どうも、錬金術師で女の子の友達が多い転生者です 作:シュリンプ1012
は〜〜、学校休みになってめっちゃ書けると思ってたのに……なかなか執筆が捗らない。チクショウ!!
あ、あとガルパ3周年おめでとうございまする!
かち割れた道をテクテク歩いて一時間半程度が過ぎた。俺と明日香は道中被害に遭っていた一般人を手助けしつつ、彼女の姉と俺の母さんを未だに探していた。
……筈だったのだが、道中負傷者が多すぎて実際の所、あまり前に進めていない。
……いや確かに?手の届く範囲でだったら助けるって言ったね?言ったけどさ、これは流石に多すぎるよ。もうかれこれ20人くらい助けたんじゃないかな?もうさ、褒めてほしい(切実)
「うぅ……」
「……はぁ。明日香、ちょっとここで待ってて」
「うん」
負傷者第21人目発見。仕方ないので俺は周囲の気を探った後に彼女と握っていた手を離し、負傷者の下に駆け寄る。
もうね、20人も看てると手慣れたもんですよ。どんな感じに手慣れたかっていうと、相手がどこをどんな感じに傷めているのかが一目見ただけで分かるぐらい。
だって揃いも揃って似たような症状なんだもん、分かるようにもなってしまう。……ん?頭良いって?ハハ、よく言われる(言われない)まぁでも実際、頭良くないと錬金術使えないし。これがデフォルトでしょ(適当)
「さてっと、ちゃっちゃかやりますか」
負傷者に覆いかぶさっていた瓦礫をどかして一言だけ小さく呟く。
ふむ……ぱっと見の服装からしてサラリーマンといった所か。きちっと整えられていたであろう服が所々破けてたり血が染み付いてたりして台無しだなぁ。あれ、触って見た感じそこそこ筋肉あるなこの人。ジムとか通ってるのか?見た目二十代そこらだと思ったんだけど……って、
な ん の 話 を し て ん だ 俺。
アレだな、俺もう完全に疲れてるわ。流石に20人も相手するのはちょいと大変だったか。もう思考回路がオワタムーブかましてるよ。オワタムーブってなんだ(機能停止)
気を取り直して、相手の外傷を看ていこう。……と言っても、さっきも述べたように今まで診断した人達と然程変わりはしない。一つ違うとすれば、今まで看た中で比較的に軽傷だった点だろうか。まぁその方が治療しやすくていいんだけどね。
「はーい、動かないでね」
「うぅ……う?」
手慣れた動作で傷の周囲の地面にクナイを差し込み、そのまま陣を発動させる。すると傷は徐々に修復されていき、最終的には綺麗さっぱりと跡を残さずに治療された。
「えっ、えっと君…」
「傷はもう治ったのでこれで。……あっ、今起きた事はナイショでお願いします」
「え!?ちょっ……」
地面に刺さったクナイをポケットに仕舞い込み、そそくさと俺はその場を後にする。救助した男性は何か言いたげにしていたが、俺が段々と離れていくのを見たか、諦めて何処かへと歩いていった。
本当ならもっと安全な場所まで送っていきたい所だが、俺達にもやる事があるのだ。そこまではしてやれない。ここまで助けた人達もそうしてきたし。
「そんじゃ、行くか」
律儀に目を瞑ったままの明日香の手を握り、そのままひび割れた道を歩み出す。
……ふと、思うことがある。
俺達はこうして身内の人間を、
普通、通報なりなんなりが入ったら、出動してから約30分程度で現場に着くものだ。もし通報がなかったとしても騒ぎに感づいたメディアが真っ先に食いつく。しかしながら、聴こえてくるのは猛々しく燃える炎の音と、湿気を多く含んだ風の音。機械的な音は一向に聴こえてこない。一体何故なのだろうか。
……少し馬鹿げた予想を脳裏によぎった。自分で考えたにも関わらず、その案を自分自身で否定する程の予想を。
それは、
本当に馬鹿げていると自分でも思う。もし近づけさせないようにするのなら、辺り一帯を封鎖なりなんなりしなければならない。そんな事できるのは、そこそこの権力を持つ者……言い換えるなら、警察並みの勢力を扱える人間だ。でもそんな事が出来る人なんて見たことない。
うーむ、実に困った…と、俺が頭を抱え込みそうになった、その時だった。
「キャー!!」
「!!」
突然前方で女の子の悲鳴が聞こえてきた。あまりに急な事すぎて、動いていた足がピタリと止まる。
「今のって……まさか!!」
「えっ…あちょっ!おい!!」
後ろの明日香が小さく何か呟いたのでそちらの方に振り返ると、それと同時に彼女は俺の手を離して声のした方向に駆け走ってしまった。俺は悪態をつきそうになりつつもそれを我慢して彼女の後を追いかける。
「おい!急に走り出すなよ!!」
「……!」
俺が声をかけても、彼女は足を止める素振りを見せず、更にはそのまま速度を加速させていった。
待って、あの子足速すぎる!可笑しいな、俺ってどちらかというと足速い方に位置する筈なのに、追いつけそうにないんだけど?
「……!!お姉ちゃん…!?」
「お姉ちゃん…?」
どうやらさっきの悲鳴はこの子のお姉ちゃんだったらしい。良かった、なんとか第一の目標は達成……
待てよ?それじゃあその姉は何故悲鳴を上げた?
「お姉ちゃん!!逃げて!!」
「!!」
やっとの思いで追いついた俺だったが、彼女の叫びと目の前の少し開けた場所で起きた『出来事』を目の当たりにして、今までのおちゃらけた思考を消し去る。
「明日香離れてろっ!」
俺は明日香にそう促した後、すぐさまバックから5本のクナイと一本のチョークを取り出した。
間に合えよ……!!
そう念じながら俺はクナイ5本を同時に正面––––明日香が姉と慕う少女と、対面する凶暴であろう化け物に向けて投擲した。
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少女は––––戸山 香澄は怯えていた。
「やめて……っ!来ないで…!」
「……」
やめてほしいと潤んだ声で呼びかけても、来ないでほしいと手を差し出して静止させようとしても。
化け物は、止まる事なく迫り来ていた。
「やだっ……!来ないでよぉ……!」
下がるだけでは無駄だと気付いた彼女は、咄嗟に辺りの石やガラス片を投げつけた。
しかし、以前として状況は変わらない。
その時、背筋にひんやりとした感覚が襲った。
「……えっ?」
彼女は振り返ると、地面に突き刺さった瓦礫がこれ以上は行かせまいと彼女の道を塞いでいた。
この時、まだ発達しきれていないであろう彼女の脳は、すぐさまある考えを浮かべさせた。
もう、逃げる事は出来ない。
その瞬間に、彼女の身体はスゥ……と力が抜けていくいのを感じた。
もう逃げる事は出来ない。それなら、これ以上身体なんて動かさなくていいんだ。もう、目の前の正体不明の恐怖にただ抗う事なく食べられるしかないんだ。そうやって身体が無意識に判断してしまったのだ。
「……」
ズシリ、ズシリ……一歩一歩着実に近づいてくる。それでも、彼女はもう何も感じる事は無かった。着々と増大していた恐怖も、妹と再会しようとする僅かな希望も、流れ星がすぐに輝きを失うように全て消え去っていた。
(ごめんね、お父さん、お母さん……)
脳裏に浮かんできたのは、今まで大切に育ててくれた両親。自分がいなくなったら二人ともどう思うのか……悲しんでしまうだろうか。
だが、その感情を一番に伝えたい人物は他にいる。両親の他に一人。それは……
(ごめんね、あっちゃん……!)
一緒に暮らしてきた、たった一人の妹に。
その時だった。
「……え?」
目の前に、何処からか5本のクナイが風を乱して飛来してきた。そのクナイが描いていたのは綺麗な五角形。彼女は急な出来事に戸惑ってしまう。
しかしながら、その『戸惑い』は『希望』へと変化する事になる。
「!!」
瞬間、彼女は青白い閃光が身体を包んだ感覚がした。
とても綺麗で暖かな光。
そして彼女はとても懐かしい物を感じた。
忘れもしない、あの『鼓動』を。
その光の正体はすぐに分かった。
「わぁ…!」
光の正体はなんとクナイが発していた。正確に言えば5本のクナイが作り出した正円だ。実際にクナイとクナイが弧を描いて連結して光を発しているように見える。
これに驚く彼女だったが、次の出来事に益々驚く事になる。
「きゃっ!?」
なんと円の周りから、無数の拳が地面から物凄い速さで迫り上がってきたのだ。
「ガルゥア!?」
しかもその拳は怪物の顔面にクリーンヒット。怪物は顔を歪ませて後方に吹き飛んで壁に衝突した。
「今のって……」
「お姉ちゃん!!」
何が起きたのかさっぱり分からずに途方に暮れていた彼女だったが、後方から聞き覚えのある声が聞こえてきたので振り返る。
「!!うそっ……!」
なんとそこには、愛すべき妹である明日香がいたのだ。
「あっちゃ…て、うわぁっ!?」
明日香の名前を呼ぼうとした彼女だったが、その前に明日香が彼女の胸元にダイブしてきたので転倒してしまった。
「お姉ちゃん……!良かった……生きててくれて……!」
「あっちゃん……」
自分の胸元で泣く妹。その姿を見て彼女は、自分の両手を妹の背中へと回し、ギュッと、もう離さないと言わんばかりに包み込んだ。
彼女自身、もう今にでも泣きたいと思っていた。今は瓦礫に埋れて目視出来ないが、彼女は自分の体長よりも数倍大きな怪物に襲われ、恐怖をも超える絶望を味わったのだ。泣きたくもなる。
「もう、大丈夫だよ……!」
「!!」
だが彼女は我慢した。今ここで泣いてしまえば、自分の腕の中で泣きじゃくる妹はどうなるのか。姉の生死を危惧してくれた妹は何を思うのか。益々不安がらせてしまうのではないか。そんな姉としての思いやりが抑止力となったのだ。
「あー、水を指すようだけど失礼」
すると突然、横から声を掛けられた。
彼女と同い年程の、幼い少年の声だ。彼女は咄嗟に声のした方に顔を向ける。向けた先には、彼女と同じくらいの歳の少年が怪物のいる方向に目線を向けて突っ立っていた。
「明日香のお姉さん……だよね?」
「うん……って、なんであっちゃんの名前を!?」
「そりゃ、さっきまで一緒に行動してたから」
彼女は思わず問い掛けると、さも当然のような口振りで答えて地面に刺さるクナイ5本を拾い上げた。
「それよりも、早く二人でここから離れて。ちょいと危ないから」
少年はそう忠告すると、近くにあった大きめの瓦礫に、これまた大きな円を描き出した。
「……ちょ、ちょっと待って?二人でって……君はどうするの!?」
彼女の2度目の問い掛け。その問いに対して、彼もまた先程と同じように怪物の方に目を向けている。
「俺?」
だが、怪物に目線を向けている彼ではあるが、先程とは違う点として、円の中に様々な絵柄を描いている。
「俺は時間稼ぎに徹するよ」
描き終えたのだろう。彼は持っていたチョークをバックの中に仕舞い込みながら彼女の問い掛けにしっかりと応じた。
ニヒリ、と小さく笑って。
「君たちが逃げ終えるまで、さ」
描いた円陣に、彼が触れる。
すると円陣は眩い光を走らせた。
「っ!!」
彼女はその光景に息を呑んだ。その光景が、あまりにも摩訶不思議だったために。
なんと円が描かれた瓦礫が段々と形を変え、何かしらの武器の持ち手へと変形したのだ。その変化は持ち手だけに留まらない。
「……明日香」
変化した持ち手を手に取った彼は、未だに泣きじゃくる明日香に声をかける。それでも彼女は姉の腕の中から顔を出そうとしない。
「いい加減泣くのはやめとけよ?お姉さんが困ってるじゃないか」
「……」
「……怖いのはわかるよ。さっきまで一緒に行動していて、終着点の分からない道を歩いて。嫌になってるは分かってる」
「……」
「でもそこで……そんな所で
「……!」
明日香はゆっくりと、未だ泣きじゃくる幼い顔を上げた。彼女自身、何故このタイミングで顔を上げたのか自分で理解できていない。
「そこでずっと蹲ってたら、今まで苦労してやってきたことはどうなる?そこで立ち上がらなかったら、傷だらけになってまで探し求めた姉はどうなる?」
以前として変わらない少年の口調。その筈なのに、少年の台詞が彼女の耳振動させた途端、彼女の身体は今ここで彼の姿を視認しなくてはならない、と本能で動かしていた。
「答えは簡単。全て水の泡だ。死に物狂いで頑張ってきた事全てだ。そんな怖い事、明日香だってちゃんと理解してるんだろ?」
少年の台詞が明日香の耳を何度も刺激する。
彼の言う通り、明日香には分かっていた。此処で諦めてしまえば、何もかも終わってしまうと。突然と起きた惨劇に戸惑いながら姉とちゃんと再会出来た事も無かったことになると。
だからこそ彼女は答えた。今、彼に何を伝えるべき言葉–––
「うん…!分かってる……!」
–––たった一言の、肯定の言葉を。
「……だったら」
瞬間、空全体を覆う鉛空に、一筋の光が降り注いだ。
「
その光は、目の前に立つ、たった一人の少年に向けて降り注いで。
「
自身の身長と同等の大槍を携える彼を輝かせるために。
「お前には、
偉大な背中を輝かせる為に。
覚悟は決まった。
「ッ!!」
「!!あ、あっちゃん!?」
明日香は姉の手を取り、そのまま進むべき道を走り出した。
「……ちゃんと!!」
走る最中、明日香は叫ぶ。
「ちゃんと後で会えるんだよね!?」
悠々と立ち尽くす、彼に向けて。
彼女はチラリと後方を確認した。
彼女の目線の先には、以前と変わらず前を向く彼の姿。
ただ一つ、違うとするならば。それは、空いた右腕でサムズアップをしている事だけ。
彼女にとって、その行為は十分過ぎる程の回答だった。
「……さーてと」
少年の数メートル先の瓦礫が崩れ落ち、その中から怪物が現れた。
捻れていた頭角は片方が途中で粉々に砕かれ、右の眼光から血が吹き出している怪物。どこをどう見てもソレは重傷だった。
しかし、イカれた状態となった今も、他を圧倒しようとする気迫は変わらない。
「ぱぱっとやって、俺も人を捜すとするか……!」
そんな圧をもろともせずに立つ少年–––蓮司。
その顔は、覚悟を決めて笑った表情だった。
次に投稿されるのはいつなのか。それは俺にもわからない。
RASのメンバーを出したいと思っとるんだけど、誰が最初に見たい?
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レイヤ
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ロック
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マスキング
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チュチュ