A lot of world~全て遠き理想郷~   作:紅 幽鹿

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更新遅れてすみません!
では、第19話をどうぞ!


第19話~共同戦線~

 

 私達がアースラに協力して、十日が経っていた……。

 この十日間でジュエルシードも順調に集めれ、アリサとのび太も私の特訓によって、聖遺物の『活動』に至れた。

 ちなみに、特訓内容は聞くなよ?まあ、ヒントは二人の『不死性』ゆえに出来る特訓だ。

 さて、今度はどんな特訓をするかな?と考えていると……。

[エマージェンシー、捜索域の海上にて大型の魔力反応を感知]

 艦内に警報が鳴り響き、放送が流れる。

 ふむ、そろそろこの場所とはサヨナラのようだな……。

 私はリンディさん達がいる場所に向かって行った。

 

~~~~~~

 

~~~~~~

 

 私がリンディさん達のいる場所に着くと、そこには荒れ狂う海で必死に飛んでいるフェイトがモニターに映っていた。

 やはり想像通り、フェイトは強制発動させたか……。

「あの、私、急いで現場に!」

「その必要はないよ。放っておけばあの子は自滅する。仮にしなかったとしても、力を使い果たした所で叩けばいい」

「でも……!」

「今のうちに補獲の準備を」

 クロノが指示を出す中、モニターには、苦しそうなフェイトが映り、それを見ているなのはにリンディさんは言う……。

「私たちは常に最善の方法を取らないといけないわ。残酷に見えるかもしれないけど、これが現実……」

「でも……」

 なのはの声に元気はない……。確かにリンディさんが言う事は正しく、クロノの行動も正しい……。

 だが……。

「くだらんし、つまらんな」

「どういう意味だ?」

 私の言葉に一同が私に注目し、クロノに関しては睨んでいる。

「確かにリンディさんやクロノのは正しい……だが、その行動は組織としての行動だ。別にそれが悪いとは言わん。貴方達は組織に所属している人間で、『一人を犠牲にして多数を救う』……ああ、それは正しい選択だよ」

「幸夜君?!」

 私の肯定するかのような言い草になのはは、何か言いたげな表情を浮かべる……。なのはは私の言葉を聞いていなかったのか?

「だが、その選択はマニュアル通りでつまらん」

「マニュアルだと?」

「ああ、マニュアルだよ……。一を犠牲にして多数を救う……。正直言って聞き飽きた言葉だ。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も……!!お前ら人間はすぐ同じような言葉を使う!!決められたセリフを!台本に書かれているようなセリフを!自分達が正義だと言う奴等はどんな時代でも、どんな世界でも、どんな場所でも、一を捨て、九を救うとほざく!そのくせ、自分達の大切な人が『一』にいたら戸惑い、結局『十』を失う……。ふざけるな!ふざけるな!ふざけるな!!なら、最初から九を捨て一を救え!他人を殺してでも大切な人を救え!それが『悪』と言うのなら『正義』なんてクソくらえだっ!そんな正義そこらへんの野良犬にでも喰わせてろ!!」

 私の言葉に一同呆然とする……しまった、熱くなり過ぎたか……。

「すまん、話が逸れたな……。まあ、とりあえず私はフェイトの所に向かわせてもらう……。元々、そう言う契約で協力していたからな」

 私はスキマを開き、体をスキマの中に沈めていく……ああ、これだけは言っておくか。

「なのは、待ってるぞ」

 私はそれだけをなのはに伝えて、フェイト達の所へ向かった。

 

~sideout~

 

~side三人称~

 

 幸夜がスキマの中に消え、スキマが完全に閉じた後、アースラ内は静寂に包まれていた……。

「さて、私も行きますか」

 そんな静寂を破ったのは美鈴だった。

「美鈴さん?!」

「リンディさん、私も最初に言った筈です。私達の行動に対して拘束はせず、私達の行動は私達の意思を尊重することと。ですから、私は私の意思を尊重させていただきます……ですが」

 美鈴はなのはの方を向き、しゃがみこんで目線を合わせ、なのはの肩を優しく掴む。

「なのはさん貴女はどうしたいですか?」

「え?」

「なのはさんは、幸夜の言っていたようなマニュアルの様な正義を実行したいですか?それともまた別の正義を実行したいですか?……大丈夫ですよ、正直に答えて下さい」

 そう言われ、なのははリンディやクロノを見て、モニターに映るフェイト達を見て、目の前で優しく微笑んでいる美鈴を見て、色々な気持ちが混ざったような表情をし、一度、顔を俯かせるが……。

「わ、私、フェイトちゃんを助けたいです!」

 なのはは俯かせていた顔を上げて、美鈴の方を真っ直ぐ見る。

「どうしてですか?」

「その……マニュアル通りの正義とか悪とか、何が一番正しいとか分からないけど……けど、私はフェイトちゃんを助けたい!フェイトちゃんとお話がしたい!!」

 なのはの言葉に美鈴はまるで娘の成長を喜んでいる母親の様な表情を浮かべると、懐から一枚の札の様なものを取り出す。

「どうやら、幸夜が渡してくれたこれは、無駄にならなくて済みそうですね」

「幸夜君が?」

「ええ、きっとこうなる事が分かってたんでしょうね。と、言うわけで、私達も現場の方に向かわせてもらいますね、リンディさん。文句は後でお聞きしますから……それと、アリサさんとのび太君は待機してて下さいね……それで、妹紅さん達は?」

 美鈴の問いに妹紅はニヤッと笑いを浮かべ……。

「勿論、行くに決まってるだろ」

「まあ、当然よね」

「そうですね」

「妹紅、輝夜、鈴仙?!」

 妹紅の言葉にクロノは驚きの声を上げるが……。

「クロノ、三人のこれは何時もの事でしょ?」

「ですが……」

「それに約束の方も確かにそう言う約束をしました……ただし、これだけは守って下さい」

「何をですか?」

 一同がリンディを見つめるなか、リンディはゆっくりと口を開く。

「全員、無事に戻ってきて下さい」

 その言葉に美鈴は微笑みながら、首を少しだけ縦に振り……。

「了解しました。では……転符≪アネモネ≫」

 次の瞬間、アースラ内に強い風が吹くと同時に美鈴達はアースラ内から消えていた……。

 

~sideout~

 

~side幸夜~

 

 私がスキマから出ると、フェイトの方に雷が向かっていた……。

「創造開始(クリエイト・オン)」

 私は、雷を斬ったと言う逸話がある日本刀『雷切』を創りだし、フェイトと雷の間に入る様に移動して、向かって来ていた雷を雷切で切り裂く。

「すまないフェイト、遅くなった」

「幸夜?!」

 私の登場に驚いたような表情を見せるが、フェイトよ、驚くのはまだ早いぞ?

「幸夜君、フェイトちゃん!!」

「フェイトの邪魔をするなァァァァ!!!!!」

「違う、僕達はキミ達と戦いに来たわけじゃない!」

「少しは落ち着いたらどうですか?」

 なのは達が風と共にこの場所に現れ、なのははフェイトに近寄ってくるが、それを見たアルフがフェイトの邪魔をしに来たと勘違いをし、自分を縛っていた雷を噛み千切り、なのはに襲いかかろうとするが、ユーノの防御魔法と姉さんの能力によって止められる。

「フェイト、アルフ、ここは共同戦線だ!それに、早くジュエルシードを何とかしないと大変なことになるぞ?」

 私の視線の先には、竜巻が増え、謎の怪生物が出現していた……。

「フェイトちゃん、二人できっちり半分っこ」

「よし、私はフェイト達が封印しやすいようにするか……霊夢さん、魔理沙、咲夜、私達は怪生物を、姉さん、妹紅、みょん、座薬、輝夜で竜巻を!」

「こんな時にも座薬言うなァァァァァァ!!」

「みょんって言わないで下さい!」

「真面目にしなさい、鈴仙!」

「私ですか?!」

 鈴仙の叫びと妖夢の可愛らしい訴えを無視し、とりあえず私達は、怪生物の方へ向かう。

「うわ、近くで見るとエグいわね」

「SAN値直葬物じゃないのか、これは?」

「それだったら、もう私達は狂気に陥ってるわよ」

 霊夢さん達の言う通り、その怪生物は一言で言うと……気持ち悪かった。

 色々な海の生物が合体したかのような姿で、常人が見たら発狂しそうだ……。

「さっさと、片付けようぜ!」

「それもそうね……」

 魔理沙はミニ八卦炉(はっけろ)』を、咲夜はスペルカードを一枚取り出す。

「恋符≪マスタースパーク≫!」

「≪咲夜の世界≫」

 次の瞬間、一匹の怪生物の周りには無数のナイフが出現し、怪生物は全身ナイフだらけになっていき、最後には超極太レーザーに飲み込まれ消滅した……何あれ、滅茶苦茶、残酷な合体技じゃないですか……。

 と、そんなことを考えていると、霊夢さんが先程の技を見て思い出したかのように……。

「そうだ、幸夜さん。久々に『あれ』をやりましょう」

「ああ、『あれ』だな」

 霊夢さんは懐から一枚のスペルカードを取り出し、私は霊夢さんの手と重ねるようにそのスペルカードを持つ。

「「合体符≪夢想封印・焉≫!」

 スペルカードを発動させると、無数の黒色の光弾が発射され、怪生物は光弾が中った個所から消滅していく。

 私と霊夢さんが使ったスペルカードは、霊夢さんの夢想封印と私の『創造と終焉を司る程度の能力』の『終焉』を合体させたもので、この夢想封印が中ると、中った部分を『終焉』という形で消滅させる。

 私は怪生物が完全に消滅したのを確認して、辺りを見渡すと妹紅が炎で、座薬と輝夜が光弾で竜巻を消し去り、妖夢が「斬れなぬものなど、あんまり無い!」と豪語していた楼観剣で竜巻を切り裂き、姐さんは『調和』という形で竜巻を消滅させ、なのはとフェイトはジュエルシードの封印を成功させていた……。

「ちょっと幸夜さん、いつまで手を握ってるのよ//////」

「あ、すまない」

 頬を赤く染めながら言う霊夢さんに何故か申し訳なくなり、私は霊夢さんから手を放し、その時、霊夢さんが少しだけ淋しそうな表情をしたのは気のせいだと思いたい……あと、魔理沙達から殺気交じりの視線が送られているのも、気のせいだと思いたい……魔理沙がボソッと「略奪愛……寝取るしか……今度、全員で……」とか、言ってるのも、気のせいだと思いたい……。

 私は不穏な言葉を頭の隅に追いやりつつ、フェイトとなのはの方へ向かったのだが……。

「ウゥゥゥ……」

「どうしたんだ、フェイトは?」

「さ、さあ?」

 何故かフェイトが不機嫌そうな表情で私を睨んでいたので、なのはに聞いてみるが苦笑いしか浮かべなかった……まあ、なのはとフェイトの雰囲気が良いから、そこらへんは気にしないでおこ……ッ?!

「「キャッ?!」」

 嫌な予感がした私は、なのはとフェイトの体を強く後ろの方へ押すことによって、私との立ち位置を交換させると、直後、私の方に紫色の雷が降ってきた……。

「ガァァァァァァ!!!!!!!」

「幸夜君!」

「幸夜!」

 私は素手の状態で雷を防ぎきるが、両腕は黒焦げになってしまった……暫くは使えなさそうだな……。

「アルフ、フェイトを連れて行け!!」

「わ、わかったよ!」

 私は人間形態になったアルフにジュエルシードを蹴り渡し、受け取ったアルフはフェイトを抱えながら、魔力弾を海面に投げつけことによて、水飛沫による目くらましをし、この場から離脱した……。

 

 

 

 

 

 

 

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