転生したら、ガルパンのみほとまほの父親、常夫になってた。

娘の為に色々頑張る? お話。

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なんか、急に書きたくなってしまって……。
捏造設定多いです。
苦手な方は逃げて!



常夫になりました

事故って死んだと思ったら、アニメに出てくるような不思議な真っ白な空間にいた。

 

そして、神を名乗る光の球に異世界転生させると言われ、一つだけチート能力を上げると教えてもらい、咄嗟に俺の知ってるアニメ、ゲーム、漫画の力やアイテムがほしいと言ったら、本当に貰えた。

 

生まれ変わった俺の名前は杉本常夫。

え、ファンタジーじゃないの? と思ったけど、違った。

 

でも、不満はなかった。女顔だけど美形だし、普通の一般家庭。

 

ハーレムは難しいけど、チート能力で楽な人生を、と思いながら、5歳の時。

学園艦なるものがあることが分かり、俺はここがどんな世界なのか分かった。

 

ガルパンの世界や。

 

 

★☆

 

 

中学三年の秋、俺は油断していた。

ガルパンの世界は、殺伐としていない。

 

だから、身を守る道具なども手を出してなかった。

精々、成長チートで前世で作ってみたかった同人誌を作ったくらいだ。

 

 

そして、油断した結果、両親が事故で亡くなった。

 

冷泉麻子の両親が事故で亡くなっていたことを思い出したのは、両親が死んだあとだ。

 

残酷なことが、悲劇が起きる。

この世界は物語の世界ではない。

俺は両親の死によって、ようやくこの世界が現実だと認識出来た。

 

その後、俺の父は八菱重工の会長の息子で、俺が孫にあたり、祖父母が俺を引き取られた。

 

その結果! 遺産相続に巻き込まれて、暗殺されかけて。

大洗女子高に某一番上の姉になった。兄貴と姫みたいに女装し、女の子として大洗女子高に通うことになるとは思わなかった。

 

そして、クラスメイトに誘われて入った戦車道で、原作の西住しほと出会い、途中で「あれ、もしかして、俺ってみほとまほの父親?」と気付き、小動物系のしほ(高校一年の時はみほみたいだった)と激戦を繰り広げ、ちよきちに女装がバレたり、しほに俺がレズビアンと誤解されたり、最終的に恋楯の若◯さんみたいに女だと思われたまましほに愛の告白されて、男だと教えたらしほが卒倒して拗れに拗れてハッピーエンドになってと、なかなか波乱万丈の学生時代だった。

 

最初は、「しほと結婚して子供作らないとみほとまほが産まれない!」と義務感込みでしほに近づいたが、途中から本気でしほが好きになっていた。

 

結婚後は、しほの戦車道には口を出さずに、チート能力を生かして、小さいけど戦車や車の超高品質パーツの会社を作り、フリーの戦車整備士もしている。

 

チート能力で作った宇宙技術やIT技術特許で、とんでもない額の金を稼いでいる。

 

学園艦一隻くらい個人所有出来るレベルで、原作でみほ達が泣くことになるのが分かっているので、もしもの時のために、プラウダ戦の事故を回避を目標に色々頑張ってきたのだが、

 

 

 

「未成年のスポーツの全国大会で、死人が出るところだったのにお前等何を言ってんだ!?」

 

 

原作通りにプラウダ戦でみほの乗るフラッグ車は撃破された。

 

うん、プラウダ戦いの三年前から、雨の日には試合を延期や道幅を広げるなど、事故が起きないように説得していたのだが、駄目だった。

 

あの試合の後、西住流の主だった面子が集まり話をすることになったのだが、聞くに耐えない非難が出たところで俺はキレた。

 

そこから、家元としほを抜いた西住流の女連中とのバトル勃発。

 

最終的に、「スポーツと戦争をごっちゃにしている流派に娘を置いておけるか!?離婚じゃ!!」となって、家元と話し合い、最終的に俺はみほを連れて大洗に引っ越すことになった。

 

 

☆★

 

 

しほと結婚する時に、俺はしほに一つ約束をした。「西住流と母親としての二つの顔を見せて、二つの言葉を伝えること」と、これは原作の不器用なしほを知っていたから、西住流の次期家元としての言葉だけではなく、母親としての言葉もみほに伝えて欲しかったからだ。

 

けど、駄目だった。

時が経つにつれ、しほは原作のように不器用になり、しほの言葉がみほを打ちのめしてしまった。

離婚だと叫んだのは、しほへの不満もあったからだ。

 

「じゃあ、まほ。お母さんのこと頼むぞ」

「父さん……」

 

家の玄関で大洗に行く俺がそう言うこと、物凄い困った顔をするまほ。

 

ちなみに、西住流の連中達が居なくなった後で、みほにしほと離婚する話をしたら、泣きながら自殺しそうな顔をしていたので、しほとの約束を教えて、「みほは悪くないからな」とずっと慰めた。

 

まあ、直ぐに立ち直ったが、その原因は、

 

「じゃあ、しほ。行くからそろそろ離してくれ」

 

号泣しなから俺にすがり付く、しほ(母親)の姿を見たからだ。

 

そして。今現在もしほは無言で俺に抱きついたままだ。

いや、常に抱きついていたわけではない。

 

家元としほとの話し合いの時は離れていた。

だが、それが終わるとベッタリだった。

 

「まほ」

 

助けてくれと視線を向けたら、まほに目を逸らされた。

 

「みほ」

 

ムリムリと泣きそうな顔で手を振られた。

 

「菊代さーん!」

 

年齢不詳の美人なしほのお姉さん分に助けを求めたが、笑顔で「ご自分でどうにかしてください」と言われた。

 

家元? 色々仕事してるので、ここには居ない。

 

「しほ」

 

俺はため息をつきながら、しほに言った。

 

「別居するんだから、行かないと」

 

無言でイヤイヤと顔を横に振るしほ、最初はまほとみほがいるから、仮面を被って我慢していたが、俺の離婚が本気だと分かり形振り構わず引き留めてきた。

 

その結果、俺が折れて別居に変わった。

周りも離婚は待ちなさい、と説得してきた。

と言うのも、俺はかなり西住家に貢献している。

 

超高品質の戦車パーツや戦車道協会への寄付金。チート能力での戦車整備。

 

何より、しほ世代の西住家の女性陣の結婚した相手は俺が紹介した人が多い。

 

女性が主体の戦車道は、気の強い女性が多く。

更に男性が裏方、主夫になることが多いので、男尊女卑な日本では、見合い結婚しても長続きしないことがそこそこある。

 

古い流派だと、仮面夫婦だらけだったりする。

俺は反しほ派閥のこともあり、しほを守るため、西住の男同士色々と情報交換と息抜きをしていた。

 

夫達のストレス解消や愚痴。誕生日プレゼントに何を送れば良いか。

菊代さんの協力もあり、反しほ派はそこまでドロドロしてない。

 

で、今回のプラウダ戦の敗北の後で、俺がしほ離婚騒動に発展、西住の男達が慌てて妻達を宥めてくれたらしい。

退くに引けない西住流の女達は、夫が言うなら。と、ある程度は落ち着いた。

 

親しくしている西住の男性には、普段の恩返しと言われた。

 

そういう公私の事情があって、離婚ではなく、別居に落ち着いたのだが。

 

「まほ、ちょっとしほの両足首持って引っ張ってくれ」

「え、し、しかし」

「埒があかないから大丈夫だ、いだだだだだだっ!」

 

鋼鉄ジーグのように、思い切りしほに身体を締め上げられる。

 

本当にどうしよう、という顔のまほ。オロオロするみほ。

 

いつの間にかビデオカメラを回して、ニヤニヤ意地の悪い表情の菊代さん。

 

 

結局、俺はしほの機嫌を取るために、出発が1日遅れた。

 

 

 

 

 

この後、俺は可愛い娘の為に、ダージリンに負けたみほのあんこう躍りをしほに送ろうとして、みほに止めてと泣かれたり、忍者の格好でサンダース高に潜入してケイさんにニンジャダディと気に入られたり、サンダースの試合からちよが俺と一緒に試合を見たがり、逃げられずに二人で試合を見ていたところをまほとエリカちゃんに目撃されて、次の試合からしほも参加するようになってしまった。

 

アンツィオ高校との試合前は、ペパロニと料理対決したあと、何故かアンチョビ達になつかれた。

 

プラウダ戦では、観戦しているしほとちよの間に何故かエリカちゃんが挟まれる形になり、凄く可哀想だった。

 

戯れにエリカちゃんを引き抜こうとするちよ。

穏便に断ろうとするエリカちゃん。

バッサリ斬り捨ててやろうとするしほ。

ちなみに、ダージリンとオレンジペコも巻き込まれて、心の中でも何度も謝った。

 

 

そして、決勝戦。

俺のチート整備能力とパーツ(超高品質なだけで、別に特殊な力はない)で、強化された戦車と俺から受け継いだと思われるみほの【指揮官】【指導】などのスキルとみほ本来の力と同じく俺のスキルを受け継ぎ、更に高い才能を解放したまほ。

 

二人の激闘はネットで超人戦車道とか言われる羽目になった。

 

特に最後のまほとみほの一騎討ちの時、ティーガーⅠとⅣ戦車仄かに光の粒子を纏っていた。

 

観戦モニターを見ていたが、アニメの三割増しで高速移動とドリフトしていた。

あれ? 俺、サイコフレームとか付けてないよな。と、試合が終わった後、みほとまほが乗った戦車を総点検する羽目になった。

 

 

 

大洗優勝後、家元から戻って来なさい。と言われたが。

 

まだ、しほと完全に和解したわけではないし、次は劇場版がある。

なので、やんわりと断った。

 

 

まあ、とりあえず、文科大臣と辻。関係者は根こそぎ叩く。

けど、その前に。

 

 

「では、勝った方が1ヶ月、常夫さんを好きにできるということで」

「いいわよ、また勝つのは私だから」

「あらあら、前回のアレはわたくしの勝ちでしょう? もう物覚えが悪くなったのかしら~」

「あらあら、おかしなことを、私の方が砲弾が当たるのが速かったわ!」

 

ちなみに、ここ数年二人の技量が上がりまくって、激戦が続いているが、引き分けばかりだ。

 

で、結局。

 

「しいぃぃぃっぽりぃぃぃっっ!!」

「ちぃよぉきいぃぃちぃぃっ!!」

 

戦車戦では決着が着かなくて、引き分けになり。

私の勝ちだ! いいえ、ワタクシです! としほとちよの口喧嘩がはじまり、二人がヒートアップしていけば自然と両チームの選手達はペイント弾の銃器を手にして、しほとちよが爆発した瞬間、西住流と島田流の場外乱闘が始まった。

 

「あ、蝶野か? 審判の娘達は場外乱闘初めてだろ? 早く全員連れて戻って来なさい。ペイントまみれになるから」

「お、お父さん! 止めなくて良いの?!」

「あわわ、凄い撃ち合いでありますね!?」

「……これが、噂の場外乱闘」

 

観戦していた大洗の子達と黒森峰の子達、大学チームの子達、愛里寿ちゃんが唖然としている。

 

場外乱闘は今は禁止されているから、今の娘達には衝撃的だろう。

 

 

「に、人間の動きじゃないぃ!」

「い、今二段ジャンプしませんでしたか?!」

「い、家元になるには、あのレベルにならないと駄目なのか……」

「落ち着きなさい、まほ。あの世代の歩兵としての身体能力が異常なだけだから」

 

種でも割れてんじゃないか? と思う動きをするしほとちよ達の戦いが映されるモニターから離れ、俺は西住流、島田流の男性陣の元へ移動する。

 

「では、いつものように妻達がヘトヘトで戻って来るでしょうから、宴会の準備を始めましょう」

 

いつもの旅館には連絡してありますからと、俺の言葉に男性陣は声を合わせて、「おーっ」と叫んだ。

 

 

この後、酒に酔ってはっちゃけたしほとちよを見て、娘達の目が死んでいたが。ま、良いだろう。娘達との心の距離が結果的に短くなったのだから。

 

 

 

あ、とりあえず、劇場版の為にこちらもカール自走臼砲は一台確保しておかないと。

 

カールは知波単学園の子達に任せようかな。あの子達は俺が意識改革と強化してしまったから、任せて大丈夫だろう。

他にも五式中戦車チリなどもあるし、活躍するはずだ。

 

「みほ」

「何、お父さん」

 

酔い潰れたしほをまほと共に宴会場から旅館の泊まる部屋に引きずっていくみほに、俺は問いかける。

 

「今日の母さん達の戦車道の試合、見ていてどうだった?」

「凄くワクワクドキドキした!」

 

俺の問いにみほは直ぐにそう答えた。

「それなら良かった」

 

この後、劇場版でみほ達は光輝きながら、原作以上に大暴れした。

 

娘達を応援する母親二人に挟まれながら、俺は娘達の為にこれからも影で頑張るのだった。

 

 

 



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