どうも、錬金術師で女の子の友達が多い転生者です   作:シュリンプ1012

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どうも、シュリンプ1012です!
読み専門だったのですが、書きたくなっちゃったので
書いちゃいました。

処女作ですので、温かい目で見てくださると嬉しいです。
駄文にならないといいなぁ(小並感)


第一章 転生したけど、まぁ何とかなるでしょ編
転生しちゃった!?


––––気がつくと、俺は真っ白な空間にいた。

周囲を見渡しても、先にあるのは代わり映えのしない、

真っ白な空間だった。

 

「おや、気がついたようだね」

 

すると、若い男の声が聞こえてきた。全く知らない男の声だ。

声の聞こえた方に目を向ける。

 

目を向けた先には、さっきまで居なかった筈の所に

男が立っていた。男の服装は神話に出てくる神様が着る物に似ている。……まぁ、神話についてはあまり知らないが。

 

「お、なんか私の服装が神話に出てくる神様が着る物に

似ている!みたいな顔してるねぇ」

 

なんだこいつ、初対面のくせに随分と生意気な奴だな。

あとサラッと思ってる事バレたんだが。なんなんだ、一体?

 

「うんうん、最初は困惑するよねぇ。分かるよその気持ち。

私も最初は困ったもんだよ。この仕事に就いてまだ数年ぐらいなんだけど、それがもう大変のなんのって。それで……」

 

話が長すぎるので割愛させていただくが要約するとどうやら、

この人は神話に出てくるような神様らしい。ご本人でした。うん。

 

それでいて俺はどうやら不慮の事故で死んでしまったらしい。

まさかとは思ったがもう死んでしまっていたとは、いやはや、

なんとも不幸な。因みに事故の詳細を聞こうと思ったけど、

質問する前に話が進んでいってしまった為できなかった。

 

あとは神様の上司が嫌だとか、仕事の量が多いとか、ただの愚痴話だつた。これが社会の闇というヤツか……。

 

「いやぁごめんね?愚痴話聞かせちゃって。もう最近溜まりに溜まっちゃってさー。アハハ」

 

神様は頭を掻きながらそう話す。

いやアハハじゃないよ。話聞かされた身にもなってくれ。悲しくなってきたわ。誰かこの人に酒もってこーい。

 

「…あ、そういえば全然本題に入ってなかったね。ごめんごめん」

 

本題?一体何のことだろうか。死んでしまったから天国か地獄の

どちらかに行け、みたいな話だろうか。……これ閻魔大王の仕事か。

いるのか知らんが。

 

「君に提案があるんだ。君は不慮の事故によって人としての生涯を

終えてしまった。現に君、人ではないからね」

 

そう言いながら神は俺の方を指差す。

 

人ではない?それは一体どういうことだろうか。

 

「……あれ?」

 

自分の身体をよく見ようと腕を動かしてみる。が、腕を動かした感覚がまるで無い。同様に、足を動かしてみても足が動いた感覚が無い。

隅々まで見ようと、自分の首を動かそうとする。だが、先程と同様、

と言うよりも首があるという感覚が無いのだ。

 

「あ、ごめんね。それだとよく見れないか」

 

ほい、と軽く言いながら神は指を鳴らす。すると、俺の目の前に少し大きめの鏡が現れた。流石神様、そういうことが出来るとは。

 

だが、鏡に映った物を見て、俺は思わず息を呑んだ。

 

「……ウワォ」

 

鏡に映ったのは煌々と蒼く光る、目の付いた灯火だった。

鏡に目を離さず左、右と捻ってみる。鏡に映った灯火も同じ様に動いた。

これは間違いない。これは–––

 

「–––俺、なのか」

 

目をパチクリとさせる。これは間違いない。これは俺だ。

こんな姿になったなんて……死んでしまったのだなと感じさせてくれる。

 

「どうだい?見ての通り、君はもう死んでしまった。だからこのままだと天国か地獄か決める為に私の上司の下に行くんだよ」

 

神様は苦笑いを浮かべる。余程上司が嫌なのか。てか、上司って

絶対閻魔大王だろ。何だこの天界上下関係。

 

「そこでだ。先程提案があると言っただろう?その提案というのが––」

 

そこで神様は一区切りし、一歩前に前進する。

その顔はどこか嬉しそうだった。

 

「君を……君を転生させることなんだ!!」

 

どーん!!と効果音が聞こえそうな程の覇気ある声で

神様はそう言った。

 

転生……か

 

「ふーん」

「いやなんか塩対応!?」

 

落雷が落ちたかの様に神様は驚きの表情を浮かべた。

あれ?そんな塩対応だったか。これでも驚いているのだが。もう少し驚嘆の声をあげるべきだったのか。

 

よし、やり直してみよう。

 

「な、なんだって〜!?」

 

どうだろうか。こうすれば他の人が見ても、陰キャみたいな奴が

実は陽キャだった!並に驚いている様に見えるだろう。なる筈だ。

 

「わざわざやり直さなくてもいいよ……」

「あ、さいですか」

 

神様にやり直さなくていいと言われてしまった。

本人がそう言うなら仕方ない。本人がそう言うのならば……。だが神様よ、一つだけ言わせてくれ。

 

 

 

それ最初に言えや!

 

 

コホン、と神様が注意を引く。

 

「話を戻すけど、君は天国に、はたまた地獄に行くのではなく、

前世の知識をそのまま持って一から人生をやり直す、

謂わば『転生をする』という選択肢があるんだ」

 

ほう、選択肢……とな?つまり…

 

「つまり、転生しなくてもいいんだ」

 

「うん、そうそう転生しなくても……って、うええええ!?」

 

神様の驚嘆の叫びに思わず耳を塞ぐ。

耳キーンってなったわ。あ、やべぇ目回りそう。

 

「何考えてるの!?転生しないっていう事は私の上司の所に行くんだよ!?あの人の所行くって事は、なっっっっっっがい話を聞かされる

って事なんだよ!?あの人の話ほんっっっっっとに長いからね!?

どれくらい長いかっていうと、それはもうアマゾン川よりも……」

 

「だああ!!分かった!分かりましたから!

熱弁モードに入らないで!」

 

ゼェゼェ、とお互いに息を切らす。

てか、人生終わってるのに息切らすなんてことあるのか。初めてしったわ。そんでもって閻魔大王(上司)がもの凄く嫌いなんだな、

この神様。

 

「分かりましたよ。転生してやっちゃいますよ、やったく」

 

「そうか!そうだよねぇ、転生するよねぇ!良かったぁ…」

 

そっと胸を撫で下ろす神様。

え、何?この業界転生させることがノルマなの?え、怖。

 

「さて、転生させるにあたって、一つだけ特典を授ける事に

なってるんだ」

 

「へぇ、そうなんですか」

 

「そ。それで特典を決める方法なんだけど…」

 

ほほい、とまた軽快な声とともに指を鳴らす。すると神様の手元に

束になったカードが現れた。

 

「この中から、一枚選ぶ。それでそのカードに書いてあった物が

転生特典になるんだ」

 

ふふんふふーん♪と鼻歌を歌いながら、カードをシャッフルする。

なんだよこれ、めっちゃ運ゲーじゃねぇか。

 

「……ほい。それじゃ、一番上のカードを引いて?」

 

そう言いながら神様はシャッフルした山札を差し出してきた。

ま、そこはもう運ゲーだ。なる様になれと言う感覚で行こう。

 

一番上のカードを引く。そこに書かれていたのは……

 

 

「『鋼の錬金術師』……?」

「おお!凄いじゃないか!」

 

神様が喜びの声をあげる。

いや、なんであんたが喜んでんだよ。普通俺がする所だろ。

 

「いやぁ、鋼の錬金術師といえば、超が付くほどの大作じゃないか!

その作中に出てくる錬金術が使えるなんて!うーん!なんて君は

ラッキーボーイなんだ!」

 

神様が喜びの舞を披露する。

ただ、ここで一つ問題が発生してしまった。

 

「神様神様」

 

「ん?なんだい?」

 

 

 

「俺、鋼の錬金術師あんま知らないんですけど」

 

「……え?」

 

笑顔のまま硬直してしまった神様。

いや、 名前ぐらいは知っているのだが、なんか凄い難しそうなストーリーだったから読んでいないのだ。俺、ここで痛感のミス。やばいね。

 

「……そ、そっか。知らないか。アハハ……はぁ」

 

神様が落胆の気持ちを露わにする。

やべぇ、めっちゃ罪悪感が芽生えてくるんだが。なんか、ごめんなさい。

 

「……まあ気を取り直していこう!知らないのなら、これから知っていけばいいんだ!ハッハッハ!!」

 

先程の暗い雰囲気を打開するように、神様が大声で笑う。

なるほど、これが営業スマイルというやつなのか。……そうなのか?

 

「よし!これから君の新しい物語が始まる!

だから私から激励の言葉を送らせてくれ!……コホン。

 

祝え!前世の知識を受け継ぎ、錬金術を習得した、

物語を紡いでいく転生者の誕生である!」

 

神様が祝辞を述べ終わると、足下に大きな扉が現れた。

え、まさかこの扉が開いてLet'sスカイダイビング!みたいな感じするの?やだよ俺。

 

「それじゃ、頑張ってね。あと、ありがとう。私の愚痴を聞いて

くれて」

 

足下の扉が開く。扉の先は黒一色。そこから無数の手が現れ、

俺の灯火(身体)を包む。そのまま扉の奥へと引きずり込んで行った。

あ、これ スカイダイビングよりも過酷なやつだったわ。(精神的に)

 

「あいええええええ!!?」

 

俺の発した断末魔を最後に、大きな扉は閉じていった。

俺は扉が閉じるよりも早く気を失ったのであった–––。

 

 

 

 




嘘だろ…!?原作キャラが一人も出てないじゃないか…!
と思ったそこの貴方!次回!ちゃんと出します!
ふへへなあの人を……ね?

RASのメンバーを出したいと思っとるんだけど、誰が最初に見たい?

  • レイヤ
  • ロック
  • マスキング
  • パレオ
  • チュチュ

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