ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝 リターンズ   作:ヴァルナル

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今年ラストの投稿です!


17話 イチャイチャも程々に

ミーティングが終わった時、コンコンと部屋の扉がノックされた。

応じると、入ってきたのは―――――ルフェイと九重、それとリリスだった。

 

「あ、あの、会議は終わりましたか?」

 

ルフェイが恐る恐るそう訊いてくる。

手にはトレイ。

上にはお茶が置かれてある。

 

「ちょうど終わったところだよ。お茶を持ってきてくれたのか? ありがとな」

 

俺がそう言うと、九重がトレイで運んできた紅茶を皆に配ってくれる。

 

「お疲れさまなのじゃ、イッセー」

 

「おー、九重もサンキューな。それからリリ―――――いや、リースも」

 

いつの間にか俺の膝の上に乗ってくるリリス。

前々から俺の膝の上は小猫ちゃんとレイヴェルが取り合いをしていたが、新たにリリスも参戦してしまっていた。

 

リリスはリゼヴィムとの戦いの後、兵藤家で預かることになった。

オーフィスの例もあってか、隠すならここだろうとなったんだ。

流石にリリスやオーフィスの存在を公にするわけにはいかないので、一般的には先の戦いにて行方不明と発表されている。

 

そんでもって、九重の前ではオーフィスと同様にリリスも名前を出せないので、『リース』と呼ぶことに。

 

「ケーキケーキ」

 

当の本人の興味はケーキに向けられており、ルフェイから受け取るなり、パクパクと食べてしまった。

オーフィスもそうだが、こちらも食い意地が張っている。

 

ルフェイはリリスに渡した後、皆にチョコケーキを配ってくれた。

 

「皆さんもどうぞお上がりください」

 

このチョコケーキはルフェイお手製だ。

実はミーティングの前にキッチンで焼いてるのを見てたんだよね。

 

九重はケーキを食べながら言う。

 

「小難しい話ばかりでは脳みそが沸騰するぞ。程々に休むのじゃ!」

 

とは言うものの、俺達と遊べなくて暇だったから、口実が欲しかったのだろう。

 

「小難しい話なんてしたっけ?」

 

「う、うーん………ボケとツッコミしかなかったような………」

 

アリスと美羽が何か言っているが、聞かなかったことにしよう。

俺達のミーティングは始めから終わりまで至極まともなものだった。

そうだった………ことにしよう!

 

「これは美味しい………! おかわりを!」

 

リリスのようにパクパク食べているサラ。

色々とキャラは変わったけど、食べてる時は再開した頃と変わってないんだよなぁ。

あれが素だったのね。

 

それから、ルフェイと話すときは結構フランクだ。

今もおかわりを要求してるし。

 

「ア、アハハ………はい、おかわりはあるので、ゆっくり食べてくださいね?」

 

苦情するルフェイ。

そして、その横では―――――

 

「はぁ………はぁ………はぁ………。ケモミミ幼女にゴスロリ幼女………! たぎる………! これはイケます………!」

 

「そこのヤバい目をしたメイド長を誰か摘まみ出せぇぇぇぇぇ!」

 

「じゅるり」

 

「じゅるりって言った! じゅるりって言ったよ! もう、怖ぇよ! ワルキュリアのロリコン、こっちの世界に来てから悪化してるよね!?」

 

「ああ………! あのお召し物を一枚ずつ脱がして、あの柔肌を丁寧に洗いたい………! あの小さなお背中を………ウフフフフフフ」

 

「ヤベーよ、このお姉さん! 目が完全にイってる人なんですけど!? よくこんなのがメイド長になれたな!?」

 

嫌な汗が止まらない俺にニーナが言う。

 

「まぁ、仕事は超一流だしね。公私混同もしないし、問題も起こしてないし」

 

じゃあ、あれですか。

試合中にロリロリ美幼女に遭遇してダウンしたけど、試合中はプライベートだったと。

試合よりも幼女優先だったと。

もうヤダ、このメイド長。

 

俺はロリコンメイド長を放置して九重に訊ねた。

 

「九重、学校はどうだ?」

 

「うむ、さっそくお友達ができたのじゃ! こっちの者は意外にも気さくに話かけてくれるのじゃな」

 

そういや、九重が放課後にオカ研に顔を出さない日があったけど、友達と遊んでいたのか。

お姫様ってこともあって、少し心配していたけど杞憂だったようだ。

 

我らが妹サラちゃんはというと、少しだけ変化があったらしい。

数日前、寝る前にサラから言われたことがあって、

 

『あのね………日直で一緒になったクラスメイトと話せたよ』

 

とのことだった。

日直で一緒になるクラスメイトと話すなんて、普通のことかもしれないが、サラにとっては大きな一歩だ。

 

と、ここでルフェイが耳打ちしてくれた。

 

(先日のお昼はクラスメイトの何人かと一緒に食べたんです)

 

おおっ!

なんと、いきなりそこまで進歩していたのか!

 

(まだ会話の内容に困っているようですが、少しずつ話せるようになってきていると思います)

 

(ふむふむ。ちなみに今はどんな話してるの?)

 

(家族のことでしょうか。兵藤義兄妹は学園の中で有名ですので)

 

あー、なるほどね………。

まぁ、俺と美羽は色々と目立っているからな。

美羽は男子人気高いし、俺はイッセー撲滅委員会に狙われてるし。

その俺と美羽の義妹なのだから、そっちの方面で訊かれるのか。

家族の話なら、サラでも問題なく話せると思う。

しかし、ルフェイは何とも言えない表情を浮かべていた。

 

(ただ、少し厄介というか………困ったことになってまして)

 

(えっ? どうしたの?)

 

(実は―――――)

 

ルフェイが答えようとしたとき、部屋の扉が開いた。

 

「我、登場」

 

登場したのはオーフィスだった。

 

「お、フィス殿! 屋上の社から帰られたのじゃな」

 

「日向ぼっこ、完了」

 

九重にブイサインで返すオーフィス。

 

兵藤家の屋上にはオーフィス専用のミニ社がある。

オーフィスはそこで日光を浴びるのが習慣になっている。

たまに家に住むメンバーもお参りして、賽銭箱にお金を入れている。

それがオーフィスのお小遣いになっていたり。

 

オーフィスも俺の隣に座るなり、ルフェイからケーキを受け取り、あっという間に平らげていく。

オーフィスとリリスが並ぶ姿は微笑ましいものがあり、そこに九重まで加わると可愛い×3って感じになるな。

 

「あうっ! ここに来てゴスロリ幼女がもう一人………! アリス様、ニーナ様、申し訳ございません。ワルキュリアはここまでのようで………す」

 

興奮のあまりパタリと倒れてしまうワルキュリアに対し、二人はというと、

 

「あーはいはい。お疲れー」

 

「とりあえず、隅っこの方に退けておこうかな」

 

「………お二人とも私の扱いが酷くなっているのは気のせいでしょうか?」

 

「「気のせいじゃないない」」

 

ワルキュリア(ロリコン末期)はもう無視しよう。

それから、俺はただただ微笑ましい三人に癒されていた。

 

 

 

 

対戦チームの確認を終えた俺は一息入れるためにリビングに向かった。

 

「イッセー君、もうミーティングは終わったの?」

 

そう声をかけてきたのはソファで寛いでいた朱乃だった。

 

解散後、レイヴェルとワルキュリア以外のチームメンバーは殆どが外出してしまい、リアスや母さんも出掛けているため、家の中は静かなものだ。

 

「まぁね。かなりテキトーな感じになっちゃったけど」

 

「あら、余裕ですわね。リアスはあなたをどう攻略するか、色々と考えているみたいよ? 特に祐斗君なんて、イッセー君との対戦を目指して特訓に励んでますわ」

 

「へ、へぇ………」

 

リアスってば、既に俺との対戦を視野に入れているのね。

それに木場の奴も燃えていると。

最近はレーティングゲームのライバルって理由で、一緒に修行をしていない。

だけど、これまでの試合を見るに相当、実力を伸ばしているのは確かだ。

 

例えばチームリーダーであるリアスの場合だと、滅びの魔力の運用方法を見直したのか、色々と技のバリエーションを増やしてきている。

他のメンバーも少し見ない間に意外な戦法を繰り出していたりしてだな………。

こいつは当たった時には一筋縄じゃいかなそうだ。

 

俺は朱乃の隣に腰を下ろした。

 

「朱乃も何か新技とか考えてるんだろ?」

 

「うふふ、それはイッセー君にも内緒ですわ。対戦したときのお楽しみです」

 

「だよなぁ」

 

この様子だと朱乃も隠し玉があるんだろうなぁ。

俺だって新技なりチームの連携なりは考えてないことはない。

今朝だって、モーリスのおっさんに修行をつけてもらって………はい、ボコボコにされました。

短時間とはいえ禁手も使ったのに負けました。

 

木場、ゼノヴィア、イリナのオカ研剣士三人組は次元戦争の直前に本気の修行をつけてもらったらしいが………よく最後まで耐えれたな。

本当に頑張ったと思うよ、三人とも。

あれは普通に泣くわ。

俺だって泣くもの。

 

それはともかくリアス達のパワーアップは仲間としては頼もしくもあり、対戦するライバルとしては考えると恐ろしくもあるな。

 

俺がただ苦笑していると、朱乃がイタズラな微笑みを浮かべた。

そして、俺の耳元で囁いてきた。

 

「私のお願いを聞いてくれたのなら、少しくらい教えても構いませんわ」

 

「お、お願い………? というか、教えて良いの?」

 

「うふふ、ヒントくらいなら大丈夫でしょう」

 

ヒントくらいなら大丈夫なんだ!?

後でリアスに怒られない!?

そんな俺の心配など気にしないと、朱乃は俺の手を握ると顔を赤くして迫ってきた!

 

「最近、イッセー君と過ごす時間が減って辛いの。イッセー欠乏症になってるようなの。私もイッセー成分を補給したいですわ」

 

以前のリアスに続き、朱乃も同じこと言い出したよ!

朱乃もイッセー欠乏症になったのか!

 

実は俺も朱乃とのスキンシップが減ったと感じていたんだ。

大会が始まる前と比べると、チームのこともあってか、変な空気になることもあった。

だが、たまにはそんなことは関係なしに思いっきりイチャイチャしたい時もある!

 

試合?

ライバルチーム?

否、それ以前に朱乃は俺の嫁なのだ!

 

俺は朱乃の手を握り返すと、真っ直ぐ目を見て言った。

 

「それ、俺からお願いしていい?」

 

俺のお願いに朱乃はクスリと笑った。

 

「もちろんですわ。でも、そうなると私がイッセー君の言うことを聞いた方が良いのかしら?」

 

「なら―――――膝枕をお願いします」

 

キリッと無駄に決め顔で懇願する俺。

朱乃は頷くと、自分の太ももをポンポンと叩いた。

それに導かれるように俺は頭を朱乃の太ももにパイルダーオン!

絶妙な柔らかさと温もりが生み出すこの寝心地!

この安心感!

やはり膝枕は最強だな!

 

久しぶりの朱乃の膝枕に感涙していると、不意に朱乃に手を握られ―――――朱乃のおっぱいへ!

 

「サービスですわ♪」

 

昼間からそんなサービスありなんですか!?

いや、ありなのだろう!

何を躊躇うことがある!

例え昼間だろうと、おっぱいを求め続ける。

それが―――――おっぱいドラゴンだ!

 

今、リビングには俺と朱乃の二人きりだが、家の中には他のメンバーもいる。

もし、このタイミングでリビングの扉が開けば、俺が朱乃に膝枕をされながら、おっぱいを揉んでいるところをガッツリ見られてしまうことになるだろう。

だが、その時はその時だ。

 

義手である右手では十分に堪能できない。

故に左手よ、右手の分まで朱乃のおっぱいを堪能し尽くすのだぁぁぁぁぁぁぁ!

 

左手に力が入った、その時―――――

 

 

「こちらでお待ちください」

 

「ああ、すまない。ん? ここにいたのか、朱乃。近くに寄ったから顔を見に―――――」

 

 

レイヴェルに案内されたバラキエルさんがリビングに入ってきた。

 

 

 

 

「………」

 

「………」

 

「兵藤一誠君」

 

「は、はい」

 

「その、なんだ………。君のことは認めているし、朱乃を託すのに値する男だとは思っているが………節度を持った付き合いをしてほしいとも思っている。確かに孫は望んでいるが………せ、せめて夜にしてくれないだろうか」

 

「………すいません」

 

ここでバラキエルさんが来るとは予想外だった。

 

俺、ソファの上で正座してるんですけど。

さっきから嫌な汗が止まらないんですけど。

バラキエルさんからの圧が半端じゃないんですけど。

バラキエルさんの後ろに『ゴゴゴゴゴ………』ってのが見えるんですけどぉぉぉぉぉぉぉ!

 

バラキエルさんは一つ咳払いをする。

 

「今日は朱乃の顔を見に来たのだ。大学での生活も気になっていたのでな。だが、君がいるのなら、ちょうど良い」

 

「ちょうど良い、と言いますと?」

 

バラキエルさん、俺にも何か話があったのか?

そんな疑問を持っていると、俺の問いにはレイヴェルが答えた。

 

「先程、運営から連絡がありましたわ。次の対戦についてです」

 

「おっ、次の試合決まったのか………って、もしかして―――――」

 

俺の言葉にレイヴェルが頷いた。

 

「チーム名は『雷光(ライトニング)』。バラキエル様が率いるチームですわ」

 

「―――――っ!」

 

そうきたか。

多くのチームが参戦するこの国際大会。

確率的には低いが、身内と当たる可能性がない訳じゃない。

ここでバラキエルさんのチームと当たるとは………。

 

バラキエルさんが言う。

 

「そういうことだ。君の状態は聞いている。だが、私は全力で君と戦わせてもらう。私もグリゴリの代表として、ゲームを全力で楽しむつもりだ」

 

「ええ。手加減はいりません。俺も全力でバラキエルさんを倒しにいきます」

 

男同士、チームを率いる立場として、戦意を体から滲み出していた。

しかし、朱乃はというと少し困った様子で、俺とバラキエルさんの顔を交互に見ていた。

 

「あらあら、イッセー君と父様の試合だなんて………どちらを応援したらいいのやら」

 

バラキエルさんが恥ずかしそうに娘に問う。

 

「あ、朱乃はどちらか一方を応援するとしたら………どっちを応援するのだ?」

 

期待してる!

それはもう父として娘に何かを期待する目をしていらっしゃる!

高等部の卒業式、大学部の入学式と鼻水を流して号泣していたこの人のことだ。

俺を選んだら、色々とヤバいことになるに違いない!

本音を言えば、朱乃には俺を応援してほしいが、ここは父親を立てて………。

 

しかし、朱乃は俺に抱きついて、満面の笑顔で答えた。

 

「当然、イッセー君ですわ♪ だって、私の旦那様ですもの」

 

「………ッ!」

 

あ、朱乃ぉぉぉぉぉぉぉ!

わざとだよね!

絶対にイタズラ心をだしたよね!

 

見てよ、バラキエルさんのあの顔を!

血の涙を流してるよ!

完全に俺に対して嫉妬と怒りを抱いてるよ!

 

「お、おのれぇぇぇぇ! 娘の心を全部持っていったな、義息子めぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

「うぁぁぁぁ!? ちょ、待っ、おち、落ち着きましょう、バラキエルさ………お義父さん! ああっ、雷光撒き散らさないで!」

 

試合を前にして俺とバラキエルさんの取っ組み合いが始まった。




~あとがきミニストーリー~ 

イグニス「朱乃ちゃんへの夜這い回はまだなのかしら? オラ、ムラムラすっぞ!」

イッセー「何言ってんの、この駄女神!?」
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