どうも、錬金術師で女の子の友達が多い転生者です   作:シュリンプ1012

18 / 36
す、すまねぇみんな……!先月中に出したかったんだけどよぉ!!

間に合わんかった……。


迷子の迷子の花音さん。貴女はどんな事を思ってる?

 

 

 

「ふえぇ……ここ何処ぉ?」

 

お日様がサンサンと輝いているお昼頃。私、松原 花音は水筒とお財布の入ったカバンを下げて、外に出ていました。

朝にお母さんから少し遅れて今月お小遣いをもらったので、前から欲しかったぬいぐるみを買うために、最近できたショッピングモールに行くことに。……でも。

 

「ふえぇ……」

 

この通り迷子に。

なんで一人で出かけちゃったんだろう…。お母さんに一緒に行こうかって言われたのに……なんであんな所で見栄張っちゃったの私……。ふえぇ。

そもそも私、極度の方向音痴なのに……。お母さんと一緒に買い物に行っても偶にどっかに行っちゃうぐらいに音痴なのに。もう方向音痴直ってるかなって思っていた朝の私を叩きたいよぉ……。

 

「あづいィィ……」

 

「……ふぇ?」

 

私が朝の出来事について後悔していると、前の方で今にも死にそうな声が聞こえた。下げていた目線をそのまま前に向けると、私と同い年くらいの男の子が汗を拭いながら歩いていた。彼の周りに大人が居ないのを見るに、一人だ。

凄いなぁ。私と同い年くらいなのにスタスタと歩いて行ってる。それに比べて私は、見栄張って外に出て迷子……ふえぇ。考えるのも嫌になるよぉ。

 

 

「……にしても遠いなぁ…ショッピングモールまでどんだけ道あんだよぉ」

「…ふぇ?」

 

私が頭の中で嘆いていると、前の男の子から予想外の台詞が出てきて、思わず声を出してしまった。そして何故か私は近くにあった電柱に隠れた。

あれ?なんで隠れたの私?反射的にこうしちゃったけどなんで?あれなんで?……ってそんな事は後に考えるとして……。

彼は今、『ショッピングモールまで』と言っていた。つまり彼の目的は、ショッピングモールに行くのが目的って事なのかな?

 

……という事は、彼の後ろをついて行けばいいって事?

 

「……ふえぇ」

 

それは流石にダメ。先生が『相手に許可なくついて行ったらだめですよ』って行ってたもん。お母さんも『貴方は極度の方向音痴だからって、知らない人について行ったらダメよ?』って言ってた。だからそんな事しちゃいけない!

 

 

……でも、相手に許可なくついて行ったらダメなら、()()()()()()()()()()()って事にならない?

 

 

「……ふえぇ」

 

でもどうしよう、あの子が予想以上に怖かったら。あんな暑さで弱ってますみたいなフリして襲ってきたら…。多分そんな事は無いと思うけど。

でもでも、万一って事もあるから……ふえぇ、どうしようどうしy……。

 

「あっ」

「!!ふぇぇ…!」

「……えぇ?」

 

いつの間にか下がっていた目線を再度前に向けると、丁度彼も後ろに向いており、同じタイミングで目が合った。無意識のうちに身体がカタカタと震える。

ど、どうしよ!?今思い出したけど、最近全然男子と喋ってない!!どうしよう、接し方が分からないよぉ!!

 

「あ、あの!!」

「うぉっ!?はい!?」

 

私は思い切って話し掛けると、彼は驚いたのか声を裏返しながら応答した。

 

「あ、あの…えっと……その……」

「……うーん?」

 

ど、どうしよう!?話し掛けたのはいいけど、全然心の準備ができてなかったよぉ〜!!段々と彼の目が変な人を見る目に変わっていく気がするよぉ〜!!

 

 

「……その…」

「はい」

 

 

–––額から汗が垂れる。それは暑さでか、それとも緊張しているからなのか。それは私には分からない。

 

 

「私と……!」

「へぇ」

 

 

でも……緊張していたとしても、相手にちゃんと言わないと分からないから。

 

私は大きく息を吸う。夏特有の熱い風が身体全体に染み渡る感覚に陥る。

 

 

––––ちゃんと言おう!!

 

 

「………付き合ってください!!

 

私の大声が辺り一帯を響かせた。次に聞こえてきたのはセミさん達の大合唱だった。

やった……!私言い切った!!やったよお母さん!!私、男の子相手に会話出来たよ!!(会話はしてない)

 

「は……ん?!???!?」

 

私が達成感に浸っていたら、目の前の彼が、真っ赤なトマトのように顔を紅く染め、その顔を両手で隠して後ろに振り返る。そしてそのまま膝を曲げてしゃがんだ。

 

私と彼の間に、謎の緊張感が迸る。セミさん達はそれをそんなの知らないと言いたげに大合唱を開始する。

 

 

いや何でだよ!?

「ふえぇぇぇぇ!??!?」

 

ふえぇ!?急にビックリしたよぉ!?

 

 

 

 

 

………………………

…………………

……………

………

……

 

 

 

 

 

 

あれから数分後。なんやかんやあったけど彼–––蓮司くんと一緒にショッピングモールに行くことになりました。

 

えっとその……彼に謝罪したいです……。

さっき私がショッピングモールまで付き合ってください、って言ったと思ってたんだけど……私、ショッピングモールまでが抜けて『付き合ってください』って言ったらしいんです。

それで彼が違う意味で捉えちゃって……。そこで私が謝れば良かったのに気がついてなくて、ちゃんと言いましたよ?って言っちゃって……。

 

本当に謝りたいです……。

 

 

閑話休題(それはそれとして)

 

 

 

道中私が迷ったりしたけど、ちゃんとショッピングモールに着く事が出来ました。はぁ、疲れた……。

モールに入ると、外の熱気とは違って涼しい風が私達を包み込みました。はぁ、涼しいぃ…。

 

あ、そうだ。蓮司くんにお礼言わないと。

 

「れ、蓮司くん。ここまで連れて来てくれて–––」

 

 

ありがとう、と言い終わる前に大変な事が起きました。

 

「ふぇ?ふぇぇぇ!?」

 

 

何故か急に人集りが現れて、その中に私が紛れ混んでしまったのです。そのせいで、彼との距離が段々と離れていきました。

私もなんとか前に前にと進もうとしましたが、身長のせいもあってか大人達にそれを阻まれてしまいました。

 

「ふえ、ふぇぇぇ!?」

「え"っ」

 

どうやら、私が人の波に呑まれてる事に気付いた蓮司くん。その顔は驚愕の表情に満ちていました。

 

ご、ごめんね?こんな体質でぇ……。

 

そんなお気楽な考えしてんじゃねぇぞと言いたげに、波は勢いを増していきました。

 

「……あっ」

 

この状況いつまで続くんだろうなぁと思っていたら、ゴミがポイッと捨てられたように、私は人の波から抜け出せました。けど姿勢が不安定だったので、一歩二歩と後ろに後退していきます。

 

「わ、わわっ……!」

 

最終的には足が縺れて後ろに倒れてしまいそうに。

 

ふえぇ、私ってなんでこんなにも不幸なんだろう……?

 

–––でも、私が倒れる事はありませんでした。

 

「…ッ!」

「ふぇ?」

 

私が瞬きをした瞬間、距離が離れていた筈の彼が目の前にいました。よく見ると彼の目が……。

 

……あれ?左目になんか()()()()()()なのが浮かんでる……?

 

私が不思議に思っていると、彼は私の右手を掴んで、そのまま彼は自分の胸元に私を引き寄せました。

……ふぇ?何これ、なんだか漫画みたい–––

 

 

 

『…次からは気をつけなさい』

「……ふぇ?」

 

 

胸元に寄せられた瞬間、()()()()()()()()()()()()()()。でも彼の方を見ても、彼は何故か息を切らしていて、さっきの余裕そうな声を発せるとは思えない。

 

……あれ?何だか周りの目が微笑ましく思える…?

 

 

「……ふぇぇぇ!?」

「おおう!?」

 

彼から一旦距離を置く。

 

ふえぇ!?ど、どうしよう!?今ので私達こ、恋人同士だと思われちゃった!?どうしよう!?別にそれは良いけど良くないんだけど…!あ〜〜!頭がこんがらがっていく〜〜!!

 

「……あれ?」

 

目を隠していた両手を退けると、目の前の大きな噴水が目に入った。ここで私はある考えが思いついた。

 

……もしかして、頭をぶつけない為に私を助けてくれたの…?確かにそう考えれば自分の方に引き寄せたのも頷けるし……。

 

……あれ?何だか胸がざわついてきた…?

 

「あ、あの…」

「ん?」

 

私が呼びかけると、彼は頭を掻くのやめて、こちらを向いた。

……よくよく考えれば、今日初めて会ったのにこんなに助けられちゃった。……だから、一言だけ彼に言っておかないと。

 

「あり、がとう……」

「……どーもっ」

 

私が照れ臭く感謝の言葉を言うと、彼も照れてかは分からないけど短く返した。そんな彼の言葉が何故か、私の胸の中で響いた。

 

言葉だけじゃ、足りないよね……!

 

「ついてきて!」

「え?っとぉぉ!?」

 

私は有無を言わさずに、彼を手を掴んである場所めがけて走り出す。

 

 

 

〜〜イドーチューだお〜〜

 

 

 

「着いた!!」

「……ここって?」

 

私と彼がきたのは、二階にあるキーホルダー屋さん。ここで、彼に渡したいものがある。

私はまた彼の手を握り、店内を見回す。

 

「一体どうしたんだい…?」

「……あった!!」

 

歩き続けて数分。私の求めていたものが見つかった。私はそれを手に取って彼に見せる。

 

「……クラゲ?」

「うん!!」

 

クラゲ……私が大好きな動物。そんな動物のキーホルダーを彼の手に渡した。

 

「えっ、これ俺にくれんの?」

「……うん、さっきのお礼」

 

すると彼は、顎に手を乗せて何か考え始めた。……と思ったら、別の商品棚を見始めた。

 

「じゃあ……俺はこれあげるよ」

「えっ…?」

 

そんな彼から渡されたのは、イルカのキーホルダーだった。

 

「で、でも……」

「別に気にしなくて良いよ。ほら、そのえっと…」

 

彼はそこまで言うと、口篭ってしまった。私は思わず?マークを浮かべてしまう。

 

けど、彼の次の台詞で?マークはどこかに飛んで行ってしまった。

 

 

 

()()()()()……さ?」

「……ふぇ?//」

 

 

さらっと吐かれた台詞。友達、彼はそう言ったのだ。

私自身、女子の友達はいるが男子の友達はいない。だから、彼が異性として初めてできた友達という事になる。

みんなから見ると、だから何?って思われるかもしれないけど、私からしたら何だか心が温まるようになれて、……嬉しかった。

 

 

会計を終えた私達は店から出ると、彼が、あっ!と何かを思い出したように身体をビクンッとさせた。

 

「なぁ松原?これから食材買いに行くんだけどさ……お前も一緒にどう?」

 

頭を掻いて彼は私に聞いてきた。

 

「うん、いいよ!!」

 

私はYESと答える。本当なら私も欲しい物を買いに行きたい。けど–––

 

 

 

–––それ以上に、今は彼と一緒にいたい、という気持ちの方が高かったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 





もうすぐ考査が始まるんです。
はい、更新遅れるんですよねぇ。……はぁ(めっちゃ書きたい欲ありまくりの様子)

あ、後今回のイベでの沙綾の『えいっ!』で心持ってかれました。ハロウィン衣装マジサイコー。

RASのメンバーを出したいと思っとるんだけど、誰が最初に見たい?

  • レイヤ
  • ロック
  • マスキング
  • パレオ
  • チュチュ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。