させてるんだけど帰りたくないみたいでさ」
ミサトは玄関で無造作にパンプスを脱ぐとバックを乱暴に置いて座り込んだ。
「そりゃあたしにも非はあるわよー命令の出し方とか叱り方とか自分本位になっちゃったし…」
「クワーワ」
(で?と相槌ぽく首を捻る。話を聞くそぶりをするのは基本だろう。ジャーキー早くくれ!)w
「でもさ、彼の命令無視を容認しちゃったら私の立場がないし下手したらシンジくん死んでいたかもしれない」
「人を見殺しにするのはもうこりごりだわ…自分の父親だけで充分」
「クワックワッ…」
(ミサトの近くまでペタペタ歩いていき俺はそっと頭を差し出す。
するとミサトは何も言わず手のひらで優しく頭を撫でてくれた。気持ちいい。至福の時間である。)
「慰めてくれてるの?ペンペンがいてよかったわ。私だけだったらきっと…いえ…なんでもないわ。シンジくんきっと帰ってくるわよね。」
「クワァッ」
「ごめんごめんージャーキーあげたげる」
(やっとジャーキーを開けて渡してくれる
これが最高に美味いんだ。何の肉かわからないけどいつ食べても美味い。)
「シンジくんもペンペンも家族よ」
「大事な」
ペンペンが一心不乱に食べる姿をミサトは慈愛に満ちた眼差しで見つめていた。
〜数日後〜
「クワックワー」
「うわっなんだよ!ペンペン」
シンジが部屋から出てくる時を待ち構えていた俺はふすまが開いた瞬間元気良く挨拶をしてやる。
「僕なんかした?ペンペンのおやつとったりしてないはずだけど」
(ちがーう。やれやれ言葉が通じないにしても全然意味がちがう。家出して帰ってきたからお帰りっていってるつもりなんだが…
怒ってると勘違いしてるな)
「クワー」
「だから僕はお前を怒らせるようなことしてないってば」
シンジが謎の身振り手振りを交え俺に伝えようと四苦八苦するが無駄な徒労になるだけ。
(だからシンジにお帰りって…)
「ペンペンはねシンジくんのこと心配してたのよ」
(俺とシンジのやりとりを見て何か思ったのかミサトが現れた。ボサボサ髪のままだから寝起きなのだろう。)
「ミサトさん。ペンペンが僕を心配?」
「そ…急に居なくなって帰ってこないし、どうしたんだーってうるさかったんだから」
「クワックワアッ」
「だから帰ってきてくれて嬉しいのよ彼。
多分…おかえりっていいたんじゃないかしら」
(さすがミサト。そうだよ。俺はシンジにお帰りって言いたいんだ。イエスの意味でそうだそうだと首を振る。)
「そっか…ごめん。ペンペン、ただいま」
照れくさそうに言うシンジは少しだけミサトとペンペンに打ち解けた風に見えた。
(シンジは居場所みつかるといいな。
俺みたいに。まだ、自分の居場所無いんだろう。そのうちきっと見つかるさ。
仲間がみんないなくなってもミサトが俺を引き取って家族にしてくれた。シンジもそんな人と過ごせるホーム作れるように頑張れ)
〜とある休日〜
インターフォンが鳴る。
「ミサトさーん」
「ごめーん。シンちゃん出てくれないー今手ぇ離せないのー」
「わかりましたー」
しぶしぶテーブルから立ち上がってドアまで向かう。
「はい何ですか」
「宅急便ですハンコかサインお願いします」
「ちょっと待ってください…」
届いた荷物は手で抱えられるくらいの大きさ。クール便で届いたということはなまもの?だろうか。
「誰宛だろう?……ん?ペンペン?ペンペン宛の荷物って」
中を勝手に見るのはさすがに良くないと思いテーブルにその荷物を置くと…
「クァークゥ」
(きた!)
自分専用冷蔵庫からペンペンが飛び出してきて
物欲しそうな鳴き方をしてきた。
「ペンペン?これはペンペン頼んだものなの?」
「クァー」
(違う)
「うーん?ミサトさんかな」
「クァッ!」
(それ寄越せ!)
「うわぁ!痛いよ」
焦らされたのに耐えきれなくなったペンペンがシンジの手をつつく。よっぽど大事なものらしい。
「ミサトさーん。荷物届いたんですけどー」
つつき攻撃に耐えきれなくなり、ミサトに助けを求めると
「ちょっち待ってね。すぐ行くー」
間延びした声がミサトの寝室から聞こえた。
数分してからミサトがリビングにくるとあーこれねと訳知り顔で箱を見て言う。
「海洋研究所にツテがあって、そこから要らなくなった魚を定期的に送ってもらってるの。
ペンギンは魚が主食なんだけど天然ものはもう手に入らないのはシンジくんもわかってるでしょ」
「へーだからペンペン宛になってるんですね。
バイオ肉じゃない?養殖の魚ですか?」
「んー正確には遺伝子組み替えで繁殖しやすくした魚を養殖したものみたい。人間が食べるにはリスクがあるかもしれないわね」
「そんな危ない魚ペンペンに食べさせて大丈夫なんですか?」
「ペンペンだって元は実験用に飼育されていたペンギンよ。そんなこと言ってたら何もあげられないし…」
「実験用ですか…」
「そう彼もね実験が終わって引き取り手がいなかったら処分される予定だったの。でもそれは可哀想だと思って」
あたしが引き取って今こうして暮らしているのと明るい口調で言ってみせるミサト。
「なーんてシリアスぽーく言ったけど本当は一人暮らしが寂しいからペンペンを引き取ったようなもんよ」
「寂しい…ミサトさんが」
「そう歳の割に子供なのよねそういうトコ」
「クワワーックワァ」
(魚くれー魚!!)
しばらく蚊帳の外に置かれていたのが相当不満だったのかペンペンが抗議するように鳴き始めた。
「すぐあげるから待ってね」
「なんの魚が入ってるんですか?」
「今日は…えーとイワシね」
小ぶりだがしっかり育った魚が10匹ほど箱に詰められている。シンジはそれを見て目を輝かせた。
「すごい…ほんとの魚だ。図鑑でしか見たことないけどこれが、イワシって魚なんですね」
「そー大昔には沢山とれていた魚らしいわ。天然ものは食べるどころか見るのも超貴重よ!」
「こんな魚が沢山いたなんて信じられないです。」
そのイワシをミサトは1匹手に取るとペンペンのくちばしにイワシを持っていってみせる。
「クワー」
(いただき)
イワシを器用に咥えるとあっという間に飲み込み次を催促する様子からして相当魚が好きなようだ。
「すごい食べっぷり」
「シンちゃんも魚あげてみる?」
「僕はいいですよ」
「そう言わないであげてみなさい。イワシに触る機会そうそうないわよ。」
「じゃ…じゃあ一回だけ」
未知の魚イワシへの好奇心が勝ったらしくイワシを触ってみるシンジ。
「うわ冷たい、しかもぬるっとする」
尻尾の部分だけを人差し指と親指で摘んで遠慮がちに持つとペンペンへイワシを与えてみる。
「クワッ」
(次もいただき)
2匹目もすぐ平らげてしまうと次も欲しがる。
「キリがないなあー」
「食い意地張ってるわね。まだまだあるけどあと2、3匹でおしまいよペンペン」
「クゥー」
(そんなー)
残念そうなペンペンと裏腹にミサトとシンジは
顔を見合わせてお互い笑う。
そしてそんな2人をそっと見ていたペンペンは思うのだ
(こんな何気ない日常がずっと続いて欲しい。
俺はミサトもシンジも好きだから。できるだけ長くこの幸せを感じていたい)と
終わり
読んでいただきありがとうございます。
ペンペンは確か俺呼びだったと思うのですが違ったらごめんなさい。
温泉に入る話を入れたかったのですがそれはまた次回に書けたら書きたいです。