どうも、錬金術師で女の子の友達が多い転生者です 作:シュリンプ1012
……めっちゃ期間空いちまった。
やっちゃったZE☆
前回までのあらすじ!!
なぜかこの世界で俺の父親として生きているホーエンハイム!!この世では『光野 錬夜』として生きている彼と、朝っぱらから仲良く喧嘩していたら、めっちゃ笑顔の母、光野 桜がそれを阻止し、俺にお使いを頼んできた!!そしてお使いの道中に、謎の海色女子と遭遇!そして!!
「……付き合ってください!」
なぜか告られた!!!
以上!!
…………………………
…………………
……………
………
……
…
「いやなんでだよ!?」
「ふぇぇ!?」
マジでなんでだよ!?おかしいだろ!?見ず知らずの女の子に告白されるとか!!え?なにこの子いじめられてるの?いじめっ子に「おい、あのダラダラしてる奴に告ってこい」とか言われてそれに従ってるだけなの?今時の子供って怖っ!?うちのクラスでもそんなのねぇぞ!?……無いよな?
「あの……駄目でしたか?」
「え?」
俺が脳内でクラスの奴らはいじめとかしてないよなぁ、と考えていると、女の子がオドオドした様子で尋ねてきた。
「いや、別に駄目では無いんだけど、大丈夫というわけでも無いというか……」
「……ですよね」
俺の曖昧な答えを聞いて、彼女は小さく溜め息をつく。
え?もしかしてこれ、俺の考えてた事が起きてる感じ?嘘、俺嫌だよ?そんな面倒事はごめn「ショッピングモール……」……ん?
「さっきショッピングモールまで行くなんて〜、みたいな事を言ってたから」
「まぁ確かに言ったけど……」
言ったから何だと言うんだ……?もしかして、「ショッピングモール行こうとしてる奴を狙え」とか言われたの!?いじめっ子ハードル高すぎんか?それ一般人でも難しいぞ?……あ、別に目の前の子が一般人じゃないとか言ってるわけじゃないからね?
まぁでも、知らない人に付き合ってくださいなんて言うこの子もアレなんだけど。
「それで私、物凄く迷子になりやすいから一緒に行きたいなぁと思って……」
「ふーん、迷子になりやすい……ん?」
待って?今この子、
んんんんん????
「待って?じゃあさっきの『付き合ってください』ってのは……」
「付き合って……『私とショッピングモールまで付き合ってください』の事ですか?」
「……………」
「……………?」
彼女の発言に、真夏日のくせしてこの場が凍りついたような感覚に陥った。
じゃあつまるところ、
「……いいよ」
「え?」
「別に付いてきてもいいよ?なんか俺の早とちりみたいだったから」
「ほ、本当に?」
「うん」
これに関しては俺の理解力の無さと、暑さにやられて脳がショートしてたからだな。そうだ、そうであってくれ。
……いやでもこれ、彼女も文章的におかしくなかったか?……まあいいか。
………………………
………………
…………
……
…
「う〜ん、暇だ」
所変わって光野宅。ソファに腰掛けながらテレビを見るホーエンハイム–––錬夜は一人呟いた。
先程まで本を読んでいたものの、すぐに読み終わってしまった為こうしてテレビを見ていた。がしかし、生憎午前10時程だったので見たいテレビが無かったのだ。
そもそもだ。この男、本当ならこの時間帯に買い物に出掛けている予定だったのだが、妻である桜に長旅の疲れを癒して言われたのと、今朝の罰として買い物は蓮司に行かせる、という二つの理由があった為に食材調達に行くことが出来なかったのだ。
まぁ食材調達ってのは建前で、本当は錬金術の研究に必要な材料を買いに行きたかっただけだったのだが。
「はぁ、本当に暇だ」
疲れを癒してと言った桜に関しては「ちょっと友達に会ってくるわ☆」とか言って抜け出し、蓮司に関しては先程も述べた通り買い物に出掛けている。
何が言いたいかっていうと、家に俺しか居ないんだよなぁ。なんか今日桜がama○onで買った物が届くって言ってたからてっきり家にいるものだと思ってたのに。俺が受け取らなきゃいけないのこれ?
『ピンポーンッ』
「……噂をすれば」
俺はグダリきっていた身体に鞭を打ち、ソファから腰を上げる。
三十後半だからってまだ老人じゃないぞ。今回はちょっと疲れてただけだから。……誰に言ってんだ俺?
「はいはーい、今開けますよーっと」
玄関に置いてあるボールペンを手に取って、我が家の扉を開く。
「あっ……えっと」
「……?」
そこには蓮司と同い年ぐらいだろう少年がソワソワしながら突っ立っていた。額には少しばかりの汗が垂れている。
「……ハロウィンはあと2ヶ月ちょいだぞボク?それとも待ちきれないで家に来ちゃったのかい?」
「ち、違うわい!!蓮司に……えっとその…」
俺の渾身のジョークに対して、勢いのあるツッコミをする少年。だがその後に何か言いたそうにするが、話づらいのか顔を少し赤く染めて口ごもってしまう。
「蓮司に何か用なのか?すまないが今留守にしてるんだ」
「なっ!?ど、何処に行ったんだ……行ったんですかっ?」
ほう、目上の人に対して敬語を使うとは。良い子だ。うちの蓮司も見習ってほしいものだよ全く。……っと、いかんいかん。話が逸れそうになってしまった。危ない危ない、俺の悪い癖が出る所だった。
「今蓮司はショッピングモールに行ってるよ。ほら、新しく出来たらしい所の」
「……あっあそこか!!ありがとうございます!!じゃこれで!!」
「まぁまぁ、ちょっと待ちなさい」
「?はい?」
彼が走り出そうになるのを、俺が肩を抑えて止める。
「さっきハロウィンはまだって言ったが、ウチにはお菓子が沢山ある。どうだ?俺も暇してたし、一緒にアイツの帰りを待ってみるのも……」
「えっ嫌です」
彼はそう言うと俺の手を振りほどき、そのまま走り去って行ってしまった。
えぇ?なんで行っちゃうの?一緒にお茶でも飲もうよ。全然怪しくないから、ねぇ。一人は寂しいからさ。……行っちゃった。
「……まぁ、いいか」
彼の背中が段々と小さくなっていき、最終的に見えなくなってしまった。小さな子供というのは本当に元気なのだと感じさせる。
「さてと、そろそろ家に「すいませーん」はい?」
外の暑さに飽き飽きしてきた所で家に入ろうとすると、誰かに声をかけられた。聞き慣れない声だと脳内で考え後ろを振り向く。振り向いた先には20代ぐらいの青年が長細い箱を抱えて立っていた。
「どうも、黒豚ヤマトの宅急便ですぅ」
あぁ忘れてた、宅配便か。……にしてもデカイ箱だな?桜のやつ、一体何を頼んだんだ?
「ありがとうね、こんな暑い日差しの中なのに」
「いえいえ、これも仕事ですので!それじゃあこの紙に印鑑かサインをお願いします」
「はいはい、サインね……」
サイン、と言われてふと思い出した。
さっきの子の名前、聞くの忘れてた。
まぁ、蓮司の知り合いっぽいし大丈夫か。
…………………
……………
…………
………
……
…
「ヘブシィッ!?」
「ふえぇ!?」
「あ、ごめん」
何故だ、今なんか寒気がしたぞ?誰か俺のこと噂してるのか?それとも本格的に風邪ひいたのか?俺の身体って暑さにやられると風邪ひく感じなのか?変な身体してんなぁおい。
俺たちはあの後一緒にショッピングモールに向かうことになり、無事に到着する事が出来た。……道中、松原が俺の袖を掴んで移動してたら周りの人たちの目線が微笑ましかったような気がしたが、あれは気の所為だったのか?
そもそも袖掴んだ理由として、[迷子になるぅ…]はおかしいだろ。普通に俺の後ろついて来ればいいやん。なんでわざわざ袖掴む必要あるの?いらんくない?いらんよな?
「それで?松原は何処のお店に行きた……いん…だ?」
ここでの目的を再度聞こうと、後ろを振り向く。だがそこに松原はいなかった。…いや、正確には後方にいたのだが……?
「ふぇ、ふえぇぇぇぇ!??!?」
「え"っ」
なんと人の波に飲まれて、推定10メートルくらいの所で慌てている顔をヒョコッと俺に見えるように出していた。
いやなんでそんな所にいるのぉ!?俺がくしゃみしてからまだ数秒しか経ってないよ!?この数秒で何があったし!?……ええい、こうなったらこうだぁ!!
「おりゃあ!!」
俺は松原を助けるべく、人の波に突っ込む。ただ、突っ込むと言っても波はそれ程急ではない。むしろ緩やかだ。
この波に飲まれていった松原って一体何者だ…?(困惑)いやでもあっちは女子だから仕方ないか(自己解決)
「ふえぇ!!!?!?!」
だが自分の中で解決しても意味はない。俺と松原の距離は確かに縮まってはいるがその距離は決して近い訳ではない。
正直辛い。この距離は縮まってるはずなのに縮まってない感。この感覚が俺を一層慌てさせる。だから辛い(2回目)
てか、この流れ何処まで続いてんだ?人掻き分けて突っ込んでるから時間かかるけど、流石にこの長さは……
「……ふぇ?」
「……!!」
先程の慌てた様子とは打って変わって、気の抜けた声が俺の鼓膜に小さく響いた。それと同時に、俺の目には松原が誰かに押されて、人の波から抜けだしているのが見えた。
良かった、取り敢えずは波から抜け出せ……
俺の安堵した瞬間、何故かは分からない。だが自分の目線が、松原の後ろの方に向かった。そこには大きな噴水。ただそれだけ、それだけなら良い。そう、
「わっ、わわっ」
松原の体勢が、押された事により後ろに倒れそうになっていたのだ。しかもこのまま倒れたら、噴水を囲っている石に頭をぶつけてしまう形に。
「ッ!」
頭の中で最悪の状況を作り出した瞬間、安心して止まりかけていた足が一瞬にして再起動し、人の波を先程よりも早く駆け抜けていく。
最悪の状況というのは、彼女の頭から大量の血が流れる事だ。
だがそんな事、起こさせない。否、
段々と人を掻き分けて、とうとうその波を抜け出した。その時間、体感として0.5秒程。それ程までに俺は早く駆け出していたのだ。
俺は勢いに身を任せ、松原の出された手を右手で掴む。そしてそのまま、自分の方に引き寄せた。
「……ふぇ?」
「ハァ…ハァ…」
俺の胸の中で、何か起きたのか理解できていない松原。
「おい、だいじょぶか?」
「ふぇ……ふぇぇぇぇ!!?!?」
だが俺が声をかけると、この状況を理解し、顔を紅く染めて俺から一瞬にして離れた。
あれ?もしかして嫌われた?抱きつきやがってこの野郎、ぶっこ○すぞ的な感じ?え、俺助けたのに?反射的に助けたのに?……えぇ?
「……えっと」
「ん?」
俺が(いじけてはないが)頭を掻いていると、顔を隠しながら松原が声をかけてきた。
「あり、がとう…」
そしてそのまま、顔を隠していた両手を頰につけて俺に感謝の言葉をかけてくれた。その顔はまだ少し紅く見える。
……なんか、これはこれで俺も恥ずい…。
「……どーもっ」
そんな事を彼女に悟られないように、俺は感謝の礼に対して素っ気なく返した。
その後は松原が目的としていた、ぬいぐるみ屋さんに向かった。その際に松原からお礼として、クラゲのキーホルダーを買ってくれた。……意外にも可愛いなぁ、クラゲ。
なんか今月はちょっと忙しくてですねぇ。後一、二回ぐらいしか投稿できないかも。まぁ気長に待っててクレィィ。
RASのメンバーを出したいと思っとるんだけど、誰が最初に見たい?
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