(この物語はフィクションです。実際の時代系列には一切関係ありません)
節分ってなあに?
「鬼は外!!福は内!!」
高らかに響く声と、豆をまく音が辺りに響き渡り、それから明るい笑い声が聞こえてくる。
今日は二月三日の節分ということで、汐達はしのぶの許可をもらい蝶屋敷で豆まきをすることになったのだ。
「鬼は外!福は内!!」
楽しそうに笑いながら豆をまくみんなを見て、伊之助は怪訝そうな顔でぽつりと言った。
「なあ、鬼は外っていうけどよ。鬼ならここにいるじゃねぇの?」
そう言って彼は禰豆子を指さすが、その瞬間。すさまじい勢いで汐と善逸が伊之助の眼前に迫った。
「お前何考えてんの?自分の言ったことわかって言ってんのか?」
「禰豆子に豆をぶつける?ふざけたこと抜かしてんじゃねーわよ。一遍死んで来い」
「二人とも落ち着けって言いたいけれど、今回ばかりは二人に同感だ」
いつもなら二人を諫める炭治郎ですら、額に青筋を浮かべて伊之助を睨んでいた。
そんな中、なほ、きよ、すみが何かをもって汐達の元へやってきた。
「汐さん、例のものが届きましたよ」
なほはそう言ってきよとすみと共にちゃぶ台の上に何かを置く。それは、海苔で巻かれたとても太い巻き寿司だった。
「やった、待ってました!やっぱり節分と言えばこれ、【恵方巻】よね」
目を輝かせて言う汐に、炭治郎、善逸、伊之助は怪訝そうな顔で彼女を見つめた。
「・・・恵方巻ってなんだ?」
「さあ。俺も初めて知った」
節分すら知らなかった伊之助は勿論、炭治郎と善逸も初めて聞く言葉に首を傾げた。
「えーっ、あんたたち恵方巻知らないの?太い巻き寿司を作って、恵方っていう福が来る方角を向いて願い事をしながらかじって食べるの。その間に絶対に喋っちゃいけないのよ」
汐の説明に三人は感心したように首を振った。
「今日のはあたしの友達に協力を頼んで仕入れてもらったの。海の幸なんてここじゃあんまり手に入らないからね」
汐はそう言って全員に恵方巻を配ると、しのぶに借りてきた方位表を並べて指さした。
「今年の恵方は「西南西」だから、あっちを向いて食べるの。ああ、包丁で切っちゃ駄目よ。福を切るって言って縁起が良くないからね」
「うだうだ言ってねぇで早く食おうぜ」
「おい!せっかく汐ちゃんが説明してくれてるんだぞ。ったく、せっかち猪め」
待ちきれない伊之助とあきれる善逸を見て、汐もそれもそうかと言いたげにうなずくと、恵方巻をもって西南西を向いた。
「では、いただきます!」
全員が一斉に恵方巻にかぶりつく。かんぴょう、キュウリ、厚焼き卵、ウナギ、桜でんぶ、シイタケ煮が入った寿司はとてもおいしかった。
汐は恵方巻をかじりながら願いをかける。
(どうかあたしの大切な人たちが幸せでいられますように・・・)
汐はそう願いながら、隣で寿司をかじる炭治郎を見た。真剣な面持ちで食す彼は、きっと大切な妹禰豆子のことを願っているだろう。
(ついでにもうひとつ。炭治郎の願いが叶いますように)
願い事をもう一つ追加してから、汐は残りの恵方巻をおいしそうに食べ終えるのであった。
この作品の肝はなんだとおもいますか?
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オリジナル戦闘
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炭治郎との仲(物理含む)
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仲間達との絆(物理含む)
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(下ネタを含む)寒いギャグ
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汐のツッコミ(という名の暴言)