A lot of world~全て遠き理想郷~ 作:紅 幽鹿
フェイト達と協力関係を結んでしばらく経った。
私は学校生活をこなしつつ、フェイト達とジュエルシードを探しに行く。
そんな行動が日常になりつつあった……。
ちなみに余談だが、『クリストフ・ローエングリーン』の正体が私だと、フェイト達には教えておいた。
そんな日常の休日、私達は家族旅行に来ていた……まあ、高町家と月村家とアリサ、霊夢達も一緒だが……。
それと別行動だが、フェイト達も此処に来ている。理由は、ここにジュエルシードの反応があったからだ。
「いや~温泉だ~♪温泉だ~♪」
「酒が美味いねぇ~♪」
「……二人とも、もう少し静かにしてくれ」
今現在、私は我が家の『おじいちゃん』と『おばあちゃん』と一緒に温泉に入っている。
ここで、おじいちゃんとおばあちゃんについて説明しよう。
まずは、おじいちゃんからだ。
おじいちゃんの名前は『伊吹(いぶき)ユメ』。今年で七十歳だ……だが、実年齢と肉体年齢が一致していない。父さんと同じで、日に焼けていない雪のような白い肌に、蒼と翠の虹彩異色(オッドアイ)に、女顔で低い身長……まあ、ぶっちゃけると外見が『ショタ』だ。
次におばあちゃんだ。
おばあちゃんの名前は『伊吹(いぶき) 萃香(すいか)』。今年で七十歳だ……だが、こちらもおじいちゃんと同じように年齢と姿が一致しない。薄い茶色のロングヘアを先っぽのほうで一つにまとめ、真紅の瞳を持ち、身長は低い……ぶっちゃけると外見が『ロリ』だ。
……おばあちゃんの姿を見たら準が暴走しそうだな……まあ、そんなことしたらばあちゃんの『怪力』+おじいちゃんの『怪力』で、準が地球とさよならしてしまうのは確実だな……。
「幸夜~♪」
「何、おばあちゃん?」
温泉の中でまったりしているおばあちゃんが私に声をかけてくる。その手には酒が入っているであろう瓢箪があった。
「幸夜、最近秘密にしてあることがあるだろう?」
「ああ、あるよ」
私は、おばあちゃんの質問に即答する。
ちなみに、おばあちゃん達には私がジュエルシードを探しているのは内緒にしている。
「そうかい~。どんな事をしてるのか分からないけど、気をつけるんだよ~」
「もし何かあったら僕達にすぐに言ってね~」
……おじいちゃん、おばあちゃんの言葉は嬉しい。
「……悪いが先に出てる」
だが、二人を……否、家族を今回の事に巻き込みたくない……。私は湯船から上がり、旅館の方に戻って行った。
~sideout~
~sideなのは~
温泉から出て、幸夜君と合流するために一旦部屋に向かう途中で……。
「はあ~い、オチビちゃん達」
急に橙色の髪の女性に話しかけられた。
「ふむふむ。君かね、うちの子をアレしてくれちゃってるのは」
女性が近づいてきて、明らかに好意的ではない視線で私を見てくる。
「あんま賢うそうでも強そうでもないし、ただのガキンチョに見えるんだけどな」
「え?え?」
いきなりの話に混乱してしまって反応できない。
と、そんなとき……。
「人違いじゃないの?おばさん」
「お、おば……」
「霊夢ちゃん?!」
霊夢ちゃんが女性と私達の間に立って、霊夢ちゃんの言葉にすずかちゃんが驚く。
「おばさん。貴方に選択肢をあげる。一つ、この場からすぐに立ち去る。二つ、私に大人の助けを呼ばせる。三つ、私に変態扱いをされてから立ち去る。さあどうする?」
霊夢ちゃんの言葉を聞いて、魔理沙ちゃん、妖夢ちゃん、咲夜ちゃんが苦笑いを浮かべる。
「あははは、ごめんね。知ってる子によく似てたからさ」
「そう。なら今度から気をつけなさいよ」
女性の人も苦笑いを浮かべながら私達に謝罪をして、霊夢ちゃんは鬱陶しそうに言う。
「そうだね。そうするよ。ごめんね。にしても可愛いフェレットだね。撫で撫で」
霊夢ちゃんのおかげで、女性の怖い視線がなくなりほっと胸を撫で下ろす……その瞬間
「(今のところは挨拶だけね。忠告しとくよ。子供はいい子にしておうちで遊んでなさいね。お痛が過ぎるとガブッといくわよ)」
これって念話。
「さあって、もうひとっぷろ行ってこようっと」
女の人はそんな言葉を残して、お風呂の方に行ってしまった。
もしかしてこの前の子の味方?
それとも新たな敵さん?
私は霊夢ちゃん達の方向を向く……。
「霊夢ちゃん達?」
霊夢ちゃん達は黙って女性の方を見ながら、浴衣の袖……霊夢ちゃん達の『スペルカード』を隠している場所に手を入れていた……。
~sideout~
~side幸夜~
色々あり今は夜、父さん達はお酒でワイワイと楽しんでいる。
それで、私の現状はというと旅館の屋根で気配を殺した状態でなのは達が行動するのを待っている状態だ。
「……来たか」
なのは達が旅館から出てくる。
私はなのは達が移動していくのを見ながら、気づかれないように移動する。
すると、橋の上にフェイトとアルフ、その近くになのは達の姿を発見する。
さて、私も行くか……。
「創造開始(クリエイト・オン)」
私は五本のナイフを創り、なのは達の足元に投擲する。
「キャッ?!」
突然、足元に突き刺さったナイフを見てなのはは驚き、霊夢達は戦闘態勢の状態で私を探している。
私は隠れている場所からなのは達に私の姿を見せる。
「こ、幸夜君?」
なのはが驚いたような声を上げ、声こそ上げないが霊夢達も驚いたような表情になる。
「縁が合ったな……さて、知っていると思うが自己紹介をしておこう。私の名前は、八雲幸夜。そこの少女の協力者だ。『人外最悪』、『大量殺戮祭』、『血濡れ姫』……まあ他にも色々あるが、好きな方で呼びたまえ」
さあ、楽しい舞台を開幕しよう。
~sideout~
~sideなのは~
幸夜君が、この前の子の協力者だったことに驚いていると、今日旅館であった女性が変化した、オオカミが私たちを襲い、ユーノ君が周りに結界を張って護ってくれた。
「なのは!あの子をお願い!」
「させるとでも!」
「させてみせるさぁ!」
ユーノ君とあのオオカミが光に包まれて消えた。どこに行ったの?
「なら、私達も移動するか」
ユーノ君達が移動したのを見て、幸夜君が服の中から一枚のカードを取り出す……。
「転符≪アネモネ≫」
次の瞬間、強い風が吹くと同時に幸夜君と霊夢ちゃん達は消えた。
「結界に強制転移魔法。いい使い魔を持っている」
この前の子がわたしに言ってきた……ちがうよ。
「ユーノくんは使い魔じゃないよ。わたしの大切な友達」
「それでどうするの?」
「……話し合いではだめなの?」
「私はジュエルシードを集めないといけないの。そしてあなたたちも集めている。だったら私たちは敵同士。」
「っ、そういうことを決めつけないために話し合いって必要だと思う!」
この前の子は深刻そうな顔で言った。
「話し合いだけでは、言葉を交わすだけではなにも変わらない。……伝わらない!」
この前の子は、いつの間にか私の後ろに回り込んでいて、攻撃を私は飛んでなんとか攻撃をかわす。
「かけて。それぞれのジュエルシードを1つずつ。」
こうして、わたしたちの勝負が始まった……
~sideout~
~side三人称~
なのはとフェイトの勝負が始まった時、こっちでは別の戦いが始まろうとしていた……。
「「「「装符≪武装形態≫!」」」」
「エターナル、セットアップ」
[セットアップ]
幸夜と霊夢達は光に包まれ、光が晴れると……幸夜の姿は黒色のドレスの上に暗い紫色の鎧と言う鎧ドレスのバリアジャケット、『モード・ゲヴェーア』状態のエターナルが握られ、霊夢達は『前世』に着ていた服に、それぞれの武器が握られている。
「一つ質問良いかしら?」
「何だ?」
「貴方は幸夜さんよね?」
「……YESだ」
「それd「もう質問はそれだけで十分じゃろう?」……あなた誰よ?」
霊夢達は幸夜の答えに嬉しそうな表情になり、霊夢がさらに幸夜に質問をしようとした瞬間、幸夜の影から褐色肌の少女……ムルムルが現れ霊夢の言葉を遮る。
「儂か?儂は八雲幸夜の『眷族』のムルムルじゃ。それじゃあ、お前さん。儂は刀とナイフを持った方を引き受けるのじゃ」
「……好きにしろ」
幸夜の言葉にムルムルは笑顔を浮かべ、次の瞬間には咲夜と妖夢と一緒に消えていた……。
「それでは……潰し合おうか?」
幸夜は銃の引き金を引き、血色の光弾が霊夢と魔理沙に向かっていくが、霊夢と魔理沙はそれぞれ『弾幕』を放ち、光弾を破壊する。
「今度はこっちの番よ。夢符≪夢想封印 集」!」
「魔符≪ミルキーウェイ≫!」
霊夢と魔理沙は『スペルカード』を発動し、複数の光弾と無数の星屑が幸夜に向かって襲いかかる。
「エターナル、カードリッジロード」
[カードリッジロード]
カシュンとエターナルから一つの空薬莢が排出され、銃口に冷気が集まって行く。
「ここからは、誰にも侵されない領域である……」
「[氷聖域(アイス・アイン・ハイリヒトゥーム)」]
詠唱を行い幸夜が引き金を引くと、全方位に赤い氷の盾が形成され、霊夢と魔理沙の攻撃は全て防がれる。
「疾ッ!」
「グッ!」
攻撃を防いだ幸夜は、霊夢に接近しながら銃を持つ場所を銃身に変え、グリップで霊夢の腹を殴る。
「霊夢?!このッ!魔符≪スターダストレヴァリエ≫」
「……甘い」
「ガッ?!」
霊夢が殴られた所を見て、魔理沙はスペルカードを発動し、箒に乗った状態で幸夜に突進するが、幸夜は箒に乗った状態の魔理沙に回し蹴りを喰らわせ、回し蹴りを喰らった魔理沙は箒から落ちる。
「魔理沙!」
「分かってるんだぜ!」
霊夢はスペルカードを魔理沙は小さな火炉……『ミニ八卦炉(はっけろ)』を取り出す。
「霊符≪夢想封印≫」
「恋符≪マスタースパーク≫!」
複数の光弾と超極太レーザーが発射され、幸夜に向かっていく。
「これは流石にヤバいな……」
霊夢の『夢想封印』と魔理沙の『マスタースパーク』が自分に向かってくるのを見ながら、幸夜もバリアジャケットの中から『スペルカード』を取りだす。
「死符≪終焉炎(エンデ・フランメ)≫」
「なっ?!」
「嘘だろ?!」
幸夜が発動した『スペルカード』から黒い炎が発射され、黒い炎は『夢想封印』と『マスタースパーク』を消し去り、それを見た霊夢と魔理沙は驚き、反応が一瞬だけ止まってしまう。
……その一瞬の停止がこの勝負の決着だった。
「エターナル、カードリッジロード」
[カードリッジロード]
カシュン、カシュン、カシュンとエターナルから三つの空薬莢が排出され、銃口に冷気と血色の光が集まって行く……
「氷の世界、永遠の氷河……我は許さぬ、裏切り者には永遠の凍結を!」
「「しまっt「[永遠(エターナル)・氷結地獄(コキュートス)]」
霊夢と魔理沙は自分達の反応が一瞬だけ遅れたことに気づくが、幸夜の詠唱は既に終わっており、銃から発射された光弾が魔法陣を作り、その魔法陣の上にいた霊夢と魔理沙を魔法陣の中心に出現した巨大な血色の氷山の中に閉じ込める。
「氷壊(ブロークン)」
「「キャァァァァァァァァ!!!」」
幸夜がキーワードを言った瞬間、霊夢と魔理沙を閉じ込めていた氷山は爆発を起こし、中にいた霊夢と魔理沙を爆発に巻き込む。
「……すまない」
幸夜は気絶した霊夢と魔理沙を抱きかかえると、フェイトとなのはがいる場所に向かった。
~sideout~
~side幸夜~
霊夢達との勝負を終え、戻ってきたころにはフェイトとなのはの勝負はフェイトの勝利と言う形で終わっていた……。
「フフフ、お前さん、お前さん。儂も勝ってきたぞ」
私が勝負を終えたフェイト達の行動を見ていると、ボロボロになった咲夜と妖夢を抱えているムルムルが、いつの間にか私の隣に立って話しかけてきた。
「そうか……なら、さっさとその二人を置いて私の影の中に戻っていろ」
「ブー、お前さん……なんか冷たいn「なんか文句でもあるのか?」あ、ありません!!すぐさま影の中に戻ります!!」
ムルムルはビシッ!と敬礼をしてから、逃げるように私の影の中に入って行った……さて
「(フェイト)」
「(何、幸夜?)」
「(私は霊夢達を旅館に置いてくる。あと、両親に手紙を書いてくるよ)」
「(分かった、じゃ私達は先に帰ってるね)」
「(ああ、了解した)」
私はフェイトと念話で話した後、四人を抱え旅館に移動した。
~sideout~
~side美鈴~
「ふぁ~よく寝ました~」
私は目を覚まし、外の風に当ろうと窓を開けると……。
「うん?」
ピラッと、何かが窓から私の足元に落ち、私は落ちた何かを拾います。
「手紙……でしょうか?」
私は二つ折りにされた紙を広げ、書かれている文を読みます……
「え~……『しばらく友人の家に厄介になります。探さないで下さい。――幸夜より』………え?」
手紙の内容に私の思考は一瞬固まります。
え、つまり……これは……。
こ、幸夜の家出宣言?!