A lot of world~全て遠き理想郷~   作:紅 幽鹿

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今回は短いです。
では、第7話をどうぞ!


第7話~血の伯爵夫人~

 

 

 黒い毛むくじゃらを倒した後、フェレットもどきの話を聞いた私達の答えは……。

「馬鹿じゃないの?」

「馬鹿だぜ」

「「馬鹿ですね」」

「はうっ!」

「あわわ、ユーノ君?!」

 私達の言葉にフェレットもどき……『ユーノ・スクライア』が心にダメージを負ったのかバタッと、倒れて、なのはがそれを心配する。

「霊夢ちゃん達、少し酷いの……」

「いや、酷いもなにも……無謀にも仲間も連れてこずに、自分ひとりで探して、さっきの毛むくじゃらに怪我を負わされて、挙句の果てに平和に日常を過ごしていた私達に助けを求めてきたのよ?それを馬鹿と呼ばずになんて呼ぶの?」

「そ、それは……」

 私の言葉にユーノの雰囲気がさらに暗くなり、なのはが言葉に詰まったことによってさらに暗くなる……けれど、まあ……。

「だけどユーノ、その……『ジュエルシード』だっけ?それを探すの私達が手伝ってあげるわ」

「……え?」

 私の言葉が意外だったのか、ユーノが不思議そうに此方を見てくる。まあ、そうでしょうね。さっきまで文句言ってた相手が手伝うって言うんだから……

「ど、どうして、手伝ってくれるんですか?」

「手伝う理由?……そうね、私達が手伝う理由は……」

 ……きっと『幸夜』この場にいたら手伝うって言うはずだから。

 

~sideout~

 

~side幸夜~

 

 青い宝石を調べ小雪の手紙の『ごめんなさい』と言う文の羅列に少々戦慄し、学校から帰った後、私は高町家が営業している『翠屋』に来ていた……。

 翠屋に来た理由は、士郎さんにあの時お礼がしたいからだそうだ。

 私自身断りたかったんだが、両親の私のお気に入りの人形と動物写真を燃やすと言われたので来た……。

 ちなみに、両親には復讐として父さん伝説の暴露&『二人なんて大っ嫌い!!』と言っておいた……二人が暴走してなければいいが……。

「はい、幸夜君これも食べてみてね」

「……ありがとうございます」

 私は桃子さんからショートケーキを貰い、フォークで分けながら食べながら、後ろから感じる視線……正確には、私の背中越しで桃子さんを見る視線の元を探る。

 ……成人男性が五人……こんな時間帯に男が五人……怪しいな……。

「桃子さん、私はこれで失礼します」

「そう?なら、今度またいらっしゃい」

「……はい」

 私は翠屋を出た男達を追うため、翠屋を出た……。

 

~sideout~

 

~side三人称~

 

 辺りが暗くなっているなか、山の中で先程、翠屋にいた男達が写真を手に持ち話し合っていた……。

「こいつらが今回の標的だ」

 男達は手に持つ写真を見ながら話し合う。

「確か、『高町桃子』と『高町美由希』、『高町なのは』だったか?」

「ああ、『龍』の依頼だ。まずそいつらを誘拐して、『高町士郎』と『高町恭也』を始末する……」

「そうか……なら、その二人を殺した後……その三人を好きにしても良いんだよな?」

 男の一人が下品な笑いを浮かべながら、確認する。

「『龍』からは何も聞いてないから……別に良いだろう」

「マジか?!よっしゃ!」

 男達は下品な笑みを浮かべ喜ぶ……。

 それが、一人の『化物(ばけもの)』の怒るとも知らずに……。

「形成(イェツラー)――      血の伯爵夫人(エリザベート・バートリー)」

  Yetzirah――            Elisabeth Báthory

 男達に声が聞こえたと同時に、男の一人の首に鎖が巻き付き、鎖に巻きつかれた男は声を出す暇もなく暗闇に引きずり込まれ……。

「ギャァァァァァァァァァ!!」

「な、何だ?!」

 直後、暗闇の中から山全体に響き渡っているのではと思う程の悲鳴を聞き、男達は慌てて辺りを見渡す。

 すると、暗闇の中から狐面を付けた黒ずくめの子供……八雲幸夜が出てきた。その手に暗闇の中に引きずり込まれた男の『生首』を持って……。

 幸夜は生首を男達の方へ転がし、ゆっくりと男達に近づいていき……。

「彼女達はやっと『平穏』と言うものを手に入れたんだ……それを壊そうなど……。てめぇら、さっさと、美しく……否!醜く!残酷に!この大地から往ねやァァァァ!!!!!!!!!!」

 

 

~sideout~

 

~side士郎~

 

「桃子、幸夜君はもう帰ったのかい?」

「ええ、士郎さん」

 私は桃子の言葉を聞いて、残念に思う。

「幸夜君には夕飯を御馳走してあげたかったな」

「そうね。とてもおいしいご飯を作って、幸夜君を喜ばせたかったわ♪」

 その場面を想像したのか、桃子がとても嬉しそうな表情をする。

 本当に幸夜君には感謝しないと……幸夜君が私達に言ってくれた言葉によって、今の『家族』がいる。

 年下の子……まあ、『ソウル』達の家族なら『年上』だろうと思うが……幸夜君には本当に教えられたよ。『家族』の『愛情』と言う物を……。

「ねえ、士郎さん?今度は紫達と一緒に家族同士でお出掛けにでも行きましょう?」

「それは良いね。なのはの友達のアリサちゃんにすずかちゃんや『月村家』の人達も一緒に行こう」

「うふふ、それはとても賑やかになるでしょうね♪」

「ああ、そうだね」

 私と桃子はその場面を想像して、笑い合った。

 

~sideout~

 

~side三人称~

 

「や、止めろ!!た、助けてくれ!!」

 男達と幸夜がいた山の中は、この世の光景ではない物が広がっていた……。

 今生きているのは、幸夜と命乞いをしている男だけ、他の男達は無残な死体……正確には、体のいたる所に悲惨な傷があり、まるで『拷問』された後の様な状態になっていた。

 幸夜は無言で男の首を掴み、自分の背後に存在する聖母マリアをかたどった、中が空洞で高さ2メートルほどの大きさの人形……『拷問器具』である『鉄の処女(アイアン・メイデン)』に放り込み……。

「苦しんで死ね」

 幸夜は鉄の処女(アイアン・メイデン)の扉を閉め、扉から突き出された長い釘によって、中にいた男は串刺しにされ、鉄の処女(アイアン・メイデン)からは男の断末魔と血液が流れ出た……。

 





幸「後書きだ」

幽「そして、恒例のあれです」


・男たちは首切断でなく、拷問によって殺される


幸「作者、今回出てきた聖遺物の説明もするぞ?」

幽「了解!」

聖遺物:血の伯爵夫人(エリザベート・バートリー)
発現形態:事象展開型
形成時効果:日記に記された『拷問器具』の数々を自在に召喚・使役
この聖遺物は、ハンガリーのチェイテ城に居を構えていた、悪名高き血の伯爵夫人『エリザベート・バートリー』が、 獄中で書き記したとされる拷問日記が素体となっており、 聖遺物の性質上サディストや自壊的な人間と相性が良い。

幽「です」

幸「つまり、この聖遺物と私は相性が良いということだな」

幽「そういうことかな?」

幸「そういうことだな」

幽「そうか……。では、みなさん次回会いましょう。では!」



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