ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝 リターンズ   作:ヴァルナル

54 / 67
超超超超超超超超超超絶お久しぶりですッッッッ!
お待たせしすぎて、異世界帰りのことなんて忘れられているかもしれませんが、新章開幕です!
(。・ω・。)ゞオッパイ!!


第三章 復活再臨のイービルゴッド
1話 久しぶりの再会? いいえ、久しぶりのボケです


[三人称 side]

 

数ヵ月前。

まだ一誠達がアセムとの最終決戦に挑む前の話だ。

 

霧が立ち込める森林の中を彼―――――アセムはいた。

霧のせいで、視界は真っ白。

自分の手足すら見えなくなるほど濃い霧の中をアセムは懐かしさを感じながら、歩みを進めていく。

 

アセムが懐かしさを感じるのは当然だ。

ここはアスト・アーデ。

彼が神として生まれた場所であり、彼が全てを破壊する呪いを振り撒いた場所でもあるのだから。

 

普通なら間違いなく迷うであろう場所を、アセムは目的地に向かって最短のルートを取っていた。

周囲に漂う不思議な気配、自身へと向けられる視線を感じてはいるが、アセムは気にも止めなかった。

 

暫く歩いた後に目的の場所に到着した。

高い崖の上にある小さな山小屋。

壁は丸太で組まれ、屋根には煙突がある。

煙突から見える煙を見てアセムはその人物がいることを確認した。

 

小屋の扉を軽く叩くと、中から入るように促す声が届いた。

老人の声だ。

その声に応じてアセムは小屋の中に入った。

 

「久しいの。まさか生きておったとは驚きじゃい」

 

「運が良かった………いえ、ここまで来てしまえば運命と言うべきだったのでしょうね。というより、彼から僕のことは聞いていたのでしょう?」

 

「まぁの」

 

床に胡座をかいて、茶を啜る白髪の老人。

老人は短パンにタンクトップというラフ過ぎる格好をしていた。

―――――拳神グランセイズ。

アスト・アーデの神にして、一誠の師だ。

 

アセムはグランセイズの前に腰を下ろす。

 

「他の神々に手を出さぬように言いつけましたね?」

 

「なんじゃ気づいておったか」

 

「あれだけ監視されれば誰でも気づきますよ」

 

アセムがこの神々が住まう領域―――――神層階に足を踏み入れたことはグランセイズを含めた上位神は気づいていた。

かつて、多くの神々を屠り、アスト・アーデを無茶苦茶にしたロスウォードの生みの親が帰ってきたのだ。

当然、排除しようと動き始めた神もいた。

だが、それをグランセイズは制したのだ。

 

「バカ弟子から聞いとるわい。えらく、イッセーに執心しとようじゃのぉ。あやつをここへと導いたのはお主じゃな?」

 

数年前、兵藤一誠は神層階に足を踏み入れた。

神層階に踏み入る方法を下界の者は知らない。

仮に知ったとしても、辿り着くまでには多くの障害が立ち塞がる。

当時の一誠の力では辿り着くのは不可能のはずだった。

 

アセムが言う。

 

「彼がここまで辿り着いたのは殆ど彼自身の力。僕の手助けなんて、ほんの少しだけですよ」

 

「そう言うことにしておこうかの。しっかし、お主は随分、あやつを買っておるようじゃの?」

 

グランセイズの言葉にアセムはフッと軽く笑みを浮かべた。

 

アセムは表情を変えると、静かに告げた。

 

「遠くない将来、この世界に脅威が訪れるでしょう」

 

「ほう?」

 

アセムの言葉にグランセイズは片眉を上げた。

アセムは続ける。

 

「来る脅威に対抗するため、あなた方の力を彼に貸してほしいのです。あちらの世界とこちらの世界。二つの世界が手を結べば対抗できましょう」

 

「ふむ………それほどの者が?」

 

「ええ。今のあなたでも勝つのは難しいかと」

 

「そりゃ参ったの」

 

軽い口調で返すグランセイズ。

 

今のグランセイズの実力はロスウォードをも超える。

かつて神層階の神々がロスウォードに敗北してから、生き残った神々は力を伸ばしてきたのだ。

そして、極一部の神々はロスウォードに並ぶまでに力を伸ばした。

 

しかし、前回、ロスウォードが復活した時に対処出来なかったことには幾つか理由がある。

まず、一つ目の理由として、神々の数が昔よりも減ってしまったことが挙げられる。

アスト・アーデにおいて、神は世界を支える柱のような存在だ。

柱が失われた場合、世界は不安定になる。

この世界には強き神もいれば、弱き神もいる。

弱き神だろうと神は神。

仮に再びロスウォードと戦い、その時、弱き神が狙われたら、世界がどうなるか分からないのだ。

 

二つ目の理由は下界で神の力を解放すれば、どのような影響が出るか分からなかったためだ。

相手はあのロスウォード。

強力な神が赴き倒せたとしても、戦いにより下界は無茶苦茶になっていただろう。

 

更に三つ目の理由として、神層階で決められた掟がある。

神の間では信仰の奪い合いが絶えず、かつては下界に降り、自身の力を示す神も多かった。

ロスウォード誕生も元を辿れば、世界の覇権を手にしようと企んだ悪神達の野望からだった。 

無駄な争いや邪な企みを生まないため。

更には下界に降りたロスウォードと交戦し、これ以上、神が失われないようにするため、神達の間で下界に降りることを厳しく禁じたのだ。

この掟は絶対であり、破ることは許されない。

 

グランセイズが深く息を吐いた。

その表情は明らかにめんどくさそうな顔をしていて、

 

「掟を変える必要があると。面倒じゃのぉ。ワシはともかく、頭の固い神が頷くかどうか………。乳はやわこい癖に、頭カッチカチの女神とかおるしのぉ」

 

「フフフ、そこはあなたの手腕に期待していますよ」

 

「えー………ワシ、スケベ動画見ながらゴロゴロしたい」

 

心底嫌そうにするグランセイズにアセムは微笑む。

 

「恐らく、次に彼があなたを訪れる時には僕は存在していないでしょう。だからこそ、あなたに後のことを頼みたいのです。今の神層階を統べる者達―――――アスト・アーデ最高神会《真央の五柱》。その一柱たる武神グランセイズ様にね」

 

 

[三人称 side out]

 

 

 

 

国際大会に参戦してから時間が経ち、各地で熱狂が続く中。

試合も回数を重ねているせいか、選手側も運営側も少し落ち着いた表情になってきていた。

それは俺達も同様………まぁ、うちのチームは少々特殊だけど似たようなものだ。

 

少し落ち着いたところで、俺はいよいよ行動を起こすことにした。

それは―――――アセムが構築した世界の調査。

今までは俺の体調のことや大会関係でバタバタしていたので、保留にしてもらっていたが、あまり長引かせるわけにもいかない。

そこで俺はアザゼル先生と相談して、調査チームを組ませてもらった。

今、俺達はアザゼル先生のラボに集まっていて、

 

「はぁい、皆ちゅうもぉく!」

 

「なんで金八先生? なんでカツラ被ってるの!?」

 

カツラを被ったアザゼル先生にツッコミを入れる俺!

なにしてるの、この人!?

 

「教師と言えば金八先生だろ? 一回、やってみたかったんだよ」

 

「そうかもしれないけど! なぜにこのタイミング!?」

 

「そりゃあ、今から遠足………もとい調査に行くんだからな。引率としては当然だろ?」

 

「遠足って言ったよこの人! 違うし!」

 

「腐ったミカンじゃないんです!」

 

「もう黙れよ! 意味わかんねーよ! つーか、腐ったミカンはあんた! 他のミカンを救うために放り出してやろうか! こんのバカちんがぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

脈絡の無さすぎるボケにツッコミ続ける俺。

そんな俺達の光景に―――――

 

「流石はイッセー君だ。ツッコミのキレが違う」

 

「僕には無理な領域ですぅ!」

 

「やかましい! おまえらもツッコめよ、ツッコミ要員!」

 

おのれ、木場!

おのれ、ギャスパー!

この場のツッコミを全て俺に投げようとしてやがる!

先日の仕返しとでも言うのか!

 

アザ八先生は放置して、話を進めよう。

今回の調査に参加するのは『D×D』メンバーだ。

俺の眷属、グレモリー眷属、シトリー眷属、加えてヴァーリチームが調査に向かう。

まずは俺達でアセムが構築した世界に赴き、危険がないかを確かめた後で各勢力の研究員を連れていこうという流れになっている。

無論、今回の調査だけで完全に安全かどうかは分からないだろう。

なので、複数回に分けて安全確認を行いつつ、研究員を導入していくつもりだ。

 

「用心するに越したことはない。一応は警戒をしておいてくれ」

 

アザゼル先生の言葉に皆が頷いた。

 

まぁ、ここに来てアセムの奴が敵意を籠めた罠を仕掛けるとは俺も思ってはいない。

ただ、未知の場所に行くということで、一応の注意をしておくだけだ。

 

ヴァーリが訊いてくる。

 

「それで、どうやって向こうの世界に行くんだ? 通路となる『門』は完全に閉じているのだろう?」

 

黒歌がそれに答えた。

 

「赤龍帝ちんが権限持ってるんじゃなかったかにゃ?」

 

アセムは消滅する直前、俺に無断で(・・・)あの世界の権限を譲渡したらしい。

なので、実は俺もその権限をどうやって使うか分からないんだよね。

その事を皆に伝えてみた。

 

「なによそれ。私達、集まり損じゃない」

 

「そうだにゃ。私、今日はゴロゴロする予定だったのにー」

 

「全くだぜぃ」

 

と、アリス、黒歌、美猴の三人からブーイングの嵐。

こいつらサボりたいだけじゃね?

だが、ただ今の話を聞かされれば、それも当然の反応だ。

 

俺は三人を宥めながら言う。

 

「行き方が分からないのに皆を集めるほど俺も馬鹿じゃない。ちゃんと解決策は用意してるって」

 

「解決策?」

 

「そうそう。じゃあ、登場してもらおうか。おい、出てきても良いぞ」

 

物陰に話しかける俺。

すると、暗闇の向こうから突風が吹いた。

風と共に現れたのは―――――

 

「我が名はヴァルス! あらゆる者を見通す最強のレジ打ち!」

 

「我が名はラズル! あらゆる麺を打てる最強の麺職人!」

 

「我が名はヴィーカ! あらゆる家電を愛す最強の家電愛好家!」

 

「我が名はベル。あらゆる………なんだっけ………?」

 

「「「「四人揃って、アセムファミリー! なお、父は死滅、母はいない模様!」」」」

 

ビシッとヒーロー戦隊のようなポージングを決めるヴァルス、ラズル、ヴィーカ、ベル!

そう、解決策とはアセムの子供達であるこの四人だった!

 

それはさておき、とりあえず俺はツッコミを入れる!

 

「いや、おまえら、もうちょい静かに登場してくんない!? ツッコミどころ満載過ぎるわ! つーか、ベル! 自分の口上忘れてるし!」

 

「ん。ベルのキャラじゃない、から?」

 

「だよね! ベルのキャラじゃあないよね! もう一つツッコミ入れて良い? なんだよ、『父は死滅、母はいない模様』って!? なに、複雑な家庭に見せようとしてるの!?」

 

俺のツッコミにヴァルスが顎に手を当てて答えた。

 

「いやぁ、ファミリーって名乗るなら『えっ? 父親と母親は?』みたいな疑問も出るかなと思いまして」

 

ラズルが言う。

 

「一応、『アセム兄弟姉妹』って案もあったんだけどよ。なんか語呂が悪い上に兄弟を先にするか姉妹を先にするかでもめてなぁ」

 

ヴィーカが続ける。

 

「一週間くらい議論した結果、今の形に落ち着いたのよ」

 

「「「「ねー」」」」

 

ダメだ、こいつら。

久しぶりの登場でテンション上がってやがる。

というか、そんな下らないことに一週間も費やしたの!?

 

「ムッ、下らないとは失礼な。我らにとっては重要なことなのですぞ、勇者殿」

 

「うるせーよ。勝手に心を読まないでくれる、ジミー」

 

「グハッ! ひ、酷い………」

 

ズーンと肩を落とすジミーことヴァルス。

こいつ、やっぱり能力と精神が合ってないよね。

 

平常運転のヴァルス達だが、リアス達はそうはいかない。

こちらは目を見開き、四人の登場に目を見開いていた。

 

リアスが言う。

 

「イッセー!? なぜ、彼らがここに?」

 

ソーナも続く。

 

「あの戦いの後、彼らと話をしたことは聞いています。ですが、彼らは全勢力にとてつもない爪痕を残した存在。そう易々と懐に招き入れるような真似はどうかと思いますよ?」

 

ソーナの言うことは最もだ。

アセムの配下が生き残っていること、復活したことは俺達を覗けば各勢力のトップしか知らない極秘事項となっている。

もし、生きていることが広まれば、世界が混乱するのは目に見えているからだ。

 

俺が二人に自分の意見を伝えようとすると、その前にヴァーリが口を開いた。

 

「別に良いじゃないか。彼らからは敵意を感じないし、兵藤一誠やアザゼルがここに招いたということは彼らは協力者として信じられると言うことなのだろう? 少し前の俺達みたいなものだ」

 

「あ、おまえがそれを言っちゃうのね」

 

ロキが襲撃してきた時も、『禍の団』に所属していたヴァーリチームと手を組んだりしたしな。

ヴァルス達とは敵対していて、死闘を繰り広げた仲ではあるが、信用できるところはある。

それに、今回の件はこいつらの協力が必要なのは間違いないことだ。

 

ヴァルスが微笑む。

 

「我々を警戒するのは当然ですし、こうして会うことがあなた方にとって良くないことも分かります。まぁ、ここで信用しろなどとは言いません。我々と手を結べと言うつもりもありません。私達が勝手に協力して、あなた方はただそれを利用しただけです」

 

そんなことを言ってくる。

少し無茶のある論法かと知れないが、俺達には必要なことだ。

 

アザゼル先生が息を吐いた。

 

「後始末は俺がしておいてやる。おまえ達は気にせず調査に向かってくれ」

 

それを聞いてアリスが親指を立てた。

 

「それなら安心ね! 私達がやらかしたことは全部、このおじさんが責任持ってくれるって!」

 

「おい、イッセー! おまえの『女王』はよーく見張っとけ! 何をするか分からんぞ! つーか、流石にそこまで面倒見切れねぇよ!」

 

冷や汗を流すアザゼル先生。

そんな先生にモーリスのおっさんが言う。

 

「ま、そういうことだ。よーし、今日は好き放題やってやろうぜ。皆でアザゼルを泣き顔にするぞー」

 

「おまえら、ドSか!? 俺を苛めてそんなに楽しいか!」

 

「「うん」」

 

「てめぇらぁぁぁぁぁぁ!」

 

なんというか………頑張ってください。

俺にはこの二人の制御は無理です。

赤龍帝眷属の『王』とか主とか言ってるけど、名ばかりなんです。

あれ………なんだか泣けてきた。

 

ギャーギャーと騒ぐ連中を横目に木場が訊いてくる。

 

「ところで、イッセー君はどうやってヴァルス達とコンタクトを取ったんだい? 彼らは各地を回るって言っていたけど」

 

「あー、それな。実はな」

 

俺が答えようとした時、ヴァルスが間に入ってきた。

 

「その件については私から説明しましょう。勇者殿と出会ったのは数日前。壮絶な再会でした」

 

ヴァルスは俺と再会した時のことを語り出した。

 





~あとがきミニストーリー~


イグニス「3ねーん……P組ぃぃぃぃ!」

一同「イグニスせんせぇぇぇぇぇ!」

イッセー「どこから出てきた、この一同!? つーか、3年P組ってなに!? アウトじゃないけど、限りなくアウトに近いよね!?」

イグニス「少子化が解決された世界よ!」

アザゼル「冥界の少子化解決は頼んだぞ、イッセー」

イッセー「俺一人ですか!? そんな無茶な!?」


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。